池上 居酒屋「滝亭」第3回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第593回 2015年06月19日(金) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 池上 居酒屋「滝亭」 第3回

 ~ この空間を楽しむ為に  ~


 



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 東京では珍しくなった構内踏み切りを有する木造駅舎。東急池上線池上駅の五反田方面のホームのすぐ南側の道沿いにそのお店はある。
 入口から入ると、左側に四人掛けのテーブル、その向こうに六人掛けのテーブルが三つ。右側に席は無い。
 入口右側に四角く区切られた場所があり、そこは串焼きの焼き台がある。一番奥に調理場があり、壁の色なども茶色く変色していて、全体に古く渋い作りである。

 

 店全体がやや左に傾いている。客の側の勝手な言い分ではあるが、リニューアルせず、壊れた所を修理しながら、是非このまま維持して欲しい。
 「女性一人でも安心して入れる店」などという、最近流行りの言葉の似合う店になど変わらないでいただきたい。
 私は「女性が一人で入るには躊躇われるような店」に、平気で入ることの出来るような女性の方に魅力を感じてしまう。

 レモンサワーの氷は白く白濁していた。三五〇円は安い。酸っぱいのも好みである。お通しは魚の煮物であった。
 煮込み(四七〇円)を頼み、すぐに串物を選ぶ。カシラナンコツレバーシロハツタンネギの七種から五本選んで一人前四二〇円。いわゆる「選べる五本縛り」である。私はレバーシロ以外の五本でお願いした。
 調理場と客席を隔てる境は斜めに傾いでいる。その調理場から焼き物がトレイに出され、入口を入って右手の焼き台で焼くのだ。

 「串物の方は辛子味噌はお付けしますか?」
 「お願いします」

 煮込みは豆腐、大根、ごぼう、こんにゃくなど入って、レンゲがそえてある。辛子もいい。
 御高齢の御婦人とその息子さんくらいの御常連。
 「◯◯さん、ジャガベーコン」と調理場の白衣のお父さんへ。長年のつき合いであることが伝わってくる。

 焼き物がやってくる。
 ナンコツがシッカリコリコリ。昔、こういうものを日暮里のあるもつ焼き店では「コウコツ」と呼んでいた。
 壁を見れば、「当店は外税です。」の張り紙がある。

 左手の壁は全面が鏡になっており、店内を広く見せている。
 四本の肉の串を食べる度に、ネギを一個、串から食べる。次の肉を食べたら次のネギを食べる。
 二杯目は白鶴燗酒の大徳利(四八〇円)
 定番メニュー以外もある。キーマカレーオーブン焼きトマトカレーピザカレーチーズ焼きそばもあって、面白い。

 いつもたのむ地ダコの刺身(四七〇円)を注文する。
 別の新しいお客様から「サワラの炙り刺し」の注文が入る。
 店内を歩くマスターがサワラの炙り刺しを作るため調理場に戻る途中で、自分の地ダコの刺身もお願いした。

 酒を口に運び、地ダコの刺身を口に入れ、店内を眺め、ただただ、この空間を楽しむのだ。

 昔来た時、店内左手奥の高い棚にあったブラウン管テレビが液晶テレビに変わっていた。
 床もなんとなく、調理場の棚もなんとなく、全てが傾いでいる。
 しかし、これは悪口ではない。
 この空間にいると、不思議と落ち着くのである。

 

 お勘定をお願いした。
 二四七〇円か。千円札二枚と五百円玉で払い、十円玉を三枚受け取る。
 マスターと少し話ができた。

 「こちらのお店は何年前に始められたのですか」
 「昭和四十三年です」
 「そうですか、僕が最初に来たのは二十何年前なんです。」
 「それじゃ、うちが養老の滝だった頃ですね。」
 「そうですね、きっと」
 「お忘れなく、また来てくださってありがとうございます」

 外に出る。外はすっかり暗くなっていた。
 池上駅の踏み切りとは別に、駅構内の踏み切りも鳴り始める。

 自分は池上線沿線にいるのだと改めて感じた。

 

 


 (了)

 

 

池上 居酒屋「滝亭」
住所 東京都大田区池上6-8-9
電話 03-3754-3285
定休日 月曜休
営業時間 17:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分


 街の手帖については、コトノハ/街の手帖編集部へ。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 もつ焼き「福ちゃん」第3回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第588回 2015年03月20日(金)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 池上 もつ焼き「福ちゃん」 第3回

  ~ 橋のたもとで ~

  
 

 
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 池上本門寺の山の麓、呑川沿いの橋のたもとに「太陽泉」という銭湯があった。
 「太陽泉」は2011年4月に廃業している。番台のある懐かしいタイプの銭湯だった。
 銭湯の近くには良い酒場がある。「太陽泉」さんの前にも昔から良いお店があった。
 
  

 もつ焼き「福ちゃん」である。
 角地に建ったお店である。建物の角に公衆電話。呑川に面した側に一つ、呑川に面していない側に二つの入口がある。
(下写真)
 川に面していない側の左側の入口からいつものように入った。
 午後6時45分。「もつやき」と書かれた暖簾をくぐって中に入る。大きなL字カウンターがある。全部で十五人ほどが座れるだろうか。今日はまだお客さんがいなかった。一人目の客になるのは初めてだった。

  

 店内には大将と女将さん。

 「チューハイお願いします。」

 チューハイ(四〇〇円)がうまい。

 頼んだつまみは、煮込み小(350円)と、焼き物はかしら(一〇〇円)、たん(一〇〇円)、なんこつ(一〇〇円)、鳥もも(一〇〇円)を各一本。

 私の背後の高い位置に液晶テレビ。七時のニュースが始まった。
 地下鉄で起きた事件から二〇年。ニュースを静かに見て考える。これも居酒屋の時間である。
 煮込みを食べる。持ち帰りのお客さんも多い、評判の煮込みである。

 女性の方が吞川側の入り口から入ってこられる。

 「はい、お待たせ。」とマスター。焼き物。こぶりだがうまい。

 壁に白波6/4(三八〇円)と書いてあった。

 「あの、しらなみお願いします」
 「はい、しらなみね・・・お湯で?」
 「お湯で。」

 また、女性の方、そして、男性。七時を過ぎると一期に活気づいてきた。

 イカゲソ焼き(三七〇円)もいただく。

 一人で来店の常連の女性が生ビールを飲み、もつ焼きを少し食べて帰ってゆく。

 大関通の辛口(三八〇円)というメニュー。

 「通の辛口ってのをください」
 「熱燗で?」
 「はい、熱燗で」

 すると、菊正宗の枡が置かれ、中にグラスが入っている。そこに、暖かい酒が注がれる。大関である。
 熱燗であたたまる。イカゲソの焼いたものは酒に合う。

 並びの男性は家族の為におみあげの焼き物を頼んでいた。

 テレビではダウンタウン坂上忍赤羽の有名な立ちのみ店「いこい」で飲みながら話をしている。私も行ったことのあるお店だ。
 ダウンタウンは二人で飲まないそうだが、私には特に感想は無い。

 「赤羽なら次は丸健水産だな・・・」と思う。やはり、その通りで、移動した先はおでんの丸健水産だった。

 四人グループの方が入ってこられ、にぎやかになった。予約も入る。
 帰ることにしよう。

 「お勘定お願いします」
 「旦那さん・・・二四〇〇円です。」

 財布からピッタリのお金を出して払った。大衆酒場に一人で入って、大きな札を出すのは無粋である。
 外に出た。
 橋のたもとで男性二人に出会った。一人の方は携帯電話で話している。
 どうやら、「福ちゃん」に入るかどうか携帯電話の相手に相談しているようだ。

 「福ちゃんって安い?」と携帯で話す相手の人に聞いている。
 すれ違う時、ついつい「福ちゃん安いですよ」と言ってしまう。
 「そうなんだ・・・知ってるんだ、ありがとう」
 「今、飲んで出てきたばかりですから」とは言わなかった。

 吞川にかかる橋を渡って、国道一号線の明かりの方へと向かった。


 第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第102回 2008年5月26日(月)

 第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第473回 2012年3月3日(土)


  

池上 もつ焼き「福ちゃん」
住所 東京都大田区池上2-18-18
電話 03-3751-4801
定休 日曜・祝日
営業時間 17:00~22:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩10分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩5分


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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 食堂「池上食堂」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第579回 2014年12月30日(火)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


 池上 食堂「池上食堂」 第2回

  ~ 人が動き、流れてゆく ~


  池上食堂外観


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 池上線の池上で用事を済ませると、少し時間が空いた。
 昼の池上通りを歩いているうちに、「池上食堂」の前にさしかかった。そして、ちょうど私の前を歩いていた年輩の方が暖簾をくぐり、曇りガラスの戸の中へ入ってゆかれた。ガラス戸が開いて中が見える。空いているようである。気が付けば、吸い込まれるように入ってしまっていた。
 左右に三つづつあるテーブル席のうち、左手の真ん中のテーブルの椅子に荷物を置く。先客は右手の入口近くのテーブルに若い男性が一人。目の前に食べ終えたどんぶりもの。私の前に入った年輩の方は目玉サラダライスを注文されていた。食事のみの注文。食堂であるからあたりまえである。
 奥のガラスケースの中のオカズを眺めながら、脇のレジのママさんに注文する。

 「お酒お願いします。」
 「お酒は菊政富翁があるんですけど」
 「富翁、お願いします」
 「常温とお燗をしたのと、それから冷やしてあるものがあります」
 「常温でお願いします」

 常温の富翁(三五〇円)は正一合のガラス瓶で提供される。キュウリタクアン漬けも付いてくる。
 冷や奴(二五〇円)はネギオカカがたっぷりかけてある。
 
 次々にお客さんが入ってこられる。ご飯と一緒にビールを頼むカップル。ご飯と一緒にお酒を頼む男性一人客。
 ママさんは「ご飯は少なめですか?多めですか?」と必ず聞く。
 
 「野菜の煮物は何ですか?」と聞いてみる。
 「今日はカボチャだけなんですけど・・・」
 「それじゃ、カボチャお願いします」

 カボチャ(二五〇円)が出てきた。そして、いつも定番の目玉サラダ(二五〇円)も追加、二本目の富翁(三五〇円)はでお願いする。

 次のカップルもビールとお食事を頼む。すでに仕事納めなのか、みなさん昼からお酒が飲め、食事が出来る。
 これも幸せである。

 目玉サラダとは卵の目玉焼きとポテトサラダとキャベツが皿にのったものである。

 入口の曇りガラスは、上と下の部分だけ透き通っている。外を通る人の足元が見え、自転車のタイヤが通り過ぎる。
 人が動き、流れてゆく様を見るのが心地よい。小津安二郎の映画を思い出す。
 また、カップルが入ってこられた。満卓となった。
 一通り頼んだ後、女性が思いだしたように言った。
 「ここ、フライも美味しいんだよね」
 ママさんが再びやって来る。
 「あの今日のフライは何ですか?」
 「メンチは一枚なんですけど、アジフライ二枚のと、コロッケ二個のと、アジフライコロッケ一つづつがあるんですけど」
 立て板に水の説明である。
 「アジフライ二枚でお願いします」

 私もアジフライは大好きである。実物が出てくるのを見てしまうと、ついつい自分も頼んでしまいそうなので、御勘定をしてもらうことにした。
 
 「御勘定をお願いします」
 「一四五〇円です・・・・お茶をお持ちすればよかったですね。お持ちしますか?」とママさん。
 「ありがとうございます。大丈夫です。」

 コートを身につけ、曇りガラスを開けて外に出る。風もない。おだやかな年の瀬である。


  池上食堂看板

池上 食堂「池上食堂」
住所 東京都大田区池上6-2-9
電話 03-3751-3138
定休日 日曜・祝祭日休
営業時間  10:00~15:00/17:00~21:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分。


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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 立ち呑み「蒲田屋」第3回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第570回 2014年9月24日(水)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


 ※2014年9月24日 1,320,000カウント通過。感謝!

池上 立ち呑み「蒲田屋」 第3回
 
  ~ 池上にバッタを見た ~

  

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 大田観光協会のサイトによれば、大田区には150の商店会があるそうである。その中でも池上駅周辺ほど多くの商店会がある地域も無いかもしれない。
 数えてみれば、堤方商栄会、姫沙羅通り会、東電通り会、池上仲通り商店会、池上本通り商店会、池上本門寺通り商店会、池上東口商店会、池上柳本通り会、池上桜通り商店会、池上西銀座睦会、池上駅前通り商店会、表和会の12個の商店街があるのだ。

 東急池上線の池上駅の改札口を出た。駅前から左方向に向かってあるのが池上駅前商店会である。この池上駅前商店会を歩いてゆくと、左に曲がる道があり、角に立つとすぐ左手に池上線の踏切が見えた。
 その角から右手少し先に、右に曲がる道があり、その向こう角に酒屋さんがある。この酒屋さんの角から池上仲通り商店会という商店会に変わるのである。

 この角の酒屋さんが蒲田屋さんである。蒲田屋さんは実はワインに力を入れているお店で、毎月、ワインの試飲会を開催されているのである。その会場ともなっているのがお店の脇にある立ち飲みバーコーナーなのであった。何週間前に来た時もちょうどワインの試飲会であった。時間が無かったのでその時は不参加であった。
 因みに、九月のワインの日は六、七、十三、十四、二十、二十七日の六日であった。

 

 気候が良いので、お店の右手にあるドアは開けはなってあった。左手にL字カウンター。左手のカウンターに向かって立つと、店内右手奥の高い位置にあるテレビが見やすい。その場所に先客の男性客お二人。
 
 目の前の釣り銭皿に千円札を一枚入れ、メニューを見る。ホッピー酎(四九〇円)と書いてある。ホッピーセットではないのが面白い。氷無しでお願いする。焼酎の量はビアタンブラー一杯。
 ジョッキに焼酎を半分入れ、ホッピーを注ぐ。柔らかい酔いがすぐにやってきた。
 壁のおすすめメニューを見れば、白菜の漬け物(一六〇円)とある。さっそく頼んでみた。

 酒類のメニューを見る。ビール大瓶(四六〇円)、生ビール(三六〇円)、日本酒(三一〇円)、日本酒熱燗(三六〇円)など。ワイン(三六〇円)、ハイボール(四二〇円)、各種サワー(四五〇円)、種類はレモン、青りんご、梅、ウーロン、トマト。
 各種ボトル一六〇〇円。二階堂25度900ミリ、黒霧島25度900ミリ、純25度720ミリなど。店内の棚には、たくさんキープボトルが置いてある。

 テレビでは仁川アジア大会の体操の中継である。

 つまみには、味付け海苔(三〇円)や冷やっこ(一六〇円)もあった。
 角打(酒店)で飲む時はチーズが食べたくなる。

 「あの、チーズありますか?」と聞いてみた。
 「ありますよ」とママさん。

 冷蔵庫に入っていた6Pチーズの一つを置いてくれる。

 「一一〇円です」と釣り銭皿からママさんがお金を持って行く。

 グラスワインは三六〇円、日本酒なら三一〇円である。少し迷って、やはり6Pチーズ(一一〇円)があるのでワインに決めた。一〇〇円玉を釣り銭皿に追加して入れる。
 
 「赤ワインください。」と言うと、グラスに赤ワインを注いでくれた。
 「三六〇円、ちょうどですね」

 ワインを一口飲んだ。
 その時、足下に動くものを感じた。バッタである。入り口が開けてあるので入ってきてもおかしくはない。

 「虫がいるね」と御常連。
 「バッタですね」と私。
 「さっきから飛んでいるね。」
 「踏んでしまったらかわいそうですよね。」

 小さなあまり元気の無いバッタが床や壁にとまる。
 テレビでは「仁川アジア大会・体操床」の演技。
 白井勝太郎の演技である。しょうたろうと読むらしい。あの、ひねり王子、白井健三のお兄さんとのこと。

 「テレビの中でも外でも飛んでいるのだ」と、一人考えて笑う。

 なぎら健壱さんの曲、「葛飾にバッタを見た」を思い出す。「池上にバッタを見た」のである。

 「バッタを逃がしてあげたわ」と、ママさん。命は大切である。

 日本の神本選手の銅メダルが決まり、先客の方が帰って行った。

 お店の方も、立ち飲み店側ではない本来の酒店側にいらっしゃり、私だけ独りとなった。
 先払いなので当然の展開である。

 ワインの会に一度来てみたいと思う。
 私のワインの先生と一緒にならもっと良い。先生は、こちらの「蒲田屋」さんとも懇意のようである。

 帰ることにしよう。小銭の残りを手にとる。お店の方が戻ってきた時、「ごちそうさま」と言って外に出た。
 帰りたい時にすぐに帰ることが出来る。その都度払う角打スタイルは、やはり素晴らしい。
 午後七時から七時四十五分まで四十五分の滞在。支払ったのは、全部で一一二〇円であった。





 第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第486回 2012年6月24日(日)
 第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第247回 2009年8月13日(木)




池上 立ち呑み「蒲田屋」
「standing bar KAMATAYA」
住所 東京都大田区池上7丁目1-82 蒲田屋酒店隣
電話 03-3754-0404
定休日 火曜日(ワインの会がある場合は土曜も休み)
営業時間 10:00~20:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩2分。
公式サイトはhttp://www.kamataya.co.jp/


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 定食居酒屋「かかし」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第568回 2014年9月17日(水)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】



池上 定食居酒屋「かかし」
 
  ~  キッチンハウスが定食居酒屋にリニューアル  ~



  

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 東急池上線は、元々は池上本門寺への参詣客を輸送することを目的とした路線であった。
 1922年(大正11年)の開業時は蒲田、蓮沼、池上の3駅のみの営業。その後、五反田まで伸長した後、1934年(昭和9年)に目黒蒲田電鉄(東京急行電鉄の前身)に吸収合併されるまでは池上電気鉄道というまったく別の会社の路線であった。そんな池上線の線名の由来である池上駅周辺を歩いてみた。
 
 改札口の右手側にはバスターミナルがあり、交通整理員の男性が大声で通行人に注意を喚起している。
 その向こうに交番があり、マクドナルドが見える。交番脇の横断歩道を渡り、マクドナルド脇の道を入ってゆくと、左右に池上総合病院のA館とB館の二棟の建物が見えた。二つの建物は3階と6階の連絡橋で結ばれている。連絡橋の下をくぐり、まっすぐに行くとT字路にぶつかった。
 右角には赤いテントに楕円の看板のキッチンハウス「かかし」というお店があった。それが2013年9月から定食居酒屋「かかし」という新しい店名となっていたのである。
 「居酒屋探偵」は、 「定食居酒屋」という言葉にひかれ、入店してみたのだった。
 池上駅の近くには第520回で紹介した「池上食堂」という定食中心でお酒も飲めるお店がある。ゆえに、「定食居酒屋」という業態に変わっても不思議はないのである。
 お店の前には、本日のおすすめ定食の看板も出ていた。本日の日替わりは「豚肉白滝玉ねぎ炒め定食(八二四円)」である。(下写真)

  

 自動ドアから中に入る。入ってみると、店内は思いの外、広かった。左手に四人テーブルが四つ、右手に二人席一つ、八人ほどが座れる大テーブルが一つ、さらに、高椅子のカウンターには四、五人が座れるだろうか。さらに、店の奥側は二十人以上が座れる掘り炬燵席が横に長くある。右の一番奥は調理場。調理場に男性と女性二人。フロアに女性一人。

 各テーブル席は埋まっている。他の方々三人が座っていらっしゃる右手の大テーブルの端に、座らせてもらった。
 店内を見回す。ほとんどの方々の前に定食のトレイが置かれている。私は、やや場違いな雰囲気である。しかし、さらに見回すと同じ席の方の前にサワーグラスとツマミの小鉢がある。それを見て少し安心した。

 忙しく立ち働く女性に、瓶ビール小瓶(三六一円)を頼む。
 さらに、ビールを持ってきてくれた時に、ポテトサラダ(二五八円)と豆鯵の南蛮漬け(三六一円)も注文した。

 店の入口辺りにあるテレビではナイター中継。
 ちょうど私の席からはテレビが見えない為、自然と壁のメニューにばかり目がゆく。十八種類の定食があり、単品料理は定番三十三品と、ホワイトボードに書かれたおすすめ単品二十品があり、さらに、定食はそれぞれ単品でも提供される。普通の居酒屋よりも品数が多いかもしれない。
 例えば、ハンバーグ定食(八七六円)は単品(五六七円)、サバ味噌煮定食(八二四円)は単品(五一五円)となる。

 客層は男性と女性の比率が変わらず、年齢層も幅がある。男女のカップル、女性の一人客、男性の一人客。客層は様々である。
 私の背後のカウンター席は、常連の方が一人でお酒を飲むのにちょうど良く、そこに座るお客さんが調理場のマスターらしき方と、時折お話をされている。どんなお客さんにも対応できるお店である。

 しかし、やがてやってきたお客さんには少し驚いた。
 髷を結った力士の方と、同じように身体の大きな男性。
 思えば、池上駅から一〇分ほど歩いた池上八丁目には尾上部屋がある。二〇〇六年に三保ヶ関部屋から分家独立した尾上部屋が池上の地に作られたのは、尾上部屋の女将さんの御実家が池上にあったからだそうである。
 髷を結った力士さんが店に入ってきても、お店の方もお客さんも特に驚いた様子がないことも、考えてみれば、特に不思議はない。池上の方にとっては普通なのである。
 
 再びメニューを眺める。一番安いものでは、切り昆布(五二円)や納豆(六一円)などもあった。
 さて、二杯目はレモンサワー(四一二円)を飲もうと思っていた。ところが、頼んでしまったのは冷酒(六一八円)だった。併せて、冷や奴(一五五円)も頼む。

 「冷酒冷や奴も頭文字がだなあ・・・」などと、つまらないことが頭に浮かぶ。
 
 調理場は忙しそうである。電話で注文が入る。どうやら、お弁当を頼み、取りに来る人もいるようだ。
 冷や奴を食べてしまい、めかぶとろろ(一五五円)を追加する。

 「酒を飲んでいるのに、身体のこと考えているなあ・・・俺」と自分で自分のことを笑う。

 時間はそろそろ午後八時である。夕食の時間帯が一区切りしたのか、店内には空席が目立つようになった。
 
 「夕食を食べる人が多い時間帯は、やはり長居無用だなあ」と思う。

 レジ前に並びはじめる方々。私もレジに行って、支払いの列に並んだ。
 すると、数人の男性客が来店、掘りごたつ席に座り、生ビールを頼んでいた。

 「やはりここは、定食居酒屋なんだな・・・」と思う。

 午後七時十五分から八時まで四十五分ほどの滞在。支払った額は一九〇八円であった。

 池上駅へ戻る。
 東急線唯一の旅客用構内踏切が閉まらないうちにと、五反田方面のホームへ急いで渡った。
 直後に警報音がなり、上り電車が近づいてきた。

 

 

池上 定食居酒屋「かかし」
住所 東京都大田区池上6-5-4 101
電話 03-3755-1144
定休日 木曜休
営業時間 [月~土]11:00~15:00/17:00~22:30 [日・祝]11:00~15:00/17:00~22:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩三分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 炭火焼鳥「二代目」

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居酒屋探偵DAITENの生活 第558回 2014年5月16日(金) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】



 ※2014年5月9日 1,280,000カウント通過。感謝!

 池上 炭火焼鳥「二代目」


  ~ 店名が気になって ~

 
 
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 東急池上線の池上駅で降りてみた。
 池上駅は五反田から蒲田方面のホーム側にのみに改札口があり、蒲田から五反田方面へのホーム側には改札口がない、ふたつのホームをつなぐのは「構内踏切」のみである(写真)。

 

 橋を渡る為に階段を上がる必要が無いのは楽である。そして、時折やってくる私のような人間は「味わいある光景」のように思ってしまうけれど、住んでいる方はなかなかたいへんである。
 池上線は短い3両編成であり、本数を多くすることで、増加する沿線住民をなんとか運んでいるように思える。ゆえに、朝の通勤時間帯は登り14本、下り13本も電車があり、この構内踏切も「開かずの踏切」的になってしまう時がある。さらに、五反田方面のホームの側に住んでいて、五反田方面に通勤をしている方は、通常の踏切を渡り、改札をくぐってから、また、この「構内踏切」を渡るので特にたいへんである。
 
 蒲田方面側にしかない、前述の改札口を出ると右手へ。構内ではない踏切の方に回り込むように歩いて、その踏切を渡らず、踏切脇の道を左手に入ってみる。時間が無い為、急いで店を選ばなければならない。
 この道沿いの左手には第454回で紹介したお店もあった。その前を過ぎて、次の道にぶつかる少し手前右手に、比較的新しいお店を発見した。以前にあったお店も焼き鳥店であったと記憶している。その後に新しい焼き鳥店が出来たようである。店名は 炭火焼鳥「二代目」。店名が気になって入ってみる。

 お店を正面から見ると、左手が大きな窓になっている。すだれごしに店内が見える。右手の外廊下のようになっている部分を入って、左手のドアから入るようになっている。雨の日に傘をしめたり開いたりして入りやすいかもしれない。
 ドアを入り、外から中を見る。右手に8人ほどが座れるL字カウンターがあり、その中は焼き台となっている。
 左側には、手前から四人テーブルと二人テーブルがあり、その後に六人テーブル、四人テーブルと続く。
 奥の右手は調理場。左手の一番奥にはトイレがあるようだ。

 店内入口近くのテーブルに男女3名、カウンター入口近くに男性1人の先客の方々。
 お店の方は、マスターと若い女性2人。
 
 カウンター席の一番奥から2番目に座った。調理場手前の高い壁に巨大液晶テレビがあった。
 最初に注文したのは、酎ハイ(350円)と新玉オニスラ(380円)である。
 池上ハイボールというものもあったけれど、焼酎ではなく、ウイスキーのハイボールとのことなのでやめた。

 「焼き物お願いします」と言って、ねぎま(120円)、ハツ(120円)、ボンジリ(120円)を注文した。
 ちょっと、塩が強いけれど美味しい。私は塩に敏感な質なのど、基準にはならないかもしれない。
 
 メニューを見る。メニューを細かく見るのが好きである。
 席料300円が必要とのこと。お通しとして、オクラと和えたソーメンが付いてきた。

 2杯目は、芋焼酎一刻者お湯割り(450円)を選ぶ。最近は炭酸ものを少し減らして、お湯割りにしようと考えている。冷房の効いた店内ならば夏でもお湯割りが良い。身体を冷やさない為である。

 最初の1人客の方が帰ってすぐに、お祭りのはっぴを着た方々お二人が入ってきて、同じ場所に座られた。5月16日から18日は浅草の三社祭である。その帰りであろうか。

 新タマネギ、焼き鳥と食べて、もう1品頼もうと思う。最初に聞いてみた牛すじネギごま(350円)は今日は無いとのこと。そこで、牛モツ煮(380円)を代わりに頼んだ。

 ハチノスと豆腐とコンニャクの煮込みであった。ハチノスは牛の第2胃である。最近は洋食系のお店ではトリッパという呼び名で扱われている。

 さらにカップルの方々が入ってきた。外の窓が大きく。スダレごしに外から中の様子が見えるので入り易いに違いない。

 3杯目も炭酸系をさけて、トマト割り(350円)にする。いつもの締めの「トマト割り」である。
 全体に若い雰囲気。トイレに行ってみる。お客さんからのメッセージが貼ってあったりする。よく見る光景である。
 しかし、そこに書いてあったお店からのお願いが秀逸であった。ここまではっきり書いてあるのは珍しい。
 基本的に私は賛成である。

 巨大液晶テレビのサイズが気になってマスターに聞いてみた。52インチもあるとのこと。野球やサッカー中継の時は盛り上がるにちがいない。
 午後7時10分から8時まで50分ほどの滞在。お勘定は合計2719円。消費税8パーセントを含む。

 全体的に感じの良いお店である。
 出来るだけ古い店、味わいある店、新しくても店の感じが古典酒場的なお店ばかり探して街を歩いている。
 しかし、時折、こういう新しいタイプのお店に入ってみるのも良いかもしれない。
 店名が気になって入ったのに、「二代目」の意味を聞かず、巨大液晶テレビのサイズなど聞いてしまう。
 また、来てみよう。その時に聞いてみれば良いのである。


 

池上 炭火焼鳥「二代目」
住所 東京都大田区池上6-6-8
電話 03-3753-8845
定休 月曜日
営業時間 平日17:00~25:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分。





ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 もつ焼「もつっ娘」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第545回 2014年2月1日(土) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】





 池上 もつ焼「もつっ娘」 第2回

   ~ 探検家のように探し、遊牧民のように巡り、回遊魚のように戻ってくる ~
 
  

 
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 東急池上線の沿線には黒湯温泉が多い。特に池上駅周辺には、池上温泉桜館、そして、久松温泉の3軒の黒湯温泉施設がある。
 その中でも来客の年齢層が高く比較的静かで、一番入りやすい温泉が久松温泉である。黒湯の温度がとても熱く設定されているのも年齢層が高い理由かもしれない。

 土曜日の午後3時、久松温泉でゆっくりと黒湯を堪能した後、目の前の道を左にまっすぐに進み、次の十字路を渡り、さらに池上本門寺さんへの参道となっている池上本門寺通り商店会の道を渡ると、次に静かなT字路にぶつかる。このT字路を右に曲がると第522回で紹介したもつ焼き「もつっ娘」さんがある。

 暖簾も無く、地味でさっぱりとした外観である。 

 


 午後4時を少し回った時間である。左手のL字カウンターの一番手前左端に座らせてもらった。カウンター席の一番奥に女性の先客が一人。カウンターの中の髭のマスターと話をされていた。

 ホッピーセット黒氷なし(450円)をお願いする。

 今回は、「レモンいれますか?」とは聞かれず、そのまま川崎スタイルにはならなかった。私はホッピーに小さなレモンを一片入れてくれるホッピーを川崎スタイルホッピーと呼んでいる。
 お通しはカボチャとあげの煮物である。
 
 土曜日の始まりの時間は、3時ではなく4時からになったようである。実は久松温泉に行く前、3時過ぎにちょっと寄ってみるとまだ準備中だったのだ。

 「焼き物お願いします」と言うと、
 「今日は砂肝が無いんですけど」とマスター。
 「それじゃ、ネギ、カシラ、テッポーを1本ずつお願いします」

 ネギ串(120円)、カシラ串(150円)、テッポー串(150円)を各1本頼んだ。

 柚子胡椒付きでカシラが出てきた。これをつけて食べる。美味しい。
 なにしろ、湯上がりである。
 ホッピーはすぐに無くなってしまった。
 
 2杯目はトマト割(400円)。無塩トマトジュースを使用、炭酸で薄めたトマトサワーとは違う。
 ヤリイカ刺(350円)もお願いする。焼き物の後には刺身類を少し食べたくなるのだ。

 カウンターの上の焼け焦げの話をマスターがされていた。お寿司屋さんは、実はカウンターでタバコを吸う人を嫌う。白木のカウンターを愛しているのである。高級寿司店に行ったら煙草を吸うのはもつろん御法度。これは賛成である。さらに、と言われるには最初に腕時計を外すところまでしなければならないという。

 「カウンターの焼け焦げは勲章ですよ」とマスターがおっしゃる。流石は大衆酒場の大将だ。渋い。

 今日は予約が入っているそうで、この後、6時から女性5人がいらっしゃるとのこと。
 
 ガツ刺し(300円)は前回頼んだ。コブクロ焼き(450円)も気になる。
 迷いに迷って、前回断念したもつ煮(400円)を選んだ。
 誘惑に負けたのでる。

 「熱いので気をつけてください」と言いながらマスターが出してくれたモツ煮。

 このモツ煮が素晴らしい。様々な部位が入っている。一般的な煮込みとは違う、モツそのものを楽しめる、まさにモツ煮であった。逆に前回我慢したことを少し残念に思うのであった。このお店には、また来ようと思う。

 探検家のように探し、遊牧民のように巡り、回遊魚のように戻ってくる。それが私の居酒屋巡りの理想である。

 待ち合わせの女性たちが次々に入ってくる。やがて、予約された女性たちもいらっしゃる。店内はもうすぐ女性で満席となるのだ。途中からママさんもいらしている。私とマスター以外、店内は女性ばかりになりそうだ。

 「そうだ、店名はもつっ娘だった」と独り笑い、お勘定をお願いした。

 午後4時45分から5時30分まで45分ほどの滞在。お勘定は2,220円であった。




池上 もつ焼「もつっ娘」
住所 東京都大田区池上4-31-4
電話 ?
定休日 第1水曜日
営業時間 平日17:00~23:00/土曜・日曜16:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩5分。


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池上 もつ焼「もつっ娘」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第522回 2013年7月6日(土) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】




池上 もつ焼「もつっ娘」


  ~ 参道裏の抜け道を通って ~


  池上もつっ娘外観

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 いつもよく通る道よりも、初めて歩く路地が好きである。
 土曜日の午後、東急池上線の池上へ行った。
 池上には池上本門寺がある。
 池上駅は上り下り2つのホームがあり、蒲田方面側のホームからは改札へすぐに行けるけれど、五反田方面から外に出るには構内踏切を渡る必要がある。
 その改札を出て、右手に駅前のバスターミナルを見ながら斜め方向にまっすぐ行く。目の前を通るのは池上通り。そこは五叉路の交叉点となっている。右方面に横断歩道を渡り池上通りを大森方面に歩く。しばらく行くと三叉路があり、池上通りを渡れば、幅広いその道が池上本門寺への表参道であることが解る。
 
 表参道を少し歩き、すぐに左手に曲がって、初めて歩く路地に入った。
 その路地を出た時、思わず声を上げてしまった。
 目の前に赤煉瓦風の屋根の長屋がある。その一画に私好みのお店があったのだ。暖簾がない。黒っぽい格子戸風のサッシの引き戸。地味である。店の前に「もつっ娘」と書かれたアクリル看板が置いてあり、手書きのホワイトボードメニューが外に掛けてあった。
 
 池上もつっ娘外観
 ↑もつ焼き「もつっ娘」

 店の前で写真を撮ってから右を見た。
 見れば、吉田類さんが紹介された大衆酒場「喜代美」さんが斜め向こうに見えた。本当に偶然である。店の前まで行って外観の撮影をさせてもらう。もちろん開店前である。時計を見れば、まだ午後4時であった。


 ↑大衆酒場「喜代美」

 「もつっ娘」さんの前に戻り、思い切って、引戸を開けて中に入る。
 左手に10人程が座れるL字カウンター。焼き台は一番奥。その右手はトイレである。L字カウンターの左手の3人座れる側にお一人、入口から奥に向かって伸びる側にお二人、先客が座っていらっしゃる。L字カウンターの角の辺りに座らせていただいた。
 
 カウンターの中には、髭が凛々しいマスターお一人。作りつけの棚の前に左右に可動できる手書きメニューがかけてある。その中の飲物の欄を見る。まずは、レモンサワー(400円)を選んだ。
 暑い中を歩いていたので、レモンサワーの酸味がうれしい。

 最近の血液検査で中性脂肪の数値が思っていたよりも高かった為、もつ煮込み(400円)は断念した。メニューを見ながら焼き物の選択に迷っていた。 
 すると、左手の先客の方がおっしゃった。
 
 「ハラミある?」

 迷った時は常連に従うのが正しい。

 「私にもハラミとカシラを1本づつお願いします」と、のせていただく。

 牛ハラミ串焼(300円)、カシラ串焼(150円)という選択。

 並びの御常連の皆さんが麻雀の話をされている。楽しそうであるが私には、使われる言葉は外国語である。
 すると、隣の白い髭の先輩の方が私におっしゃった。

 「うるさくてすみませんね」
 「大丈夫です。麻雀できないんで外国語を聞いているみたいで、耳に入ってきませんから」と答えた。

 少し、やりとりをする。素敵なキャラクターの先輩である。

 さらに、常連の方が入って来られ、カウンターの一番焼き台に近い席に座り、マスターと盛り上がる。

 串焼がやってきた。カラシではなく、ワサビがついている。

 牛ハラミは甘辛のタレ。カシラは柔らかく旨味がある。
 テッポウ串(150円)の文字も気になる。
 
 「テッポウ串もよさそうだなあ・・・」と心の中で繰り返す。すっかり、中性脂肪の事は頭から消えていた。

 2杯目はホッピーセット(450円)の氷なし。

 「あの、ホッピーセット、氷なしでお願いします」
 「白と黒、どっちにします?」
 「白でお願いします」

 会話はここで終わると思っていた。
 
 「レモンいれます?」
 「はい、お願いします」

 素晴らしい。川崎スタイルである。
 川崎の立ち飲み店や居酒屋さんに行くと、レモンの小片が入っている時がある。
 これを私は勝手に「川崎スタイルホッピー」と呼んでいる。

 冷えたホッピー瓶、焼酎入りの冷えたジョッキが出てくる。
 見れば、三冷のうえ、ホッピーの炭酸が抜けないように、ステンレスのストッパーが口にかぶせてある。
 素晴らしい。「中」(焼酎)を追加する方にとっては、これは完璧である。

 ジョッキにホッピーを注ぎ飲む。美味い。ほんの少しのレモン味がうれしい。

 ガツ刺(300円)が気になる。もう、ますます中性脂肪のことは記憶の彼方。

 「ガツ刺もらえますか?」
 「はい、ガツ刺」

 ガツ刺はすぐに出てきた。

 「何もはいってません、胡麻油、醤油、お酢で、おたべください。」

 髭のマスターがかっこいい。

左手の方は帰られた。その後にすぐにもう一人いらっしゃる。飲物を選んですぐにおっしゃる。
 
 「テッポウね」
  
 右手の方も頼まれた。すかさず、のってしまう。

 「私にもテッポウお願いします」
 「ここのテッポウは違いますよ」と左手の方。
 「テッポウって何?」と右手の方。
 「直腸ですよ」とマスター。

 ホッピーを飲んでしまい、カウンターの高いところへ空き瓶などをのせて、緑茶割(350円)をお願いする。

 ここで、とても元気なママさん登場である。一期に場が華やぐ。
 楽しい酒場である。
 黙って、会話の中に身をゆだねる。
 独り酒の良さはここにもある。

 テッポウ串がやってくる。焦げが絶妙、表面カリカリ。美味である。
 御常連のおっゃる通りであった。

 ママさんに聞けば、土曜日曜は午後3時からの営業とのこと。
 素晴らしい。休みは第一水曜のみ。

 午後4時15分から5時45分まで、1時間半の滞在。お勘定は2700円。お通しは200円。

 笑顔で送り出され、外にでる。

 周辺の抜け道を見つけ歩いてみる。何軒か入ってみたい店も発見した。

 路地から抜け出て、本門寺さんへの駅前からの近道となる池上本門寺通り商店街には、マスコミなどでも取り上げられている有名なバー「自由雲」もあった。(下写真)


 ↑ バー「自由雲」

 少し風が涼しくなってきた。すっかり気持ちよくなり池上駅へと向かった。



池上もつっ娘看板

 
池上 もつ焼「もつっ娘」
住所 東京都大田区池上4-31-4
電話 ?
定休日 第1水曜日
営業時間 平日17:00~23:00/土曜・日曜15:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩5分。



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池上 食堂「池上食堂」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第520回 2013年6月19日(水) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】




池上 食堂「池上食堂」


  ~ そのたたずまいにひかれて ~

 
  池上食堂外観


  
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 「佇まい」という言葉がある。
 読みは「たたずまい」である。意味は「立っているようす。また、そこにあるもののありさま。そのもののかもし出す雰囲気。」とのこと。 
 ずっと前から一度は入りたいと思っていた。まさに、そのかもし出す雰囲気にひかれたのである。
 店名は「池上食堂」
 食堂である。

 ガラスサッシの引き戸は足元以外は曇りガラスになっており、店内は見えない。
 さらに、引き戸の左側と上の部分も曇りガラス、店内奥まで明るい光が入るようになっているようだ。
 「池上食堂」と書かれたのれんをくぐり、曇りガラスの引き戸を開けて中に入る。
 入口から見て左手にテーブルが手前から奥にかけて3つ並んでいる。柱がある為、一番手前は三人、中は四人、奥には四人が座れる。右手にも同じように、3つのテーブルが並んでおり、それぞれ四人座ることができる。
 入口を入って右手の高い位置に液晶テレビがある。
 先客は二人の中年男性と御高齢の男性の三人。全員がテレビのある入口の方を見ている。
 先客の皆さんの視線は、一瞬私に向かい、すぐに再びテレビに集中する。

 くすんだベージュの壁紙。なにもかもシンプルな店内である。装飾的なものは何もない。
 店の一番奥、調理場との間にあるレジのところへ行く。調理場の中にはマスターママさんの二人。
 左手にあるガラスショーケースの中と、その上の木札メニューを見比べ、手を空けて待っておられるママさんに注文をする。

 キリンラガービール大瓶(500円)、目玉サラダ(250円)、冷奴(250円)をお願いする。
 財布を出そうとすると、ママさんがおっしゃる。

 「お勘定、後でもいいですよ」
 「あっ、どうも・・・」と私。
  
 何が「どうも・・・」なのか解らないがついつい「どうも・・・」と言ってしまう。

 ママさんキリンラガービール大瓶「ビアタン」を持ってきて、目の前でビールの栓を抜いてくれる。
 「ポン」と控えめな音がした。
 グラスにビールを注ぎ、一口飲む。
 冷えたビールの一口で一日の憂さがスーッと抜けて行く。
 日本人がよく冷えたビールを好む理由が解る。
 ストレスの多い日本社会では、リセットスイッチが必要なのだ。

 ここは、黒湯温泉の銭湯が多い地域「池上」である。
 熱めの風呂に首まで一期につかり、気持ちよさそうに声をあげるあの瞬間を思い出した。
 黒湯の銭湯に入った帰りに寄ってみたい。

 ビールにはきゅうりのお新香と沢庵の刻んだものがついてきた。

 ママさんが持ってきてくれた冷奴は、大きめの豆腐屋さんサイズが半丁。
 ネギ、おかかがかかっている。
 生姜のすったものが入った小皿に醤油を入れて、これをといて豆腐にかけて食べた。

 「目玉のサラダおまちどうさまです。」とママさん
 卵の目玉焼きポテトサラダキャベツの千切りのセット。
 よいツマミになる。

 「目玉のサラダかあ・・・いいなあ」と独り言。
 「孤独のグルメ」の井の頭五郎さんの台詞を思い出す。
 因みに、2013年7月10日(水)からテレビ東京系の番組「孤独のグルメ」Season3が始まる。

 店内のテレビでは「プロ野球選手の妻たち」という番組をやっていた。
 食事による健康管理が重要なプロ野球選手、その妻たちが作る美味しそうな手作り料理が次々に出てくる。
 私を含め、全員が男性の一人客である。静かにテレビを見ている男性たち。この対比が私の心にしみた。

 立ち上がり、レジの所に行って、少し考える。

 「納豆お酒、お願いします」
 「納豆お酒ですね、お酒菊正宗富翁がありますけど、どちらにします?」

 ショーケースの中に、菊正宗富翁のガラス瓶が並んでいる。

 「菊正宗お願いします・・・温めてください」

 トイレを借りて、席に戻り、少しするとおかみさんがお酒を持ってきてくれた。

 「お酒、瓶が熱くなってますのできおつけてくださいね」とママさん。

 お酒(300円)は本当に熱燗である。口の部分を持って、小さなグラスに注ぎ、飲む。
 うまい。ついつい、熱い湯に首まで入った時のような声を出してしまった。

 納豆(100円)はネギがたっぷりのっている。辛子もついている。
 あえて、醤油を入れずに食べてみた。

 テレビでは、中村紀洋選手と奥さんと三人の子供たちとの絆が紹介される。
 5月5日のナゴヤドームでの中村紀洋選手の2000本安打のシーン。
 子供さんの学校の都合で家族全員が球場に行き、揃って観戦できるのはこの日のみ。
 最後の第四打席。打った。私の心も動く。
 里心が付いた。帰ることにしよう。
 
 7時20分から8時20分まで1時間の滞在。酒2品、つまみ3品で1400円。安い。

 お店の佇まいにひかれ、中に入った。 
 そして、「食堂」を楽しむことが出来た。
 「食堂」は、私の心の故郷。
 それもそうである。
 私は「食堂の息子」であったのだ。
 


  ※  ※  ※
 
 追記 「大衆食堂」「街の蕎麦屋さん」で飲むというひとつの分野を確立されているcroquettepunch氏ブログを御覧になると、味わいある様々なお店を写真付で見ることが出来ます。
 



  池上食堂看板
 
池上 食堂「池上食堂」
住所 東京都大田区池上6-2-9
電話 03-3751-3138
定休日 日曜・祝祭日休
営業時間  10:00~15:00/17:00~21:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分。


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池上 立ち呑み「蒲田屋」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第486回 2012年6月24日(日) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


※2012年6月25日 990,000カウント通過。感謝!

池上 立ち呑み「蒲田屋」 第2回




   池上立ち呑み「蒲田屋」外観

   
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 日曜日の午後、SAKURAと二人で大井町、川崎、蒲田と買い物に歩いた後、蒲田のある店に入った。
 以前から気になっていた、一部でちょっと話題の店。立ち飲みである。とにかく安い。
 あまり多くを語るつもりは無いけれど、居心地があまりよくない店であった。
 SAKURAの感想は一言「一期一会だねえ・・・」であった。
 我々の間で、一度来店して再び来ることはないだろうなと思った時、この「一期一会」という言葉を使うことになっている。
 
 蒲田から東急池上線に乗って池上駅に移動。駅前のバスロータリーを右手に見ながら斜めの道をすすみ、池上通りを渡り、次の十字路を左に曲がる。すると、右手に「久松温泉」があった。450円という銭湯値段で入ることが出来る黒湯温泉
 私の中では最も好きな黒湯温泉かもしれない。脱衣所には、ジャズが流れ、冷房がよく効いている。何よりも他の風呂よりも子供が少なく静かな点が良い。その理由は熱い湯にあるかもしれない。大人でも入れない人は入れない。
 中央に円い普通湯のジャグジーがあり、そこに寄り添うように、普通湯の大きな浴槽がある。
 その向こうは、通路を挟んで、大と小の黒湯の浴槽。左手の大きめの浴槽のお湯は熱く、右手の小さな黒湯の浴槽はさらに熱い。右手奥にミストサウナ。サウナの脇のドアから外に出て、サウナの後に身体を冷やすことの出来る。

 熱い黒湯であったまり、ロビーに出ると100円という安い値段の高機能マッサージ機がある。このマッサージ機で身体をほぐしてもらいながらSAKURAを待つ。

 二人で外に出たのは午後7時30分近くであった。
 二人とも今日の一軒目の立ち飲み店への欲求不満があった。
 向かったのは、池上駅前の商店街の途中角にある酒店「蒲田屋」さんが経営する立ち呑み「蒲田屋」である。

 右手のドアから中に入ると、左手に立ち飲み用のL字カウンターがある。右手奥に常連らしく男女の方々。カウンターの中には、高齢の店主とその息子さんらしき方が立っていらっしゃる。

 まず、赤ワイン(350円)を2杯頼む。
 カウンターの中の壁にある乾きものの棚を眺め、一ついただいた。
 でん六 好きです、北海の味(100円)という乾きものである。

 常連の皆さんとお店の方々が楽しく話している。
 メニューにビール大瓶(450円)と書いてあった。

 「あの、ビール大瓶の銘柄は何ですか?」と聞く。
 「これ、しかないんだあ~」と店主。
 スーパードライである。
 「じゃ、それでいいです・・・」と私。

 ビールを頼んだのは、やはり乾きものの塩気の為だけではなく、やはり、風呂あがりであるからである。

 ビール大瓶(450円)とグラスが2個でてきた。
 さらに、ポテトサラダ(200円)が食べたいと思った。

 「あの、ポテトサラダをお願いします」と店主の方に伝える。
 「ポテトサラダね~」と言って、店の奥の通用口から隣の酒店の方へいらっしゃる。

 しばらくして、店主の方の手にはポテトサラダの器が二つ、我々二人に一つづつである。

 「あら・・・一つでいいんですけど~」とSAKURA
 「一つかあ・・・まあ、いいや~」と言いながら行ってしまうのであった。
 
 見れば、量も多めで美味しそうなポテトサラダであった。
 私は二つとも食べてしまうよう、心に決めていた。

 「サランラップもらって持って帰ろうか・・・」などと、SAKURAはまだ言っている。
 しかし、私は、確実に食べてゆくのであった。

 閉店時間の8時を過ぎた。常連の方々は帰ってゆく。

 支払った金額は合計1,650円であった。

 片付けに出てきた女将さんに、
 「ポテトサラダ美味しかったですよ」とSAKURAが言って、二人で外に出る。

 「久松温泉」の風呂から上がってちょっと時がたってしまった。でも濃い黒湯のパワーは凄い。
 まったく湯冷めせず帰ることができたのである。



 池上立ち呑み「蒲田屋」看板

池上 立ち呑み「蒲田屋」
「standing bar KAMATAYA」
住所 東京都大田区池上7丁目1-82 蒲田屋酒店隣
電話 03-3754-0404
定休日 火曜日(ワインの会がある場合は土曜も休み)
営業時間 10:00~20:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩2分。



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ジャンル : グルメ

池上 もつ焼き「福ちゃん」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第473回 2012年3月3日(土)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】





池上 もつ焼き「福ちゃん」 第2回


  池上福ちゃん
  

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 3月3日のひなまつりである。
 しかし、東京に春の気配は少しもない。今年の寒さは厳しく長い。
 川崎での買い物を済ませ、大きな荷物を持ったまま川崎駅西口北からバスに乗った。そして、ついつい寄ってしまうのが大田区の中心を流れる呑川に面したもつ焼き「福ちゃん」である。
 前回紹介したのは、2008年5月26日の第102回である。
 その後、こちらのお店は、吉田類さんのBS-TBSのテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」で紹介され、居酒屋ガイドブック等でも取り上げられている。
 
 角地に建った台形の建物。呑川に面した南西側に一つ、呑川に面していない側に二つの入口がある。川に面していない左側の入口からいつものように中に入った。毎回そこから入る。大きなL字カウンターがある。全部で15人ほどが座れるだろうか。呑川を背にして座る側には、すでに常連の方々がたくさんいらっしゃる。私は呑川を背にしない側のカウンター席に座った。そちら側には一人上品な感じの女性が座っているだけであった。
 明るい笑顔のマスターが近づいてきて、おしぼりを出してくれる。
 味自慢もつ煮込み(350円)、鶏もも(90円)を2本、かしら(90円)を1本頼み、飲物はレモンサワー(400円)である。

 私の座るカウンター席から見て、左手のテーブル席にもグループ客の皆さんが座っておられる。
 その方々とマスターの話題の中に、吉田類さんの名前が出てきた。やはり、こちらのお店では、「吉田類の酒場放浪記」で放送されたことが、一つの大きな出来事であったに違いない。
 2杯目は、白波お湯割(350円)とマグロブツ(350円)にする。
 白波が身に染みる。マグロは上質でリーズナブルであった。
 カウンターの並びの女性は一人静かに、そして楽しそうに飲んでおられる。
 店内を見廻せば、夫婦連れが数組、一人客もいらっしゃる、そして、グループ客の方々も楽しそうだ。
 よいお店である。
 ただ、「ペット類お断り」の文字が壁にあるのが気になった。ペットを連れて居酒屋に来るなどということは信じられない行為である。最近は勘違いした人が多いのだろうか?

 午後7時35分から8時15分まで40分ほどの滞在。

 外に出る。呑川沿いを歩く。手に持った荷物がこころなしか軽くなったような気がした。


 
  池上福ちゃん

池上 もつ焼き「福ちゃん」
住所 東京都大田区池上2-18-18
電話 03-3751-4801
定休 日曜・祝日
営業時間 17:00~22:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩10分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩5分



ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

池上 焼鳥「サンキュー」第3回

居酒屋探偵DAITENの生活 第457回 2011年11月6日(日) 【地域別】  【時間順】




池上 焼鳥「サンキュー」 第3回

 
   池上焼鳥サンキュー外観
 

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 大田区池上の国道一号線(第二京浜)呑み川とが交叉する辺りに、「コジマNEW池上店」という家電量販店がある。
 日曜日の夕暮れ時、この「コジマNEW池上店」へ買い物に行った。母の足マッサージ機が壊れてしまったので、代わりを買う為である。すると、展示品が現品限りでかなり安価に買えるという。しかし、展示品なので、きれいに掃除をしなければならないそうなのだ。ゆえに、少し時間をつぶさなければならないことになった。

 思いついたのが「コジマNEW池上店」のすぐ裏の辺りを流れる呑み川沿いの若鶏焼きのお店、焼鳥「サンキュー」さんであった。前回、こちらのお店を訪れたのは、すぐ近くの池上本門寺さんのお会式の帰りで、夜中だった。
 今回は静かな日曜日の夕暮れ時の訪問である。
 入口の戸を開けると三角形の店内には誰もいなかった。カウンターの中でマスターが一人で仕込みをされていた。
 まずは、レモンサワー(370円)を頼み、何を食べるか考える。
 一品の量が多いので、いつも考えてしまうのである。
 そこへ、カップルが入ってこられた。カウンターの中央辺りに並んで座られる。そして、迷いなくさっと食べ物を御注文される。やはり、常連さんであろうに違いない。

 考えに考えて、ねぎま5本一人前(400円)をお願いした。ねぎを間に挟んでいない状態で焼く、ねぎなしは、5本で500円である。鶏好きとしては、肉だけを焼いてくれるねぎなしを頼んでみたかったけれど、今回もやめることにした。

 お通しは、キャベツとレタスのサラダであった。
 お通しを食べていると、女将さんが登場された。カップルの座る辺りの椅子と背後のテーブル席はとても近い。その隙間を女将さんが器用にするりと通過される。
 ここで、巨大ねぎま5本が出てきた。400円という値段が信じられないはボリュームである。

 二杯目を考える。アサヒスーパードライ大瓶は560円と比較的安い。大瓶一本は多いので、ウーロンサワー(370円)を頼むことにした。

 女将さんに声をかけようと思っていると、その女将さんがやってきて、リンゴ一切れをくださった。口がさっぱりとする。
 食欲が刺激され、鶏にこみ(470円)を頼んでしまった。
 ダイコン、ニンジン、コンニャク、ジャガイモも入っていて、「あっさり味」と短冊に書いてある通りの味付けである。

 一人で居酒屋に座っていると、いろいろと考えることが出来る。書きたい小説のテーマと題名を思いつく。なにしろ、「居酒屋短編小説シリーズ」である。居酒屋で考えるのが一番良いのだ。もちろん、静かな味わいある店でのことではあるが・・・。

 午後6時10分から7時まで50分の滞在。1610円。

 焼き鳥を食べ、満足感の中で「コジマNEW池上店」に戻ってみると、展示品をきれいに掃除して渡すのではなく、新品の在庫品を出してくれることになったそうだ。うれしい展開である。日頃の行いが良いということだろうか。いや、そう思うことにしよう。

 これも小さな幸せである。




   池上焼鳥サンキュー看板

池上 焼鳥「サンキュー」
住所 東京都大田区池上2-16-9
電話 03-3754-1619
定休日 日曜祝日休
営業時間 ?
交通 東急池上線池上駅下車徒歩11分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩4分




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池上 居酒屋「池上油屋」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第454回 2011年10月15日(土) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】



池上 居酒屋「池上油屋」


  池上油屋外観

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 SAKURAと一緒に池上線の池上駅の近くにある黒湯の「久松温泉」に行った。
 「大田浴場連合会」の公式サイトで調べてみると、大田区の52軒ある銭湯のうちで、19軒が天然温泉である。ある意味、大田区は温泉郷なのだ。特に、池上周辺には「久松温泉」「池上温泉」「桜館」などの天然温泉の施設があって、それぞれ異なる魅力がある。
 「久松温泉」には久しぶりに入ったのである。シャワー水栓が新しいものに交換されていたけれど、あいかわらず、ミュート付のトランペットのクールジャズが流れていた。
 
 「久松温泉」を出た後、池上駅近くまで歩き、池上駅の東側の踏切脇の道を行く。以前、よく行った魚介類を美味しく食べさせてくれるお店は、まったく違うお店に変わっていた。駅まで戻る途中駅から来て左手に、今まで見ない店名のお店を発見した。店名は「池上油屋」。 
 店の左手にはホッピーの幟旗も立っている。そして、ちゃんこ料理店でもないのに何故か掛かっている「相撲暖簾」をくぐって中に入った。
 入ると、左手にはカウンター6席。右手には、四人掛けテーブル席が二つある。若い人たちが両方のテーブル席に座っており、奥の方のカウンター席二つと、手前の一つにも若い人たちの仲間が座っている。
 カウンターの間の2席に二人で座らせてもらった。座った瞬間に、このカウンター席の椅子の座り心地の良さに驚く二人であった。
 「なんだか、座り安い椅子ねえ」とSAKURA。
 もっとたくさん椅子を並べられるのに、あえて、ゆったりとした大きめの椅子を置いているのは正解である。さらに、奥の方に壁に向かって座る一人用エキストラカウンター席があって、一杯飲みながら本を読みたいような方には最適かもしれない。

 さて、もちろん外のホッピー幟旗に引き付けられた私はホッピーセット(400円)を氷無しで、SAKURAサッポロ生ビール(480円)である。

 つまみは、自家製豆富(400円)とシマホッケ半身(550円)をいただく。
 きれいなホッケが焼台の上で焼かれ、よい香りがただよってくる。

 豆腐を食べながらホッケが焼けるのを待つ。やはり、日本酒二合(750円)を燗酒にしてもらう。このホッケが美味かった。二人で感動しながら食べる。
 マスターによれば、9月10日に開店したばかりとのこと。まだ、1ヶ月とちょっとである。今日は偶然にお友達が集まってくれたとのこと。ゆえに、店内の年齢層が若いのである。

 お食事メニューを見ると、チキンらーめん(卵入)(350円)、コショー茶づけ(350円)、茶わんカレー(400円)、玉めし(たまごごはん)(350円)などといった面白いものもある。普通の白めし(250円)もあるので、焼き魚と一緒に食べてみたいと思う。

 手抜き(笑)というカテゴリーもあって、各280円。ピスタチオ、ジャイアントコーン、こだわりの柿ピー、缶詰各種である。
 マスターが五種類から選んだとおっしゃる柿ピー(280円)を柿ピー好きの我々はついつい頼んでしまった。

 3杯目は黒ホッピーセット(400円)を再び氷り無しで。SAKURAグラスワイン赤(400円)である。

 こちらのお店のマスターには、ずった前に会っことのあるような気がした。居酒屋巡りをしているので、本当に会ったことがあるのかもしれない。違うのかもしれない。でも、そんな感じを与える雰囲気を持つというのは、居酒屋の店主にとって大事なことである。そんな若いマスターの今後に期待したい。

 午後10時20分から11時50分まで1時間半ほどの滞在。御勘定は2人で3,660円であった。

 日曜祝日休。午後4時から営業しているのも素晴らしい。推奨する「4時から酒場」をまた発見である。


  池上油屋看板

池上 居酒屋「池上油屋」
住所 東京都大田区池上6-5-11 シェモア池上1F
電話 03-6410-2345
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~24:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩2分。



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池上 居酒屋「滝亭」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第418回 2011年4月29日(金) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 池上 居酒屋「滝亭」 第2回


   池上 串焼「滝亭」外観 

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 休日である。朝食を済ませた頃に、ある人から電話が入った。その人の部下から電話が入るという。やがて、電話が入った。内容を聞く。解決方法を考える。私を待っていてくれる人がいる。その問題が解決しなければ、その人が困った立場になる。それが読めるのですぐに家を出た。
 
 仕事は数時間で終わった。南武線のある駅の周辺を歩く、駅2つほどを歩いてしまった。始めて歩く街は楽しい。夜また来てみたいと思う。
 それから南武線から東急線を乗り継いで、蒲田駅に到着した。SAKURAと待ち合わせたのである。
 蒲田といえば餃子である。有名店で餃子とビールを楽しんだ。それから蓮沼方面へ歩く。
 左手には、立呑処「勘藏」があった。やはり、午後5時半くらいでカウンター席はいっぱいであった。
 さらに進み、右手に曲がると、以前と同じように居酒屋「パライソ」の前まで行ってみた。まだ開店時間まで15分くらいである。しかし、店内は暗かった。

 それから東急池上線の蓮沼駅前を通って、多摩堤通りを歩き、矢口東小前の交叉点を右に曲がり、池上方面へと進む。途中左手にある本門寺あんパンで有名なプチドルフィンというパン屋さんでパンを買った。
 東急池上線の池上駅前に出た。池上駅の改札口は北側にしかない。踏切を渡らず左に曲がると、そこに味わいある外観の居酒屋「滝亭」さんがある。前回紹介したのは2009年5月24日第215回であるから2年ほど前になる。その時にも書いたけれど、元々は「養老乃瀧」であったお店である。

 暖簾をくぐり、中に入った。店内の様子などは前回の記事をご覧頂きたいけれど、テーブル席はすでに満席であった。一番奥の六人掛けテーブルにいらっしゃる男性二人の方々とお相席をお願いする。

 今日は最初から白鶴大徳利(480円)を頼んだ。暖まりたいのである。
 つまみはアジのたたき(480円)である。燗酒をいただき、生の魚をいただく。この日本人としての幸せがいつまでも続いて欲しいと思う。

 この一番奥の席に座ったのは始めてであった。奥の調理場の様子がよく見える。調理場は驚くほどに狭い。そこに高齢の大将と、その息子さんくらいの年齢の男性がいらっしゃる。
 店内には20人近くのお客さんが入っている。次々に入る注文をこれだけ狭い調理場で手早くこなしていることに驚く。女将さんがその料理を運んで行く。そこへまた注文が入る。戦闘状態である。
 私達の隣の方は女将さんを「お母さん」と呼んでいた。店内は我々以外常連の方々ばかりである。

 白鶴大徳利(480円)をもう1本頼む。2品目のつまみは竹の子トリみそ天(450円)である。
 鳥の挽肉を味噌で煮たものを竹の子で挟んで揚げてある。これがとても美味しかった。

 始めてこちらのお店に来店してから何年の時がたったであろうか。何年かに一度しか来ないのだから顔を覚えてもらえる訳がない。そんな我々だけれど、女将さんと大将と若大将(?)、この皆さんがいつまでも健康でお店を続けてくれることを祈る。

 午後6時30分から7時15分まで45分ほどの滞在。お勘定は2,310円であった。

 外に出る。目の前には風情のある東急池上線の「池上駅」の木造駅舎。「池上駅」で五反田方面へ乗車する場合、構内踏切を渡らなければならない。構内踏切が残っている駅舎は東急線ではこちらしかないそうである。



池上 居酒屋「滝亭」
住所 東京都大田区池上6-8-9
電話 03-3754-3285
定休日 月曜休
営業時間 17:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分


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池上 酒仙小舎【峠】

居酒屋探偵DAITENの生活 番外編 第7回 2011年2月27日(日)  【地域別】  【時間順】




池上 酒仙小舎【峠】

 ~葡萄棚のある【峠】にて


   峠

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 飲食店を形容する時、多くの人が「入りやすい」とか「入りにくい」という言葉を使う。例えば、「女性1人でも入りやすいお店」のように。
 「入りにくい」といえば、これほど「入りにくい」店もなかなか無い。といっても、入口の脇にはメニューがちゃんとあり値段も書いてある。そこに書いてある値段が特に高いということもない。入りにくさは店の造りにあるのだ。
 
 倉庫や資材置き場などがある薄暗い呑川沿いの道を下る。コンクリートで固められた呑川の底の方を静かに水が流れている。日曜日のまだ夜7時頃だというのに人の姿はない。あと少しで第二京浜国道に出るという手前の橋の袂。白い3階建てのビルの1階部分が伸び放題に伸びた草木に覆われている。そこに「アサヒビール」の白い提灯がぶら下がっていた。その草木の中に入ってゆくと、木の扉がある。取れて無くなってしまったのか扉のとっては簡単なパイプのようなものに置き換えられている。
 扉には木彫りで「酒仙小舎 峠」と書かれている。

 木の扉を引く。右手にカウンター席5席。左手には4人掛けテーブル席が二つ。4人掛けテーブルにマスターらしき方が座っておられた。カウンターの中のテレビ画面には画家「岡本太郎」の顔が映っていた。

 「何にしますか?」と聞かれる。
 しかし、飲み物のメニューが見当たらない。
 「何がありますかあ?」と逆に聞く。
 「そうですねえ、生ビールとかあ、うちはお茶割りの方が多いですねえ」とのこと。
 「それじゃ、お茶割りお願いします。」と答える。

  お茶割りを出してもらう。お通しはおでんタマゴがんもである。
 
 「焼き物は、いいですかあ?」と聞く。
 「どうぞ」とのこと。

 カウンターの中のマスターの背後のメニューの中からかしら赤鳥つくねボンヂリをお願いする。

 テレビは「奇跡の地球物語~近未来創造サイエンス」というテレビ朝日の番組であった。
 「2011年2月26日は天才芸術家、岡本太郎の生誕100年に当たる。この番組は岡本太郎の作品を修復してきた絵画修復家の吉村絵美留氏を取材。絵画修復の最先端の技術を通して、岡本太郎の知られざる素顔に迫る・・・」といった内容。

 「テレビ見ますか、音楽にしますか?」
 「いえ、面白そうなんで・・・岡本太郎・・・」
 「僕もこういう番組好きなんですよ」
 
 店内を見れば、山を撮影した写真がたくさん壁に貼ってあり、希望する人には販売もしてくれると書いてある。

 そして、店内は山小屋風に造られている。椅子やテーブルも手作り。自然木が何本も床から生えているような造りである。マスターのお話によれば、すべて仲間で手作りしたとのこと。

 「こちらのお店は何年やってらっしゃるんですか?」
 「もう33年ですねえ・・・」
 「33年ですかあ・・・」
 「ずっと変人でやってますよ」と笑顔。
 
 夏は外でビアガーデンをするそうである。店の廻りにうっそうと茂っているのは「ぶどう」であった。

 焼き物が出てくる。赤鳥つくねが美味しかった。
 2杯目はレモンサワー

 レモンサワーをいただきながらテレビを見て、さらにマスターといろいろお話をする。

 3杯目は燗酒二合である。

 いわし目刺しをいただく。
 燗酒はレンジでチンではなく、お湯で燗を付けてくれる。
 さらに、おでんのチクワブ大根も頼んだ。

 「定休日はいつなんですか?」
 「火曜日なんですけどね、山に行ってる時もありますしね」
 「登山の時には、火曜前後もお休みになるんですか?」
 「まあ、火曜といっても、いつでもやってると思ってください。月に1、2回しか休みませんから、そんな感じでやってます・・・」とのこと。

 こちらのお店はカラオケもある。ちゃんと焼鳥もあって、おでんもあって、他の料理も出してくれる。店は山小屋風。それでいてカラオケの設備もある。そして、もう33年も続いているのだ。分類の出来ない雰囲気。ゆえに、今回は「番外編」として紹介することにした。

 まだ他にお客さんもいらっしゃらないので、練習として3曲歌わせてもらった。私としては珍しい。
 河島英五の「時代遅れ」、坂本龍一作曲で前川清の「雪列車」など。あと一曲は何であったか失念。
 1曲200円。6曲のチケットもあって1000円で6曲が歌えるとのこと。

 マスターは実際には写真家だけれども、どこか美術の先生の雰囲気がある。山の好きな美術の先生。そんな感じである。昔、中学や高校時代に気の合う先生の部屋(職員室ではなく○○準備室といった場所)で、夕暮れ時にいろいろとお話をした頃を思い出す。

 午後6時45分から8時15分まで1時間半ほどの滞在。
 お勘定は3,740円のところおまけしてくれて3700円であった。
 
 森の奥の小さな小屋にいるような雰囲気の中、楽しく不思議な時を過ごすことが出来た。

 「また、お寄り下さい」というマスターの言葉に送られ、厚い木製の扉を開けて外へ出る。

 外は住宅街。目の前を静かに呑み川が流れていた。


  峠

池上 酒仙小舎【峠】
住所  東京都大田区仲池上2-29-20
電話 03-3755-3973 ‎
定休日 火曜休(但、月に1、2回)
営業時間 16:00~?
交通 東急池上線池上駅下車徒歩15分・東急バス池上橋停留所から徒歩5分

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池上 焼鳥「サンキュー」第2回

居酒屋探偵DAITENの生活 第375回 2010年10月12日(火)  【地域別】  【時間順】




池上 焼鳥「サンキュー」 第2回

 ~池上本門寺「お会式」と供養の後の通夜酒~

 
   池上焼鳥サンキュー外観
 
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 毎年、出来る限り池上本門寺お会式には行くようにしている。今年は声をかけあい何人かで出かける予定だった。しかし、前日になって近しい人が亡くなり、葬儀も翌々日である為、参拝は中止することにした。
 ところが夕食の後、sakuraが「やはりお会式に行きたい」という。考えてみれば、お会式とは日蓮聖人の命日である。故人の供養にもなると考え、行ってみることにした。

 お会式について調べると「日蓮の命日の前夜(10月12日)はお逮夜(おたいや)と呼ばれ、各地から集まった信徒団体の集まり(講中)が、行列し万灯や提灯を掲げ、纏を振り、団扇太鼓や鉦を叩き、題目を唱えながら境内や寺の近辺を練り歩く。」と書いてあった。
 池上線の池上駅前で缶ビールを買い、それを飲みながら歩きはじめ、駅前の五叉路を渡る。いつもなら本門寺通り商店街を抜けて行くのだけれど、今日は池上通りを大森方面に少し歩いて左折、参道をまっすぐ進むことにした。ここには、万灯を引きながら、纏を振り上げ、団扇太鼓と鉦を叩いて講中の人々が列を作ってゆっくりと進んでゆく。左右には見物客が歩き、その外側には夜店が並んでいる。すでに10時近くなっているので、人通りも少なくなっているようで、順調に進むことが出来た。左手にある萬屋酒屋さんでワンカップを2本買う。この萬屋酒店さんは、明示8年に建てられた古い木造平屋建築で、国の登録有形文化財であるとのこと。

 池上本門寺にたどりつく。総門を入り、此経難持坂(シキョウナンジザカ)の階段を上がり、少し進むと、右手に長栄堂がある。正面にある仁王門(三門)の左に日朝堂(ニッチョウドウ)、仁王門(三門)をくぐって、左手を見ると鐘楼堂があり、霊宝殿と続く。仁王門(三門)から見ると、正面に大きな大堂(祖師堂)がある。階段を上がり、ここでお参りをするのである。

 池上本門寺お会式 ← 大堂(祖師堂)でのお参りの順番を待つ万灯

 多くの人々が団扇太鼓の音に合わせて題目をあげる中、手を合わせる。亡くなった人の冥福を祈り、家族の健康をお願いすることが出来た。
 「大堂」の中で「二礼二拍手一礼」でお参りする若者を見た。最初、ふざけているのかと思った。しかし、手に持った持ち物を一緒にいる彼女に持たせての「二礼二拍手一礼」である。誰も周りの人はそんなことをしていない。ただ手をあわせているだけである。不思議であった。

 おみくじを引いてみる。私は大吉だった。大堂の裏手に周り、階段を降りると道がある。さらに奥には、客殿・寺務所、本殿があり、一番奥には御廟所がある。
 本殿の方へ万灯が進んで行くのを右手に見ながら左手の道を渡り、目の前にある急な階段(写真)を降りて行く。

 池上本門寺お会式 ← 大坊本行寺に至る階段

 階段は途中で二つに分かれ、右に降りてゆくと、美しい宝塔(日蓮聖人御荼毘所)が立っている。
 階段を最後まで降りると、右手には大坊本行寺がある。本行寺でもお参りをする。こちらの本行寺さんは「日蓮大聖人御入滅(ごにゅうめつ)「御臨終」の霊場」である。
 初詣の時も池上本門寺と合わせて、必ずお参りするようにしているお寺である。

   ※  ※  ※
 
 大坊本行寺を出ると静かな住宅街である。左手に進み、右に曲がるとバス通りに出る。大坊前という交差点を渡り、少し進んでから再び左に曲がる。実は近くに目当ての店があるのである。
 やがて、第102回で記事にしたもつ焼き「福ちゃん」が見えてきた。しかし、外の灯りを消して暖簾をしまっている。残念。しかし、すでに、午後11時である。仕方がない。
 福ちゃんは呑み川にかかる橋の袂にある。その橋のところから呑み川の上流を見ると、川沿いに灯りが見えた。第二候補として考えていた焼鳥「サンキュー」である。こちらのお店は第213回で記事にしている。

 三角形の狭い店内をのぞく。左手のカウンターには男女二組の方々が座っておられた。sakuraと二人、入ってすぐに一つだけあるテーブル席に座った。

 まずは、一番人気梅干入レモンサワー(650円)を2杯頼んだ。ジョッキに入ったレモンサワー(370円)と高級南高梅(280円)のセットである。これを一杯目にして、2杯目からはレモンサワー(370円)のみを頼み、梅干しを移しながら飲むのがちょうど良いのである。

 食べ物はネギマ一人前五本(400円)を一人前と、銀杏(180円)を2本頼んだ。
 梅干しとレモンで二重に酸っぱいレモンサワーを飲みながら待っていると、女将さんが「サービスですよ」と言いながら、キャベツと貝割れ大根のサラダを持ってきてくれた。うれしいサービスである。前回の時は、卵の目玉焼きをサービスしていただいた。

 さらに、男女二人の方々が入ってこられ、カウンターの残りの席に座られた。夜遅いというのに盛況である。
 レモンサワー(370円)をもう一杯もらい、残しておいた梅干しをそれに入れて飲む。

 飲みながら亡くなった方のことをいろいろと話した。午前0時をまわり、結果的に「通夜酒」となった。

 駅から遠く、呑川に面した人通りの少ない道にある。ここも常連の方々に愛されるお店である。

 午後11時05分から午前0時20分まで1時間15分ほどの滞在。お勘定は2人で2,430円であった。

 例年の「お会式」より寒くない。酔い覚ましに少し歩くことにした。

  
   池上焼鳥サンキュー看板

池上 焼鳥「サンキュー」
住所 東京都大田区池上2-16-9
電話 03-3754-1619
定休日 日曜祝日休
営業時間 ?
交通 東急池上線池上駅下車徒歩11分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩4分



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池上 立ち呑み「蒲田屋」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第247回 2009年8月13日(木)   【地域別】 池上線】 【時間順】 【がっかり集】


池上 立ち呑み「蒲田屋」

  池上立ち呑み「蒲田屋」外観

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 お盆休みの二日目である。日差しがジリジリと照りつける昼過ぎ、大田区に点在するどこかの黒湯温泉に入ろうと思って家を出た。
 池上線に揺られ考える。昼前の早い時間から開いている黒湯温泉といえば、蒲田駅近くの「ゆーシティ蒲田」、雑色の「天然温泉NU-LANDさがみゆ」、六郷土手駅近くの「六郷温泉」池上「久松温泉」「桜館」などがある。
 色々と考え、一番近い東急池上線池上駅徒歩5分ほどの「久松温泉」に行くことにした。まずは、温泉に入った後に喉を潤す場所を確保する為、池上駅の改札を出てから左方向へ歩いた。商店街を進み、みずほ銀行が角にある場所を右に曲がる。すると、左手にスナックのような外観の小さな店が見えた。手前角にある「蒲田屋酒店」が経営する立ち呑み「蒲田屋」である。中を覗くと、男性が一人で瓶ビールを飲んでいる。お相手を女将さんがしているようだ。これで、温泉に入った後、喉を潤すことができる。喜々として、「久松温泉」へと急いだ。


  池上「久松温泉」看板 ←コミカ風呂「久松温泉」

 「蒲田屋」の先を少し行くと池上通りに出る。この通りを渡り、渡った向こう側の商店街を進んで、次の道を右に進む。百メートルほど歩いた左手に「久松温泉」があった。
 450円という銭湯値段で入ることが出来る黒湯温泉。ロビーから天井が高く、大きなソファでくつろぐことが出来るようになっている。脱衣所には、ジャズが流れ、冷房がよく効いている。
 浴室に入る。天井が高く、広い。カランの数も多い。中央に円い普通のお湯のジャグジーがあり、そこに寄り添うように、普通湯の大きな浴槽がある。その向こうは、通路を挟んで、大小の黒湯の浴槽。右の小さな浴槽はかなり熱い。といっても、左手の大きめの浴槽のお湯も熱くないわけではない。事実、私以外の人は、冷たい黒湯の出る水栓を開けて、温度を下げて入っていた。右手奥にミストサウナがある。サウナの脇のドアから外に出ると、サウナの後に身体を冷やすことの出来る場所がある。しかし、今日のように熱い日は、脱衣所の方がずっと涼しい。

 熱い黒湯に入り、身体を洗い、サウナに入った。水を浴びて、また黒湯に入る。さっぱりとして外に出たのは午後1時30分であった。
 来た道を立ち呑み「蒲田屋」を目指して歩く。湯上がりであるからやはり暑い。

 店の入口で看板を撮影していると、携帯電話を耳にあてた人がビルの脇から出てきた。少し後で解ったことであるが、この方が「蒲田屋酒店」の若主人であった。
 入口のドアの上に「standing bar KAMATAYA」と書いてある。四角い小さなガラス窓が四つある特徴的なドアを開けて中に入ると、奥の方の酒店側とつながっている通用口から若主人が登場された。10人程度が立てるL字カウンターのみの店内、一番奥のレジ前に立った。
 まずは、生ビールである。銘柄を聞くと、サーバーはアサヒだが中身は「モルツ」であるという。

 ここの店は先払いなので、目の前の釣り銭皿に千円札を入れておく。中生ビール(350円)を受け取ると、皿から千円札が取りあげられ、お釣りが皿に戻される。お店の方は客を残して、酒屋の方に行ってしまうので、この方式は必然である。いわし蒲焼缶詰(250円)も頼んだ。つまみ類は、缶詰、スナック類、ソーセージなどで角打ちに近い内容だ。店の造りはスタンディング・バーである。しかし、壁の色、デザインなどを見ると、まるで、一昔前のスナックのようでもある。

 次ぎに飲んだのは、ホッピー酎(470円)だった。ホッピー・セットではなくホッピー酎なのである。値段が高いようにも思えるが、ビアタンブラ一杯の焼酎が別に着いてくる。グラスに氷を少しだけ入れてもらい、焼酎とグラスが冷えてから氷を取り除き、冷えたホッピーを注いで飲むことにした。濃いめの三冷がグラスに約2杯となる。

 魚肉ソーセージ(130円)もたのんだ。真ん中まで剥いて渡してくれた。いつも店の前を通る夕暮れ時は賑やかである。時間が早い真夏の午後、店内は私一人だった。長野の善光寺さんで売っていると女将さんがおっしゃる「薬研堀」が店内の七味唐辛子入れに入っていた。いわしの蒲焼きにこれをかけるとうまかった。
 店の奥の高い位置にブラウン管テレビがあり、音を小さくしてある。さらに、小さい音でポップミュージックも流れていた。

 とにかく、朝10時から夜8時までやっているのが良い。午後1時45分から2時15分の30分ほどの滞在。使ったお金は1,200円であった。

  池上立ち呑み「蒲田屋」看板

池上 立ち呑み「蒲田屋」
「standing bar KAMATAYA」
住所 東京都大田区池上7丁目1-82 蒲田屋酒店隣
電話 03-3754-0404
定休日 火曜日(ワインの会がある場合は土曜も休み)
営業時間 10:00~20:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩2分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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池上 居酒屋「滝亭」

居酒屋探偵DAITENの生活 第215回  2009年5月24日(日)   【地域別】  【時間順】 



池上 居酒屋「滝亭」

  池上 居酒屋「滝亭」外観 

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 日曜日の夕暮れ時、sakuraと二人、東急池上線に乗って蒲田へ行った。
 蒲田駅周辺で買い物を済ませた後、蒲田のある居酒屋に入った。煮込みやもつ焼きを食べさせる店で、値段は安いけれど、特筆する物が何も無い。すぐに外に出ることにした。それから少し歩こうということになり、蓮沼方面へと向かった
 途中、第191回で3回目の紹介をした立ち呑み「勘蔵」の前を通る。四人ほどお客さんが入っていた。一軒目の店に行っていなければ、二人ともお気に入りの「勘蔵」であるからきっと入ったに違いない。しかし、まだ歩き足りないということで、池上線の線路沿いを池上方面へと歩いた。

 東急池上線は、元は池上電気鉄道と呼ばれた。池上本門寺への参詣者輸送の為に作られた池上電気鉄道は、1922年(大正11年)に開業した際、蒲田駅から蓮沼駅を経て、池上駅までの短い区間だけであった。その後、1923年(大正12年)に雪谷駅(雪谷駅と調布大塚駅が合併して出来た現在の雪谷大塚駅より五反田よりにあった)まで伸長、その後1928年(昭和3年)になって五反田駅までの全線が開通した。さらに、この雪谷駅から奥沢方面に新奥沢線という路線が出来て、雪谷駅から諏訪分駅を経て、新奥沢で終点となっていた。1928年(昭和3年)に開設、1934年(昭和9年)に池上電気鉄道が目黒蒲田電鉄に統合されてすぐの1935年(昭和10年)に廃線となった。

 池上駅まで到着したところで、やはりどこかで休みたいということになり、改札口のあるバス・ロータリー側ではなく、踏切を渡った側の線路脇にある古い居酒屋に入ることにした。その店は、串焼「滝亭」という店である。元々「養老乃瀧」であった店が現在の串焼「滝亭」に変わったのである。
 入口から入ると、左側に四人掛けのテーブルがあり、その向こうに六人掛けのテーブルが三つ続いている。カウンター席はない。入って右側に四角く区切られた場所があり、最初はお勘定場かと思ったのであるが、実はそこは串焼きを焼く場所であった。一番奥に調理場があり、壁の色なども茶色く変色していて、全体に古く渋い作りである。
 そして、店全体がやや左に傾いている。客の側の勝手な言い分であるが、リニューアルなどせず、壊れた所を修理しながら、是非このまま維持して欲しいと思う。
 「女性一人でも安心して入れる店」などという、最近流行りの言葉の似合う店になど変わらないでいただきたい。
 私は「女性が一人で入るには躊躇われる店」に、平気で入ることの出来る女性の方に魅力を感じてしまうのである。

 入口の四人掛テーブルに男性客が一人だけ座っていた。我々は入口から二つ目の六人掛けのテーブルに座った。壁にはガス管が敷設してあり、冬は鍋料理なども出来るようである。
 まずは、私は酎ハイ(320円)をもらう。sakuraは白鶴大徳利(380円)である。お通しはタコと胡瓜の和えた物。ツマミは、レンコンはさみ揚げ(420円)、みょうがとささ身梅肉和え(420円)の二つ。
 みょうがとささ身の梅肉和えが美味しかった。お酒に合う。レンコンのはさみ揚げもとても美味い。普通に美味く、普通に安いのである。
 メニューを眺めていると、ハムカツ(250円)もあった。東京城南居酒屋探偵団団員のcroquettepunchさんに是非お教えしたい。
 「ほれぼれするようなメニューだねえ」と私が言うと、sakuraは笑っていた。

 今日のところはビールは飲まなかった。しかし、ビールの銘柄はサッポロ黒生瓶ビール大(490円)である。スーパードライなどではないところが良い。
 養老乃瀧の「養老ビール」とは、サッポロ黒生瓶ビールのことであるから、この点は「養老乃瀧」時代の名残りかもしれない。
 大徳利(380円)をお代わりして、お新香(320円)を頼む。かぶ、大根、大根葉、胡瓜、人参、それぞれが普通に美味しい。
 私は、最後にライムハイ(350円)を頼んだ。ライムハイをゆっくり飲んで、さらにリラックス。
午後6時30分から7時50分まで1時間20分ほどの滞在。お勘定は3000円ちょうどであった。

池上 居酒屋「滝亭」
住所 東京都大田区池上6-8-9
電話 03-3754-3285
定休日 月曜休
営業時間 17:00~23:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩1分


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池上 焼鳥「サンキュー」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第213回  2009年5月18日(月)  【地域別】 池上線】 【時間順】 【がっかり集】



池上 焼鳥「サンキュー」

   池上焼鳥サンキュー外観 


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 池上を散歩する。東急池上線の池上駅から池上本門寺へ向かう曲がりくねった旧参道を抜けてゆくと、やがて道幅の広い新参道と合流する。新参道を歩いてゆくと、山門の手前で呑み川に出る。橋を渡り、左に曲がってから右にカーブしてゆく川沿いを歩く。バス通りを跨いでから右手に「太陽泉」という名前の銭湯を発見すると、その手前かどに「もつ焼き店」がある。以前、第102回で記事にした数ヶ月後、BSのテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」でも紹介されたもつ焼き「福ちゃん」である。
 上半分が曇りガラス、下半分が透明になっているガラス越しに、下から覗き込んでみると、今日はまだカウンター席にお客さんの姿は無かった。
 しかし、今日の目的は違うのである。「福ちゃん」の前を通り過ぎ、川沿いをさらに三十メートルほど歩いて行くと、右手に「若鳥焼」と書かれた暖簾が見える。以前から入ってみたいと思い、その機会が無かった店である。

 思い切ってガラス戸を開けて中に入った。手前から奥にかけて八席ほどのカウンターがある。カウンターの中は調理場。三角形の土地に建っている為か、カウンターの外側の客席は三角形になっている。入ってすぐ右手の壁に細長く小さなテーブルが一つだけ置かれており、三人位が座ることが出来るのではないだろうか。カウンター席にお客さんが座ると、テーブル席との間に隙間が無くなってしまうに違いない。そのテーブル席に男性客が一人座ってお酒を飲んでいた。奥へ人が通れるように、カウンター席の入口から二つ目の席を選んで座った。すぐ目の前は焼き台である。焼き台の前に大将がいらっしゃって、奥の方に女将さんらしき女性が立っている。

 まずは、レモンサワー(370円)をお願いした。店内をキョロキョロ見まわす。「若鳥焼」の文字がある。鳥肉専門店だ。
 ネギマは一人前五本(400円)。鳥正肉のみで、ネギ無しの場合、一人前五本500円になる。煮込み(470円)は次回にすることにした。
 レモンサワーを飲みながら待っていると、女将さんが「サービスですよ」と言いながら、目玉焼きを持ってきてくれた。実にうれしいサービスである。

 やがて、ネギマがやってきた。肉も大きく、凄いボリュームがある。これで5本で400円は安いと思った。ウーロンサワー(370円)を頼んで、ぱりぱり鶏皮一人前(400円)も頼んでしまった。きっと鶏皮も量が多いであろうと予想していたら、やはりその通りであった。香ばしく焼いてありながら、ほどよく柔らかい食感もあり、実にうまい鶏皮であった。鶏皮好きの東京城南居酒屋探偵団団員OZAKI先生に食べさせてあげたいと思う。幸せの一時である。

 こちらのお店のようなスタイルを私は勝手に「城南若鳥焼」と呼んでいる。特徴はボリュームがあること。モモ、手羽焼き、唐揚げなど鶏料理中心であること。このような店を私は他に二軒知っている。一軒は、日本人なら誰もが知っている某有名人の方がかなり昔に通った為、店そのものがあまりにも有名になってしまった某店。もう一軒は、その店と同じ仕入れ先の鳥を使っているという店である。秘密という訳ではないが、今のところはまだ紹介はせずにいる。

 最初のお客さんが帰った後、一人客の方が入ってこられ、続いてなかなかの美男美女のカップルが入ってこられた。馴れた様子で注文をされている。
 大将の手が空くのを待って、もも焼き大(750円)をおみあげにしてもらうことにした。もも焼きが焼ける間、生ビールを飲みながら待とうと思い、「生ビールをミニジョッキ(280円)でお願いします」と言った。
 すると、女将さんが「これですけど、小さすぎません?」と言って、現物のミニジョッキを持って来てくれた。たしかに小さい。気をつかっていただいたので、生ビール小(500円)をいただくことにした。「小」といってもチェーン居酒屋などにある中のサイズである。因みに中は600円、大は750円である。

 生ビールを飲みながら待っていると、ちょうど飲み終わった頃、鳥もも焼きを包んだものがコンビニの袋に入って出てきた。お勘定をお願いする。女将さんが計算をして、小さな紙に値段を書いて、そっと差しだしてくれた。露骨に値段を言わないのである。上品だ。
 午後7時10分から7時50分までの約40分ほどの滞在。お勘定は2,790円であった。

 帰宅後、コンビニ袋を開けてみると、鳥もも焼きの袋とは別に白菜のおしんこが入れてあった。こちらも美味しくいただいた。さりげないサービスがうれしい。私好みの「城南若鳥焼」の店をもう一軒発見してしまったのである。知っていながら、機会が無い為に未訪の店が実に多い。次回もまたそういう一軒を訪ねる予定である。


   池上焼鳥サンキュー看板

池上 焼鳥「サンキュー」
住所 東京都大田区池上2-16-9
電話 03-3754-1619
定休日 日曜祝日休
営業時間 ?
交通 東急池上線池上駅下車徒歩11分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩4分

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池上 もつ焼き「福ちゃん」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活  第102回  2008年5月26日(月)  【地域別】 池上線】 【時間順】 【がっかり集】


池上 もつ焼き「福ちゃん」


  池上福ちゃん

 
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 大田区には呑川(のみかわ)という川が流れている。水源は東急田園都市線桜新町付近であるという。そこから、目黒区八雲、東急東横線都立大学駅付近、目黒区中根、東急目黒線緑が丘駅の裏側あたりまで地下を流れている。東急目黒線と東急大井町線の線路の下をくぐった直後、東京工業大学のグラウンド近くで地上に出る。さらに、大田区石川町、雪谷、久が原、池上、蒲田、糀谷を経て東京湾に注ぐのである。

 この川の名前を聞いた時、最初に浮かんだのは「酒呑みの川」という言葉だった。酒にまつわる伝説が特にある訳でもない。しかし、私は「酒呑川」と勝手に呼んで、缶チューハイ片手に川沿いを散歩することも多い。都立大学駅の近くの暗渠の上に作られた桜並木では、若い役者たちと花見の酒宴を開いたりすることもある。

 そんな呑川に掛かる橋のたもとに、以前からずっと訪問したいと思っていた店がある。最寄りの駅は東急池上線の池上駅である。しかし、最寄りと言っても10分以上かかる場所である。でも、実は東急バスの「反01」という「五反田駅」から「川崎駅西口北」まで行くバス路線を使い、「池上橋」というバス停で降りれば、徒歩5分の近さである。

 五反田から乗ったバスは、国道一号線(第二京浜)をまっすぐに走りつづけた。20分ほどのバスの旅である。「池上橋」のバス停で降りたら、五反田方面に少し戻る。そこに、第二京浜の上にかかる「池上橋」があり、下を呑川が流れている。
 目の前に「松井病院」という病院が見えた。川沿いを歩く。気持ち良い風が吹いている。松井病院脇の久埼橋(ひささきばし)を過ぎて、やや左にカーブしながら進むと、左手に「サンキュー」という焼き鳥店がある。その後、三つ目の橋の左手に「太陽泉」という銭湯があり、今日の目的の店、もつ焼き「福ちゃん」は、そのすぐ前である。

 到着したのは午後7時であった。橋のたもとの角地に建つ古い建物には入口が三つある。川沿いの道に面して一つ。川を渡る道に面して二つ。暖簾をくぐり、二つ並ぶうちの左側の引き戸を開いて中に入った。
 店内は、外観よりも小綺麗である。大きな白いL字カウンターには15人ほどが座れるであろうか。左奥に六人がけテーブルが二つある。カウンター席の左端は二人分程を折れ曲がっており、そこに小さなテーブルが一つ連なり、四人ほどが囲むように座ることが出来るようになっている。店全体を見ると、このテーブルとカウンターによって、変則的なコの字カウンターが形成されているのである。

 入ってすぐのカウンター席に座った。カウンター席の背後の頭上に古いブラウン管テレビがある。なにしろ頭上なので、私の座った横列側からは画面が良く見えない。川添いの入口を入ってすぐ、カウンターの縦側に座るとテレビがよく見える。そこで御夫婦らしき常連客が座ってテレビを見ている。カウンターの中は調理場である。そのど真ん中に冷蔵庫や水の機械などが山のようになっていて、私の席からお店の人がいる焼き台側は完全に死角になる。座ってしまうと反対側が見えないのである。見えない相手に向かって「すみません」と声を掛ける。

 顔を出してくれたマスターらしき人に「レモンサワーください」と伝えた。レモンサワー(400円)が来ると、「煮込みの小」をください」と言う。煮込みは(500円)、(400円)、(300円)の三つの量がある。煮込みが来たところで、かしら(90円)、なんこつ(90円)を2本ずつお願いした。焼き台はよく見えなかったが、焼きものはもう一人の女性が焼いているようであった。この店でこちら側に座ってしまった客は、調理場中央の山の向こうから人が来てくれた時に、すかさず何か頼まなければならないのである。

 やがて、女性客が入ってきた。やはりテレビの見えるカウンター席に座る。それからその相手らしき男性客、さらに、男性の一人客と、次々にお客さんが入ってくる。全員がお互いに知り合いであり、店の常連客のようである。そして、黙っていても好きな飲み物がそれぞれの前に出てくるのである。
 テレビではバラエティ番組が放送されていた。スタジオ内の客席に知り合いの方がいるらしく、「今、映った」「どこどこ」などとお店の人もお客さんもみんなで盛り上がっている。駅から遠い場所にある店である。ほとんどが常連客に違いない。顔見知りでない、私のような客も珍しいであろう。
 「出船によい風は入船にわるい」という言葉が壁のカレンダーに書かれている。なにやら、色々と考えさせられる言葉である。
 女性が一人、鍋を持って店に入ってきた。どうやら「煮込み」を買いに来たらしい。鍋一杯で1200円であった。本当に地域に根ざした店であることが解る。

 緑茶サワー(400円)とジャガバター(350円)を頼む。緑茶サワーをすぐにのんでしまったので、最後にお酒を飲むことにした。「お酒お願いします」と言うと、「冷たいのですか、常温ですか」と聞かれた。すぐに「常温で」と答えた。酒升にコップが入り、コップから酒升に酒がこぼれた状態でやってきたのは、辛口大平人(350円)である。一口、二口と呑む、ゆっくりと酔いが染み込んでくる。

 約45分の滞在。お勘定は2,250円。きちんと小銭まで細かく支払った。マスターが笑顔で「また、お越しください、お気を付けて」と丁寧に頭を下げてくれた。
 呑川(のみかわ)沿いの古い酒場で酒を呑む。独りで色々と考え、良い時を過ごせたに違いない。


 呑み川の 橋のたもとの 独り酒
   出船入船 吹く迷い風



池上 もつ焼き「福ちゃん」
住所 東京都大田区池上2-18-18
電話 03-3751-4801
定休 日曜・祝日
営業時間 17:00~22:00
交通 東急池上線池上駅下車徒歩10分・ 東急バス池上橋停留所から徒歩5分




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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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