新丸子「三ちゃん食堂」第4回

居酒屋探偵DAITENの生活 第396回 2011年1月30日(日) 【地域別】  【時間順】





新丸子 「三ちゃん食堂」 第4回

 
   新丸子三ちゃん食堂
 
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 私もsakuraも散歩が好きである。今日はかなり寒い。それでも外に出たくなるのである。日も暮れかかっているというのにである。いろいろと用事を済ませて疲れた日曜日。それでも歩くのである。
 中原街道を歩いていると雪がちらついてきた。乾燥注意報が1ヶ月以上も続く今年の東京では珍しいことである。東の方を見ると空はまだ明るい。西の方を見ると夕焼けが美しく、丸子橋に近づいた頃、遠くに赤く富士山が見えた。それなのに空から雪が降ってくる。不思議な感覚である。
 多摩川にかかる丸子橋を渡る。風が強く冷たい。道は丸子橋交差点で左に大きく曲がる。そのまま中原街道が続くように思えるけれど、実際にはこの丸子橋交叉点からは綱島街道が始まるのである。右に分岐しているかのように思える車線の少ない道が中原街道である。 
 丸子橋の交叉点の信号を渡り、綱島街道沿いを少し南下する。それから右に曲がり、東急東横線の新丸子駅の北側のガードをくぐった。線路沿いの道をすすみ、西口駅前に一度出てから右に回り込む道を北上、すぐ左に曲がると新丸子の有名店「三ちゃん食堂」の前に出た。

 風が強く寒い。暖簾をくぐり、ガラス戸を開け急いで中に入る。そして、店内を見回した。
 入口側から奥の調理場側にかけて三列にテーブルが連なっている。店内の奥の方、調理場に近い辺りから席が埋まってゆく。今まで私達もそのようにしていた。調理場前の壁にほとんどの手書きメニューが書いてあり、お店の従業員の女性たちもその辺りに立っているので、品物を選びやすく注文がしやすいのである。
 ところが今日は、その辺りの席が全部埋まってしまっており、仕方なく右手の入口から二つ目のテーブルに座ることになった。やはり、メニューから遠く、手書きメニューが見えない。仕方なく立って近くまで行って席に戻り、二人で相談の上、他の席にきたお店の女性に頼む。

 私は三ちゃん角ハイボール(350円)、sakura中生ビール(400円)である。
 つまみは、春菊のゴマあえ(200円)とカキフライ(480円)である。

 ハイボールを飲みながら店内を見回す。隣では男性のグループが大声で笑い、盛り上がっている。反対隣は御老人と連れの若いカップル。こちらもずっとお話をされている。
 入って左手に大画面の液晶テレビがあるけれど、それを見ている人は少ない。sakuraは壁際に座っているので、テレビの画面を見ることが出来る。テレビに背を向けて座っている私は右手の壁の大きな鏡にうつるテレビの画面を見ている。

 「交代する?」とsakuraに言われた。特に見たい番組でもない。
 「いや、このままでいいよ」と答える。頭の芯の方が疲れて麻痺しているのだ。

 左右が逆になってしまっているテレビ画面を眺めていると、さらに頭がゆるんでゆくようだ。周囲がうるさいので会話もあまり出来ない。

 カキフライがやってくる。数が多い。食べる。カキは疲れをとってくれるので良いと思う。春菊は甘い味付け。

 食べ終わり、飲み終わり、それだけで帰るはずもなく、さらにつぶ貝刺身(450円)と松竹梅淡辛(600円)を頼んだ。

 つぶ貝刺身は量が多かった。貝も疲れをとってくれる食べ物だ。そして、生酒が身体に染みわたると、少し元気が出てきた。また、歩いて帰ることにしよう。
 午後5時45分から6時45分まで1時間の滞在。御勘定は合計2,480円であった。

 今日は軽くいただくことにしていた。しかし、また、中華料理のお店なのに中華料理は何も頼んでいない。それでも違和感はまったく感じない。いつもながら不思議な感覚である。面白い。

 


第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第313回 2010年2月6日(土)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第94回 2008年4月20日(日)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第59回 2007年12月23日(日)


新丸子「三ちゃん食堂」
住所 神奈川県川崎市中原区新丸子733
電話 044-722-2863
定休 水曜日
営業時間 12:00~20:00
交通 東急東横線新丸子駅西口徒歩2分


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
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蒲田 居酒屋「赤穂」

居酒屋探偵DAITENの生活 第395回 2011年1月29日(土) 【地域別】  【時間順】





蒲田 居酒屋「赤穂」

 
  蒲田赤穂外観
  

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 蒲田駅西口駅前で目の前のロータリーに向かって立って眺めていると、右斜め方向の道から東急バスがやってきて、目の前で大きく曲がり、駅からまっすぐに伸びる広い通りに向かって入っていった。通り沿いに並ぶバス停で乗客を乗せる為である。この通りはどこかに続いている訳ではなく、400メートルほど先で東急池上線にぶつかり終わってしまっている。
 駅前広場の中心にある小さな公園のようになった場所を越え、再び道を渡ると、広い通りから一本北側に細い路地がある。この路地もまた東急池上線の近くまで続いている長い路地だ。

 この路地は入ると左右に居酒屋が並んでいる。放置自転車を避けながら進むと、まず、右手に最近出来たばかりの鮮魚を売りにした流行りの業態の店がある。先日、川崎に行った時にもこの業態の店がずいぶん増えていた。
 この手の店は、新小岩、赤羽、新宿思い出横丁と店を増やしている「トロ函」をモデルにしているような感じなので、「トロ函」系居酒屋と呼ぶのが一番良いのかもしれない。やがて、この業態は日本的ビジネスモデルとして海外にもどんどん展開されてゆくのではないだろうか。
 明るい照明のその店の並びに、くすんだ外観の古い居酒屋がある。店の名前は居酒屋「赤穂」。看板には「居酒屋赤穂 B1 宴会場」と書いてある。宴会場という言葉に懐かしさを感じる。入口の古いアクリル看板に「メゴチフライ」と書かれている。ずっと前からの定番商品に違いない。

 前回のお店を出て30分ほど蒲田周辺を徘徊した後の午後5時40分である。こちらのお店を見つけて中に入ってみた。お店の中では、大将、女将、男性の方、3人の皆さんがそれぞれの位置に座っておられた。土曜日の夕暮れ時である。仕込みも終わり、最初の常連客の登場を待っているところに見知らぬ闖入者が入ってきたのである。
 外の喧騒が嘘のように静かである。左手に10人ほどが座れるカウンター席。右手の壁際に二人席が三つある。壁際が幅50センチほど床が高くなっていて、その上に小さなテーブルと椅子が並んでいるのが面白い。

 まずは、メゴチフライ(450円)と瓶ビール(430円)を頼む。お通しは、竹輪や人参などの煮物。
 ビールを飲み、入口に近い方に置かれたテレビを見る。アナログテレビである。番組はテレビ東京が土曜午後5時30分から6時まで放送しているテレビ大阪製作の「THEフィッシング」であった。この後、午後6時から6時30分までテレビ東京の「釣りロマンを求めて」が放送されるので、土曜の夕方のこの1時間は、釣り好きはテレビに釘付けである。
 壁には、たくさんの魚拓が貼ってあった。大将は釣り好きのようである。
 
 「THEフィッシング」の今日のテーマは「真冬の海で、ブリと白熱ファイト!!和歌山ルアーゲーム」とあった。まるで、それに合わせたかのように、マスターが黒板にブリ焼きと書き始めた。今年はブリが豊漁である。後で頼んでみよう。
 
 「メゴチフライ、おまちどうさまです」。
 「何をかければいいですか?」
 「塩が一番味がわかります」

 塩を掛けて食べる。なかなか美味しい。

 メゴチフライを食べてしまい、次はぶり塩焼き(450円)を頼んだ。

 飲物メニューを眺める。ウーロンサワー(300円)、レモンサワー(300円)、カリフォルニアからお届けしますライムサワー(350円)というものもある。棚にキープされたボトルがたくさん並んでいるので、麦焼酎玄海ボトル(1800円)が常連の方の定番のようである。

 入口の近くにピンク電話がある。誰もが携帯電話を持っている時代に本当に珍しい。

 ぶりに合わせて、お酒(250円)を頼んだ。熱燗である。

 ぶり塩焼きがやってくる。ぶりの身を口に入れ、熱燗を飲む。至福の時である。

 少しして常連の方が登場された。一期に場が和んだ。やはり、常連は大切である。

 17時40分から18時30分まで50分ほどの滞在。お勘定は2,000円ちょうどであった。前のお店が1000円ちょうどあったから、今日は二軒ともちょうどきりの良い日のようである。縁起がよいと思うことにしよう。
 外にでる。やはり寒ぶりの季節である。寒い。

 蒲田駅ビル、グランデュオ蒲田の地下の鮮魚店でイナダと鯛を買って帰る。実は探偵事務所でちょっと寄り道をしてしまったけれど、家になんとかたどり着き、刺身なめろうを作って食べた。家族にも好評。今日は魚の日であった。

 (了)



 蒲田赤穂看板


蒲田 居酒屋「赤穂」
住所 東京都大田区西蒲田7-29-9
電話 03-3739-4474
定休日 ?
営業時間 ?
交通 JR蒲田駅西口下車徒歩2分・東急池上線蒲田駅下車徒歩2分・多摩川線蒲田駅下車徒歩2分


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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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蓮沼 立呑処「勘藏」第10回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第394回 2011年1月29日(土) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】



※2011年1月29日 660,000カウント通過 感謝!

蓮沼 立呑処「勘藏」 第10回

 
  立呑処「勘藏」20100101外観

  
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 2009年2010年と続けてお正月に訪問してきたお店に、今年の正月は行くことが出来なかった。そのお店は東急池上線の蓮沼駅と蒲田駅の間、どちらかといえば蒲田よりにある立呑処「勘蔵」さんである。
 ずっと気になっていながら1月も終わりに近づいてしまった。そんな土曜の午後4時20分頃、「勘蔵」さんの扉を開けてみた。
 湯気で一期にメガネが曇り、何も見えなくなってしまう。
 「いらっしゃいませ」というマスターの関さんの声だけが聞こえる。
 急いでメガネを外して店内を見た。私が最初のお客のようである。

 湯気は調理の為の湯気であった。目の前でじゃがいもが茹で上がる。
 油の中から素揚げされた茄子が引き上げられ、醤油タレの中に投入される。うまそうだ。

 「煮浸しですね」と、微笑む私。
 「そうなんですよ」と、微笑む関さん。

 関さんの手があいたところで、トマト割り(300円)をお願いする。
 「今年もお正月は盛況でしたか?・・・私は忙しくてうかがえなかったんですけど」と私。
 「たくさん来ていただきました」と関さん。

 毎年、お客さんに振る舞われる出羽鶴たる酒は、1月3日で無くなってしまったそうである。盛況であった様子。
 
 茹で上がったジャガ芋を見て「ポテトサラダだな・・・」と思う。
 皮がむかれ、マヨネーズが入れられ、ゆで卵が入る。やはり、ポテトサラダであった。少し落ち着いたらいただくことにしよう。
 ここで、お客さんが顔を出された。歯医者に行く前に「後で来るよ」と顔出しをされたのである。「勘蔵さん」を中心に地元のコミュニティが出来ているのである。

 のりチーズ(100円)を頼む。
 それからメニューの中にあった「こいめのチューハイ」が気になった。
 「こいめのチューハイというのは焼酎が濃いのですか」と聞く。当たり前な質問である。
 「うちのチューハイは8パーセントの焼酎がセットされたものなんですけど、それにサービスで焼酎を足したやつなんです」
 「まさにサービスですよね、普通の酎ハイと同じ値段ですものね」

 そこで、こいめのチューハイ(250円)を作っていただき飲む。やはり濃いめである。
 
 常連の方が1人、入ってこられた。
 その方が頼まれたので、便乗してポテトサラダ(150円)を頼んだ。やはり、出来たてのポテトサラダは美味しい。

 マッコリの話になった。最近よく見かける。こちらのお店では夜中によく出るそうである。
 アルコール度数が6パーセントと低く、乳酸菌も入っており、翌日を考えてマッコリを飲む方が多いのかもしれない。
 
 最後に、レガッタ(200円)を頼む。ウイスキーをウーロン茶で割った蒲田周辺地区独特の飲物。何故かポッキーが2本入っている。このポッキーを右手の中指と人差し指の間にはさんで落ちないようにして飲むのである。

 マスターが壁一面の大きな「ホワイトボード」に、大きな文字で、クリームシチュー(250円)、茄子の煮浸し(150円)等々、いろいろなメニューを書き始めた。本格的な開店の時間である。書き終えたマスターがチェックする横顔が素敵である。今日も盛況にちがいない。健闘を祈りつつ外にでた。

 16時20分から17時10分まで50分ほどの滞在。支払ったのはピッタリ1000円。中島らも的に言えば、まさにせんべろ酒場である。


 (つづく)


 なお、今回が立呑処「勘蔵」を記事として取り上げた10回目である。私としては本当に珍しい。

立呑処「勘蔵」に関する過去の紹介記事
第9回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第361回 2010年8月7日(土)
第8回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第300回 2010年1月1日(木)
第7回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第288回 2009年11月24日(火)
第6回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第268回 2009年10月12日(月)
第5回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第243回 2009年8月8日(土)
第4回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第221回 2009年5月30日(土) 
第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第191回 2009年3月15日(日) 
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第166回 2009年1月1日(木)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第156回 2008年11月8日(土)


立呑処「勘藏」20100101看板

蓮沼 立呑処「勘蔵」
住所 東京都大田区西蒲田7-9-5
電話 ?
定休日 年中無休
営業時間 16:00~26:00
交通 東急池上線蓮沼駅下車徒歩5分。JR蒲田駅下車徒歩3分。


ホッピー原理主義者とは?
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五反田 居酒屋「いちまつ」

居酒屋探偵DAITENの生活 第393回 2011年1月27日(木) 【地域別】  【時間順】



2012年閉店

五反田 居酒屋「いちまつ」

 
  五反田居酒屋「いちまつ」外観


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 居酒屋に求めるものは人によって微妙に違う。まず、「早い、安い、うまい」という外食産業的な要求は誰もがあるに違いない。待たされるのが好きな人はあまりいない。安い値段で飲食できれば、一部の富裕層の方々を除いて、助かる人がほとんどである。いや、富裕層の方々こそが「価格」に関してシビアな人が多いのかもしれない。
 味については、出汁、醤油、味噌を基本とする日本人の食文化の特徴から言って、ごく一般的な味付けがされていれば満足してもらえる可能性が高い。居酒屋では、価格と品質のバランスがなによりである。
 
 しかし、お店の雰囲気や接客に関しては、好みが別れると思われる。
 店員が若くて元気な方が良い、出来れば可愛い女性に接客して欲しいという方もいる。マニュアル的な笑顔であってもその方が安心できて良いという人もいる。多くの方々は「公平性」を求めるものだ。初めての来店でも常連と同じように接してくれることを望んでいるのである。ゆえに、初めて入る個人営業の居酒屋には、どんな扱いを受けるか解らないので入りづらいという方もいる。私のように「どんな扱いをされるかが楽しみである」等というのは珍しいのである。

 私の場合、過剰な接客はあまり好きではない。
 「客席に来た時には立て膝をついて座り接客をする」というあの接客法は、まるで迷路のようになった大規模個室居酒屋の狭い通路で立って接客をすると、客を真上から見下げることになるので出来たマニュアルであると思う。少し離れた場所に立ち、普通に伝票に品名を書いてくれたり、奥の調理場に向かって、よく通る声で品物を言ってくれるような方が解りやすく気持ちが良い。
 やはり、私はシステム化されたチェーン居酒屋よりも大将や女将さんがいて、割烹着やエプロンの従業員のおばちゃんが注文を受けてくれるような小規模な「町の居酒屋」が好きなのである。

 午後7時少し前、JR五反田駅の改札口でSAKURAと待ち合わせた。初期の劇団メンバーの1人と久しぶりに新宿で飲んだ帰りであるという。
 改札を出て右手に行き、西口側に出ると目の前にタクシー乗り場がある。タクシー乗り場を見ながら左に行き、次の信号の無い横断歩道を右へ渡り、そのまま歩道を南下すると目黒川に出る。右手の目黒川沿いに建つビルの1階と2階には、第196回で紹介した立呑処「新橋へそ」五反田店第240回で紹介した酒蔵「ごたんだ」等、たくさんの居酒屋が入っている。目黒川沿いを川上へ歩いてゆくと、同ビルの西の端、ちょうど三叉路の右手前角に今日の目的の店、居酒屋「いちまつ」がある
 同店には目黒川側にある小さな入口と、角を右に曲がった側にある入口(写真)の二つの出入口がある。窓がたくさんあるお店なので店内がよく見える。先客は二組。川に面していない入口から入った。
 台形の店内。入って左手にはカウンター7席、右手に四人テーブルが7つ、五人テーブルが1つ、六人テーブルが1つある。余裕のあるテーブル配置である。
 カウンターの近くの五人テーブルへ通された。メニューを見て飲物を考える。私はホッピーセット(400円)、SAKURAキリン一番搾り樽生小(420円)、お通し肉じゃが(210円)が二つ一緒に出てくる。

 まずは乾杯。次に頼んだのは、レンコンはさみ揚げ(310円)。揚げ方がちょうど良いとSAKURAが言う。また、牛もつ煮込み(470円)と赤かぶ漬け(280円)も追加する。赤かぶ漬けを食べるのは久しぶりだ。
 メニューを見ると、揚げ物の項目が15種類もあった。その中からかれいの唐揚(470円)も食べてみることにした。これも美味しかった。

 飲み物のメニューを見ると、サワー類がシングルとダブルがあるのが面白い。それぞれ400円と520円。私はシングルで芋焼酎白波お湯割り(400円)を飲んでみた。寒い外に出る前に身体を温めておきたいと思ったのである。

 先客はサラリーマンらしき皆さんのグループが二組、2人連れと4人連れであった。話し声は聞こえてくるけれど、年齢層も高いので、それほどうるさいということもない。落ち着ける店、良い意味で「普通な店」が未だ残っていてくれることがうれしい。

 午後7時から午後7時50分まで50分ほどの滞在。御勘定は2人で3,170円であった。レシートもきちんと渡してくれる明朗会計のお店である。
 


  五反田居酒屋「いちまつ」看板


 
五反田 居酒屋「いちまつ」
住所 東京都品川区西五反田1-4-8 秀和レジデンス1F
電話 03-3493-8325
定休日 日曜祝日
営業時間 11:00~14:00/17:00~23:00
交通 JR五反田駅下車徒歩2分。東急池上線五反田駅下車徒歩3分。都営地下鉄浅草線五反田駅下車徒歩4分。


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五反田 角打・有限会社「かとう」第2回

居酒屋探偵DAITENの生活 第392回 2011年1月18日(火) 【地域別】  【時間順】



五反田 角打・有限会社「かとう」  第2回


  五反田有限会社かとう

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 居酒屋探偵団のメンバーであり、友人のOZAKI先生から急に電話が入った。
 「今、有楽町にいるんですが、五反田辺りで1時間から1時間半くらいだけ飲みませんか」という。
 時間の長さの指定を受けて、すぐに思いついたお店が第306回で紹介した五反田の角打、有限会社「かとう」さんである。
 五反田駅東口の有楽街の駅側の入口付近で待ち合わせた。有楽街に入って一番最初の四つ角を左に曲がる。左手の目立たないビルの一階が普通の酒屋さんがお酒を飲ませてくれる店=角打有限会社「かとう」さんである。
 店に入ったのは、午後6時20分。まだ、先客は誰もいない。奥の方の右手にビールケースをたくさん重ねて作った台が出来ている。そちらは常連用である。
 左手にもビールケース2個を重ね、お盆を載せただけの台がある。そこに二人で立つことにした。

 OZAKI先生プレミアムモルツビール(270円)とノザキのソーセージ缶詰(250円)を、私は、糖質ゼロ発泡酒/アサヒ スタイルフリー(150円)とマルハいか味付缶詰(270円)を、それぞれ自分たちで冷蔵庫や棚から持ってきて女将さんに渡し、お金を払う。出してもらったビアタンブラーに入れて、さっそく乾杯である。
 OZAKI先生と飲むのは、第378回追記に書いた去年の11月5日の金子マリさんの「楽屋」でのライブ以来である。飲みながらお互いの近況を語る。

 ビア・タンブラーも出してくれるけれど、ノザキのソーセージ缶詰マルハいか味付缶詰もちゃんとお皿に入れてくれる。缶詰を缶詰のままで出さないのが、こちらの「かとう」さんの優れた点である。

 常連の皆さんが1人また1人と集まって来られた。それぞれの方が昼間にあった、ちょっと嫌なことをお店の女将さんに聞いてもらう。やがて、後からきた方がまたそのお話を聞いてくれる。お互いに待ち合わせた訳でもない方々、職場も違えば、立場も違う方々がいろいろと話をするのである。お互いに解りすぎた同士が仕事場の愚痴を延々というのではない。ちょっとだけ聞いてもらう。これが良いのである。

 2杯目は、私は宝酒造焼酎ハイボールかぼす(160円)、OZAKI先生太平山ユアカップ(200円)を選ぶ。先生によれば、このお酒が美味しいとのこと。

 我々も音楽のこと、芝居のこと、小説のこと、昔の仕事場のことなど、いろいろと話した。

 3杯目は、私はマッコリが飲みたくなり、1本買ってしまおうと思い、にっこりマッコリ黒豆を冷蔵庫から出してママさんのところにもってゆく。しかし、すでに口が開いている物であり、実際にはそれを一杯売りで飲ませてくれることを知った。にっこりマッコリ黒豆一杯売り(160円)を1杯頼むと、ちゃんと陶器製の入れ物に入れて出してくれた。

 ozaki先生が様々な乾き物類が入ったワゴンからおかき(110円)を1袋選び、女将さんのいる奥のレジの所へ買いに行く。おかきもちゃんと入れ物に入れてくれる。
 さらに、私は4杯目、ozaki先生は3杯目に当たるにっこりマッコリ黒豆を1杯づつ頼むと、女将さんがボトルを持ってつぎにきてくれる。
 午後6時20分から午後7時40分まで、約1時間20分の滞在。2人で払った金額は1,890円であった。

 最近の私の趣向として、お酒を飲ませてくれる業態の中で最も好きなのは実は「角打」である。OZAKI先生と五反田駅東口の歩道橋の上で、次回はゆっくり飲むことを約束して別れた。


 
五反田 角打・有限会社「かとう」
住所 東京都品川区東五反田1-13-3
電話 03-3441-3666
定休日 日曜祝日
営業時間 ?
交通 JR五反田駅下車徒歩4分。東急池上線五反田駅下車徒歩4分。都営地下鉄浅草線五反田駅下車徒歩4分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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蒲田 立ち飲み「とっちゃん」 第4回

居酒屋探偵DAITENの生活 第391回 2011年1月15日(土) 【地域別】  【時間順】



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蒲田 立ち飲み「とっちゃん」  第4回

  蒲田立ち呑み「とっちゃん」外観


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 最近、お酒を飲む機会を少し減らそうと思っている。
 味わいある酒場での「酒」ではなく、「家飲み(晩酌)」「歩き飲み(散歩飲み)」を減らそうと思っているのである。「酒」「友」である。しかし、どんなに「良き友」であっても「友」は毎日を共にする相手とは違う。お互いの分野でそれぞれが生き、時には問題を抱え、あるいは喜びを得た時に、それについて語り合いたい相手が「友」である。「良き友」とは長く付き合ってゆきたいものである。「酒」もまた同じである。あまり飲み過ぎて、「友」と別れなければならないような状態にはなりたくない。ゆえに、我が「良き友」「酒」との淡交を心がけたいと思う。出来るかどうかは、ちょっと自信がないけれど・・・。

 などと書いておいて、やはり、今日もまた1軒では済まなかった。
 前回のお店を出ると、京急蒲田商店街「あすと」のメインのアーケード街に出て左に曲がる。右へ入る路地、左に入る路地があり、次の右に入る路地を入ってゆく。その路地の二つ目の十字路の左向こう角にあるのが今や有名店になりつつある立ち飲み「とっちゃん」である。過去3回紹介している。

 店内をのぞくと、L字カウンターの奥の方が空いている様子。カウンター前に立つ皆さんに声をかけながら奥へ行く。カウンターの奥にも四人くらいが立てる立ちのみテーブルがあり、そこにはお二人が立っておられた。カウンターの中は若きマスターと女性の方一人。
 カウンター前に立ってすぐに、こちらのお店の定番のフローズンホッピー(395円)を頼んだ。冷えたホッピージョッキとホッピー瓶を女性が用意する。マスターが隣で冷凍庫からキンミヤ焼酎一升瓶を出して蓋を開け、逆さにして、ステンレス製の計量カップにシャリシャリに氷った焼酎を出す。女性がホッピージョッキにホッピーを1本全量注いだ後、すかさずマスターが計量カップの中身を入れる。ガラス製のマドラーを入れ、フローズンホッピーの完成である。この手順を見ているのが楽しい。
 フローズンホッピー、これもまたホッピーを飲む為の1つのスタイルである。しかし、管理と手間がかかるので、なかなかお目に掛かることは少ない。
 久しぶりのフローズンホッピーはとても美味しかった。
 
 定番料理のマカロニサラダ(200円)とネギマ(80円)2本を頼む。ネギマは塩である。
 女性の方がマカロニサラダを見せて、
 「マカロニサラダには胡椒は?」とおっしゃる。
 「是非、たっぷりお願いします」と答える。

 固めに茹でられたマカロニサラダが今日もまた美味しかった。やはり胡椒がきいている。ネギマも美味しい。
 やがて、お二人の方が入ってこられ、私の左隣に立たれた。席を譲り合うのは繁盛店であるこちらの店では当たり前の光景である。
 どうやら、赤羽十条の辺りで5軒ほど廻ってこられたようである。その他、西武池袋線の秋津辺りの話もされている。秋津も紹介してみたい場所である。秋津で最後に飲んだのは20年近く前かもしれない。
 2杯目は、黒ホッピーフローズンホッピー(395円)をお願いした。白と同じように二人の共同作業で作ってくれた黒ホッピーも美味い。
 今日も機敏な動きできちんとホッピーが作られていた。その様子が気持ち良い。ふと、周囲を見れば、カウンターでホッピーを飲んでおられない方はいなかった。
 
 少しだけ並びの方とお話をする。
 「赤羽から十条にいかれたのですね?」
 「はい」
 「あの辺りは良い酒場が多いですね」
 「まずは集まったのは、王子なんですけど」
 「そうですか、王子だと・・・あのお店ですね」

 午後7時20分から50分まで30分の滞在。お勘定は1370円であった。

 JR蒲田方面へ歩く。午後8時過ぎであったので、途中、新年会のちょうど解散場面に何度も出くわした。
 「今年もよろしくおねがいします」
 「こちらこそよろしくお願いします」
 この日の蒲田の街には活気があった。以前ならば3軒目、4軒目と行ってしまうのだが、今日のところはささやかなお土産を買って家路につくことにする。

 女性がJR蒲田西口駅前でキーボードを弾きながら歌っていた。20人程の方が周りを囲んでいる。美しい声と優しい歌詞が心に響く。人々は優しい言葉に飢えているのかもしれない。元気な励ましの言葉より、小さな気遣いが欲しいのかもしれない。
 
  (了)


第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第248回 2009年8月15日(土)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第201回 2009年4月18日(土)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第129回 2008年8月13日(土)

蒲田立ち飲み「とっちゃん」看板

蒲田 立ち飲み「とっちゃん」
住所 東京都大田区蒲田4-3-4
電話 03-3734-0709
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~23:30
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩3分


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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蒲田 炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」

居酒屋探偵DAITENの生活 第390回 2011年1月10日(月) 【地域別】  【時間順】


 ※2011年5月閉店


蒲田 炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」



  京急蒲田炭火やきとり「とり薪・京急蒲田店」外観


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 地元の八幡神社に正月のお飾りをお返ししたその足で蒲田に買い物に行った。
 今年の成人式は本日1月10日である。蒲田の東口広場から京浜急行の京急蒲田駅に向かって歩いてみた。途中、たくさんの晴れ着を着た女性たちに何度も出会った。とにかく、よく目立つ。そばに男性もいるのだけれど、女性の晴れ着に比べれば地味な服装なので目立たない。一人、二人、まるで七五三のような派手な着物を着ている「男の子」もいたけれど、どうお世辞を言ったとしてもかっこ良いとは思えない。男の場合、ある程度の年齢にならないと着物は無理なのかもしれない。

 京急蒲田駅の近くに到着したのは午後1時過ぎであった。
 羽田空港の国際線化に伴い、羽田にもっとも近い繁華街である蒲田は、急激な速度で再開発されている。京急蒲田駅がリニューアルされ、駅の近くには高層マンションが次々に建っている。京急蒲田商店街「あすと」のアーケード街の入口辺りも工事現場になっていた(写真)。

  京急蒲田商店街あすと工事

 アーケード街の左片側に白い隔壁が作られていた。ここに地上14階の建物が建つそうである。まるで、白い雪のトンネルのようだ。右片側ではお店がちゃんと営業している。
 まだ、時間が早いので食事をする店は開いていても居酒屋は開いていない。この街でこんなに早い時間から営業している店といえば、前を通る度に必ず営業している店、炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」である。
 京急蒲田駅前から京急蒲田商店街「あすと」アーケード街に入る。すると、すぐに左に曲がる道がある。狭いけれど、この部分もまたちゃんとしたアーケード街になっており屋根がある。この道へ曲がると、三十メートルほどで短いアーケードは終わってしまう。この短いアーケード街の左手に、炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」がある。並びの手前には、第309回で紹介した立ち呑みや「のーぜ」もあるがまだ開店していない。

 とり薪さんの特徴である黄色い派手な巨大アクリル看板が店の入口の上に付きだしているので、すぐに解る。入口の左右には、ホッピーの幟や赤提灯やビールケースなどが雑然と置かれている。また、古びた縄のれんが渋くて良い。
 縄のれんをくぐり、入口を入る。右手には奥で右に曲がるL字カウンターがある。席数は8席。左手に四人掛けテーブル、次にトイレの入口への通路を挟んだ衝立が二枚、その向こうに四人掛け、奥に行くと同じく四人掛けテーブルが二つ並んでいる。入ってすぐ右手の焼き台の前に大将。カウンターの中に年輩の従業員の方。従業員の方がお通し(200円)のマカロニサラダを出してくれる。

 「お酒お願いします。」
 「燗つけていいですか?」
 「ええ、お燗でお願いします。」

 日本酒二合(500円)である。東京はいつもの年より寒い日々が続いている。熱燗がうれしい。
 先客は奥の方のテーブルに人生の先輩カップル。カウンターに男性一人。
 まずは、冷やっこ(300円)を頼む。ネギとかつお節がたっぷりかかっている。
 店の奥の方にあるアナログテレビがバラエティー番組を小さめの音量で流している。
 静かでゆるい時間が流れている。

 焼き台の前に立つ大将の手元を見て聞いてみる。
 「焼き物いいですか?」
 「はい、どうぞ」
 「かしら、なんこつ、それから若どりもお願いします。」
 「何本ですか?」
 「1本でもいいですか?」
 「いいですよ」
 
 いつものごく普通のやりとりをする。かしら(100円)、なんこつ(100円)、若どり(120円)の各1本を炭火で焼いている間、時折、静かな団扇の音が聞こえてくる。そして、カップルの方の会話もテレビの音も含めて、環境音楽のように聞こえる。祝日の午後2時前からこんな時間を持てることに幸せを感じる。

 並びの方は、ホッピーセット(380円)を途中で放棄、お酒に切り替えたようである。

 「若どりとかしらです、なんこつはしばらくお待ち下さい。」と言って、マスターが出してくれた皿の上には青のりがたっぷり添えてあった。青のりをつけてもつ焼きを食べるのが私は好きである。値段の割に肉が大ぶりだ。

 やがて、ちょっと「パンク」な感じの若手従業員の方が登場。他の方との世代の違いがおもしろい。
 ゆっくりと焼いてくれたナンコツが出てくる。これがとてもうまい。
 お酒も終わり、2杯目はトマトサワー(400円)をいただいた。

 マスターがあるモツの部分を使った料理を即興で作り、お店の方2人に味見をさせている。調理場は教育の場でもある。
 トマトサワーを飲んでしまい。御勘定をお願いする。午後1時30分から2時10分。40分の滞在、御勘定は1720円であった。

 色々なものを見て、様々なことが頭に浮かぶ、今日も酒場は物語の宝庫であった。
 
    ※  ※  ※

追記 2011年1月15日(土)

 前回から5日後の1月15日である。こちらのお店が24時間営業であることをホッピービバレッジさんのサイトで見た。違う情報も他から聞いていたので、確認の為にもう一度行ってみることにした。
 土曜日の夕方6時半。ずいぶんと盛況である。四人掛けテーブルのうち3つが埋まっていた。カウンターにも四人程の方々が座っている。ちょうど入ってこられたお客さんたちが座るのを待って、L字カウンターの奥側の二席の辺りに座る。お通し(200円)はキノコを煮たもの。
 レモンサワー(350円)、鳥ナンコツ(150円)2本を頼む。お店の方々はマスターらしき方を含めて3名、どなたも大将の風格を持っておられる。

 飲み終えて、御勘定を済ませて「今度は10時頃に来るよ」と冗談をおっしゃる常連の方がいた。面白い。
 また、四人で来られた方々の中のかなりの先輩の方が席で御勘定をして、お金をマスターに渡し「釣りはいらないよ」とおっしゃる。
 しかし、マスターはレジに行ってから席に戻って、静かにお釣りをお返ししていた。矜持のある姿勢に心動かされた。
 2杯目はウーロン酎(350円)にした。飲んでみる。濃い。割り箸を使って混ぜる。それでも濃いウーロン酎であった。鳥皮ポンズ(380円)もいただく。
 御勘定を済ませた方の「24時間居酒屋なのに、この間、昼間に来たらやってなかったよ」という言葉が聞こえた。
 少しして、お店の方に「さっき、ちょっと聞こえたんですけど、24時間営業なんですか?」と聞いてみる。
 すると、「以前はやってたんですけどね、今はやってないんですよ」とおっしゃる。これで、裏が取れたのである。今日の目的は達成された。現在の営業時間は、平日は午後6時から午前2時まで、土日は正午から午後11時までとのこと。
 お客さんたちがとても楽しそうである。今は24時間営業ではないけれど、土日の昼の12時から飲める居酒屋は少ない。これからも時々来させてもらいたいお店である。そして、もっとも蒲田的な居酒屋ではないかと思えた。残って欲しい一店である。

   ※  ※  ※

 追記 2011年8月10日(水)

 その後、2011年に閉店となり、蒲田東口店として再開したようである。第439回で紹介しているので、そちらをご覧いただきたい。



  京急蒲田炭火やきとり「とり薪・京急蒲田店」看板

蒲田 炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」
住所 東京都大田区蒲田4-14-8
電話 03-5703-0380
定休日 年中無休
営業時間 月曜~金曜 18:00~26:00 土曜・日曜 12:00~23:00
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩1分。

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雪谷大塚 居酒屋「クエルヤ」

居酒屋探偵DAITENの生活 第389回 2011年1月3日(月) 【地域別】  【時間順】




※2011年1月4日 640,000カウント通過 感謝!


雪谷大塚 居酒屋「クエルヤ」


  雪谷大塚クエルヤ外観
  

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 また、探偵事務所のマスターから情報をもらった。場所は東急池上線の雪谷大塚である。マスターからそのお店の様子を聞いてかなり興味が湧いた。とても、見つけづらい店のようである。
 sakuraと一緒に買い物の行く途中、寄ってみることにした。
 雪谷大塚駅の改札を出ると、右手の方に歩き、階段を降りると中原街道に面した歩道に出る。中原街道を多摩川方面に少し歩く。左手には雪谷大塚駅脇の踏切があり、中原街道とその踏切とで三叉路になっている。その少し先、右斜め方向に、中原街道と自由通りがぶつかる三叉路が見える。ちょうど、連続する二つの三叉路で三つの横断歩道が構成されていることになる。二つ目の横断歩道を渡り、中原街道から右に曲がって自由通りに入った。まっすぐ行けば自由が丘に出る。第365回で紹介した、東急東横線の多摩川駅から駒沢オリンピック公園に隣接する目黒区東が丘の東京医療センターまでの路線バスが通っている道である。

 少し歩くと、左手に閉めたままの錆びたシャッターがある。高い位置から暗めのダウンライトがそのシャッターの表面を照らしている。そこには「富士写真商会」と書いてある。元々、この場所にあった写真家さんのシャッターをそのまま使ったようである。そのシャッターの左手の高い位置に小さな灯りとりの窓がある。シャッターの右手の方にはシャッターを四角く切り取った扉があり、そこから中に入ることが出来るようになっているのだ(上写真)。扉には、紙で出来た店名とメニューが貼ってあり、やはり、暗めのダウンライトで照らされている(下写真)。事前の情報がなければ、ちょっと入りづらい。

 見上げると、二階の窓から中が見えた。本来の天井を抜いて屋根裏まで見えるようにしてあるようだ。表の紙にハングルのようなおもしろい書体で「クエルヤ」と書いてあった。店名である。
 シャッターの一部の扉を開いて中に入った。奥に男性の方が立っている。しかし、その方はお店の方ではなかった。その方が指し示すカウンターの中にマスターが立っておられた。

 「いいですか?」と聞く。
 「6時からなんでけど、良かったらお飲み物でも飲んで待っていただければ・・・」
 まだ、5時半少し過ぎてである。お言葉に甘えて待たせてもらうことにした。

 左手にはカウンター席が4席。右手のテーブル席は2席のみ。二階は座敷になっているようだ。店内には、ジャズギターのバックミュージックが流れている。店内は壁やテーブルなどにコルク合板を多用、落ち着いた雰囲気だ。
 二階では、特別に早い時間から新年会が開かれているそうである。時折、お客さんが降りてきて、酒類を注文してゆかれる。
 「お飲み物はどうなさいますか?」とマスター。
 「熱燗二合、お願いします。」
 
 お通しと共に、熱燗を出してもらい飲む。寒い日には熱燗がありがたい。
 「何か、先にお聞きしておきます、ただし、河岸が5日からなんで肉類が入らないんですが・・・」とのこと。
 正月なので仕方ないことである。お月見ニラのおひたし(380円)と水炊き餃子(680円)を頼んだ。
 メニューを見れば、鳥の水炊き、焼き鳥など鳥料理が豊富だ。残念である。

 マスターに聞くと、2階は15名ほどが座れる座敷になっているそうだ。
 
 2杯目の飲み物を頼む。咲良はシークァーサーサワー(380円)、私は、芋焼酎前割りうっかり八兵衛(380円)にした。

 メニューを眺める。生ビールはアサヒスーパードライ。小生は350円、中生は450円、大生は750円。サワー類は、緑茶サワー、ウーロンサワー、黒豆茶サワーが280円、サワー類はビックサイズの場合は150円増になる。

 カクテル類もあり、梅酒は5種、焼酎は14種類あった。ワインは白がソアベ、赤がキャンティ、フルボトルで2500円と書いてあった。

 私は、トマトサワー炭酸なし(380円)を最後にもらった。

 マスターに聞くと、12月9日に開店したばかりで、まだお休みを決めていないとのこと。
 午後5時40分から6時40分まで1時間ほどの滞在。御勘定は3,860円であった。

 「次回は焼き鳥をいただきに来ますよ」と言って外に出る。

 雪谷大塚駅の近く、住宅街に少し入った場所に面白い店が出来た。


 雪谷大塚クエルヤ表看板

雪谷大塚 居酒屋「クエルヤ」
住所 東京都大田区雪谷大塚町19-7
電話 03-3748-3499
定休日 定休日未定
営業時間 18:00~26:00
交通 東急池上線雪谷大塚駅下車徒歩3分。

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「居酒屋探偵DAITENの生活」2011年 新年の御挨拶

「居酒屋探偵DAITENの生活」2011年 新年の御挨拶




あけましておめでとうございます。

 「居酒屋探偵DAITENの生活」もちょうど4年半となり、メインカテゴリーの「居酒屋探偵DAITENの生活」第387回、紹介店も320店となりました。
 また、アクセス数も640000カウント近くまできております。これも、読者の皆様のおかげと思っております。
 今年は、古典居酒屋以外の業態の紹介も「番外編」として増えてゆく予定です。また、違う形式でのネットでの文章の発表を開始いたします。
 
 皆様、今年も「居酒屋探偵DAITENの生活」をよろしくお願いいたします。

                   居酒屋探偵DAITENこと、新岳大典(aratake daiten)



 地域別に見ていただくには【居酒屋地域別一覧表】を御覧下さい。
 初期の文章には稚拙な描写もあり、ちょっと恥ずかしいのですが・・・第1回から振り返って見ていただくには、【時間順一覧表】もございます。よろしくお願いします。

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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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