下北沢 串焼き「四文屋なん八」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第597回 2015年09月26日(土)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】



※2015年9月26日 1,400,000カウント通過。感謝!

 下北沢 串焼き「四文屋なん八」 

  ~ 下北沢劇場街の元祖「ザ・スズナリ」の隣の酒場 ~

  


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 多くの方が御存知のように、小田急線と京王井の頭線が交差するターミナル駅下北沢は「演劇の街」として知られている。本多劇場グループの創設者本多一夫氏は、自身の俳優養成所「本多スタジオ」の為に、アパート「すずなり荘」の二階部分を改築して稽古場として使っていた。その稽古場をさらに改装して小劇場「ザ・スズナリ」としてオープンしたのは1981年3月からであった。
 その後、1982年に「本多劇場」がオープン。さらに、「ザ・すずなり」「駅前劇場」「OFF・OFFシアター」「「劇」小劇場」「小劇場 楽・園」「シアター711」「小劇場B1」の8つの劇場ができ、劇場としても稽古場としても使われる「本多スタジオ」からなる現在の本多劇場グループが出来上がった。

  ← 小劇場「ザ・スズナリ」と「シアター711」
 
 その本多劇場グループの最新劇場「小劇場B1」で我らが咲良舎の公演が行われた。
 2015年9月23日から9月27日まで上演した、咲良舎下北沢 本多劇場グループ「小劇場B1」公演 咲良舎18世紀古典喜劇シリーズ「偽りの打ち明け話」(作/マリヴォー 訳/佐藤実枝 演出/守輪咲良)である。
 
 その公演の途中、少しだけ時間が空いており、空腹も感じていたので以前から知っていた近くのお店に入ってみた。
 それが前述の「ザ・スズナリ」の建物の並びに出店したお店、串焼き「四文屋なん八」である。
 新井薬師から始まった四文屋グループの支店はすでに30軒近くに増えている。
 すでに、串焼き「四文屋」自由が丘店のことは2015年02月28日の記事で紹介している。
 
 

 店の外に四人掛けが二つ、壁に向かって二人掛けが一つテーブルが置かれている。すでにそこで飲んでいる方々。午後四時の開店なので、すでに楽しそうな雰囲気になっている。
 入って右手にカウンター六席、左手にテーブル席が六つ。右手のカウンターの一番奥から二番目に座る。
 お店の方々は男性も女性もみんな若い。
 レモンサワー(三五〇円)を若い女性に頼んだ。そして、焼き物、タンハツナンコツハラミを各一本。全部一〇〇円である。

 さらに、もつ煮込み(三五〇円)も頼んだ。
 下北沢という街の為か、土曜日のせいか、外が明るい時間だからなのか、年齢層は本当に若い。

 ポテトサラダ(二〇〇円)は、やはり、定番。量は少ないが味は悪くない。

 もつ焼きはどれも美味しかった。もつ煮込みも上々。

 日本酒を飲むことにした。 「瀧の司」というお酒がある。冷、常温、燗と書いてある。

 「あのお酒が飲みたいんですけど・・・レイってのは?」
 「ヒヤです」

 そうか、若者たちにとっては、冷やした酒が「ヒヤ」なんだ。若者に合わせよう。

 「ヒヤをお願いします」

 よく冷えたヒヤがやってくる。
 そばの高い場所に置かれたラジオが友達である。コマーシャルは、いも焼酎「黒霧島」であった。
 並びにやっと同じ年齢層の方も入ってこられた。カジュアルな姿は、休日の夕暮れ時に抜け出してきた世田谷区民の方か。
 小劇場演劇の拠点、「ザ・スズナリ」の隣で、明るいうちから飲むとは。なにやら不思議な時間である。

 金属の皿にコップが入り、お酒が注がれる。
 もも(一〇〇円)を二本をタレで頼んだ。
 タレ焼きのももを食べる。グビリと酒を飲む。
 私がタレを頼むのは珍しい。糖分を欲しているのだ。やはり、疲れているのかもしれない。
 
 5時半前にどんどんお勘定をして若いお客さんたちが帰っていった。
 若者たちは、これから土曜日の夜をさらに楽しむのかもしれない。
 そして、次々にお客さんたちがやってくる。
 
 午後5時から5時45分ほどの滞在。
 午後3時営業は本当に助かるのである。全て税抜き価格との表示。お勘定は2106円とのこと。
 因みに、こちらのお店にホッピーはありそうで無い。

    ※   ※   ※

 追伸 翌日、咲良舎下北沢 本多劇場グループ「小劇場B1」公演 咲良舎18世紀古典喜劇シリーズ「偽りの打ち明け話」(作/マリヴォー 訳/佐藤実枝 演出/守輪咲良)の楽日の公演が終わった後、観劇に来てくださったテリー佐藤師匠、雪が谷大塚駅のBAR「OVAL」Mマスター中目黒のライブ&ダイニング「楽屋」の増茂オーナー、演出の守輪咲良と私、新岳大典の五人でこちらでのんだのである。外のテーブル席に座り、路上で飲む楽しみを味わうことが出来た。



下北沢 串焼き「四文屋なん八」
住所 東京都世田谷区北沢1-46-2
電話 03-3467-1125
定休日 無休
営業時間 15:00~24:00(L.O23:00
交通 小田急線・京王井の頭線下北沢駅下車徒歩6分


「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら

 演出家守輪咲良の劇集団「咲良舎」と演技私塾「櫻塾」

 街の手帖については、コトノハ/街の手帖編集部へ。

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ジャンル : グルメ

下北沢駅前劇場~下北沢「宿場」

居酒屋探偵DAITENの生活  第27回  2007年6月22日(金) 【地域別】  【時間順】



下北沢駅前劇場~下北沢「宿場」


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駅前劇場

 2006年の暮れ、SAKURAが演出した青年座第104回スタジオ公演「COLORSⅡ~シャンソンと愛のモルナールあえ」の中で、好評だった「幸せな妻」の夫役を演じられた青年座のベテラン俳優名取幸政さんが出演される芝居を見る為、SAKURA、SAPメンバーの創間元哉と漆山健太郎の4人で下北沢駅前劇場にやってきた。

 駅前劇場は、まさに下北沢の駅前の雑居ビルの三階にある。
 今回の公演は、劇団海千山千プロデュース公演第13発!『マイラストセレモニー』である。同劇団の代表であり、作・演出の鯨エマさんは青年座出身とのこと。
 ホームページ「鯨エンターテイメント」にはこのように書かれている。

 1997年2月、鯨エマと木寺美由紀よって結成した演劇公演のプロジェクトチーム。常にプロデュース公演のスタイルで公演を続けている。摂食障害の女性、精神病院の看護婦、アルコール依存症の患者、帰国子女、ホームヘルパーなど、現代社会で複雑な迷いを抱えながら生きる人間を描き、特に同世代の女性の共感を得ている。

 鯨エマさんは社会派的題材を芝居にしている作家である。今回も鯨エマさんが葬儀社で働いた時の経験から生まれた作品であるという。
 名取幸政氏の役柄は、霊柩車の運転手・仙道と三途の川の渡し船の船頭の二役である。主人公が死んだ父親の葬式の際、霊柩車の助手席に慰霊を手に乗り、運転するのが名取氏であった。このシーンが印象的であった。
 同公演を見た我々の意見は全員一致「名取さんが出てくるとホッとする」であった。

 公演が終わった後、ロビーに顔を出された名取氏から「これから皆さんでどこかで飲むのですか?」と聞かれ、店が決まったら携帯電話で連絡をすることに決めた。

下北沢「宿場」

 駅前劇場を出る時、創間君から「行く店の腹づもりはあるのですか?」と聞かれる。
「当たり前じゃないか」と笑うと、「でしょうね」と創間君も笑う。
 下北沢には、大規模チェーンの居酒屋も多い、なにしろ「駅前劇場」の入っているビルの二階は【炭火焼きだいにんぐ「わたみん家」下北沢店】であり、地下一階は【語らい処「坐・和民」下北沢南口店】である。つまり、しばらく来ないうちに、駅前劇場のビルは、いわゆる〈居酒屋ビル〉になってしまっていたのである。
 やはり、大規模チェーンは避けたいのである。今日は、よく見るブログ「橋本健二の居酒屋考現学」で紹介された「宿場」に行くと決めていた。
 駅前劇場を出ると目の前は駅南口の階段である。出て左にある十字路を抜け、ゆるやかな坂を降りて行く。200メートルほど歩いた左手の雑居ビルの中をのぞくと、衣類がディスプレイされた廊下の奥に、「宿場」と書かれた提灯が見えた。

 店に入ったのは、午後9時15分頃であったろうか。中に入るとL字カウンターが10席程度、四人掛けテーブルが十数卓ほどある。すでに満席に近い状態。若者たちで一杯の店内はかなりうるさい。5人であると伝えると、左手奥の三方を壁に囲まれた10人程が座れる席に通された。特等席である。これで芝居の話がじっくりできる。運がよいと言える。

 まずは、4人ともホッピー(450円)を頼んだ。ここのホッピーは瓶が200円、焼酎が250円である。氷の入ったジョッキに、ホッピー1本、ビアタンブラーにすり切り一杯入った焼酎がセットでくる。
 漆山健太郎君はホッピーを飲んだことが無いと言う。今回は氷を入れたが、本当は氷を入れない方が味わいがあること、普通はホッピージョッキやホッピータンブラーに焼酎が入ったものとホッピー1瓶がついてくるので、おかわりをする場合、焼酎のお代わりを中(なか)、ホッピー瓶のお代わりを外(そと)と呼ぶ等、初めての人に対するホッピー講義をまたしてしまった。気がつくと、ホッピーのエバンジェリスト(evangelistキリスト教における福音伝道者。ある製品に関する熱狂的な信奉者で,他人にその良さを伝えようとする人)になってしまっている。

 漆山君はあまり酒に強くない。そこでこのように話した。
 「ホッピーは、ついつい飲み過ぎてしまうので怖い飲み方である、と言う人がいるが、それは違うんだよ。焼酎というアルコール部分と割りものであるホッピーが別々で出てくるので、かえって酒に弱い人に最適なんだよ。最初だけホッピーをセットでもらい、後はホッピー瓶=【外】だけをもらっていれば、酔わないで済む、余った焼酎=【中】を一緒に飲んでいる酒好きにあげてしまえば、かえって喜ばれる。一人だけソフトドリンクとか飲んでいるよりも目立たず、酔っぱらいにからまれるリスクも少ない。本人もビールに近い口当たりだから酒を呑んでいる気分になれる。なにより、プリン体フリーで、カロリーも少ないので健康によいのだよ。」
 もう、完全に伝道師である。

 ここのつまみには250円均一というグループがある。ムール貝のバター焼き(250円)と、オクラ納豆(250円)、焼きそば(250円)等を頼む。刺身三点盛り(750円)その他たくさんつまみを頼んだ。

 20分程して、名取氏がいらっしゃった。名取氏はエビスビール生・中ジョッキ(450円)である。エビスの中ジョッキが450円というのは安い。
 名取氏から色々とお話を聞いた。「まあだだよ」や「夢」など、黒沢監督作品に出演された時の話が印象に残った。創間君や漆山君のような若い俳優たちにとって、実に勉強になる一時であったと言える。
 私は途中から酒に切り替えた、久保田千寿(500円)である。この店は日本酒に力を入れている。片手で一升瓶を持ちグラスに注ぐ時、受け皿からこぼれる寸前で止める店員さんの技に感心する。「受け皿からこぼれる寸前」という光景が酒飲みは好きである。最初に考えた人は偉い。

 午後11時、明日の楽日が残っている名取氏が先に帰られた。
 名取氏の帰られた後、午前0時近くまで盛り上がってしまった。勘定は5人で10500円。ずいぶんと食べて飲んだ。あの内容ならば安いと言える。若者たちが多い店である理由も解る。良い店である。


下北沢 駅前劇場
世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F
tel/03-3414-0019
http://www.honda-geki.com/


下北沢「宿場」下北沢店
世田谷区北沢2-15-15 末広ビル1F
電話 03-3419-6379
年中無休 17:00~26:00
小田急線・井の頭線下北沢駅 徒歩3分


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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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