鮫洲 立ち飲み「飯田酒店」

居酒屋探偵DAITENの生活 第317回 2010年2月13日(土) 【地域別】  【時間順】


角打シリーズ第5弾
鮫洲 立ち飲み「飯田酒店」



   鮫洲飯田屋酒店外観    ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。


 ある用事を済ませた後、今日も何の情報も無いまま五反田周辺を歩いていた。午後4時過ぎである。第308回で紹介した五反田の名店の前も通った。まだ営業していない。

 基本的に酒場を探す時は、出来る限り徒歩で移動すると決めている。しかし、時々「ワープ」という手法を用いるのである。突然、京浜急行沿線に行こうと思った。手を上げる。目の前に止まった車に乗り込んだ。「ワープ」とはタクシーに乗ることである。

 「京浜急行沿線に行きたいのですが・・・」
 「京浜急行の品川駅ですか?」
 「そうではないんですが・・・京浜急行沿線の駅へ」
 「品川の次だと北品川なんですが・・・」
 「北品川でもいいんですが・・・その次だと・・・」

 本当は「いい酒場はどこかにありませんか?」と聞きたいのである。

 「その次というと・・・青物横丁では・・・」
 「青物横丁・・・ええ、そこでお願いします」
 
 北品川の次は新馬場、その次が青物横丁である。運転手さんは一駅飛ばしている。しかし、そんなことは構わない。何しろ目的地が決まっていないのであるから、話がかみ合わないのも当たり前である。第一京浜道路を走る。左に北品川駅が見え、次に新馬場駅が見えた。やがて、青物横丁駅前で左に曲がり、車はそこで止まった。
 「この辺りで商店街はありますか?」
 「この先に、線路と平行に旧東海道が通っているんですけど・・・」
 背後の大型ダンプにクラクションを鳴らされながら、大急ぎで支払いを済ませ車を降りた。
 運転手さんが言う通り、旧東海道を下った。しかし、商店の数は減り、寂しくなってゆく。少し広い通りを渡る。その道を右に行けば大井町駅に出るようだ。後で調べたところによると、私が渡った道の下にはりんかい線が通っているそうである。
 
  鮫洲商店街龍馬が行く

 気が付けば、鮫洲商店街に入っていた。道端の街路灯に「東海道 龍馬がゆく」と書いてある(写真)。かつて、土佐藩の下屋敷があり、黒船来航の際は坂本龍馬も警護の為、一兵卒として配属された。ゆえに、かつて坂本龍馬が歩いたに違いないということで「龍馬がゆく」という言葉になったようである。

 さらに、しばらく歩くと左手に小さな団子屋さんがあった。海苔巻きかいなり寿司などでも食べようかと考えたのである。ふと、ふりかえると団子屋さんの前に酒屋さんがある。「酒・飯田屋」と看板に書いてある。 きれいなサッシのガラス扉を通して、店の奥まで覗くことが出来た。そこに高いテーブルを発見した。その瞬間、この辺りに酒屋さんのやっている立ち飲みがあるという記憶が蘇った。まったくの偶然である。

 よく見ると、店の前の足元に移動式の看板を見つけた。「毎週土曜日 生ビール酎ハイ半額デー」(写真)と書いてあった。喜んで中に入ってゆく。

 鮫洲飯田屋酒店外看板

 そこは、棚に商品が並べられ冷蔵庫がある普通の酒屋さんである。その「酒屋さん」スペースを抜けると、「立ちのみ」スペースになっているのである。入って右手に手前から向側に回り込むようにL字カウンターがある。カウンターの中は調理場、カウンターの上の部分が壁になっていて、コルクの掲示板が二つほどぶら下げてある。そこにおすすめの地酒やつまみ類の短冊が貼ってある。おすすめの地酒はポラロイド写真付で紹介。本醸造浦霞本仕込(290円)、純米酒土佐鶴(340円)、本醸造一ノ蔵(290円)、久保田碧寿(690円)その他。

  鮫洲飯田屋酒店店内2 ← L字カウンター

 カウンターの向こう側には特製の大きなコの字テーブルが置かれている。左側に縦、その向こうに続いて横、さらに右側に縦というコの字テーブルである。こういう立ち飲み専用コの字テーブルは珍しい。テーブルの縁が円くなっていて年月を感じさせる。このテーブルの背後、壁の高い位置に大きな液晶テレビがとりつけてある。

  鮫洲飯田屋酒店店内1 ← コの字テーブル

 コの字テーブルの右側奥には酒用の冷蔵庫が置かれている。そこに入っている缶の飲物などはセルフサービスであるらしい。冷蔵庫の隣奥にトイレへのドアがあった。

 「毎週土曜日、生ビール、酎ハイ、半額デー」と表に書いてあったように、今日は生ビール390円が195円に、酎ハイ290円が145円になる。
 さっそく生ビール(195円)を頼んで飲んだ。「酒屋さん」の方にお客さんが来た。マスターは接客をしている。立ち飲みスペースには私一人。独りきりで誰にも迷惑がかからない様子なので、めずらしく店内の写真を撮影させてもらった。

 ちょこっとおつまみ日替わり(150円)というのがあって、今日は【塩から】と【豆もやし】であるという。豆もやしを選び、それとは別にワカサギごま合え(320円)も頼んだ。

 2杯目は自分で冷蔵庫から出した宝焼酎ハイボールドライ(230円)。お店の方に値段を聞くと、すべて、80円が元値に足してあると説明してくれた。この辺のことを考慮すると、正確にいえば、こちらのお店は角打ちではなく、角打ちに近い立ち飲みであろうか。

 メニューを見ると、まぐろネギトロ(470円)、大とろシメサバ(530円)という風に刺身類もあり、焼きそば(430円)、ナポリタン(430円)など食事メニューも豊富である。
 酒類もやはり豊富である。ウイスキー角(260円)。キンミヤ焼酎の小瓶やホッピーも冷蔵庫の中に入っていて、グラスをもらって氷り無しでキンミヤ・ホッピーを飲むことも出来る。

 少し前から登場された女性に3杯目をお願いする。伏見の新米新酒しぼりたて(260円)である。マスターとはご夫婦でママさんであろうか。伏見の新米新酒しぼりたての銘柄は富翁だった。

 5時25分になって、あきらかに常連と解る男性の方が登場された。黙ってキリングリーンラベルを冷蔵庫からとり出し、グラスをとって飲み始め、少し考えてから「イカの一夜干し」とだけおっしゃる。イカの一夜干しは380円。
 しばらくして、再び冷蔵庫へ向かい、6Pチーズの円い箱から1個だけ取り出し、「チーズねえ」と言って席へ戻る。「常連ってカッコイイなあ」と思う。テレビはオリンピック中継。マスターやママさんと常連さんの酒場の話題もオリンピックであった。

 午後4時45分から5時35分まで50分ほどの滞在。お勘定は最後にまとめて払う方式。酒3杯、つまみ2品で1,155円は安い。遠くから来られる方は土曜日の夕方をおすすめする。

 外に出る。少し暗くなっていた。さらに、旧東海道を150メートルほど下り、右に曲がり、少し歩くと鮫洲駅を見つけた。まだ、午後5時45分である。
 ここで次の店のことが頭に浮ぶ。鮫洲駅から京浜急行に乗った。目的の駅前の光景が目に浮かぶ、右手に行き、商店街を抜けるとすぐに第一京浜国道がたしかある。正面に商店街があって、その左手を見ると川、その川沿いを行くと・・・。

 (つづく)



鮫洲 立ち飲み「飯田酒店」
住所 東京都品川区東大井1-2-7
電話 03-3474-7308
定休日 日曜・祝日
営業時間 17:00~23:00
交通 京浜急行鮫洲駅下車徒歩3分


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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