西横浜 揚げ屋「一献」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第605回 2016年1月16日(土)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


 西横浜 揚げ屋「一献」 

  ~ 藤棚商店街の楽しみ ~


  


  
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 最近、横浜市西区の西区役所の近くにある商店街を歩くことが多い。
 いわゆる藤棚商店街と一言で言われている商店街は、実は、久保町ニコニコ商店会、協同組合サンモール西横浜、藤棚商店会、藤棚一番街協同組合、西前銀座商店街協同組合という五つの商店会からなっている。この五つの商店街で藤棚地区商店街連合会が構成されているのである。藤棚商店街はカフェや喫茶店が多くあり、くつろぐ場所が多くある商店街なのだ。そして、今日の目的地は揚げ屋「一献」である。

   ←揚げ屋「一献」

 歩き回るうちに、西前銀座商店街協同組合から少し入った、願生寺さんというお寺のすぐ前にある「シネマノヴェチェント」という小さな映画館を発見した。

   ← 映画館「シネマノヴェチェント」外観

  外には、懐かしい有名映画俳優の絵看板が上がっていて楽しい。
  スティーブ・マックイーン、ジョン・ウエイン、オードリー・ヘップバーン、アラン・ドロン、萬屋錦之介、志村喬・・・。
 でも、あまりにも懐かしい時代のスターばかりなので若い方は誰なのか解らないかもしれない。

   ← 映画館「シネマノヴェチェント」入口

 席数28席というこの小さな映画館「シネマノヴェチェント」のすごいところは、映画を見るだけではなく、ロビーでおつまみをいただきながらお酒を飲むこともできることなのである。

 後日、館内を見学させてもらい、さらにその数日後、実際に映画を見させてもらって、少しお酒も飲ませてもらった。

 商店街沿いに出て、少し歩いて揚げ屋「一献」さんまで戻った。

   ←揚げ屋「一献」

 赤提灯を見ながら、暖簾をくぐり店内に入る。入って左手に四席のテーブル二つ。カウンター席五席。照明は消してあったけれど、奥まで奥行きがあり、トイレの手前に一〇席程度が小上がり座敷もある。
 左手の四人テーブル席に二人で座る。手前の四人席に先客のお二人。カウンターで楽しそうに話す常連客の皆さん。
 完全に地元密着のお店である。

 私はレモンサワー(三五〇円)、sakuraは生ビール(三八〇円)にする。
 散歩のあとの一杯はうまい。

 お通しはない。これは実に良い。
 料理を食べず、酒だけを飲み続ける客もいる。お通し代をとるのは、お店側の生活防衛かもしれない。
 でも、ちゃんとツマミを食べる人は、頼まないものを食べさせられるという不当な感じを受けてしまう。
 お店を新しく始める方には「お通しを出すのはあまりおすすめできない」と言うことにしている。
 価格に対して内容が伴わないお通しを出された時、私は次回の来店を考えてしまう。
 こちらのお店はその点とても良い。

 こちらは、串揚げのお店である。カボチャ(八〇円)、イカ(一〇〇円)ホタテ(一三〇円)、レンコン(八〇円)二本を頼んだ。
 串揚げをマスターが細かいパン粉で揚げたサッパリタイプ。私の好きな姿である。
 揚げたそばからマスターがタイミングよく席まで運んでくださる。

 メニューを見れば、カツ丼(六五〇円)やカツカレー(七五〇円)などもある。
 
 ゆるい時間が過ぎて行く。sakuraと二人、次回の映画鑑賞の予定を考える。

 芋焼酎お湯割(四〇〇円)と鶏ポン酢(一八〇円)もいただく。

 マスターの細かい気づかいと優しさを御常連の方々との会話の中に感じた。
 また、来よう。そう思わせるお店だ。

 午後六時から七時まで一時間ほどの滞在。御勘定は二人で二一六〇円であった。







西横浜 揚げ屋「一献」
住所 神奈川県横浜市西区中央2-3-11 小暮ビル1F
電話 045-321-2601
定休日 ?
営業時間 ?
交通 相鉄線西横浜駅徒歩8分/京浜急行戸部駅下車徒歩7分。



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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

西横浜 角打「大和屋酒店」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第604回 2016年1月11日(月・祝)  【地域別】【池上線】【時間順】【がっかり集】


 西横浜 角打「大和屋酒店」


  ~ 何よりも大切なものは時間 ~


  


  
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 成人の日である。日々忙しくしている身としては、正月明けにもう一度連休があるのはとても助かる。夕方まであったイベントに参加してから向かったのは西横浜。以前から気になっていたお店への初訪問。
 相鉄線の西横浜駅の島ホームから階段をあがって改札口へ。そのまま直進すると西口側に降りる歩道橋、左手は東口側へ降りる歩道橋がある。
 左手の歩道橋を渡り、そこにあったエレベーターを降りると、少し先に国道一号線(東海道)が通っている。目の前の横断歩道を渡り、国道一号線を保土ケ谷駅方面へと南下する。
 やがて、国道一号線とJR東海道線、横須賀線を一期にまたぐ大規模な歩道橋が見えてくる。その歩道橋はくぐらず、左斜めにグリーンロードという商店街がはじまる。
 この道はそのまま、順に久保町ニコニコ商店会、協同組合サンモール西横浜、藤棚商店会、藤棚一番街協同組合、西前銀座商店街協同組合という五つの商店会となっている。この五つの商店街で藤棚地区商店街連合会が構成されているのである。
 グリーンロードの入口に味わいあるたたずまいの酒屋さんがあった。
 大和屋酒店さんといって、店脇に区切られたスペースがあって、少し飲ませてもらえるのだ。いわゆる角打である。

  ←角打「大和屋酒店」

 入口のガラス扉に「立ち飲みできます」の小さな文字。
 自動販売機脇の小さな扉を開けて中に入る。
 お店の右側が区切ってある。細長い台形になっている。
 高いカウンターと低いカウンターがあり、その向こうにレジがある。
 小柄な女将さんがレジ前にお一人座っておられ、その前の低いカウンターに先客の方が座られている。
 左手の高いカウンター前に立つ。

 「飲ませてもらえますか・・・」
 「お酒かビールしかありませんよ。」
 「大丈夫です」
 「何しますか」
 「ワンカップお願いします」

 ワンカップ大関(二五〇円)。

 店内と角打側との区切りの向こう側のレジ前にも別の方が座って新聞を読んでおられた。

 「お豆腐もありますよ」
 「いただきます」

 冷や奴(一〇〇円)を小皿にのせ、割り箸と共に出してくださる。

 「空いてますからお座りください」と、こちら側の御常連が気を遣ってくださる。

 おさかなソーセージ(一〇〇円)が食べたい。

 「魚肉ソーセージが食べたいのですが・・・」
 「このままですか?、切りますか?」
 「切ってもらえますか・・・」
 「はいはい」

 切ってから、新しいお皿をソーセージを出してくださりそうになる。
 
 「お皿汚しちゃいけないんで、ここにお願いします」

 と言って、冷や奴の皿を示し、冷奴の皿に魚肉ソーセージを入れてもらった。

 冬は練炭があるので焼いてもらえるとのこと。

 「豆腐は冬場は湯豆腐もできますよ・・・」
 「ありがとうございます。次は何を飲もうかなあ・・・」
 「自分で冷蔵庫を見てご覧になってくださいね。」
 
 一度、扉から店の外に出て、お店側に入り、冷蔵庫を眺める。

 冷蔵庫を見ると、ビールではなくタカラ焼酎ハイボール(一六〇円)を発見。

 それから常連の方々と様々な酒場の話になった。
 新橋の飲み屋街の喧噪から始まり、野毛の話になる。

 「三盃屋さん、御存じですか?」と常連の方。
 「ええ、野毛の武蔵屋さんですね」
 「そうそう、さんばいやさんて私たちは呼んでました」
 「閉店されましたよね、残念です」
 「残念です」

 『横浜・野毛の三杯屋「武蔵屋」、二〇一五年七月三十一日で閉店』というニュースはネット上の居酒屋ファンの間でも話題になった話である。女将さんは九十三歳。体力の限界とのこと。時間がたったということであろうか。
 洪福寺松原商店街の立ち飲みの出来る角打「伊達屋渡辺商店」さんが二〇一五年十月三〇日に閉店されていたこともお話する。同業の女将さんも知らなかったそうである。
 ひとしきり店内の様子や何故「武蔵屋」が三盃屋というかなどのお話をしてから「ホッピー仙人」など野毛の有名店の話がでた。興がのってしまい三本目となる。

 のどごし生(一五〇円)を冷蔵庫から出してきて、柿ピー(60円)も食べる。

 競馬場の話。競輪場などギャンブルの話。
 フリーアナウンサーの徳光さんの武勇伝。
 小説家浅田次郎の作品の話。
 すっかり、楽しいお話が出来て、盛り上がった。

 午後七時二〇分から八時二〇分まで一時間の滞在。
 酒三杯、ツマミ三種で八二〇円であった。

 すっかりお店を気に入り、その後も何度かお邪魔することになった。
 「何よりも大切なものは時間である」との感慨をもった夜であった。



西横浜 角打「大和屋酒店」
住所 神奈川県横浜市西区久保町30-23
定休日 年中無休
営業時間 11:00~21:00
交通 西横浜駅下車徒歩4分。




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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

西横浜 鳥料理・焼鳥「やまと」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第595回 2015年09月9日(水)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 西横浜 鳥料理・焼鳥「やまと」 

  ~ 鳥にとりつかれた探偵であった ~

   西横浜鳥料理「やまと」

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 ある方の企画で飲み会が決まって、楽しみにしているうちに、ある日、その企画してくれた人から電話が入った。
 不定休で普段はあまり休まないそのお店が、その企画を立てた日だけ、たまたまお休みであるというのだ。企画は流れた。
 その方にも「鳥料理がうまい、他に無い味である」などと絶賛の言葉を聞いていた。
 行ってみたいという気持ちはふくらむばかりであった。

 この日、東海地方を襲った台風18号の影響により、関東でも大雨と晴天が断続的にやってくる不安定な天気であった。
 仕事を早めに終え、下火になった雨の中、向かったのは相鉄線の横浜駅から二つ目の駅、西横浜だった。西横浜の島ホームから階段をあがって改札へ。すると、直進は西口側へ、左手は東口側への二本の歩道橋がある。左手の歩道橋を渡り、東口側に降りる。エレベーターもあるので楽に降りることが出来た。エレベーターを降りて、大きな通りが見えたので行ってみると相鉄線と平行して国道一号線(東海道)が通っていた。西横浜駅前という信号に立ち、斜め左に国道一号線から分岐する道を発見。信号を渡ってその道をまっすぐ歩き、十六号線と交わる藤棚交差点の一本手前を左に曲がった。それから一つ目の十字路の右向こうに、そのあこがれの店があった。店名は鳥料理「やまと」
  
 西横浜・鳥料理・焼鳥「やまと」

 このお店を教えていただいてから桜木町駅の南改札前の書店で、たまたま手に取ったムック本「横濱名酒場100」に、こちらのことが掲載されており、すぐに購入してその内容を読んでますます行ってみたくなったのである。
 居酒屋が近づいてきて、これほどわくわくするのは珍しい。客観的な気持ちは消えている。
 お店は角地にあって、右手の入口の前に小豆色の暖簾に「やまと」とあり、その上の白いアクリル看板に鳥料理・焼鳥「やまと」と書いてある。メニューや価格に関する情報は外側には何も無い。常連の方中心のお店であることが解る。

 西横浜鳥料理「やまと」

 小豆色に白く「やまと」と抜き文字の暖簾をくぐり、店内に入る。
 左手奥からのカウンターは中央で少し曲がり、そこから右手に向かってまっすぐにある。カウンターの右端は跳ね上げ式になっているようだ。右手奥に調理場への入口があり、中の大画面テレビが見える。カウンターの中にママさんとマスター。先客の方が一人カウンターに座っている。サワーはメニューに無いので瓶ビールを飲むことにする。
 キリンラガー大瓶(六七〇円)。よく冷えた大瓶とよく冷えたグラスが運ばれ、ママさんがグラスに注いでくれた。飲む。うまい。

 「あの焼き鳥いいですか・・・肉、ミサキ、ハツを二本づつお願いします」

 (八〇円)、ミサキ(八〇円)、ハツ(一二〇円)を各二本。ミサキとはハラミのことである。
 丁寧に焼かれた串が六本、こぶりの皿に並べられる。これを端から食べてゆく。うまい。感動である。

 鳥一羽の丸揚げ(三一〇〇円)、もも揚げ(七五〇円)などがメニューに並ぶ、やはり一人ではなく、数人で来て分け合って食べてみたいと思った。

 やまと特製というカテゴリーもある。9月6日から9日までの限定品と書いてある。
 レバーペースト(五五〇円)、あん肝風レバー(五五〇円)、蒸し鶏(七五〇円)の三品。マスターのお話では他で料理人をされている息子さんが作るとのこと。

 「どうでしょう、食べてみてください」とマスター。
 「それでは、蒸し鶏をお願いします」

 蒸し鶏が出される。うまい、実にうまい。独特のタレでマリネされた感じの蒸し鶏。限定なのは解る。

 さて、揚げたものも食べてみたい。迷いに迷う。そして、マスターに団子揚げ(五五〇円)を頼んだ。
 目の前でマスターが調理をして、それをカウンター下の鍋で揚げる。すぐ前から揚げる音が聞こえ、その音が心地よい。

 漬物(二八〇円)と日本酒(沢の鶴)一本(三八〇円)を頼む。

 外は再び雨が激しくなった。遣らずの雨か。京浜東北線の中で見た夕焼けが嘘のようである。
 調理場の奥のテレビからの音を聞き、次々といらっしゃる常連の皆さんと少し話をさせていただき、珍しく三本のお銚子を空けることとなった。待ち合わせの皆さんがだんだんにそろってゆくようだ。
 目の前でマスターが裁く鳥肉が美しい。
 外は激しい雨であり、遠くの地方ではたいへんなことになっていたのだけれど、何も知らぬ私は何もかも肯定したくなるような不思議な高揚感に包まれていた。食べるということはそういうことなのか。

 お勘定をお願いすると三八八〇円。午後六時一五分から七時一五分まで一時間の滞在。
 
 「また、近々に絶対来るぞ」と自分に言い聞かせ外に出る。鳥にとりつかれた探偵であった。

 雨はまだ降り続いている。

    ※   ※   ※

 追記 数日後、冒頭に書いた前回の企画者の方から連絡があり、飲み会を企画、予約をするから「やまと」に集合しないかという。やはり、思いは現実となった。楽しみである。

    ※   ※   ※

 追記2 上記の「追記」通り、四人で「やまと」さん再訪である。午後6時に現地集合。
 焼き鳥蒸し鶏をいただく。蒸し鶏は限定販売の日にまた当たり運がよかった。そして、他では食べられない生皮揚げもいただく。お酒もビールに始まり、焼酎、日本酒とよく飲んだ。店内が満席に近くなってきたので午後8時には失礼し別のお店に移動。全員が「また来たいね」を連発であった。


西横浜鳥料理「やまと」

西横浜 鳥料理・焼鳥「やまと」
住所 横浜市西区浜松町2-4
電話 045-231-4702
定休日 不定休
営業時間 17:00~23:00
交通 相鉄線西横浜駅南口下車徒歩6分。


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西横浜 居酒屋「加一」

居酒屋探偵DAITENの生活 第355回 2010年7月29日(木) 【地域別】  【時間順】



西横浜 居酒屋「加一」


 西横浜加一入口

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 横浜の友人yousaku氏と一緒に行くことなったのは、相鉄線の横浜駅から二つ目の駅、西横浜駅前にある居酒屋「加一」である。お互いに用事を済ませてから会おうということになった。待ち合わせの時間は午後8時である。まだ1時間ほどの時間があった。相鉄線の天王町から西横浜駅を目指していたのに道に迷ってしまい、ずいぶんと歩き回ってしまった。気がつけば、相鉄線の平沼橋駅と西横浜駅の間にある陸橋の上に立っていた。相鉄線の東側の国道1号線に出てからyousaku氏と連絡を取り合い、西横浜駅前の「水道道」というバス停で待ち合わせた。

 「水道道」のバス停から線路の向こうの「加一」の看板が見えた(写真)。駅周辺には他にまったく飲食店がないから看板もない。ゆえにとてもよく目立つのである。
 国道沿いを歩いて来たyousaku氏と合流。西横浜駅の東側の階段を上がり、歩道橋上に出た。相鉄線の西横浜駅は相鉄線、東海道本線、横須賀線が並んで走る場所にある。周辺に高い建物はない。何本も並ぶ線路の上の夜空に、浮かぶように駅舎は建っている。
 屋根の無い歩道橋を渡り、その駅舎にたどり着く。そこから左に曲がり、線路と平行に西側へ行くための歩道橋が延びている。その歩道橋の上からも「加一」がよく見える。さらに、歩道橋は右に折れ、次の駅に向かってカーブし始めた相鉄線の線路の上を斜めに渡って、線路と川に挟まれた地域に出る。東側にも西側にもエレベーターがついているので、この歩道橋は高齢者の方にも便利な東西地域をつなぐ自由通路となっている。
 
 歩道橋の階段を降りて、すぐ目の前に見える「加一」に向かった。地味な入口(写真)に比べ、派手な看板がとてもよく目立つ。以前は無かったものである。
 左側に「おでん」、右側に「もつ煮込み」、中央に「加一」と書かれた白い暖簾をくぐって引き戸を開け中に入る。中は思いの外広い。目の前にコの字カウンターがある。全部で20人ほど座れるに違いない。コの字カウンターの右手に、4人の小上がり席が2つほど。コの字カウンターの左側に座敷席が見える。4人卓が8卓ほどあるだろうか。右手の小上がり席に男性2人組、座敷の奥には5、6人の方々が飲んでおられた。
 
 コの字カウンターの左奥に二人で座った。yousaku氏はレモンサワー(280円)、私は炭酸サワー(280円)をお願いする。ツマミは、もつ煮(620円)を二つ、厚揚げ焼き(280円)、鮪刺身(650円)と一期に頼んだ。
 「加一」は吉田類の酒場放浪記でも紹介されたお店である。また、居酒屋礼賛浜田信郎氏も紹介されている。

 二人で店内の様子を観察する。「加一」は、昭和33年、大衆食堂として開店、やがて居酒屋となった店である。すでに50年以上の歴史があることになる。店内が味わいのある状態になっている理由が解る。 
 yousaku氏が「店の人が普通のかっこうをしているのが良い、チェーン居酒屋とは違う、のんびり感がまたいいね」と言う。

 煮込みは四角い皿に入って出てくる。濃いめの甘口の味噌味の煮込みであった。よく見かける根菜類を入れた汁物に近いような煮込みとは違っている。大阪のドテ焼きを思わせる感じであった。「煮込み」という食べ物は、本当に店によって違うものが出てくる。
 玉の光大トクリ(790円)を常温で頼んだ。「大徳利」ではなく「大トクリ」と書いてある。日本酒が入れば、やはり思い出がよみがえる。ある酒屋さんの二階で一斗樽を取り寄せ、10人で8升飲んだ時、飲み過ぎて動けない仲間を階段を抱えながら降ろした思い出話をする。

 追加のつまみは、たこ唐揚げ(560円)にした。玉の光大トクリをもう一本いただく。
 店全体に漂う無造作な感じについてyousaku氏が語る。yousaku氏は、こちらのお店をずいぶん気に入ってくれたようである。前から知っていた店であり、地元なのに今まで来る機会が無かったそうである。
 最後に玉の光小トクリ(410円)を追加。飲んでから横浜に移動することにした。

 御勘定をお願いする。二人で4,860円であった。女将さんが入口まで来て、「また、よろしくお願いします」と笑顔で送り出してくれた。
 
 西横浜駅の西側に店は何も無い。コンビニエンスストアも東側に渡らなければ無いのである。駅脇にポツンと一軒だけ存在する居酒屋。それは、まるで山奥の一軒宿のようであった。


   ※  ※  ※


 この後、西横浜駅から相鉄線に乗り、横浜駅に移動。ある立ち飲み店に入った。よくあるタイプの新しい店。明るく元気な店員さんの店である。二人ともすでに酔っている。こんな状態でお店について語るのも失礼である。ゆえに今回は記事にはしないことにした。
 yousaku氏と近いうちにまた会うことを約束して、横浜駅構内で別れた。生まれ故郷ではないけれど、私にとって横浜は、ちょうど「田舎」のような感じの場所である。


 西横浜加一看板

西横浜 居酒屋「加一」
住所 神奈川県横浜市西区西平沼町8-37
電話 045-311-6974
定休日 日曜、祝日、第2・4土曜
営業時間 17:00~23:30
交通 相鉄線西横浜駅徒歩1分

ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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