新丸子 立吞み「晩杯屋 新丸子店 」
Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第654回 2018年2月9日(金)
【横浜市】 【池上線】 【その他】 【時間順】 【がっかり】
※こちらのお店は現在営業されておりません。
新丸子 立吞み「晩杯屋 新丸子店 」
~ 激安立吞み神奈川進出店に静かに突入 ~

「晩杯屋」の神奈川県における最初の出店のお店が東横線の神奈川に入って最初の駅、新丸子に出来ると聞いて、ずっと顔を出してみたいと思っていた。
東横線・多摩川線の新丸子駅改札を出ると左手へ歩いてゆく。「さて、お店を探そうか」と思いながらすぐ右手を見ると、目の前にお店はあった。駅前である。
立ち飲み「晩杯屋新丸子店」。
看板を見上げる。晩杯屋の安さを示す主だったメニューが看板に書かれている。
煮込み(一三〇円)、納豆オムレツ(一五〇円)、マグロ刺し(二〇〇円)、ホッピー(三七〇円)、チュウハイ(二五〇円)、野菜天(一三〇円)、馬ハイ(二九〇円)、緑茶割り(二九〇円)、ポテサラ(一三〇円)、レバフライ(一三〇円)、なすしょうが(一三〇円)、トマト割り(二九〇円)とある。
どれも馴染みの飲み物や食べ物であるけれど、馬ハイだけが変わっている。これはホワイトホースを使ったウイスキーハイボールなのである。

間口の狭い店に入ってゆく。右手に十五人ほどが立てるL字カウンター。しかし、一般的なL字カウンターとは違い、奥行きが十五センチほどしかない。壁側には、手前から奥にかけて、7つの立ち飲みテーブルがある。カウンターの中で働くのは男性二人。
「カウンターの奥からお詰めください」と言われる。言われた通り、一番奥のカウンター角あたりに立った。
奥から詰めさせるオペレーション。カウンターとテーブルが近いので間を通るのもたいへんであり、入り口が混んでいると、それを見て帰ってしまう人もいる。合理的だ。先客はカウンターに立つ四人。
「熱燗お願いします」という。
「はい、熱燗ですね」
日本酒(二五〇円)を頼んだ。燗酒機からビアタンブラーへ酒が注がれる。
つまみは、ポテサラ(一三〇円)、マグロ刺し(二〇〇円)、煮込み(一三〇円)の定番の三品。値段の安さで勝負である。
飲み物は口頭でカウンターの中の店員さんへ伝える。
食べ物は伝票に自分で商品名と数量を書き込み、手渡しする。
以前に第645回で紹介した【大衆酒場「晩杯屋 蒲田西口店」】のように、タブレット端末で注文をするハイテクな「晩杯屋」とはまったく違いローテクだ。
カウンター幅が十五センチと狭くしてあるので、目の前のカウンターテーブル上がすぐにいっぱいになり、仕方なく比較的低いカウンター上段に空いた皿を上げる。片付ける従業員を減らし、客の回転もよくなる。よく考えてあるカウンター幅と高さなのだ。
二杯目は、バイスセット(三七〇円)にする。
ホッピーセットもバイスセットも中=焼酎は二二〇円。
激安立ち飲みで呑んでいる自分。
店の奥のテレビでは、エリート中学=開成中学校の受験番組。
エリートになっても激安立ち飲みで時々は吞んで、庶民の気持ちが理解できる高級官僚さんになっていただきたいと思う。
ゴールデン(二五〇円)というメニューがある。
これは、宝焼酎ゴールデンであり、これを飲む方が本当に多い。
私はやはりお酒である。丸眞政宗マルカップ(四一〇円)もあるが、私は濁り酒富久娘(二九〇円)で締めることにした。
改めて、店内を見回す。書いてある言葉が面白い。
【暴力、暴言行為をした場合は一切出入りを禁止いたします】と大きく書いてある。
【おしぼり、ピュアコットン一〇〇%高級品質七〇円】というメニュー。
「おしぼりも無いのか」という客もいるのかもしれない。そんな時は、【ピュアコットン一〇〇%高級品質七〇円】を買えばよいのだ。
カウンターの上の段には、【お済みの食器・グラスはこの上に置いて頂けると助かります】と書いてある。
安く静かに飲める激安立ち飲み店は、注文の多い料理店であった。
一人客が多い。
男性はスマートホンを見ている。女性は文庫本を読んでいた。
一人で静かに飲みたい方、話しかけられたくない方は文庫本を読むのが良い。
昔の下町の大衆酒場でそんなことをすれば、店や常連の方から浮いてしまう。
今はほおっておいてくれる。少し寂しい話だが仕方がない。
壁際テーブルに来たお客さんたちは、自分で飲み物や食べ物をテーブルまで持ってゆく。店に協力的だ。
七時となって急に混んできた。帰ることにしよう。現在のお客様は十名。
目の前のグラスや皿をカウンターの上段に上げて、ダスターでカウンターテーブルを拭いて、入り口へ。
午後六時十五分から七時まで四十五分の滞在。
三杯三品。支払いは一三七〇円であった。
新丸子 立吞み「晩杯屋 新丸子店 」
住所 神奈川県川崎市中原区新丸子町738-1
電話 044-455-7271
定休日 無休
営業時間 月~金 15:00~23:30 土・日・祝 13:00~23:30
交通 東急東横線・目黒線 新丸子駅下車徒歩1分
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
演出家守輪咲良の劇集団「咲良舎」と演技私塾「櫻塾」
街の手帖については、コトノハ/街の手帖編集部へ。
居酒屋探偵DAITENの生活 第654回 2018年2月9日(金)
【横浜市】 【池上線】 【その他】 【時間順】 【がっかり】
※こちらのお店は現在営業されておりません。
新丸子 立吞み「晩杯屋 新丸子店 」
~ 激安立吞み神奈川進出店に静かに突入 ~

「晩杯屋」の神奈川県における最初の出店のお店が東横線の神奈川に入って最初の駅、新丸子に出来ると聞いて、ずっと顔を出してみたいと思っていた。
東横線・多摩川線の新丸子駅改札を出ると左手へ歩いてゆく。「さて、お店を探そうか」と思いながらすぐ右手を見ると、目の前にお店はあった。駅前である。

看板を見上げる。晩杯屋の安さを示す主だったメニューが看板に書かれている。
煮込み(一三〇円)、納豆オムレツ(一五〇円)、マグロ刺し(二〇〇円)、ホッピー(三七〇円)、チュウハイ(二五〇円)、野菜天(一三〇円)、馬ハイ(二九〇円)、緑茶割り(二九〇円)、ポテサラ(一三〇円)、レバフライ(一三〇円)、なすしょうが(一三〇円)、トマト割り(二九〇円)とある。
どれも馴染みの飲み物や食べ物であるけれど、馬ハイだけが変わっている。これはホワイトホースを使ったウイスキーハイボールなのである。

間口の狭い店に入ってゆく。右手に十五人ほどが立てるL字カウンター。しかし、一般的なL字カウンターとは違い、奥行きが十五センチほどしかない。壁側には、手前から奥にかけて、7つの立ち飲みテーブルがある。カウンターの中で働くのは男性二人。
「カウンターの奥からお詰めください」と言われる。言われた通り、一番奥のカウンター角あたりに立った。
奥から詰めさせるオペレーション。カウンターとテーブルが近いので間を通るのもたいへんであり、入り口が混んでいると、それを見て帰ってしまう人もいる。合理的だ。先客はカウンターに立つ四人。
「熱燗お願いします」という。
「はい、熱燗ですね」
日本酒(二五〇円)を頼んだ。燗酒機からビアタンブラーへ酒が注がれる。
つまみは、ポテサラ(一三〇円)、マグロ刺し(二〇〇円)、煮込み(一三〇円)の定番の三品。値段の安さで勝負である。
飲み物は口頭でカウンターの中の店員さんへ伝える。
食べ物は伝票に自分で商品名と数量を書き込み、手渡しする。
以前に第645回で紹介した【大衆酒場「晩杯屋 蒲田西口店」】のように、タブレット端末で注文をするハイテクな「晩杯屋」とはまったく違いローテクだ。
カウンター幅が十五センチと狭くしてあるので、目の前のカウンターテーブル上がすぐにいっぱいになり、仕方なく比較的低いカウンター上段に空いた皿を上げる。片付ける従業員を減らし、客の回転もよくなる。よく考えてあるカウンター幅と高さなのだ。
二杯目は、バイスセット(三七〇円)にする。
ホッピーセットもバイスセットも中=焼酎は二二〇円。
激安立ち飲みで呑んでいる自分。
店の奥のテレビでは、エリート中学=開成中学校の受験番組。
エリートになっても激安立ち飲みで時々は吞んで、庶民の気持ちが理解できる高級官僚さんになっていただきたいと思う。
ゴールデン(二五〇円)というメニューがある。
これは、宝焼酎ゴールデンであり、これを飲む方が本当に多い。
私はやはりお酒である。丸眞政宗マルカップ(四一〇円)もあるが、私は濁り酒富久娘(二九〇円)で締めることにした。
改めて、店内を見回す。書いてある言葉が面白い。
【暴力、暴言行為をした場合は一切出入りを禁止いたします】と大きく書いてある。
【おしぼり、ピュアコットン一〇〇%高級品質七〇円】というメニュー。
「おしぼりも無いのか」という客もいるのかもしれない。そんな時は、【ピュアコットン一〇〇%高級品質七〇円】を買えばよいのだ。
カウンターの上の段には、【お済みの食器・グラスはこの上に置いて頂けると助かります】と書いてある。
安く静かに飲める激安立ち飲み店は、注文の多い料理店であった。
一人客が多い。
男性はスマートホンを見ている。女性は文庫本を読んでいた。
一人で静かに飲みたい方、話しかけられたくない方は文庫本を読むのが良い。
昔の下町の大衆酒場でそんなことをすれば、店や常連の方から浮いてしまう。
今はほおっておいてくれる。少し寂しい話だが仕方がない。
壁際テーブルに来たお客さんたちは、自分で飲み物や食べ物をテーブルまで持ってゆく。店に協力的だ。
七時となって急に混んできた。帰ることにしよう。現在のお客様は十名。
目の前のグラスや皿をカウンターの上段に上げて、ダスターでカウンターテーブルを拭いて、入り口へ。
午後六時十五分から七時まで四十五分の滞在。
三杯三品。支払いは一三七〇円であった。
新丸子 立吞み「晩杯屋 新丸子店 」
住所 神奈川県川崎市中原区新丸子町738-1
電話 044-455-7271
定休日 無休
営業時間 月~金 15:00~23:30 土・日・祝 13:00~23:30
交通 東急東横線・目黒線 新丸子駅下車徒歩1分
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演出家守輪咲良の劇集団「咲良舎」と演技私塾「櫻塾」
街の手帖については、コトノハ/街の手帖編集部へ。