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西谷 立ち飲み「ニューボンボン」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第681回 2023年4月13日(木)   【横浜市内地域別】  【時間順】 【池上線】 【がっかり集】
 
 西谷 立呑酒場「ニューボンボン」

 西谷ニューボンボン看板


 〜 相鉄線沿線の伝説の立ち飲み店はリアルな名店だった 〜

 相模鉄道(相鉄線)は東急線との相互直通運転を開始、相鉄線西谷駅から分岐して相鉄新横浜線・羽沢横浜国大駅から新横浜、新綱島を経由し、東急東横線・目黒線日吉駅に直通となったことは先日も書きました。
 この日は武蔵小杉駅から急行海老名行に乗り、東急東横線、東急新横浜線、相鉄新横浜線、相鉄本線と路線名は変わってゆきますが一直線で西谷駅に18分で到着しました。
 ホームからエスカレーターで上がり、改札を出て右手へ行きます。エスカレーターをくだって降りると、駅前ロータリーのようなものは特に無く、疎らに店舗がある静かな線路脇の道をそのまま二俣川方面へ歩きます。西谷駅は鉄道ファンには楽しい駅です。線路脇の道をすすむと、西谷駅の上を東海道新幹線が通ってゆくのが見えました。
 そして、左手にニューボンボンさんの黄色に赤文字の看板が見えてきます。

 西谷ニューボンボン看板

 ニューボンボンさんは、師匠と仰ぐ吉田類さんが2007年に番組で紹介した当時は西谷駅から15分ほど歩いた住宅街の場所にあり、酒場ブロガーの間では、行っても発見できないのではないかという【伝説の酒場】でした。外から店内の人たちの動きが見えます。曇りガラスをゆっくりと開けて中に入ります。
 入って右手の壁側カウンターに8人立っていらっしゃいます。左手にはL字カウンターがありそこに8人。カウンターの中には女将さんともう一人の女性がおられます。入口近くに場所が見つけられず、お客様の間を通って一番奥に行ってみました。
 すると、女将さんから「奥の方は常連さんがもうすぐ来るんですよ」と言われます。こういうローカル・ルールは、歴史ある酒場にはよくあること。「ごめんなさい、知らなくてぇ」と言って入口近くに戻ると、L字カウンターの角辺りに場所を作ってもらえました。左右の皆さんに感謝。

 西谷ニューボンボン外観

 まずは、ホッピーセット(430円)を頼みます。
 壁の短冊メニューがたくさん並びます。端からずっと見るとホタルイカの文字を発見。好物なんです。
 ホタルイカ(430円)が出てくると、その量に驚き、こちらでは、あまり店内写真は撮らないことにしていたのですが、カシャという音をたてないようにポロンとiPhoneのLIVEモードで撮ってしまいました。

 西谷ニューボンボンホタルイカ

 私はホッピーの「中焼酎」は頼まないので、ホタルイカを食べながら次は日本酒を呑みたくなります。

 「剣菱、お願いします」
 「冷たいのですか常温ですか」
 「冷たいのお願いします」

 キリッとした剣菱(370円)が美味しかったです。
 
 西谷ニューボンボン日本酒剣菱

 剣菱を呑んでいるとますます刺身が食べたくなります。
 カツオ刺身(530円)をお願いしました。
 女将さんが「薬味置いとくね〜」と言って薬味を置いてくれます。
 お酒を少し呑んでいるとすぐにカツオ刺身がやってきました。噂に違わぬ盛りの良さです。

 西谷ニューボンボンかつお刺身

 壁側カウンターの方々がホッピーセットの中焼酎をもらいにL字カウンター側にやってきて自分で運びます。お店の方は忙しそうなので皆さん協力的です。カウンターはそれほど広くないので、ついつい、私もいつもの癖で飲み終えたホッピーの瓶を目の前から片づけようとしてしまいました。
 すると並びの方が「ここのお店はホッピー瓶は片づけてはいけないんですよ」と教えてくださいます。ホッピー瓶の数で何杯呑んだか数えているそうなんですね。さらに剣菱はピンの本数で解るようになっているとのこと。教えてくださった方に「ありがとうございます」と感謝を伝えます。
 目の前に置いてあった1本の「剣菱のピン」を見て、なんとなくピンを増やしてみたいような気持ちになり、2杯目の剣菱を頼んでしまいました。

 西谷ニューボンボン日本酒剣菱のピン 

 「ホッピーください。」
 「待っててね。」
 「中ください」
 「はいよー。」

 それだけの会話を聞いているのが楽しいのです。
 ゆで卵2個(130円)が気になりました。どなたかと一緒に来た時にゆで卵をいただこうと思います。

 さて、帰ることにしよう。お勘定をお願いする。
 「カツオとホタル?」と女将さんに聞かれる。刺身の乗っていた小さなまな板は2枚。これも数で確認できるのですね。
 でも、思ったより安い値段を教えてもらう。
 「なんか安すぎですよね」
 「正直者ね」
 「帰ってから気になってしまうんです。」
 再計算してもらって合計2130円。安い。
 
 ちゃんと、テーブルの上を拭いて帰ってゆかれる常連の方。ここには文化があり、コミュニティがある。遠くから来て、突然にそこに入り込むのは難しい。でも、そこには優しさがありました。
 
 後ろでに腕を組み、ハンチングをかぶって歩き始める自分がいる。
 師匠のことが浮かぶ、同じように、俳句は出てこないけれど、頭の中でもう一軒と言いながら本当に近くのある二軒目のお店へと向かうのでした。
 頭の中で、あのテーマ音楽が鳴っている。


西谷 立呑酒場「ニューボンボン」
住所 神奈川県横浜市保土ヶ谷区西谷町1101
電話 045-373-7221
定休日 日曜・祝日
月~土 17:00~22:00
交通 相鉄線西谷駅下車徒歩1分



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