東神奈川 角打「三国屋」第2回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第601回 2015年10月16日(金)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 東神奈川 角打「三国屋」 第2回

  ~ 変わらぬ場所と人に和む ~

 

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 JR京浜東北線の東神奈川駅から少し歩いた住宅街の中のそのお店を始めて紹介したのは、2011年5月26日第427回であった。
 ガラス扉の左手に自動販売機が2台ある。入口の上のブリキの外壁に「三国屋」と書いてあった。店の外には黄色いビールケースが無造作に詰まれており、外から見れば、完全に普通の酒屋さんである。(写真)



 中に入ると、右手には手前に二人、奥に向かって六人ほどが座れるL字カウンターがある。
 左手には周りを囲むように立つことが出来る立ちのみテーブルがある。前回の時はたたんであった折りたたみ椅子はすべて広げられ、すでに数人の方々がそこに座っておられた。
 やさしい女将さんの笑顔で迎えられ、L字カウンターの角の辺りに一人座らせてもらった。
 カウンターの中は調理場なっている。メニューを見れば、前回よりもさらに進化した、角打とは思えないしっかりとした料理になっている。

 まずは、本搾りオレンジ(単価失念)とポテトサラダ(三〇〇円)

 焼酎お湯割(二六〇円)という文字が目に入る。

 左手のカウンターテーブルは、まるで集会所のようである。顔見知りの常連の皆さんの会話が楽しそうである。
 入口が少し開けてあって、そこから冷たい空気が入ってくる。

 「焼酎のお湯割お願いします」
 「お湯を沸かすのでちょっとお待ちください。」と女将さん。

 自家製らっきょう(一〇〇円)も一緒にたのんだ。

 入口近くに座っている私を見て、「寒いでしょ」と言いながら、ご常連がガラス戸を閉めてくださる。

 テレビではプロ野球クライマックスシリーズ。野球話に花が咲いている。
 皆さんに背中を見せ、カウンターに一人向かう私に、いわゆる「アウェイ感」はない。

 短冊メニューに懐かしい銘柄の酒をみつけた。
 純米吟醸 越乃鹿六(三〇〇ミリ)である。一本お願いする。単価失念。
 今から20年前に世話になった方が経営していたもつ焼き店でよく呑んだ酒である。
 一升瓶で買い、自宅でも楽しんだものである。

 当店一番人気と短冊に書かれたお新香(二五〇円)を頼む。
 内容は、ナス、カブ、キュウリ、ニンジン、ミョウガ。

 ミョウガがうれしい。
 味の素が懐かしい。
 醤油と七味もつけてくれる。

 お店の全てが懐かしく丁寧である。
 お店の家族の方々もやってくる。
 家族経営と親しい間柄のご常連。
 一人座りテレビを見る自分。
 楽しい場所に埋もれる楽しみもある。
 変わらぬ場所と人に和ませてもらった。

 お支払いをする。二〇一〇円。
 午後五時四〇分から六時四〇分まで一時間の滞在。

 「お近くなんですか?」と女将さん。
 「いいえ、仕事先が近くなもので・・・」
 「そうですか、またお寄りください。」
 「また、来ます」

 どなたもこのお店の外観を見ただけでは、こんなに素晴らしい空間が中に広がっているとは思わないに違いない。
 まるで、外装をそのままに、内装だけを素晴らしく完全リフォームした家のようだ。

 ものごとは外見からでは解らないものである。


東神奈川 角打「三国屋」
住 所 神奈川県横浜市神奈川区広台太田町5-2
電 話 045-323-3802
定休日 無休
営業時間 17:00~22:00
交通 JR京浜東北線・横浜線東神奈川駅下車徒歩6分。


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ジャンル : グルメ

居酒屋探偵DAITENの生活「あえて店名を伏せたまま」第6回 ある立ち呑店・店主の本音

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 「あえて店名を伏せたまま」 第6回   【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】



 「あえて店名を伏せたまま」第6回

 ある立ち吞み店・店主の本音 


  ~ 進化について ~


 

  お店のお名前を伏せているので、今回もまた写真は仙台四郎
  
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 居酒屋巡りを続けていると様々なお店に出会う。私はすばらしいと思っても、御常連ではない一般の方が突然に行っても楽しめないかもしない。また、お店の方や御常連の皆さんはネットで紹介されることを望まないのではないかと、容易に想像できる時もある。しかし、そこで起きた出来事は面白く、紹介をしたいという気持ちを抑えられない。そんな心持ちで書くカテゴリー、「あえて店名を伏せたまま」の第6回である。

 

 そのお店は立ち飲み激戦区の街にあった。
 といっても新橋のような次々に店舗が現れては消えてゆく場所でもない。
 ある日、その立ち飲み店に行って久しぶりに入ってみることにした。
 ずいぶん前、開店してすぐに入った。それから何年がたったろうか、本当に久しぶりである。
 あまり商売に慣れていない感じのおとなしいマスターが一人でやっているお店だった。

 店内にはお客様はいない。そして、入店してすぐにその大きな変化に驚いた。
 椅子があるのだ。
 普通の場合は、こんな風に途中から立ち飲み店に椅子が置かれてしまった場合、私はもう入らない。
 しかし、今回はその変化の中身を知りたくて入ってみた。

 メニューを見る。

 「何を選んで良いか、いつも迷うんです」
 「迷ったら厚揚げです」とマスター。以前とは違いリアクションが早い。
 「厚揚げお願いします」

 ここの厚揚げは、買ってきた厚揚げを焼き直したものではない。ちゃんと揚げてくれる厚揚げである。

 サワーを飲みながら待つ。
 厚揚げがやってくる。独特の胡麻油の効いたタレ。
 「そのまま醤油とかかけないで、大丈夫です。」とマスター。
 ネギたっぷり。小鍋に入っている。、

 「バック・・・下に置いてもらっていいですか?」と、注意される。
 座っている椅子の足元のカゴに入れるルールになったようだ。

 やがて、御常連らしきお客様が数人入ってこられた。
 「あれ、椅子あるんだ」と一人の方がおっしゃっる。
 「一週間前からです」とマスター。
 立ち飲みから椅子に変わったのは一週間前なのである。
 そんな時期に自分は来たのか。
 来店された御常連のお客様たちの驚く様子が面白い。

 「なんだか落ち着かないなぁ」とお一人。
 「落ち着かないのは最初だけ」とマスター。面白い。

 六年の間にずいぶんとお話のできるマスターに変わっていた。
 すっかり、御常連が通うお店になっていた。

 さらに、独り客の方が入店されて、店内を見廻してからすぐに帰ってゆかれた。

 「帰っちゃったね・・・」
 「そうだね・・・」

 常連の方々がそんな風に話している。

 「どうして、立ち飲みから変えたんですか・・・」
 「開店時よりも5歳6歳、常連が歳をとってゆくんですよ。だから、座りたくなる年齢になる。だから、いつか座り飲みにしたかったんですよ・・・やりたくて立ち飲みをやった訳ではないんですよ。」
 「そうなんだ・・・」
 「お客さんとみんなでじっくり話しながら・・・一日の終わりを終えられる酒場を目指したかったんですよ」

 やがて、常連の方々が次々に入ってこられる。あっという間に満席になった。

 「もう違和感ないでしょ?」とマスターが最初の常連の方に話していた。
 
 笑顔である。饒舌である。マスターの進化である。それを称えたい。

 立ち吞みをやめてしまい、普通の居酒屋になるお店のなんと多いことか。
 
 「称賛」の気持ちと、ささやかな「傷心」を抱え、お勘定をして、静かに立ち去るのであった。

 (了)


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中目黒 居酒屋「ごっつぁん」第4回

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第600回 2015年10月09日(金)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




 中目黒 居酒屋「ごっつぁん」 第4回 

  ~ 第600回は中目黒の一品350円老舗居酒屋 ~


  


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 本当に久しぶりである。
 「居酒屋探偵daitenの生活」という記事の第600回という一区切りである。
 やはり、どこか「古典酒場」という言葉を使いたくなる「名店」に来たいと思っていた。

 

 そして、急に中目黒に仕事がらみの品物を受取りに来なければならないことになった。
 これは幸いと、中目黒に向かったのである。

 中目黒は本当に変わった。まず、人通りが多い。若い世代も多くなった。
 サラリーマンが仕事帰りに寄る街ではなくなったようだ。
 愚痴を言っても仕方がない。さっさと用事を済ませ、午後七時前に入店。すでに、九割の入りとなっていた。

 入って右手のカウンターの真ん中あたり。荷物を右手の椅子の上にママのおっしゃる通りに置く。
 そして、カウンターが折れ曲がった辺りに座らせてもらった。

 レモンサワー(三五〇円)をお願いする。お通し(三五〇円)はホタテ煮
 カツオ刺し(三五〇円)も頼んでみる。

 ママの注文を通す声は、変わらずお元気である。お店全体を仕切る(パワー)も変わらない。

 開け放った入口の縄のれんの向こう、東横線の音がよく聞こえる。

 レモンサワーを飲み、店内を見回す。
 一人でも安心して入れるお店。お客様は炉端焼き焼き台、カウンターに向かって座る壁側の観客席テーブルが落ち着くので座りたいに違いない。私もそうだった。

 焼き台の前である。
 目の前で焼くのはマスター。

 2杯目はいも焼酎お湯割り(三五〇円)
 お湯割りには、レモンまたは梅干を入れるか聞いてくれた。
 でも、私は何も入れなかった。

 ぎんなん(三五〇円)をメニューに発見する。
 まさに、ぎんなんの季節である。この時期のぎんなんは、火を通すと「ひすい色」になる。

 息子さんのかなめさんは、刺身などの担当。そして、お父さんが焼き物。分かりやすい。

 やがて、満席となった。
 まずは、カウンターに座らせ、頃合いを見てカウンターからテーブル席へ促す。落ち着く観客席風テーブルが良い。
 
 遠火で焼かれる魚が美しい。

 三杯目はウコン焼酎(三五〇円)。三年半生ウコンを焼酎に漬けたもの。「疲れがとれ元気になります。自家製です。」の文字に誘われた。

 本当に混んでいる。
 高層ビルが建ち、様々な人が流入してきている中目黒、街全体が変わったのである。

 短い時間を楽しむことができた。お支払いは2100円。
 お通しおつまみ2品、酒3杯。とてもちょうど良い。

 忙しい中ても一人客の燗酒をお酌してくれる女将さん。

 記念すべき第六〇〇回がこの「名店」になったのはめぐり合わせである。
 懐かしく奥行きのある貴重な時間であった。

 また、来たいお店である。

 そして、第六〇〇回まで読んだいただいたということが何よりも貴重である。
 読者の皆さんに感謝である。



中目黒 居酒屋「ごっつぁん」
住所 東京都目黒区上目黒3-7-5
電話 03-3710-7805
定休日 日曜日・祝日
営業時間 17:00~24:00
交通 東急東横線・地下鉄日比谷線「中目黒駅」徒歩1分


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保土ヶ谷 居酒屋「浜屋」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第599回 2015年10月03日(土)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


 ※2015年10月6日 1,400,000カウント通過。感謝!



 保土ヶ谷 居酒屋「浜屋」 

  ~ 元揚げ物店の居酒屋は【ハムかつ】がうまい ~


  



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 前回のお店、黄金町の甘粕屋酒店さんを出た後、「伊勢佐木モール」を関内方面へ歩き始めた。「かたびら・スペース・しばた。」柴田オーナーと一緒に、御友人の衣料系のお店を二軒ほど挨拶周りしてから広い通りに出てから左へ曲がり、まっすぐに歩いた。
 大岡川にかかる長者橋を渡り、京浜急行の日ノ出町駅から電車に乗って横浜駅へ。横浜で横須賀線に乗り換えてJR保土ヶ谷駅で下車をした。東口側に降りると目の前には東海道(国道一号線)が通っている。保土ヶ谷駅の西側には旧東海道が通っていて、JRの保土ヶ谷駅は新旧の東海道に挟まれた位置にあることになる。
 東海道に出ると、道沿いに幅の狭い歩道がある。歩道沿いにはたくさんのお店が並んでおり、古くからの商店街である。
 歩道へ出て左へ曲がり横浜方面へと歩くと、左手に居酒屋さんの看板を発見した。居酒屋「浜屋」さんである。
 元々は「とんかつ・ラーメン」の看板を上げていたのだけれど、息子さんの代になって居酒屋さんとなったのである。
 
  

 軒先の高い位置に取り付けられたアクリル看板には「大衆酒場・おにぎり 浜屋」と書いてあった。
 柴田オーナーに先導され、紺色の「居酒屋」と書かれた暖簾をくぐる。

 入ると右手に四人がけテーブル一つ。左手の奧側に七人がけのカウンター。カウンターの中は調理場。右手奥が手洗い場。調理場の中に若いマスターの姿。

 四人がけテーブル席に向かい合って座った。
 まずは、酎ハイ(四〇〇円)を二杯頼む。

 「ここはね、前は揚げもの屋さんだったんだよ、だから揚げ物がうまいよ」と柴田オーナー

  ハムカツ(一五〇円)を二枚お願いする。

 酎ハイで再び乾杯をした後、再び、黄金町の映画館「ジャック&ベティ」で見たばかりの大崎章監督作品映画「お盆の弟」の話である。ふと店内を見れば、こちらのお店にも映画「お盆の弟」のポスターが貼ってあった。主演の渋川清彦さんと兄役の光石研さんが二人で並ぶ、このポスターは実に味わいあるものだ。渋川清彦さんが映画の中で見せる笑顔は、名優ロバート・デ・ニーロの笑顔のように思える。
 昔の日本映画は突拍子も無い世界を描くのではなく、小津安二郎監督作品をはじめとして、我々の日常に寄り添う内容であり、そういう作品の中に日本映画の良さがあったはずである。映画「お盆の弟」はそういう作品のひとつである。

 ハムカツが出来上がってくる。食べる。揚げ具合がよい。衣だけでも食べたくなるような揚げ物。元揚げ物店の居酒屋のハムカツはうまい。来店された方は是非お試しを。

 揚げ物だけではない、刺身類もある。マグロブツ(四五〇円)を頼んだ。

 実は、歌も唄える店である。カウンター席に常連の方々が数名。一人の方は歌を唄おうかどうか迷っておられた。
 思えば、まだ午後六時過ぎである。なかなか早い時間は興が乗らないものである。

 爆弾酒(五〇〇円)というものがあった。どういうものなのか聞いてみる。
 
 「焼酎を生ビールで割ったものです」とのこと。

 元気もりもり(三五〇円)というものは何だろうか。

 「元気もりもりって何ですか?」
 「豆腐にきゅうりなどをのせて、ニンニク醤油をかけたものです」

 トマトハイ(四五〇円)は、どんなタイプなのか。

 「トマトハイは炭酸の入らないタイプですか?」

 何やら質問ばかりしている。

 「トマトと焼酎です。」

 好きなタイプである。

 映画を語り、来年からの「かたびら・スペース・しばた。」の運営について語る楽しい酒場でのひとときであった。

 午後六時から七時まで一時間の滞在。
 今日も柴田オーナーと楽しく、様々に勉強になる休日を過ごすことができた。

 外に出る。今日は土曜日である。目の前の東海道を通る車は比較的少ない。
 一九六九年(昭和四四年)まで、この場所には横浜市電保土ヶ谷線が通っており、そこに市電保土ヶ谷駅があった。横浜市電は三年後の一九七二年(昭和四七年)にトロリーバスと共に全廃された。
 私の子供の頃の記憶の中に横浜市電トロリーバスの姿が残っており、わくわくしながらその姿を目で追った思い出がある。

 ※詳しくは横浜市電保存館のサイトへ。
  
 (了)
 

保土ヶ谷 居酒屋「浜屋」
住所 神奈川県横浜市保土ケ谷区岩井町54
電話 045-741-3440
定休日 日曜祝日
営業時間 
交通 JR横須賀線保土ヶ谷駅下車徒歩2分


 保土ヶ谷駅徒歩3分に2016年春に完成予定で建設中のカフェ&バー併設のイベントスペース「かたびら・スペース・しばた。」「かたびら」は所在地である帷子町の読み。「スペース」はここで何かをしたい方々に埋めていただくという意味でのスペース=空白。「しばた」はオーナー名。そして、「。」は人々の「輪」を意味しています。音楽・演劇・芸術のイベントも開催。 「貸し会議室」「レンタルスペース」としてもお貸しします。
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黄金町 角打「甘粕屋酒店」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活第598回 2015年10月03日(土) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり】




 黄金町 角打「甘粕屋酒店」 

  ~ 味わいある映画の帰りに味わいある昭和角打ち  ~

  


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 この日は来春に完成予定で建設中の「かたびら・スペース・しばた。」柴田オーナーと待ち合わせて、黄金町の映画館「ジャック&ベティ」に映画を観にいった。
 作品はfacebookのお友達である大崎章監督の映画「お盆の弟」
 とても、楽しい作品に心温まる気持ちで映画館を出た柴田オーナーと私は、足取りも軽く商店街「伊勢佐木モール」を西南方向に歩きはじめた。そして、京浜急行黄金町駅前から地下鉄坂東橋駅方面に至る大通りを渡り、左手に子育て地蔵尊のたくさんの提灯が見えてくると、その真向かいに目的のお店、角打「甘粕屋酒店」を見つける。
 
 ずいぶん昔から知っているのに、混んでいたり、時間が無かったりと、なかなか入ることが出来なかったお店である。
 今日は柴田オーナーと二人なので心強い。
 店内は中央のお酒の棚で仕切られている。右側は普通の酒店。左側は壁際の立ち飲みカウンターがあり、右手に立ち飲みテーブル2台がある。店の入り口の高い位置がガラスになっていて、そこに「甘粕屋酒店」と大きく書かれている。
 迷わず左手の立ち飲みコーナーに入ってゆく。入って右手の立ち飲みテーブル前に数人のグループの先客の皆さん。
 左手の壁際カウンターの手前側に二人分の場所を確保。奥のレジへ行って注文をして、その場で支払うシステムだ。
 まずは、アサヒスーパードライ大瓶(四三〇円)とグラス2個をもらい、レジ前に並ぶツマミ類から小肌(一六〇円)とししゃも唐揚げ(一六〇円)をもらう。
 柴田オーナーは「面白い」と喜んでくれる。まずは、ビールで乾杯。

 今日見た映画「お盆の弟」の面白さを語り合う。CGで誤魔化された「偽の世界」ばかり見させられる昨今。こういう味わいのある映画をもっと観たいものだとの意見で一致する。「かたびら・スペース・しばた。」にはプロジェクターも設置されるので、たとえば「自主映画」に関するイベントなどもやってみたいとオーナーと話し合う。

 次はひやおろし飲み比べセット(四八〇円)を柴田オーナーが頼む。
 銘柄は、福島県の「会津ほまれ」、山梨県の「春鶯でん」、山口県の「山猿」 の三種各六〇ミリリットル入りのグラスである。
 呑み比べながら二人で分け合って飲んでみる。
 二人で日本酒を飲むといつも出る話がある。
 二十数年前、保土ヶ谷にあった「大嶋屋酒店」さんの二階の座敷に十人ほどの様々な人々があつまり宴会をやって、山梨の笹一酒造から取り寄せた笹一の一斗樽(※一斗=十升)を十人で呑んだ時の話になる。宴会は盛り上がり、八升ほどを呑み、お開きの時には全員が出来上がり、中のお一人を二人で抱えながら降りたのである。楽しくもまた無謀な思い出である。大嶋屋酒店さんの「東海道保土ヶ谷宿 大嶋屋酒店」という看板を覚えている。

 カウンターには、ビアスの「悪魔の辞典」が置いてあった。他に漫画や文庫本もある。一人で来た時にちょっと目を通しながら呑むのもよい。
 ブラックニッカハイボール(四〇〇円)を二人で切り替え、つまみとして二種、ホモソーセージ(一三〇円)とチーかま(一三〇円)をとって、小皿の上で箸で切り分けて食べた。これがなかなかよい。

 さらに、ブラックニッカハイボール(四〇〇円)。

 映画を作りたいという話で柴田オーナーと二人盛り上がる。

 午後5時30分から6時15分まで四十五分ほどの滞在。支払ったのは二人で3090円だったように記憶している。

 外に出ると、足取りも気分も軽くなったわれわれは、「伊勢佐木モール」を関内方面へ。柴田オーナーの御友人のお店を二軒ほど挨拶周り、それから、当然の如く、「もう一軒」ということになったのでありました。

 (つづく) 



 追記

 今回、角打「甘粕屋酒店」をご一緒した柴田オーナーの店、「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクターに就任いたしました。
 まず、フェイスブックページ「かたびら・スペース・しばた。」を作り、建設の様子や宣伝、近隣のお店の紹介などを始めました。
 建設中の「かたびら・スペース・しばた。」のビルは、一階のフロント側に「栗の木」というカフェ&バーコーナーがあり、同じ空間のリア側が貸し会議室やライブイベントスペースやパーティ会場として使える空間になっています。
 音響・照明を中心に、ライブ&ダイニング「楽屋」のオーナー増茂光夫氏に監修をお願いしました。
 来春の開店が楽しみです。


黄金町 角打「甘粕屋酒店」
住所 横浜市中区伊勢佐木町7丁目152 サンヴェール伊勢佐木町 1F
電話 045-251-3509
定休日 日曜
営業時間 10:00~21:00
交通 京浜急行黄金町駅下車徒歩2分


 保土ヶ谷駅徒歩3分に2016年春に完成予定で建設中のカフェ&バー併設のイベントスペース「かたびら・スペース・しばた。」「かたびら」は所在地である帷子町の読み。「スペース」はここで何かをしたい方々に埋めていただくという意味でのスペース=空白。「しばた」はオーナー名。そして、「。」は人々の「輪」を意味しています。音楽・演劇・芸術のイベントも開催。 「貸し会議室」「レンタルスペース」としてもお貸しします。
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居酒屋探偵DAITENの生活 「あえて店名を伏せたまま」第5回どしゃぶりの向こうに立ち吞み放棄の立ち吞み店

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居酒屋探偵DAITENの生活 「あえて店名を伏せたまま」 第5回   【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】



 「あえて店名を伏せたまま」第5回

 どしゃぶりの向こうに立ち吞み放棄の立ち吞み店 


  ~ 進化も退化もしない元立呑み店 ~


 

  お店のお名前を伏せているので、今回もまた写真は仙台四郎
  
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 居酒屋巡りを続けていると様々なお店に出会う。私はすばらしいと思っても、御常連ではない一般の方が突然に行っても楽しめないかもしない。また、お店の方や御常連の皆さんはネットで紹介されることを望まないのではないかと、容易に想像できる時もある。しかし、そこで起きた出来事は面白く、紹介をしたいという気持ちを抑えられない。そんな心持ちで書くカテゴリー、「あえて店名を伏せたまま」の第5回である。


 その店は広い国道に面した場所にあった。JRの駅も近い。
 国道の反対側からもよく見えるように、大きく「立ち飲み」と書いてある。
 その日は大雨だった。どしゃぶりの中、傘をさして横断歩道を渡る。
 短い雨宿りには、立ち飲み店が助かる。
 店に背を向け、濡れないように気をつけながら傘をたたむ。
 ふり返った。
 右手の長いまっすぐのカウンターと左手の短いまっすぐのカウンターがあり、それを斜めのカウンターがつなぐ。
 手前から見ればY字形のカウンターである。
 カウンターの高さは立ち呑みにちょうど良い高さである。
 しかし、椅子がある。
 「立ち呑み」と大書してあっても椅子のある店、「元立ち呑店」である。

 カウンターの内側に三角地があって、その中にいるマスターは三角の先に行って、その辺りに座る客に、手を伸ばして生ビールを渡した。 入口の六席は向かい合える席。グループはここがよいかもしれない。
 右手の長いカウンターの真ん中あたりに座った。向う側に一人、先客がいた。

 席料お通し付(五〇円)という紙が貼ってある。五〇円という価格が面白い。
 ホッピーセット(三五〇円)がある。
 「白、黒、赤」と書いてある。赤はワンウェイ瓶の55ホッピーのことに違いない。赤の値段は四五〇円。

 支払いはキャッシュオンである。千円札を一枚だす。

 奥のキッチンの中から何かを炒める音がする。少しして赤い麺がのった皿が私の向こう側のカウンター席に座る方に届けられた。

 「はい、ナポリタンねぇ」

 その方は、新聞を読みながら黙ってナポリタンを食べ始める。振り返って壁のメニューを見ると、ナポリタンをはじめ、食事メニューがしっかりとある。
 お酒を飲むと同時に食事をされる方が多いに違いない。

 ポテトサラダ(二〇〇円)を頼んだ。

 入って右手に大きな冷蔵庫が置いてある。その上に大画面テレビ。私も含め、テレビを見ているので、新しく客が入ってくると、先客から見られることになる。マスターは奥の調理場から出てきて、私の座っているカウンター席の後ろを歩いて、大型冷蔵庫の中から食材を取り出し、再び調理場へと戻る。

 色々な食材が書かれたメニューがあって、その調理方法と味付けが横に書いてある。
 調理法は、てんぷら、焼き、炒め、味は、塩、しょうゆ、味噌、ピリ辛、こしょう。とある。
 好きなように作ってくれるのはとても良い。今日は十七種類ある。値段は一種は一五〇円、二種は二五〇円。二種一度に頼む方がお得ということか。
 私も魚肉ソーセージチンゲン菜二種を炒めてもらった。二五〇円だ。次回は、ヤングコーンのてんぷらを食べてみようか。
 目新しい食べ物があるわけではない、ただ、自分の好きな食材を好きな調理法で安く食べさせてくれる。
 常連にとっては助かるシステムだ。

 「チューハイお願いします。」
 「チューハイは何がいいですか?」
 「ええと・・・」
 「チューハイは、レモン、ライム、グレープフルーツ、カルピス、ウーロンハイ、お茶ハイ」
 「お茶ハイ」
 「はい、お茶ハイですね」

 お茶ハイ(二五〇円)に決まった。

 ワカメとカニカマの酢の物(一〇〇円)も頼む。

 お茶ハイを飲みながら店内を見る。適度に汚れ、味わいが出ている。
 元はバーか何かだったのかもしれない。洋風なつくりである。
 雨もふり、少し寒くなってきた。

 雲海お湯割り(三〇〇円)を呑む。

 目の前に置いた残金は二五〇円なのであと五〇円が必要だ。財布から五〇円を入れる。

 マスターは入口の冷蔵庫へ食材を何度も取りに行く。忙しい。

 やがて、犬のケージを持ったお客さんが入ってくる。
 ケージから犬が出され、椅子の上に犬を座らせる。
 犬が椅子に座っている。人間も椅子に座っている。
 ここは、立ち呑みを放棄した立ち呑み店である。
 普通、立ち呑み店では、座る店よりも早く時間が流れる。回転率が命だからだ。
 でも、お店の方が早い時間の流れを好む場合とそうではない場合がある。
 途中でお店の方が疲れてしまったのか。それほど回転率も上がらなかったのか。
 新しく来たお客さんが立ち呑み店でよく言う、「椅子を置いたら毎日来るのに」という言葉にのってしまったのか。
 ここは外に立ち呑みと書かれた「立ち呑み放棄の立ち呑み店」となった。
 座る店から立ち呑みになってもそれは進化でも退化でもない。
 ここのお店はずっとこうに違いない。通う方がいる限り。

 犬も座っている。私も座っている。だんだんと眠くなってくる。
 マスターも隣に座るお客さんもその犬になれているようだ。
 犬がいても何も反応しないお客さんもいる。
 すべてがゆるく流れてゆく。
 
 外は雨。
 遣らずの雨か。

 思いのほか長居をしてしまった。
 雨も弱くなってきた。
 外に出ることにする。
 国道を雨を蹴散らせて大型トラックが走りぬけた。

 (了)



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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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