武蔵溝ノ口 大衆酒場「酒蔵十字屋」第2回

居酒屋探偵DAITENの生活 第147回  2008年10月4日(土)  【地域別】  【時間順】



武蔵溝ノ口 大衆酒場「酒蔵十字屋」 第2回


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 前回の店、焼き鳥「かとりや」新城店を出て、JR南武線の武蔵新城駅に向かう。さきほどのスケートボードの若者たちが駅脇の広場にいた。広場が空くのを待っていたのかもしれない。
 次の目的の街はJR南武線と東急田園都市線が交わる街、溝の口である。武蔵新城から武蔵溝の口までは1駅であり、乗車時間は3分である。
 武蔵溝ノ口で降りた我々は、迷わずに東急田園都市線の溝の口駅脇にある「溝の口駅西口商店街」へと向かったのである。
 しかし、「かとりや」や「いろは」もすでに外の照明が暗くなっており、閉店前の雰囲気である。さらに、商店街を抜けた先にある「ゆたか」を目指すも、すでにシャッターが閉まって暗くなっていた。
 そこで、商店街を抜けた右側にある比較的大箱の大衆酒場「酒蔵十字屋」に入ることにした。
 「酒蔵十字屋」は溝ノ口、あざみの、柿生などで業務用食品スーパーをやっている会社が出店している大衆酒場である。他に、「しんちゃん」という立ち飲み店もある。
 
 すでにもつ焼きを食べているので、この店では軽いものを頼むつもりで、私はタコ刺し(600円)を選び、OZAKI先生はちくわ磯部揚げ(390)を選んだ。飲み物は、本日はじめてのホッピーセット(420円)である。OZAKI先生は氷入り、私は氷無しである。ホッピーが飲めたことがうれしいのである。

 出てきたタコ刺しには驚いた。大きなタコである。大きな切り身が9切れもある。これでは軽いものにはならない。やはり、生鮮食品を中心に業務用スーパーを展開している店である。磯辺揚げも量が多い。両方とも普通の店の倍はあるかもしれない。小食のOZAKI先生は「量が僕には多すぎますね、この店は・・・」と言う。

 午後10時45分が食べ物のみラストオーダーである。最後に山芋の千切り(370円)を注文、さらに味噌汁(160円)も2つ頼んだ。
 午後4時から7時の間はウーロンハイ、焼酎水割り、焼酎お湯割りが200円になるサービスもある。早い時間に来た時、かなり混んでいたのが解る。
 メニューを見ると、刺身類がとても豊富である。それに、回鍋肉(720円)、麻婆茄子(650円)など中華系の食べ物もたくさんある。夕食を兼ねて飲みに来るお客さんも多いに違いない。

 壁の短冊の中に気になるものを見つけた。生メロンサワー(530円)である。生レモンではなく、生メロンなのである。お店の方に聞いてみると、メロンをミキサーにかけて、トニックウォーターを加えた焼酎入りのカクテルである。話の種に一つだけ頼むことにした。ジョッキ一杯の生メロンサワーがやってくる。お店の方がアルコール度数が強いですよと言う。飲んでみると本当である。お酒の弱い人が飲めば危険な飲み物である。

 午後10時30分から午後11時20分まで50分ほどの滞在、お勘定は二人で3,590円であった。

 いつものように、今晩も3軒のはしご酒であった。店と店の間にインターバルを空けながら移動、途中、必ず水を補給する。OZAKI先生と飲むと必ずこういうパターンになる。健康に良いかもしれない。  いや、本当は飲まないのが一番健康には良いのかもしれない。しかし、「居酒屋探偵」はそれが出来ないのである。


武蔵溝ノ口 大衆酒場「十字屋」
住所 神奈川県川崎市高津区溝口2-6-13
電話 044-822-5586
東急田園都市線溝ノ口駅徒歩2分
JR南武線武蔵溝ノ口駅徒歩3分
http://www.jyujiya.com/


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武蔵溝ノ口 串焼き「いろは」

居酒屋探偵DAITENの生活 第101回   2008年5月17日(土) 【地域別】  【時間順】


武蔵溝ノ口 串焼き「いろは」

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 前回の第100回に引き続き、思い出を胸に溝の口の街を歩く小さな旅である。前回入ったやきとり「ゆたか」を出て、すぐ目の前にあった道に入る。居酒屋「十字屋」の前を通り、「溝の口駅西口商店街」の中心に出た。左手の東急田園都市線溝の口駅方面には、やきとり「かとりや」がある。右手の角の八百屋さんの向こう側に、串焼き「いろは」を見つけた。「いろは」と八百屋さんの間には明確な仕切りはない。
 すでに、立ち呑む為の台は一杯であった。焼き台の近くの男性に対して指を一本立て、一人であることを示すと、近くの台の隣に折りたたみ式のテーブルを出してくれた。
 まずは「ホッピーセット」をお願いする。ホッピーセットは470円である。ここのホッピーのセット焼酎は、ドリンク剤の瓶に「燃える男の酒焼酎・串焼きいろは」と書かれたものに入って出てくる。この焼酎瓶に対して、ホッピー瓶(260円)やレモンソーダ瓶(260円)を追加するのである。瓶は冷やされていないので氷を入れてもらうしかない。氷を2個だけ入れてもらい、箸で混ぜるとすぐに溶けてしまった。

 焼き物はつくね(80円)、とりかわ(80円)、こぶくろ(80円)を一本ずつである。やきとり「ゆたか」では食べなかった焼き物を選んだのである。肉は値段に見あって小ぶりであるが、酒のつまみにはちょうど良い。

 この串焼き「いろは」や、やきとり「かとりや」のある「溝の口駅西口商店街」は、八百屋さんが今も残っているように、元々は主婦が晩の食材を購入するような商店街でもあった。ところが、2007年2月4日の午前4時半頃に起きた不審火による火災の為、鮮魚店、飲食店、洋服店など計7店の店が全焼してしまった。焼け跡はまだ再建されてはおらず、立ち退きが要求されているらしい。

 串焼き「いろは」やきとり「かとりや」等がある側は難を免れたが、最近になって、「七輪もつ焼き二の鉄」「本場博多天神もつなべ・きむら屋」等の新しい店舗が進出。また、焼け跡に隣接する場所にはマンションが建ち、その中にチェーン居酒屋の支店が入って、街全体が新しい飲み屋街に変貌しつつある。戦後闇市的な場所がまた消えてゆくのだろうか。

 しばらくして、お隣に上品な感じの年輩の方が来られた。ちょうど、亡くなった父が生きていれば近い年格好であろうか。どちらからともなく話し始めた。その方はあちらこちらの立ち呑みの店を飲み歩いているという。座る店の場合、地域の皆さんの世界に入りにくい、立ち呑みだと、そこに入り込み易いのだそうである。まったく同感である。
 常連の多い小さな店では、常連さんの座る席まで決まっていたりする。立ち呑みの場合は、もし常連さんの立つ場所が決まっていたとしても、立ち位置を少し変えるだけで対応できるのが良い。

 2杯目は、「燃える男の酒焼酎」が半分残っているので、レモンソーダ(260円)だけを頼み、ポテトサラダ(200円)を追加した。
 すると、「今日はポテトサラダ無いんですよ、マカロニサラダでもいいですか?」と言われる。断る理由も無い。マカロニサラダ(200円)をお願いした。

 父と暮らした頃の面影を訪ね歩いたその夜に、たとえ短い一時とはいえ、父と同年輩の方と酒を呑むことが出来たのである。様々な場所の酒場についてお話をした。しかし、家では母が待っている。「それではお先に失礼します」と申し上げると、「また、どこかの酒場で会いましょう」と答えてくださった。心和む一時であった。
 約40分ほどの滞在。お勘定は1,170円であった。

いろはホッピー写真

武蔵溝ノ口 串焼き「いろは」
住所 神奈川県川崎市高津区溝口2-4-3
電話 044-811-4881
交通 東急田園都市線溝の口駅徒歩1分
JR南武線武蔵溝ノ口駅徒歩2分


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武蔵溝ノ口 やきとり「ゆたか」 

居酒屋探偵DAITENの生活 第100回   2008年5月17日(土) 【地域別】  【時間順】



武蔵溝ノ口 やきとり「ゆたか」

  溝の口ゆたか    にほんブログ村 グルメブログへ ←「東京食べ歩き」参加中。


 今回は「居酒屋探偵DAITENの生活」の記念すべき【第100回】である。そして、掲載店も113店になった。自然と過去を振り返る気持ちになってくる。
 ここ数年、自分自身のルーツを探す小さな旅を時々する。以前、JR川崎駅西口の駅前、自分が生まれた場所を訪ねると、そこはミューザ川崎という高層ビルの脇にあるエスカレーター前になっていた。その時のことは【第10回・生まれ故郷にうまい店「味よし」】に書いた。

 私が十二歳の頃、父がガンで亡くなるまでのわずか1年、家族3人で住んだ家に行ってみることにした。実は、一週間ほど前にSAKURAと二人でその家を探しに行った。しかし、撮影したビデオの映像を母に見せると、場所が違うと指摘されてしまった。そこで母と共にお互いの記憶をたどり、地図を見ながら正しい場所を特定した。故に今回は二度目の挑戦ということになる。

 その家の場所は溝の口駅からバスでかなり奥に入り、さらに歩いた丘の上の住宅街である。今回はその場所をすぐに見つけることが出来た。ガンを患った身体で、周囲の忠告も聞かず、父が独りで作ったブロック塀が当時のままそこに残っていた。あれから37年の時が過ぎた。様々な思いがこみ上げてくる。家の裏の2棟の社宅もそのままで、庭には、子供が遊ぶ為のトンネルのあるコンクリート製の山も残っていた。しかし、フェンスで囲まれ、近づくことが出来ないようになっていた。何かあったのかもしれない。
 さらに、卒業した小学校まで歩いてみた。校舎も体育館もそのままの姿で残っていた。父の看病の為、母も不在だった卒業式も、当時出来たばかりのこの体育館で行われた。
 色々な思い出が蘇ってくる。たまらず、小学校の近くの街道沿いにある回転寿司店で一人ビールを呑み、心の中で亡父と乾杯をした。
 
 帰りもまたバスで溝の口駅に戻った。溝の口駅は私が子供の頃とは、ずいぶんと変わってしまっていた。駅前にファッションビルが建ち、田園都市線とJR南武線の二つの駅は、ちょうど二階の高さに作られた広い空中広場で結ばれていた。
 それから昔の面影を探して街を彷徨うことになった。前回訪ねた「かとりや」のある西口商店街には行かず、東口側を歩いた。古い飲み屋街を探して歩いてみたが、みつけることが出来なかった。それでも、「古い飲み屋を探すなら、用水やどぶ川の周辺を探せ」という自分なりの規範に従い、どぶ川に蓋をして暗渠になっている場所を見つけた。さらに、ちいさな用水路に出る。それは、美しく整備された「二ヶ領用水」であった。その用水沿いを歩く。やがて小さな街道に出て、そこを左に曲がった。自分が溝の口駅に対してどちら側にいるのか解らなくなっていた。五十がらみの迷子である。その街道をすすむ。やがて、「栄橋」という六差路の交差点に出た。

 栄橋の交差点の一角に「やきとり ゆたか」という看板と赤ちょうちんを発見した。砂漠でオアシスを見つけた気持ちである。自転車に乗った男性が店の前で降り、何の躊躇いもなく中に入って行く。常連の方に違いない。私も少しだけ間をおいて中に入った。
 店は三角地に建てられている。Lの字の縦線の上部がもう一回右斜めに少し折れた形を想像していただきたい。そんな変則的L字カウンターに15人程が座れるようになっている。カウンター中央に面した焼き台の前で、優しそうな雰囲気の女将さんが焼き物を焼いていた。

 飲み物はレモンサワー(350円)に決めた。焼き物は、たん(100円)、はつ(100円)、かしら(100円)をお願いする。本数を言わないでいると、「一本づつですか?」と聞いてくれた。この店に「2本縛り」が無いことが解る。
 先客は先ほどの男性、それから左手奥にもう一人男性客がいるだけであつた。壁に日曜祝日休という文字を発見する。土曜日に訪ねてきたのは幸運であった。土曜の夕暮れ時の酒場ほど心おちつく場所はない。
 女将さんを中心に常連の皆さんの話が弾んでいた。私はただ黙っている。探偵は観察を続けるのである。2杯目は千代菊にごり酒(380円)を頼んだ。これがなかなかにうまかった。めざし(250円)も追加する。4匹のめざしが小皿に載ってくる。めざしは最高の酒の相手である。
 やがて、女性客が一人やってきた。女性客は様々な噂話を始めた。色々な人の名前が出てくる。他の常連客も負けず劣らず話し続ける。気が付けば、私を含め7人のお客さんに増えていた。
 緑茶割り(350円)と、あつ揚げ(170円)を最後にお願いした。
本当に地元の皆さんの店である。人生の縮図を見せていただいた気がする。たっぷり楽しませていただいた。約40分で酒3杯、いささかペースが速い。お勘定をお願いすると1,700円であった。

 目の前の栄橋交差点に立ち、道を渡った向こう側に路地を見つけた。左に曲がっている。なんとなく記憶が残っている。しばらく歩くと、以前に来たことのある居酒屋「十字屋」の前に出た。このまま進めば、やきとり「かとりや」串焼き「いろは」がある西口商店街である。知らぬ間に駅に近い場所に戻ってきていたのである。偶然に見つけた「ゆたか」という店は、やはり溝の口の優良店が集まる場所にあったのである。
 
補足 やきとり「ゆたか」への一番近い行き方は次の通りである。東急田園都市線溝の口駅中央改札口を出て右へ進み、階段を下りると線路沿いに西口商店街がある。そこをまっすぐ進み、やきとり「かとりや」の前を過ぎて、串焼き「いろは」の手前のY字路を右へ。右にややカーブする道を行くと、右手に、居酒屋「十字屋」があり、その前を過ぎて広い通りに出ると、すぐ目の前に「ゆたか」の看板が見える。隣は漢方薬局である。


武蔵溝ノ口 やきとり「ゆたか」
住所 神奈川県 川崎市高津区溝口2丁目5-7
電話 044-822-2219
定休 日曜祝日 営業時間17:00~;22:00
交通 東急田園都市線溝ノ口駅徒歩3分
JR南武線武蔵溝ノ口駅徒歩2分

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武蔵溝ノ口 やきとり「かとりや」

居酒屋探偵DAITENの生活 第72回   2008年2月2日(土)  【地域別】  【時間順】


武蔵溝ノ口 やきとり 「かとりや」


  「島田屋」から「味よし」「川崎昼酒ツアー」を終え、ASIMO君とJR川崎駅で別れた後、私とOZAKI先生は、JR南武線に乗り込んだ。OZAKI先生の地元に近い武蔵溝ノ口に向かう為である。
 川崎駅から武蔵溝ノ口駅までは20分である。ちょうど良い酔い覚ましの時間を経て、午後7時30分頃に武蔵溝ノ口に到着。改札を出て右手に歩くと、歩行者専用の広い空中デッキに出る。右方向には、ノクティと呼ばれる再開発ビルが建っている。左方向に歩くと、そのまま東急田園都市線溝の口駅の中央改札口前につながっている。

 田園都市線の改札の前を通り、西口側に降りると、そこには、〈溝の口駅西口商店街〉という小さく古い商店街が残っている。そこは、戦後の闇市時代の雰囲気が残る商店街である。武蔵溝ノ口駅が現在のように橋上化する以前は、武蔵溝ノ口駅前から東急田園都市線下をくぐって、南武線の線路のすぐ脇にあるこの商店街を経由して踏切を渡り、南武線の南側に出る人の流れがあった。現在は南武線にも東急田園都市線にも「南口」が出来てしまい、すっかり人通りが少なくなってしまっていた。

 この商店街には、居酒屋ファン必見のテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」でも紹介された「かとりや」があり、さらにすぐ近くに「いろは」がある。2つの店の間は近い。前回、OZAKI先生と溝ノ口を訪問した時も、両店ともすごい人だかりであった。酒を飲む人たちの背中を見ながら、そばを通り抜け、南武線の踏切を渡って、「ひさもと」に行き、その帰り、まだ両店とも混んでいた為、「かとりや」と「いろは」の間の道の奥にある居酒屋「十字屋」に行ったのである。

 「かとりや」という名前のやきとり店を紹介するのは、「自由が丘」 「元住吉」に続いて3軒目である。
 溝の口「かとりや」の前は今日も人で一杯だった。店内に空席があることはすぐに解ったが、やはり、ここ「かとりや」に来たら商店街の古い屋根の下で、立ちのみをしなければ気分が出ないのである。

 我々の前を背の高い男性客たちが遮っていて、なかなか注文が出来ない。すでに酒も入っている。根気よく5分ほど待つ。店には、どんどんお客さんがやってくる。後からやってきたある男性客が前の客の背中に張り付いて、我々の左側の隙間から注文の機会を狙っていた。その時、我々の前に少し隙間が空いた。焼き台でやきとりを焼き続けている目の鋭い男性がこちらを見た。このお店の方はある情報によれば〈斉藤さん〉という方らしいのである。男性客が脇から注文しようとする。すると、〈斉藤さん〉はその言葉を遮り、「何しますか?」と我々に聞いてくれる。順番を守っているのである。すかさず、「にごり酒二つ」と答える。このようにして秩序が保たれているのである。
 厚手のグラスが二つ置かれ、一升瓶からにごり酒(300円)がそそがれた。さらにつまみとして、ねぎま(80円)と、かしら(80円)を2本ずつお願いする。立ちのみだと1本80円だが、店内で座ると1本90円になる。
人と人の隙間から手を伸ばしてにごり酒を手にとった。

 やがて、私の前の一際背の高い男性が帰り、目の前が開けた。さらにお酒(250円)を二杯頼んだ。
 大きな缶のような物の中で暖められた湯の中から一升瓶が引き出され、我々の空いたにごり酒のグラスの中にそのまま注がれる。グラスを取り替えて欲しいなどという甘い考えは起こしてはいけないのである。

 「それにしても、今日は肉を喰ったよなあ、すごい量の肉だと思うよ。」と私。
 「だから、野菜も食べなくてはいけません」とOZAKI先生が言って、ねぎ(80円)とししとう(80円)を2本づつ頼んだ。
 この日の翌朝、東京・神奈川は久しぶりの雪になった。寒いはずである。しかし、酒が入っているのであまり寒く感じないのである。ビールを飲むことにしてしまった。今日は一軒目でスーパードライを飲んだので、やや不満であった。目の前にサッポロラガー(赤星)の文字を見ると我慢できなくなってしまった。サッポロラガービール大(580円)を頼む。やはり赤星はうまい。さらに、牛串(200円)を2本追加した。また肉を食べてしまったのである。
 最後に酒を2杯追加。同じグラスに酒が注がれる。今度はにごり酒の成分は残っていないのである。
 酒6杯、瓶ビール大1本、焼き物10本。二軒の「川崎昼酒ツアー」の後である。いささか酔ってしまった。約1時間20分ほどの滞在。お勘定は計3,390円であった。


武蔵溝ノ口 やきとり「かとりや」
住所 神奈川県川崎市高津区溝の口2-7-13
電話 044-822-8802
定休日 日曜祝日
営業時間 16:00~23:00
交通 JR南武線武蔵溝ノ口駅下車徒歩2分・東急田園都市線溝の口駅下車徒歩1分


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武蔵溝ノ口「ひさもと」「十字屋」

居酒屋探偵DAITENの生活 第18回 2007年4月13日(金)    【地域別】  【時間順】




武蔵溝ノ口「ひさもと」「十字屋」


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溝の口リングワンダリング

 リングワンダリングとは何か?
ウィキペディアフリー百科事典を読んでみると、「リングワンダリング(ring wandering 英)、或いはリングワンデルング(ring wanderung 独)、輪形彷徨(りんけいほうこう)、環形彷徨(かんけいほうこう)とは、人が方向感覚を失い、無意識の内に円を描くように同一地点を彷徨い歩く事を言う。」と書かれている。

 今日のOZAKI先生と私はまるでリングワンダリングのような状態であった。
 OZAKI先生と待ち合わせたのは東急田園都市線の溝の口駅であった。改札が複数あるので「一番大きい改札」で待ち合わせることにした。携帯電話を全員が持っているという状態に慣れすぎれてる現代人は、きちんと待ち合わせ場所を指定しない傾向にある。現地で携帯電話でやりとりをして、なんとなく会えてしまうからである。
 この日の我々もそうであった。

 東急田園都市線の溝の口駅には「正面口」「南口」の二つの改札がある。待ち合わせ時間は8時40分であったが、8時20分に正面口についてしまった。そこで、駅周辺を調査することにした。正面口改札を出て右斜め方向に行くと、西口へ降りる階段がある。階段を降りると、南武線を渡って南口方面へ行ける歩道橋が目の前にある。歩道橋の下に取り付けられた「お買い物は西口商店街へ」という看板の下をくぐり、線路沿いにある懐かしい昭和の雰囲気が残る「西口商店街」に足を踏み入れた。そこに有名な立ちのみ店が2軒ある。

 商店街に入ってすぐ右手に、CSやBSデジタルで放送されている「吉田類の酒場放浪記」でも紹介された「かとりや」があり、その先の分岐を左に行くと、「いろは」がある。2つの店の間は10メートルほどしか離れていない。両店とも店内に十数名分の席はあるが、客のほとんどが店の外で立って飲んでいる。西口商店街は50メートルほどの商店街全体に屋根があるので、雨を気にせずに立って飲むことが出来るのである。

 焼き台を囲むように立つ客の数は、店の収容人数の数倍であろうか。「いろは」などは隣の空き店舗にも仮設のテーブルを並べ、そこにも客が立っており、本来の店内に座っている客の7、8倍の客がいただろうか。商店街全体が大きな立ちのみ屋で、飲み物とつまみを受け取る受付が2カ所あるような状態とでも言おうか。客の総数は2店合わせて50名程だろうか。常連客に違いないこの集団の中に入ってゆくのは、ちょっと気後れがする。驚いたのは女性客の多さだった。手にハンドバッグや買い物袋を持ったまま、グラスを片手に飲んでいる女性たちもいた。

 人と人の間を抜け、商店街を出ると、JR南武線の踏切を渡って、少し歩く。百メートルほど先の交差点の向こう角に、今日の目的地「ひさもと」の赤ちょうちんが見えた。店の前まで行って中の様子を見る。10名ほどが座れるカウンターはほぼ満席。入口の焼き台の前に数名が立てる立ちのみカウンターがあり、二人ほど飲んでいる人がいた。

 それから、東急田園都市線の溝の口駅南口に至る道を歩く。そこから、さきほどの西口へ行ける歩道橋に至る路地に入る。その路地には、店の外に二人掛けのテーブルが5つ程あるもつ鍋店が右側にあり、左側には、店の外壁に取り付けられたカウンターに向かって飲んでいる人たちがいる。両店とも繁盛している。
 「かとりや」「いろは」を含め、この溝の口という街では、外で飲むことがひとつのスタイルとなっているようである。

 狭い路地を抜け、さきほどのJR南武線の踏切を渡って、「西口商店街」を通り、元の正面口改札に戻る。しばらく待っていると、OZAKI先生から携帯電話が入った。
 「あの、南口にいるんですけど、今どこですか?」と先生。
 「こちらは、正面口って大きい改札口にいるよ」
 「では、そっちに行きます。」電話はすぐに切れた。

 しばらくして再び電話が入った。
 「あの、駅構内を通って正面口に行こうと思ったんですけど、駄目なんで、外側から行きます。」
 「それじゃ、西口商店街という古い商店街に来てくれ。南武線の線路沿いだからすぐに解ると思うよ。」
 私は、すぐに西口商店街に行き、「かとりや」の近くの線路沿いに佇んでいた。
 なかなか先生は来ない、10分ほどして携帯が鳴った。
 「あの、今、南口から歩道橋を渡って来たんですけど、正面口が見あたらなくて・・・」

 それから、OZAKI先生が西口商店街にやってきたのは、最初の電話から20分後であった。目的の店、「ひさもと」に向かう途中、「かとりや」「いろは」の前を通りながら、先生が言った。
 「あっ、ここさっき通りました。」

 よく聞いてみると、先生の経路がやっと解った。OZAKI先生は、一度、駅構内を通って南口から正面口に来ようと改札に戻ったという。しかし、改札には「午後8時以降は無人となります」と書かれていたのだ。仕方なく、南口から南武線の上を渡る歩道を渡り、西口前に降りて、立っている私の背後を通り、西口商店街を抜けて、踏切を渡らず右に曲がり、東急田園都市線の下をくぐって、ちょうど溝の口駅全体をグルっと一周して、東側から正面口を発見。西口商店街に戻ってきたことになる。まさに、溝の口リングワンダリングであった。

カウンターとベンチのモツ焼き屋「ひさもと」

 気を取り直して、さきほど私が一人で通った経路をたどって、「ひさもと」に向かった。
 十字路に赤い提灯が見えた。入口の立ちのみ部分のお客さんはもう誰もいなかった。
店に入ると、女性が二人で迎えてくれた。L字型のカウンターがあり、カウンターの前には木製のベンチが置かれ、客はそのベンチをまたいで座るようになっている。
 お客さんたちが左右に動いてくれ、私たち二人の席が確保された。
 まずは、ホッピー(400円)を2つ頼む。氷を入れないでくれるように言うと、氷は最初から入っていないという。やってきたホッピーには小さなレモンが一片入っている。これは、以前に入った川崎駅西口の「味よし」と同じスタイルである。

 ホッピーが来て、まずは焼き物を頼もうとする。
 私が「鳥精肉とカシラ(各100円)を2本ずつ」と言い、店の女性に勧められるままに、合鴨つくね(150円)2本も頼んだ。
 「先生は?」と聞くと。
 「合鴨つくね1本と、レバー1本と鳥皮1本と・・・」
 お店のお姉さんが困った顔をしている。鳥皮はメニューに無い。さらに、「合鴨は結局何本ですか?」と言う。
 先生は私が頼んだ内容をまったく聞いておらず、自分の分だけを頼んでいるのである。店の人にとっては、一人づつ頼まれても困るのである。
 もう一度、話を整理して、店のお姉さんに理解してもらい、ホッピーで乾杯。

「実は、腰を痛めててね。あんまり飲まない方がいいんだけど」と私。
「それはよくないですね。どうしたんですか?」と先生。
「この間、みんなで飲み会(研修会)の時、ホッピーを飲んだでしょ、その後に、ホッピーの瓶を持ち上げて運ぶ時、ギクッてやっちゃったらしいんだよ」と私。
「でも・・・ホッピーの瓶て、そんなに重くないですよね」と真顔で言う先生。
 ホッピー1本片手で持って腰を痛める奴はいない。私は両手でホッピーのケースを持ち上げるジェスチャーをしながら「ホッピーの瓶」と言ったつもりだったのだが、先生は見ていなかったようである。思わず笑ってしまう。
「だってホッピーの瓶て言ったじゃないですか・・・」と、言い訳する先生。今日も楽しい。

 シシトウ(90円)、合鴨つくね(150円)、トマトバラ肉巻(150円)。焼き物以外では、ワケギの酢味噌和え(300円)、竹の子とフキ煮(300円)を追加する。
 「以前にトマトバラ肉巻を食べたことがありますよね」と先生。
 「武蔵小杉の文福でしょ」と私。
 合鴨のつくねがうまかった。2本追加注文する。
 今日はOZAKI先生は珍しくよく食べた。
 今日の閉店時間は午後10時らしい。
1時間ほどの滞在で二人で3850円であった。

人気居酒屋 酒蔵「十字屋」

 再び西口商店街に入ると、「いろは」「かとりや」の間の分岐を左に曲がる。
 新しく出来たばかりと思える安い居酒屋を発見。しかし、どうもセンスが違う。すると、すぐ隣に「十字屋」という看板を発見した。
 居酒屋「酒蔵十字屋」に入ると、左側に15人ほど座れるカウンターがあり、右側にはテーブル席が15個、席数で50席ほどあるであろうか、さらに奥の方には30人ほど座れる座敷が広がっていた。テーブル席に空き席を1つ発見。我々が座ってから続々とお客さんがやってくる。人数の多いグループは断られていた。人気店である。

 私は、ここでもホッピー(420円)を頼み、OZAKI先生は紫蘇焼酎お湯割り(390円)を頼む。つまみは、おまかせ刺身盛り合わせ(700円)、めかぶ酢(300円)、春野菜の天ぷら(520円)をお願いする。
 やがて、刺身盛り合わせがやってきた。マグロ、イカ、白身魚など6点盛りでそれぞれ数切れずつのっており、すごいボリュームであった。これで700円は安い。
 これからは川崎市を探索しようと、OZAKI先生と衆議一決した。
 RAM元帥から聞いた川崎駅近くの超激安モツ焼き店の情報、京急大師線の終点である小島新田駅近くの刺身の安い居酒屋など、すでに情報が入っている。

 最後に、日本酒を呑もうということになり、上ししゃも(680円)と土佐鶴(450円)を2杯頼んだ。
 二人で約1時間15分ほどの滞在。お会計は4600円だった。

 外は春の嵐の模様、強風が吹いていた。OZAKI先生はタクシーで帰るという。私は武蔵溝ノ口から南武線に乗った。ホームを風が吹き抜けてゆく。


武蔵溝ノ口 ひさもと
川崎市高津区下作延308
定休日 日曜、第2第3土曜 営業時間 17:00~21:30

武蔵溝ノ口 酒蔵 十字屋
川崎市高津区溝口2-6-13
電話 044-822-5586
定休日 日曜祝日 営業時間 16:00~24:00

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テーマ : 居酒屋
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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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