三軒茶屋 酒処「たちのみや」

居酒屋探偵DAITENの生活 第333回 2010年3月27日(土) 【地域別】  【時間順】



※2010年4月14日 470,000カウント通過 感謝!



三軒茶屋 酒処「たちのみや」


   三軒茶屋たちのみや西側外観    ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。
    ↑ 三軒茶屋「たちのみや」西側外観

 前回の店を出た後、京王井の頭線のホーム下にある京王井の頭線渋谷駅西口改札口の前を通り、道玄坂通りに出た。土曜の夕暮れ時の道玄坂は若者たちで混み合っている。ふと右手を見るとゆるい坂がある。上がってゆくと、右手には「道頓堀劇場」があり、道行く男性客を誘っている。こちらの劇場には、「道玄坂劇場」という劇場名が決まっていたのに、看板業者が間違えて「道頓堀劇場」という看板を作ってしまった為、そのまま使ってしまったという逸話がある。考えてみれば、大阪の有名な地名道頓堀が東京渋谷で使われているのも不思議な話である。
 「道頓堀劇場」の先の二又を左に曲がってゆくと、狭い道が迷路のように入り組んだ地域に入り込む。左右には所謂ラブホテルが点在しており、まだ日が完全に落ちていないというのに男女が手をつないで入ってゆく。何度か曲がると、地名は道玄坂から円山町へと変わった。円山町もまたラブホテルの多い地域である。道玄坂地蔵の前を通った。最寄りの駅は京王井の頭線の神泉駅である。この辺りには、良い居酒屋が点在している。入ってみたい店も多いけれど、土曜日である為営業している店は少なかった。

 居酒屋ブロガーの皆さんの新年会に参加させていただいた時の会場になった居酒屋「萬安」さんもある。その時のことは第169回で紹介している。「萬安」の御主人と女将さんとは、第228回で紹介している通り、笹塚・大黒屋南台店で御一緒したこともある。
 実は円山町界隈に関しては、興味の対象がいくつかあって、そのテーマに関する本を何冊も買い込み色々と調べたことがある。曾祖父から祖父、母に至る系譜が神楽坂で育ったこともあり、花柳界に関わる町には少なからず興味があるのだ。
 
 神泉駅周辺で営業中のお店を発見できないまま、旧山手通りまで歩いてしまった。左に曲がり、玉川通りまで歩いて、神泉町の交差点を右に曲がり、玉川通りを池尻大橋駅方面へと歩き始める。やがて、円筒状の巨大な建物を発見した。それは、最近開通した山手トンネルと首都高3号渋谷線を結ぶ、4層ループ状の大橋ジャンクションであった。屋上を緑化して公園を作ってみたり、周囲に高層ビルが建ったりして、かなり様子が変わると思うけれど、現在のむきだしのコンクリートの外観は、異様で殺伐としている。

 池尻大橋周辺を歩いてみる。しかし、私が入りたいと思うような店はない。仕方なく、再び玉川通りを歩き始めた。やがて、大きな公園のような場所から数え切れないほどのベビーカーが列をなして出てくるという不思議な状況に遭遇した。よく見ると、そこは昭和女子大学のキャンパスであった。入口に「オープンキャンパス」と書いてある。ちょうど卒業後10年くらいたった頃の女性たちが子供をベビーカーに乗せ、大挙して家族と母校を訪問して出てきたところといった風情である。
 そのまま三軒茶屋の駅までベビーカーの列と共に歩いてゆく。やっと三軒茶屋駅の近くまで来て、玉川通りから左の路地に入った。そこに、立ち飲みのお店があるのである。ぐるぐると巡り巡ったので、前回の店からここまで5キロ以上は歩いたに違いない。自分でも不思議なことに、長距離を歩いて座りたいはずであるのに、何故かそんな時に限って、入る店は立ち飲み店になるのである。今回はもそうであった。

 店名は、酒処「たちのみや」である。解り易い名前だ。場所は東急新玉川線の三軒茶屋南口を出て、階段を上がったすぐ目の前、玉川通り沿いに立つマンションの裏手である。角店の北側と西側に入口があって、その西側の入口から入った。入ると、L字カウンターがある。L字の角の部分が切れていて、別々のカウンターになっている。カウンターの上に釣り銭用のトレーが置いてあって、そこにお金を入れておき、品物がくる度に支払うシステムである。また、背後の壁にもカウンターがあって、メインカウンターに立てない場合はそこに立つようになっている。こちらのお店は、マスコミでも取り上げられる店だ。

 カウンターの中の比較的広い調理場にマスターが一人立っておられる。まずは、あじのマリネ(350円)とレモンサワー(250円)をお願いした。箸がカウンターの上にない。戸惑う。目の前に「箸入れはカウンターの下です」と書いてある。その様子を見た隣の方が親切に箸の場所を教えてくださる。たしかに、箸入れはカウンターの下の引き出しに入っていた。

 私以外は顔見知りの常連さんたちである。お互いに入ってくる時も帰る時も声を掛け合ってゆく。離れた場所のお客さん同士も大きな声で話している。ギャンブルの話、野球の話、定番の話題が続く。そこにいない常連の方の噂話も楽しそうに交わされている。

 二杯目は北海道生搾り(350円)、発泡酒の生である。やきとりメニューからもも2本(300円)も頼んだ。
 つまみ類も豊富にあり、なにより酒類の価格が安い。私の地元にもこのような立ち飲み店があればと思う。どこの駅前にも必ず一軒は立ち飲み店が欲しい。
 様々な特徴を持った立ち飲み店が増えれば良いと思う。たとえば、神奈川県で受動喫煙防止条例が始まったこともあり、完全禁煙の立ち飲み店がもっとあっても良いと思う。シニア専用の立ち飲み店や女性専用の立ち飲み店があってもいい。また、早朝土曜の午後に営業している店がもっとあるとよい。
 
 午後6時30分から7時00分まで30分の滞在。支払った金額は1,250円であった。
 箸の場所を教えてくださった方をはじめ、周囲の皆さんに「お先に失礼します」と言って外に出た。時間があればもう一軒寄りたいところだけど急いで帰らなければならない。三軒茶屋から新玉川線に乗り家路についた。今日もまたずいぶんと長距離を歩いたことになる。

 (了)


  三軒茶屋たちのみや北側外観 ←三軒茶屋「たちのみや」北側外観

三軒茶屋 酒処「たちのみや」
住所 東京都世田谷区三軒茶屋1-36-12
電話 03-5430-3381
定休日 ?
営業時間 16:00~22:00
交通 東急田園都市線三軒茶屋駅下車徒歩1分・東急世田谷線三軒茶屋駅下車徒歩3分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

渋谷 立喰い「第三福ちゃん」

居酒屋探偵DAITENの生活 第332回 2010年3月27日(土) 【地域別】  【時間順】



※2010年3月30日 460,000カウント通過 感謝!


渋谷 立喰い「第三福ちゃん」

 
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 渋谷駅近くで大事な用事を済ませ、その足で向かったのは、前を何度も通りながらいつも満員で入れなかった有名店である。京王井の頭線の渋谷駅西口改札から見える場所。店名は【立喰い 第三福ちゃん】である。立飲みではなく、立喰いと店名に付いているということは、飲ませるよりも食べさせる方に重きをおいているということに違いない。
 魚料理を安い価格で提供する店である。但し、座る椅子は無く、立ったまま食べるのである。しかも、店内に「当店の飲食時間は一時間まで」と書かれてあり、一時間で店を出なければならない。でも、10人も入ればいっぱいになってしまうような狭い繁盛店には、あまり長居しない方が常識的である。

 午後4時20分頃、店の前を通ってみると入口付近に空きがあった。気になる他の店の様子を見る為に一通り周辺を廻ってから再び店の前に行くとまだ空きがある。チャンスだ。透明な硝子サッシの扉を開けて中に入る。間口は狭く、店内は店を左右に二分するL字カウンターのみ。カウンターの外、右手に先輩の方々が4人ほど余裕をもって立っておられた。背後は人がやっと通ることが出来るほど。カウンターの中にはお母さん風の女性が二人いる。入ってすぐ、手前左端に立とうとすると、お母さん風の方から右手奥へすすむように言われる。奥のお客さんが微妙にずれてくれ、指定の場所に立つことが出来た。

 まずは、燗酒(580円)をお願いする。二合徳利である。
 注文したのは、ほたるいか(380円)である。燗酒を飲みながら待っていると、ほたるいかがやってくる。上に酢味噌がかかっている。こちらのお店の食べ物の量が多いことは、情報としてよく知っていたけれど、やはり実際に見ると驚かされた。ほたるいかを数えてみると25個あった。ほたるいかは大好きな食材である。ほたるいかを口に入れる。うまい。酒を飲む。さらに、ほたるいかを口に入れる。酒を飲む。うまい。酒がすすむのである。

 次に、かつお塩(530円)を頼んだ。少ししてかつお塩はやってきた。「塩味がついてるから醤油かけないでえ~」お母さんがおっしゃる。でも、実際に「お母さん」などと呼ぶと「あたしゃ、あんたのお母さんなんかじゃないよ」とか言われるかもしれない。
 このかつおの登場もやはり、覚悟していた以上の驚きであった。かつおの切り身は12切れもある。それもかなり厚切りだ。かつお好きの私としては最高にうれしいけれど、そうではない一人客にとっては辛い一品かもしれない。

 メニューを見ると、にしん(350円)、かれい(350円)、たら(210円)、さば(210円)など焼き魚も豊富。並びの方が注文したいかの天ぷらも美味しそうであった。最近、DHAが足りないと感じる方、魚好きで、思いっきり魚を食べたい方などには最適の店である。

 お勘定をお願いすると「ちょっと待って」と言われた。忙しいのである。お母さん方とのうまいコミュニケーションを手に入れるには、やはり常連になるしかないと思う。居酒屋を探して都会を徘徊する居酒屋探偵DAITENには無理である。いつかまた、静かに入って静かに食べて帰ることにしよう。

 携帯電話は禁止「携帯電話がないと死んでしまうというような若者」にとっては無理かもしれない。

 午後4時30分から4時55分まで25分間の滞在。お勘定は1,490円であった。

 まだ日は高い。道玄坂を上がり、右手に口を開ける坂を登る。道頓堀劇場の前を通ってゆく。迷宮への入口である。気がつけば円山町に足を踏み入れていた。


 (つづく)


渋谷 立喰い「第三福ちゃん」
住所 東京都渋谷区道玄坂1-6-9
電話 03-3476-4476
定休日 日曜日
営業時間 16:00~22:30
交通 JR渋谷駅徒歩3分・京王井の頭線渋谷駅西口下車徒歩30秒・地下鉄半蔵門線渋谷駅徒歩3分


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

中延 居酒屋「貫ちゃん」

居酒屋探偵DAITENの生活 第331回 2010年3月25日(木) 【地域別】  【時間順】




中延 居酒屋「貫ちゃん」


  中延居酒屋貫ちゃん外観    ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。


 そのお店は東急大井町線の中延駅に近い場所にある。しかし、中延駅からは商店街が続いているわけでもない。東急大井町線と東急池上線のターミナル駅である旗の台駅の南側から東急大井町線の荏原町駅近くを通って、第二京浜に至る商店街の一番端に位置する場所である。ゆえに、一般には荏原町駅に近いという印象が強いかもしれない。しかし、住所が中延となっているので今回のお店は中延のお店として分類することにした。
 そのお店の名は居酒屋「貫ちゃん」である。

 店に入ってすぐ右手に六人掛けテーブルが二つ続いている。左手はトイレと手洗い。奥へ行くと手前に2人、奥に向かって5人が座れる7人掛けのL字カウンターがある。L字カウンターの中は調理場になっている。カウンターの背後を歩いて奥に行くと、独立した部屋になっている掘ごたつ席がある。表の看板(写真)にも「お座敷ございます。(掘り炬燵8名様)」と書いてあった。

 カウンター席に座った。背後のコート掛けにコートを掛け、荷物を棚の上に置いた。その棚には漫画本がびっしりと入っている。近くの別の居酒屋さんにも同じように漫画が沢山置いてあったことを思い出す。
 マスターは若く見える。メガネを掛け、真面目な雰囲気のマスターである。まずは、白ホッピーセット(420円)をお願いする。3冷の完璧なホッピーであった。ちゃんと冷えた、それもホッピー社のグラスである。それに、ビアタンブラー八分目の冷えた焼酎がついてくる。試しに全量をホッピーグラスに入れてみると、上の星より上までの焼酎の量であった。ホッピーは白も黒もある。ホッピー中(焼酎のみ)は250円、ホッピー外は240円である。ここのホッピーセットはお得である。別にホッピー用として、キンミヤ焼酎ボトル・900ミリ1800円もあった。焼酎を半分ビアタンブラーへ戻して、冷えたホッピーを投入。飲む。うまい。

 お通しは揚げ焼売が二個である。注文したつまみは、ほたて串焼き(200円)、とりもも(160円)、軟骨(160円)各一本。とりももはタレか塩か聞いてくれた。タレの味も味わってみたいので、タレでお願いする。
 ホッピーが美味しく、一杯目を飲んでしまった。焼酎が半分残っている。普通の方とは違い、ホッピー外(240円)を追加、残りの焼酎を入れたホッピーグラスにホッピーを投入。計算をすれば、私的には一杯330円でホッピー原理主義的なホッピーが2杯飲めた計算になる。

 常連らしき方が入って来られた。カウンター席の奥に近い方へ座る。マスターの定位置の前である。カウンターの外に出てきて、黙って焼酎キープボトルを常連の方の前にマスターが丁寧に置く。真面目な仕事ぶりのマスターである。

 真ダコ刺(500円)をお願いする。すぐにやってきた真ダコ刺は新鮮で美味しかった。
 2杯目はトマトジュース割(350円)にする。トマトジュースが好きなので、あればついつい飲んでしまう飲物である。ジョッキで出てくるトマトジュース割を一口飲んで、真ダコ刺を一切れ食べる。タコにあう。どこかイタリア料理の感覚であろうか。

 最後にガツぽん酢(210円)をお願いした。
 マスターが常連の方と話しておられる。初めて来た口開けの客である私には静かに接して、常連の方には親しげに応対する。それで良いのである。始めて行ったチェーン店などでよく経験することであるが、マニュアル的に妙に明るく元気に接してもらうと、とても違和感を感じて疲れるのである。相手の雰囲気やタイプを見て接客の仕方を変えるのは当然である。

 ガツぽん酢は、きゅうり、貝割れ、玉葱が入っていて、しゃきっと美味しい一品であった。
 二人目の常連の方がやってきた。奥の掘り炬燵席に上がる。マスターが店の奥の方へ行き、その常連の方と話す声が聞こえてきた。「おやっ」と心の中で思う。掘り炬燵席の壁に品物を出したりすることの出来る窓口のようなものがあるに違いない。これは第133回第285回で紹介した西馬込の居酒屋「とんちゃん」と同じである。

 ずっと入ることの出来なかった店に勇気を持って入ってみる。失敗の時もあれば、成功の時もある。今回はまさに成功であった。今まで入ってみなかったことを残念に思うくらいである。

 午後6時30分から7時30分まで1時間の滞在。2杯2品のつもりがホッピー2杯を楽しんでしまったので、計3杯になってしまった。お勘定は2,560円であった。



  中延居酒屋貫ちゃん看板

中延 居酒屋「貫ちゃん」
住所 東京都品川区中延6-4-3
電話 03-3788-3977
定休日 月曜日
営業時間 17:00~24:30
交通 東急大井町線中延駅下車徒歩3分/都営地下鉄浅草線中延駅下車徒歩3分/東急大井町線中延駅下車徒歩3分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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雑色 もつ焼き「ジャンボ大塚」

居酒屋探偵DAITENの生活 第330回 2010年3月13日(土) 【地域別】  【時間順】




雑色 やきとり「ジャンボ大塚」



  雑色やきとりジャンボ大塚外観   ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。

 

 前回の人気店では、遅い時間の入店の為、食べ物の種類が残り少なかった。それゆえに、満足とまではいかない気持ちをいだきながら外に出た。次回に期待したいと思う。
 その店の前の十字路に立ち、廻りを見廻してから北東方向へと歩いた。二つ目の十字路を左に曲がり進む。すると、右から左へと斜めに走る道に出た。ちょうど変形五叉路のようになっており信号がある。バス通りだ。辺りには、寿司店、そば店、酒屋、居酒屋などが集まっていた。そのまま、バス通りを斜めに歩き始める。すると、左手に「ジャンボ大塚」と書かれた看板を発見。「ジャンボ」というとタコ焼き店やラーメン店を私は思い出す。しかし、所謂「やきとりと看板に書かれたもつ焼き店」であることがすぐに解った。

 路地を曲がると何かが待っているかもしれないという予感。いや、前に進む為にその予感がつくってしまうのかもしれない。その作られた予感の通りに現実がなったのである。
 うれしくなって、入口を開ける。初めての店に入る時のこの気持ちは独特である。入口が開くとHAPPY BIRTHDAY TO YOUが流れた。独り笑ってしまう。誕生日の日に来店した人はうれしいかもしれない。

 入ると右手すぐが焼き台になっており、その先のカウンター席は六人掛け。左手には四人テーブルが三つ並ぶ。一番奥のテーブル席に野球帽の男性二人。人生の先輩の方々である。カウンター席の中央辺りに男性客一人。
 客席の一つに座っていたママさんが立ち上がり私を見る。

 「いらっしゃい」
 「1人なんですが・・・」
 「どうぞ、そちらへ」
 カウンターの一番手前の席に座る。ママさんも人生の先輩である。

 ママさんにトマトサワー(400円)を頼んだ。トマトサワーは好きである。
 「何かできるまでつまんでね」と言って、ママさんがマグロのぶつ切りを出してくれる。このマグロが美味いのだ。
 
 トマトサワーを飲みながら店内を見る。
 「内臓料理でスタミナつけて元気になろう、ママより」と目の前のカウンターに書いてある。

 店の奥の高い位置にブラウン管アナログテレビがある。静かな店の中で音を抑えたテレビの音が心地よい。まだマグロしか食べていないのに少しずつ元気が出てくる。
 カウンターには無造作にティッシュが置かれ、みつかん味ぽんの瓶もある。

 「焼き物いいですか?」とママさんに聞いてみた。
 「どうぞ」とのこと。なんこつたんはつ。各90円を一本ずつ頼んだ。塩でお願いする。
 うずら焼き(120円)もあった。うずらは前の店にもあった。もつ焼き店がうずらを置くのはこの辺りの地域性なのであろうか。
 
 焼き台から聞こえる団扇の音が静かな店内に響く。
 アルマイトの皿へ最初に焼けた一本を乗せて持ってきてくれ、次々に焼けた物から少しずつ出してくれる。このやり方は雑色流なのだろうか? ここは肉がおおぶりである。やはり、このくらいの大きさは欲しいものだ。味も美味しい。そういえば、店の外に貼ってあった紙に「中身で勝負」という言葉があったことを思い出す。

 やがて、テレビでは定番の夕方の釣り番組が始まった。
 常連の皆さん同士の話が面白い。知らないふりをして、話を聞かせてもらっているだけでも楽しい。
 釣りに行く時の弁当や競艇の会場での食事でも梅干しは食べては駄目なのだそうである。一種の「験担ぎ」である。
 
 昔なつかしいハイボール(400円)をお願いする。
 川崎や羽田や多摩川での釣り談議がさらに続く。話が一区切りついたところで、モロキュウ(150円)をママさんにお願いした。
 それほど、有名店ではない、しかし、実に落ち着くのである。元は屋台で営業していたそうである。

 帰り際に営業時間を聞くと、なんと昼の12時から夜9時までの営業とのこと。定休日は日曜・祭日。
 「トサツバに合わせて休んでいるんですよ」とママさん。

 ママさんに優しく送り出してもらったのは午後6時ちょうどであった。午後5時20分の入店であるから40分の滞在であったろうか。お勘定は1,420円。計算するとお通しのマグロぶつは200円ということになる。安い。
 外はすっかり暗くなっていた。しかし、心は明るい。満たされなかったものは、思いの外すぐ近くで満たされた。今日一番の収穫であったかもしれない。
 

 すぐそばにあった京浜急行バス・東六郷一丁目のバス停に立つ。通っている路線は蒲41蒲42蒲43蒲45の4つである。ちょうど来た蒲43・18時9分のバスで蒲田へ向かった。座席に座り、車窓から外の灯りを追う。バスの中は暖かい。緩くなった瞼が灯りを明滅させ、やがて、気づかぬまま、ひとときの闇が訪れた。
 
 ※  ※  ※

 蒲田を少し歩いた。某名店が今日は営業していた。店の前を通りながら中をのぞく。相変わらず入り憎い雰囲気。今日は時間が無いので我慢をして帰ることにした。

 ※  ※  ※

 追記

 こちらのお店はあくまで地元の皆さんのお店であることを痛感した。このゆったりとした雰囲気を壊さないようにしたいものである。これは酒場巡りをする者の一人として、やはり考えなければならない点である。



 雑色やきとりジャンボ大塚赤提灯

雑色 やきとり「ジャンボ大塚」(もつ焼き)
住所 東京都大田区東六郷1-25-11
電話 03-3734-7873
定休日 日曜・祝日
営業時間 12:00~21:00
交通 京浜急行京急雑色駅下車徒歩7分


ホッピー原理主義者とは?
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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

雑色 もつ焼き酒場「三平」

居酒屋探偵DAITENの生活 第329回 2010年3月13日(土) 【地域別】  【時間順】




雑色 もつ焼き酒場「三平」



  雑色もつやき酒場三平の北西側の入口   ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。

  ↑お店の北西側の入口

 
 前回の店を出て、京急川崎駅から京浜急行に乗った私が降り立ったのは多摩川を渡ってすぐの六郷土手駅であった。まだ時間は4時前である。六郷土手駅周辺を歩くもそれらしい居酒屋も角打も無い。すぐそばを通る第一京浜国道を歩き始めた。国道沿いには特に何もない。1キロメートル以上歩いたところで、左手に雑色がある十字路に出た。第一京浜国道を渡り、雑色駅とは反対方向に続く商店街を歩き始める。水門通り商店街である。しばらく歩いて、料理がうまいと評判のある居酒屋の前を通った。まだ店内を掃除中の様子である。今回はあきらめることにして、さらに先へ歩いた。
 特に目的は無いのである。歩き始めると足が止まらない。ついに商店街のおしまいまで行ってしまった。

 早い時間に売り切れ必至のある店へ行ってみることに決めた。しかし、どちらに向かっているか解らない状態になっていたのである。実は、この自分がどちらに向かっているか解らないという状態が好きなのである。携帯を使えば地図が見られる。簡単に自分の位置が解る。それでは面白くないのである。右斜めの方を見ると、多摩川の土手らしきものが見えた。頭の中の怪しい地図と見比べる。左方向へ歩いて行く。羽田方面へ向かうバスが通り過ぎる。この道を進んではいけないことに気づく。ここで、我が機は左に大きく旋回する必要があることを知る。セブンイレブンの前に出る。トイレを借りる。それから販売している地図を見たいという気持ちになる。それを抑え、外に出て左に曲がった。地番は南六郷2丁目である。ここで携帯電話の中に入っている目的の店の住所を見たいという欲求にかられてしまう。ついに住所を見てしまった。
 ここからは早い。東京都大田区南六郷1-8-5という頭の中に入った番地と道路脇の様々な住所表記とを照らし合わせながらどんどん歩く。小さな商店街に出て進む。角店の北東側からのアプローチであった。その店はあまり有名になってしまったもつ焼きの店、もつやき酒場「三平」である。
 
 北東側からは入らず、北西側の入口から入った。入って右手にはテーブル席が並んでいる。左手奥には、強面のマスターが立つ焼き台があり、その前にコの字カウンターがある。ただし、コの字の角の一つが斜めになっている変則的なコの字カウンターだ。テーブル席に2つのグループ。カウンターには4人グループとカップルが一組。比較的空いている。
 コの字カウンターの端、焼き台のマスターから見たら左の端に座った。マスターの背後には調理場があり、そこに男性と女性が立っておられた。
 女性の方が出てこられて、カウンターに座ろうとした私に「もう、焼き物はかしらしかないんですよ」とおっしゃる。
 「はい、いいですよ~」と答え、マスターの背後の焼き物の札は、たしかに「かしら」「うずら」だけである。
 「かしら3本とうずら1本、それからレガッタをお願いします」
 「たれですか?」
 「はい、たれでお願いします。」と答える。

 レガッタ(480円)とはウィスキーのウーロン茶割りのことである。「三平」発祥の飲み物であるらしく、特に大田区の東部地区のお店で飲むことの出来る飲み物である。考えてみれば、焼酎のウーロン茶割がどこの居酒屋でも普通に飲まれている中、その焼酎をウイスキーに変えてみるという発想に何の不思議もないのである。
 そして、レガッタにはポッキーが1本だけ挿してあるのである。スナックなどで、つまみとしてポッキーが出てきた時、ウイスキーの水割を飲みながら、ポッキーを一本とって、それで水割りを混ぜたりする、あの感じなのだろうか。

 レガッタを飲みながら、店内を見廻す。焼き台のマスターの正面の壁には先代らしきご夫婦の写真が貼ってある。
 マスターがかしらの一本目とうずらを出してくれる。短めの串に刺されたややこぶりの肉片のかしらは柔らかい。
 レガッタを口にする。少しあって、また一本かしらが出てくる。半生であるが気にせず食べる。レガッタを口にする。さらに三本目が出てくる。

 たくあんを少しだしてくれた。日本酒一合(250円)をお願いする。黄桜は250円、剣菱は330円と書いてある。
 ここの日本酒はタヌキの形をした特別なとっくりを使っている。二合のとっくりは無いのかとのお客さんの質問に対して、昔はあったのだけれど割れてしまって今は残っていないのだとの答えであった。

 次に何を食べるか考える。考えてみてもあるのは「かしら」のみである。塩で頼むことにする。

 「かしらを塩で2本お願いします」と言う。

 かしら塩が来るまでに、塩豆を出してくれた。第95回で紹介した西日暮里のもつ焼き「菊一」を思い出す。
 
 コの字カウンターの反対側のカップルの若い男性がお店の方からティッシュをもらい、塩豆をくるんで持ってかえられた。若いのに偉いではないか。食べ切れなければ持ち帰る。よいことである。 

 かしらが塩で2本出てくる。私としては塩の方が好きだった。2本目にはさらに青のりをかけて食べる。一つの種類の肉を続けて食べる工夫である。
 壁に、「本日は6時閉店です」と書いてあった。土曜日に6時に終わってしまうというお店も珍しい。5時になった。外の暖簾が仕舞われた。店内の片付けも始められる。

 お勘定をお願いする。金額は1,270円。午後4時35分から5時5分まで30分の滞在。
 肉は「かしら」だけだった。しかし、食べられただけ運がよいと思う。

 一つ、面白い発見があった。私が勝手にもっていた「無口で頑固なマスター」というイメージはまったく違っていた。たまたま忙しくない時間であったからかもしれないけれど、今日のマスターはよく話してくれた。

 外に出る。少し気温は下がってきたけれど、まだ明るい。本当はそろそろ帰らなければならない時間だ。しかし、また歩きはじめてしまう。行き先は決まっていない。路地を曲がるとまた何かが待っているかもしれない。


 (つづく)

 
  雑色もつやき酒場三平外観北東側 ←お店の北東側の入口

雑色 もつ焼き酒場「三平」
住所 東京都大田区南六郷1-8-5
電話 03-3732-1468
定休日 日曜・祝日
営業時間 平日14:00~21:00 土曜12:00~18:00(売切れ次第終了)
交通 京浜急行京急雑色駅徒歩8分


ホッピー原理主義者とは?
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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

川崎 立ち飲み「天下」 新店舗

居酒屋探偵DAITENの生活 第328回 2010年3月13日(土) 【地域別】  【時間順】



※2010年3月13日 450,000カウント通過 感謝!


復活再開店シリーズ 第2弾
川崎 立ち飲み「天下」 新店舗

 

   川崎立ち飲み天下外観    ←クリックお願いします。  にほんブログ村 酒ブログ 東京飲み歩きへ  ←クリックお願いします。
 
 川崎駅西口のラゾーナ川崎での買い物を済ませた後、足は自然に東口側に向いていた。午後3時過ぎである。こんなに早い時間に飲める店を探すのは難しい。こんな時、とても助かるお店があった。それが、2008年8月13日(水)第126回で紹介した立飲み「天下」である。

 その後、再開発により閉店。京急川崎駅の東側に少し歩いたあたりで再開店したという噂を聞いたのである。
 まず、京急川崎駅の改札を出たら左方向に歩く。三つ目の十字路まで来て左へ曲がる。すぐにT字路があり、十字路に出るのでそれを渡る。さらに歩くと、次の十字路の右手前に大きめの赤提灯が見えた。小さなマンションの一階の店である。店の入口の上の看板に立ち飲み天下と書いてあり、紺色の暖簾にも白文字で立ち飲み天下とある。

 暖簾の真ん中の一枚が持ち上げてあったので、そこを通り抜け、開け放たれたサッシの戸から入っていった。左手に15名くらいが立てるL字カウンター、その中は調理場である。右手側には12名ほどが立てる直線の壁カウンターがある。なんとなく旧店舗をそのまま広くした雰囲気になっている。復活再開店した店の多くが以前の店の雰囲気をちゃんと残すような作りにしてあるのはとてもよく解る。客はそのお店の雰囲気が好きで来ているのである。客の気持ちになれば当然そういうことになる。

 先客は、L字カウンターの一番奥の先輩世代カップルのみ。奥右手の大画面テレビが見やすい位置である。私は右手の壁カウンターに場所を確保する。カウンター下に荷物を入れるスペースがあるのが便利である。
 まずは、チューハイ(300円)にする。卯の花(240円)も頼んだ。ここはお金と品物を交換するキャッシュオンの店なので、すぐに540円を渡した。
 微笑みながら「ありがとうございます」とカウンターの中のマスターが丁寧に言ってくれる。ジョッキで出てきたチューハイは少々甘め、私としては苦手なタイプである。

 次にけんちん汁を選んだ。300円という値段は安い。厚揚げ、大根、里芋、人参、豆腐が入っている。量もあってなかなかに美味しい一品である。しかし、もう少し遅い時間に来て、もっとよく煮えたものを食べたいと思う。
 メニューを見た。スーパードライ、ビール大瓶が430円というのは安い。中生ビールも380円である。
 2杯目は甘い酒はやめにしてウイスキィ竹鶴のハイボール(300円)を飲んだ。

 マスターと少しお話をする。
 「こちらにはいつからですか?」 
 「去年の7月に移転してきたんです」
 「もう、だいぶたちますねえ」
 「はい・・・今日はたまたま通られたんですか?」
 「探してきました。前のお店にも何度か行きましたので・・・」
 「あっ、それはすいません、失礼しましたあ」
 「いいえ、いつもおとなしくしてましたから・・・」
 相変わらず愛想の良いマスターである。
 探偵は面が割れないようにしてきたのである。今日もそうであるが壁際のカウンターが好きだった。

 青年が一人入ってくる。いきなり瓶ビールを頼み、お金を置く。わかっておられる。
 さらに、入って来てすぐに「ひや」とおっしゃる先輩は一万円札を出す。何か良いことがあったのだろうか。

 午後2時45分から3時15分まで、30分ほどの滞在。支払った金額は計1,140円であった。
 「ありがとうございました、またお願いします」と言うマスターの笑顔におくられ外に出る。
 春の雰囲気の土曜の午後である。まだまだ歩きたいと思う。さて、どこの街へ行こうかと考える。行き先は決まっていない。軽い足取りで京急川崎駅へと向かった。


 (つづく)
 

 川崎立ち飲み天下看板
 
川崎 立ち飲み「天下」 新店舗
住所 神奈川県川崎市川崎区宮本町2-4
電話 ?
定休日 日曜・祝日
営業時間 平日14:00~22:00 土曜14:00~21:00
交通 京浜急行京急川崎駅徒歩5分・JR川崎駅徒歩8分


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大崎広小路 家庭料理・居酒屋「一平」

居酒屋探偵DAITENの生活 第327回 2010年3月10日(水) 【地域別】  【時間順】



復活再開店シリーズ 第1弾
大崎広小路 家庭料理・居酒屋「一平」


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 ブログ「居酒屋探偵DAITENの生活」をやっていて本当に良かったと思う時がある。第323回の記事に書いた通り、大崎広小路駅前のガード下の居酒屋が3軒耐震化工事の為に閉店になった。その中でも一番古い作りの店が居酒屋「一平」であった。
 ところが、その後、同記事へ読者の方からコメントの書き込みがあり、閉店した「一平」が新しい場所で既に営業を再開しているとの情報を得たのである。最初のコメントをいただいて、すぐにその晩のうちに行ってみた。下調べもせず、コメントを見ただけで出かけてしまった為、なかなか見つからない。なんとか辿り着くまで30分近くかかってしまった。

 今回はずいぶん迷ってしまったけれど、同じ読者の方から場所を示した2つ目のコメントもいただき、後から地図を見てみると思いの外、店までは簡単な道順であった。大崎広小路駅を出て山手通りを不動前方面に向かって歩く。大崎広小路、西五反田1丁目の2つを交差点を渡り、三つ目の大崎郵便局前の交差点に出たら左に曲がる。すると、一つ目の道の向こう角にセブンスターマンション第7五反田というマンションがある。そのマンションの1階が家庭料理・居酒屋「一平」の新しい店舗であった。黄色い看板(写真)が目印。お店の入口の上のあまり目立たない看板や入口のガラス戸には「御食事処一平」と書いてあった。

 着いたのは午後6時半頃。店の前面はサッシのガラス張りである。しかし、曇りガラス風のシートが貼ってあるので中は丸見えではない。店の前に黒板になっている簡単なメニュー看板も立っており、その左手には観葉植物。観光地でよく見る喫茶店のようである。
 ガラスサッシの引き戸を開いて中に入る。入って右手には7人掛けのL字カウンター。カウンターの奥は調理場になっており、客席との間には壁がなく、以前より広くなっていた。

 お客さんの間を通って奥の方へ行き、女将さんに向かって人差し指一本を立て、「1人なんですが・・・」と言ってみた。女将さんは黙ってうなずかれる。そのまま、左手のテーブル席の一つに座った。もう1人の女性が出てきて、2つくっつけて4人掛けになっていたテーブルを2つに別ける。その方にレモンサワー(350円)を頼んだ。青菜のおひたしにシラス干しをのせたものと白菜のお新香がお通しであった。

 店内を見廻す。店に入って左手には二人掛けテーブルが四つと後から置いたらしい簡易テーブルが二つある。その向こう側に大きな冷蔵庫があり、上に32インチの液晶テレビが乗っている。冷蔵庫の上にテレビが置いてあるのは旧店舗と同じである。カウンターには女性1人と男性4人のお客さんが座っておられる。テーブル席にも女性1人と男性2人が座っておられた。まだ静かである。ここで座り方から見て全員が一人客であることに気づいた。
 私はお客さん全員が一人客であるのに、静かな店内で「1人なんですが・・・」と言ったのである。じわじわと恥ずかしさがこみ上げて、独り笑ってしまった。

 私が座ったのは、左の壁際のトイレの前の席、テレビも見えてトイレにも行きやすく、メニュー全体もよく見えるし、品物を運ぶお店の方が前を通るので注文もし易い。そんな席であった。
 最初のつまみは、刺身盛り合わせ(350円)にした。ここの刺身盛り合わせがお得なことを私は知っている。刺身がやってきた。マグロ、たこ、あじ、ほたるいかである。これで350円というのは実に安い。

 カウンターの常連の方と、入口の簡易テーブルに座る初の来店らしいお客さんが話しておられる。
 「こんなに量があって、こんなに安くていいのかねえ」とのご発言。
 常連の方が楽しそうに大崎広小路のガード下の旧店舗の店内の説明をされている。この気持ちはとてもよく解る。
 
 追加のつまみは、ホタテいかバター炒め(300円)を頼んだ。メニューを見るとボトルキープは二ヶ月。鏡月ボトル(1,800円)、焼酎甲類一升瓶(3,500円)、焼酎芋一升瓶(4,000円)など。
 第232回の記事で、並んでいる一升瓶の中から一本を引き抜き、自分の席に持って行き飲み始めた常連の方がいて、とても格好良かった。その時の一升瓶がこれであった。
 
 2杯目はホッピーセット(380円)をお願いすることにした。
 「ホッピー、氷無しでお願いします」
 「うちは、ホッピー冷やしてないんですけど・・・」
 「はい、知ってます。それでいいです」と答える。旧店舗の時も同じ会話をした記憶がある。

 ホタテいかバター炒めは、帆立とイカだけではなく、レタス、トマト、ブロッコリー、玉ねぎのサラダがついている。このつまみと刺身の盛り合わせだけで十分に飲める量である。

 店も小綺麗になり、女性二人で切り盛りしているので、女性客も入りやすい。事実、今日のお客さんの中にも一人客の女性が二人おられた。
 
 カウンター席では、色々な地方の食べ物のことで常連の皆さんが盛り上がっていた。楽しそうである。

 18時25分から19時25分まで一時間程の滞在。お勘定をお願いすると1,530円であった。新しいお店も良い店であった。情報をいただいた読者のミカドさんに感謝したい。

 ※  ※  ※

 追記 2011.2.24

 久しぶりに「一平」さんに行ってみた。でも、sakuraは常連さん的に通っている様子。
 この日は、それぞれの仕事帰りに待ち合わせ。頼んだのは、イカニラチヂミ(300円)、ほっけ(300円)、キリンビール大瓶(550円)、レモンサワー(300円)、チューハイ(300円)。南瓜煮(150円)、イカ刺し(250円)
合計2150円。いつもながら、その安さには驚かされる。並びの人の食べていた300円のロースカツの大きさにびっくり。今日も皆さん楽しく飲んでいる。
 


「一平」旧店舗に関する過去の紹介記事

第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第232回 2009年7月7日(火)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第66回 2008年1月7日(月)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第54回 2007年11月17日(土)



  大崎広小路家庭料理居酒屋「一平」新店舗看板

大崎広小路 家庭料理・居酒屋「一平」
住所 東京都品川区西五反田7-20-13 セブンスターマンション第7五反田
電話 03-3493-7730
定休日 日曜・祭日
営業時間 17:00~
交通 東急池上線大崎広小路駅徒歩6分・東急目黒線不動前駅徒歩7分


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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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