保土ヶ谷 日本酒バー「喫茶去」
Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第680回 2023年4月13日(木) 【横浜市内地域別】【時間順】【池上線】【がっかり集】
保土ヶ谷 日本酒バー「喫茶去」

〜 難読店名なれど優しいお酒と発酵食の店 〜
「喫茶去」は「きっさこ」と読みます。
「喫茶」というので「カフェ」かと思われろ方もいると思いますが違います。「日本酒バー」です。もちろん、日本酒だけではありません。ワインもあれば焼酎もあります。ただ、いわゆる「サワー類」とかは基本的にはありません。
「喫茶去」という言葉は「まあお茶でもお飲みなさい」という意味なのだそうです。 中国・唐時代の趙州従諗禅師の物語が元になった禅語とのこと。
こちらの「喫茶去」さんでは、「お酒でもお飲みなさい」ですね。

記念すべき第680回のブログ「居酒屋探偵daitenの生活」の紹介店として選ばせてもらった「喫茶去」さんは、横浜市保土ヶ谷区帷子町にあります。帷子町は〈かたびらちょう〉と読みます。難しい読みの町名です。
JR保土ヶ谷駅の改札を出たら右の方へ、西口側に降りたら左手にマクドナルド、右手にバスロータリーやタクシー乗り場を見ながら進み、線路と並行の道を歩いてゆきます。一つ目の角を右へ曲がり、今井川という小さな川にかかる神戸橋を渡ってすすむと、旧東海道に出ます。そこを左に曲がると少し先の左手に「かたびら・スペース・しばた。」という建物があります。
その「かたびら・スペース・しばた。」で水曜から土曜日の夜に開店するのが「喫茶去」さんです。女性店主が自ら染めたという斬新なデザインの暖簾が上がっている時だけが開店日になります。

作り酒屋の軒先に新酒が出来たことを示す為にかかげられる酒林(さかばやし・別名杉玉)も暖簾の脇に下がっていますね。因みに、これは常連の方たちからの寄付によって毎年新しくなるそうです。

毎回、驚かされるのは、美しく美味しい「お通し」です。季節を感じさせるものが繊細にもられています。
メニューなのでクリックすると拡大します。
さて、そろそろ日本酒を選びますか。店主が様々なルートで入れている日本全国のお酒が並びます。呑みきったらおしまいなので、出会えたら即呑むのが良いと思われます。

やはり、日本酒好きとしてはいろいろ呑みたいので、選べる飲み比べセット(1000円)が良いですね。お酒と酒瓶を綺麗に並べてくれるので、裏ラベルの情報を見たり、撮影もできたりします。ボトルに触るので、私は入口外やテーブル上にあるアルコールで必ず手の消毒をします。
おすすめを教えてもらいながら揃った飲み比べセットは、庭のうぐいすで有名な福岡県久留米市の合名会社山口酒造場さんの濁酒・鶯印のどぶろくピンク、栃木県さくら市の株式会社せんきんさんの<仙禽 × UNITED ARROWS>「仙禽UA1st」、奈良県御所市の油長酒造株式会社さんの風の森露葉風807の三酒でした。
濁酒・鶯印のどぶろくピンクの「どぶろく」とは醗酵したモロミを濾さずにそのまま瓶詰めした濁り酒のこと。このピンクは赤色酵母を使った自然な色です。
衣類や雑貨を売るセレクトショップ大手のユナイテッド・アローズさんが酒蔵せんきんさんとコラボで作ったお酒とのこと。一般酒類小売業免許を取得して、ユナイテッド・アローズ店内でも売っているそうです。風の森露葉風807の露葉風とは、奈良県産でのみ生産される酒米とのこと。喫茶去さんでは風の森をよくいただきます。
この三種、どのお酒も「物語」がありますね。この〈日本酒の持つ物語性〉こそが売ってゆく方法ではないかなぁ、なんて、生意気なことを考えてしまいました。
さて、常連の皆さんとお話をしながらゆっくりと前述の三酒を楽しんだ後は、 大阪府豊能郡能勢町の秋鹿酒造有限会社さんの【秋鹿・全量自営田山田錦山廃純米無濾過生原酒 2022年1月上槽】です。

日本酒にはやはりお刺身です。おまかせのお刺身(1000円)をいただきました。
女性店主はお酒に関する資格、 唎酒師(ききざけし)、日本ソムリエ協会認定SAKEディプロマ、ワインエキスパートなどをお持ちですが、一般社団法人日本発酵文化協会に認定された発酵マイスターと発酵プロフェッショナルの資格も持っていらして、先日も日本発酵文化協会のブログで紹介されたばかりです。
「喫茶去(きっさこ)」さんの正式名称は「喫茶去 sake bar & 発酵marche」なのです。発酵食品を料理に使っているだけではなく、店内には様々な醤油や調味料なども常時売っています。

特に、この大好物醤油の「卵かけご飯用」と「アボカド用」は有名で、マスコミでも取り上げられています。味はもちろん、かわいいデザインも認められていて、2021年にはグッド・デザイン賞を受賞しています。

さて、お酒を呑みましょう。
静岡県焼津市の磯自慢酒造株式会社さんの【磯自慢特別本醸造山田錦生酒原酒】です。これはお燗にするととても美味しいのですが冷えた状態でもすっきりと呑めるお酒ですね。

締めは、愛知県愛西市の山忠本家酒造株式会社の【生酒 義侠 純米原酒 70% 山田錦共生会 特別栽培米】です。酒米にこだわった酒蔵さんの美味いお酒です。
店主についでいただき、味わいも倍増でした。

喫茶去(きっさこ)さんは、常連さんが多くいらっしゃるお店ですが、初めていらっしゃった方もすぐに馴染みになれる高いホスピタリティのお店。良いお酒と美味しい和のつまみをいたたき、会話を楽しむお店です。
さて、午後7時15分から午後9時15分まで2時間の滞在。お勘定は5000円ぴったりでした。
追記 営業日が水曜日から土曜日までのみ、営業時間は水曜と金曜が18:30~22:30、木曜と土曜が18:00~22:30と変則的なのでご注意ください。
保土ヶ谷 日本酒バー「喫茶去」
住所 神奈川県横浜市保土ヶ谷区帷子町2-58
定休日 日曜・月曜・火曜
営業時間 水曜・金曜18:30~22:30/木曜・土曜18:00~22:30
交通 横須賀線・湘南新宿ラインJR保土ヶ谷駅西口下車徒歩3分
https://www.instagram.com/kissacohakkou/
新岳大典facebookページ(横浜版)はこちら。
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演出家守輪咲良の劇集団「咲良舎」と演技私塾「櫻塾」
居酒屋探偵DAITENの生活 第680回 2023年4月13日(木) 【横浜市内地域別】【時間順】【池上線】【がっかり集】
保土ヶ谷 日本酒バー「喫茶去」

〜 難読店名なれど優しいお酒と発酵食の店 〜
「喫茶去」は「きっさこ」と読みます。
「喫茶」というので「カフェ」かと思われろ方もいると思いますが違います。「日本酒バー」です。もちろん、日本酒だけではありません。ワインもあれば焼酎もあります。ただ、いわゆる「サワー類」とかは基本的にはありません。
「喫茶去」という言葉は「まあお茶でもお飲みなさい」という意味なのだそうです。 中国・唐時代の趙州従諗禅師の物語が元になった禅語とのこと。
こちらの「喫茶去」さんでは、「お酒でもお飲みなさい」ですね。

記念すべき第680回のブログ「居酒屋探偵daitenの生活」の紹介店として選ばせてもらった「喫茶去」さんは、横浜市保土ヶ谷区帷子町にあります。帷子町は〈かたびらちょう〉と読みます。難しい読みの町名です。
JR保土ヶ谷駅の改札を出たら右の方へ、西口側に降りたら左手にマクドナルド、右手にバスロータリーやタクシー乗り場を見ながら進み、線路と並行の道を歩いてゆきます。一つ目の角を右へ曲がり、今井川という小さな川にかかる神戸橋を渡ってすすむと、旧東海道に出ます。そこを左に曲がると少し先の左手に「かたびら・スペース・しばた。」という建物があります。
その「かたびら・スペース・しばた。」で水曜から土曜日の夜に開店するのが「喫茶去」さんです。女性店主が自ら染めたという斬新なデザインの暖簾が上がっている時だけが開店日になります。

作り酒屋の軒先に新酒が出来たことを示す為にかかげられる酒林(さかばやし・別名杉玉)も暖簾の脇に下がっていますね。因みに、これは常連の方たちからの寄付によって毎年新しくなるそうです。

毎回、驚かされるのは、美しく美味しい「お通し」です。季節を感じさせるものが繊細にもられています。

さて、そろそろ日本酒を選びますか。店主が様々なルートで入れている日本全国のお酒が並びます。呑みきったらおしまいなので、出会えたら即呑むのが良いと思われます。

やはり、日本酒好きとしてはいろいろ呑みたいので、選べる飲み比べセット(1000円)が良いですね。お酒と酒瓶を綺麗に並べてくれるので、裏ラベルの情報を見たり、撮影もできたりします。ボトルに触るので、私は入口外やテーブル上にあるアルコールで必ず手の消毒をします。

おすすめを教えてもらいながら揃った飲み比べセットは、庭のうぐいすで有名な福岡県久留米市の合名会社山口酒造場さんの濁酒・鶯印のどぶろくピンク、栃木県さくら市の株式会社せんきんさんの<仙禽 × UNITED ARROWS>「仙禽UA1st」、奈良県御所市の油長酒造株式会社さんの風の森露葉風807の三酒でした。
濁酒・鶯印のどぶろくピンクの「どぶろく」とは醗酵したモロミを濾さずにそのまま瓶詰めした濁り酒のこと。このピンクは赤色酵母を使った自然な色です。
衣類や雑貨を売るセレクトショップ大手のユナイテッド・アローズさんが酒蔵せんきんさんとコラボで作ったお酒とのこと。一般酒類小売業免許を取得して、ユナイテッド・アローズ店内でも売っているそうです。風の森露葉風807の露葉風とは、奈良県産でのみ生産される酒米とのこと。喫茶去さんでは風の森をよくいただきます。
この三種、どのお酒も「物語」がありますね。この〈日本酒の持つ物語性〉こそが売ってゆく方法ではないかなぁ、なんて、生意気なことを考えてしまいました。

さて、常連の皆さんとお話をしながらゆっくりと前述の三酒を楽しんだ後は、 大阪府豊能郡能勢町の秋鹿酒造有限会社さんの【秋鹿・全量自営田山田錦山廃純米無濾過生原酒 2022年1月上槽】です。

日本酒にはやはりお刺身です。おまかせのお刺身(1000円)をいただきました。
女性店主はお酒に関する資格、 唎酒師(ききざけし)、日本ソムリエ協会認定SAKEディプロマ、ワインエキスパートなどをお持ちですが、一般社団法人日本発酵文化協会に認定された発酵マイスターと発酵プロフェッショナルの資格も持っていらして、先日も日本発酵文化協会のブログで紹介されたばかりです。
「喫茶去(きっさこ)」さんの正式名称は「喫茶去 sake bar & 発酵marche」なのです。発酵食品を料理に使っているだけではなく、店内には様々な醤油や調味料なども常時売っています。

特に、この大好物醤油の「卵かけご飯用」と「アボカド用」は有名で、マスコミでも取り上げられています。味はもちろん、かわいいデザインも認められていて、2021年にはグッド・デザイン賞を受賞しています。

さて、お酒を呑みましょう。
静岡県焼津市の磯自慢酒造株式会社さんの【磯自慢特別本醸造山田錦生酒原酒】です。これはお燗にするととても美味しいのですが冷えた状態でもすっきりと呑めるお酒ですね。

締めは、愛知県愛西市の山忠本家酒造株式会社の【生酒 義侠 純米原酒 70% 山田錦共生会 特別栽培米】です。酒米にこだわった酒蔵さんの美味いお酒です。
店主についでいただき、味わいも倍増でした。

喫茶去(きっさこ)さんは、常連さんが多くいらっしゃるお店ですが、初めていらっしゃった方もすぐに馴染みになれる高いホスピタリティのお店。良いお酒と美味しい和のつまみをいたたき、会話を楽しむお店です。
さて、午後7時15分から午後9時15分まで2時間の滞在。お勘定は5000円ぴったりでした。
追記 営業日が水曜日から土曜日までのみ、営業時間は水曜と金曜が18:30~22:30、木曜と土曜が18:00~22:30と変則的なのでご注意ください。
保土ヶ谷 日本酒バー「喫茶去」
住所 神奈川県横浜市保土ヶ谷区帷子町2-58
定休日 日曜・月曜・火曜
営業時間 水曜・金曜18:30~22:30/木曜・土曜18:00~22:30
交通 横須賀線・湘南新宿ラインJR保土ヶ谷駅西口下車徒歩3分
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