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渋谷 細雪~某店~富士屋本店ワインバー

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活  第9回  2007年2月16日(金)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


渋谷 細雪~某店~富士屋本店ワインバー


渋谷 居酒屋「細雪」にて

 今日はASIMO君に、居酒屋探偵生活のもう一人の仲間、OZAKI先生を引き合わせる為、3人の住んでいる場所のちょうど真ん中の渋谷を選んだ。最初の目的地は京王井の頭線の渋谷駅西口を出てすぐ左にある居酒屋「細雪」である。
 「常に停めてある手動の自動ドア」を手で開け、午後7時少し過ぎに「細雪」に入店。
OZAKI先生からの連絡を待つ。運良く二人分の席を確保することが出来た。もちろん相席である。ホッピーを呑んでいる先客の方に軽く会釈して座る。相席で嫌な顔をするようなお客さんはこの店には来ない。どこかの席が空くとすぐに次のお客さんが現れて座る。
 ますばホッピー(320円)を頼む。渋谷でこの価格でホッピーを飲める店は他にない。最初のつまみは、日替わりの刺身メニューからマグロ刺身(600円)、ヒラメ刺(550円)を選ぶ。
 客と客の間を女将さんが酒やつまみを手にすり抜けてゆく。ぶっきらぼうに見えて、実にきちんと客を見ている。注文はスムーズに通る。必要な接客とはこういうものだ。マニュアル通りの「喜んで」の言葉を連発されても少しもうれしくない。

 塩ラッキョ(250円)、煮込み(250円)、肉どうふ(350円)などを頼んだ後、ホッピー中(焼酎)を1つお願いする。するとビールグラスすり切り一杯の焼酎がなんと2杯やってくる。伝票にはついていると思うが間違いである。ここのホッピー中=焼酎(290円)は量が多い。しかし、もうすぐOZAKI先生からの電話が入ったら他の店に行く予定なので、ピッチを上げて呑んでしまう。居酒屋探偵助手のASIMO君は胃に不安感のある私の代わりにグイグイ呑んでくれた。

 しばらくして、相席の一人客の人が立ち上がった。次のお客さんがすぐに座る。さっと女将さんがやってくる。目の前には、それぞれ半分づつ飲み残された中=焼酎と外=ホッピー本体。女将さんが「もったいないわねえ」と笑いながら「飲んでよ」と私たちの所に置いて去っていった。本当にもったいないのでありがたくいただく。ここは「酒飲みたち」のオアシスである。
 やがて、OZAKI先生から電話が入ったので、勘定をすませ、外に出る。二人で4,200円である、安い。

渋谷・桜丘「某店」にて基本を考える

 OZAKI先生はすぐそばで待っていた。3人でマークシティ脇の焼き鳥店「鳥升」に向かうが、やはり人気店。満席で入ることが出来ない。冷えてきたので、外で待つことはしなかった。そこで、OZAKI先生の知り合いのグルメ系の編集者の方のおすすめの店を探しながら行くことにする。

 その某店は駅近くの桜丘町にあった。金曜日でもあるので、やはり入口で待つことになった。グラスビールをサービスで出してくれた、好印象である。実は、すでに亡くなったある有名人の方の店であった。入口に飾ってある写真ですぐに解った。
 ビールを飲みながらしばらく待つと席が空いた。中に入り、メニューを開く。少し間があいてOZAKI先生がメニューを見ながら、「なんだか高いですねえ」と言い、困った顔をして「すみません」と笑う。
 どうも、店を間違えてしまったらしいのである。
 しかし、出てきたつまみはおいしかった。着物を着た女性たちの接客も丁寧で感じが良い。座っている品の良いお客様たちの雰囲気も悪くない。客筋がいいといえる。

 しかし、この店をここで紹介はしない。私はこの「居酒屋探偵DAITENの生活」で紹介する店の選び方にある基準を持っている。
 その基準の第1は「ごく普通のサラリーマンのこづかいの範囲で飲める店、つまり、一度に払う割り勘の金額が1,000円代から2,000円代の店であること」である。
 第2が「過度に装飾された店ではないこと」、つまり、いわゆるこじゃれた店は紹介しない、照明を落とした和風ダイニングのような店がこれに当たる。
 そして、第3が「大手チェーン店ではないこと」である。
 ただし、上記のような店を否定する訳ではない。もちろん行かないというわけでもない。大人数の役者たちとの呑み会では、大型の個室のある大手居酒屋チェーンに行くしかない。声の通る若い役者たちと大挙して小さな店を訪れると、周囲に迷惑をかけてしまうからである。

富士屋本店ワインバーにてワイン2本

 ビールと熱燗2本を飲んで1時間ほどの滞在で、某店を出てから、すぐ近くの地下の立ち飲み「富士屋本店」に向かうが、すでに閉店時間の午後9時になっている。そこで、次の手を考え、富士屋本店の入っているビルの1階に入ってゆく。しかし、そこは普通の雑居ビルである。店らしきものはない。廊下の奥に防火扉が1枚、その防火扉を押して中に入る。OZAKI先生が少し驚いていた。実は驚かしたかったのである。
 その防火扉の中には、たくさんの人たちがいた。そこは富士屋本店と同じ経営の「富士屋本店ワインバー」の裏口であった。どんどん中に入り、一杯の店内の中で、唯一空いていた表口近くの、窓際の立ち飲みカウンターに3人並び立つ。一番立ちたいと思っていたお気に入りの場所である。ただし、ワインの冷蔵庫の真ん前の為、ボトルワインの注文が入ると、そのたびに店の人の為に立ち位置を変えなければならない。
 さっそく、赤ワインのボトルを一本頼む。この店はグラスワインなら1杯400円~500円、ボトルも1本1,600円位からと安い。つまみも150円から600円である。
 カウンター席でワインを飲みながら話をする。
「人は刻一刻と死に向かっている。金よりも時間が何よりも大切であって、一杯のワインを飲みながら、共にいてくれる人との時間が何よりのギャランティである。」というOZAKI先生の話に感銘を受ける。
 2本目の白ワインを飲み始めたところで、「細雪」で私のかわりに飲んでくれたホッピー中=焼酎がきいてきてしまったのか、ASIMO君が立ったままの睡眠モードに入っていた。彼は一足先に帰っていった。世田谷線世田谷駅近くの居酒屋「酒の高橋」での3人の再会を約束する。
 ワインを飲みきって店を出たのは午後11時40分であった。この日は三軒の梯子酒でずいぶん飲んでしまった。帰りの電車でついつい眠り込んでしまい、二駅乗り過ごしてしまった。冬らしい寒さの中、酔い覚ましのつもりで歩いて帰ることにする。


渋谷「細雪」
住所 渋谷区道玄坂2-8
定休日 土曜・日曜・祝日休
営業時間 17:00~22:30

渋谷「富士屋本店 立ち飲み ワインバー」
渋谷区桜丘町2-3 富士商事ビル1F  電話03-3461-2128 
定休日 日曜・祝日・第4土曜  営業時間 月~金 17:00~23:00  土 17:00~22:00


実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」

渋谷

Comments 4

居酒屋探偵DAITEN

お久しぶり

お久しぶりです。
ブログに変化が無いと思っていたら、やはり新ブログ移行でしたか。
さっそく、私のリンク集を直しておきました。

階段で転んで頭打ってとは・・・それはいけませんねえ。
古い居酒屋のカウンター席の一番奥で静かにほほえむ。
そんなかっこいいじいさんになるまで、長生きしていい酒を
飲み続けましょう。

これからもよろしく。



m.k

富士屋本店は鬼門(笑)

お久しぶりです。你 喝不喝 酒?から、また新しいブログに移行致しました。ちゃんちゃら変更ばかりして申し訳ありません。

ワインバーの方は行ったこと無いのですが、
富士屋さん(地下)は一度ベロンベロンに酔ってしまいまして、階段で転んで頭打って死にそうになった思い出があります(笑

それから富士屋さんには行ってませんが、
ワインバーの方には是非行ってみたいですね。

細雪は「常に停めてある手動の自動ドア」は笑いますね。
あー、肉豆腐が食べたい.....。

  • 2008-08-01 (Fri) 17:23
  • REPLY
DAITEN

ありがとうございます

coconuts様
お久しぶりです。
コメントうれしいです。
coconutsさんがよく書かれていた武蔵小山を中心に
不動前、西小山、洗足、大岡山、奥沢など目黒線の
お店もこれから少しづつ紹介したいと思っております。
義務的にならず、一回一回を大切に書きたいと思っております。
よろしくお願いします。

coconuts

お久しぶりです

だいてんさん、
お久しぶりです。coconutsです。
素敵なブログを作りましたね。
わたしはひとり飲みがなくなってしまったので
もう更新はしていませんが、
自分でやっている頃はだいてんさんとかから
コメントもらえると本当にうれしかったです。

これからも頑張って更新してください。
きっともっと素敵なブログになると思います。

  • 2007-02-26 (Mon) 18:30
  • REPLY