西日暮里 もつ焼き「菊一」
居酒屋探偵DAITENの生活 第95回 2008年4月28日(月) 【地域別】 【時間順】
西日暮里 もつ焼き「菊一」
懐かしき 「ペテン屋」で“定食”を飲む
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午後7時にJR西日暮里駅改札前で待ち合わせた「居酒屋探偵事務所」のメンバーは、私、ASIMO君、OZAKI先生の3人である。本日は「居酒屋探偵事務所」の遠征日。以前から決めていた「日暮里界隈思い出ツアー」である。実は、3人とも十数年前に西日暮里駅周辺で呑んでいた思い出がある。西日暮里駅改札のすぐ前を道灌山通りが通っている。その道灌山通りを右方向に歩いてゆくと、尾久橋通りとの交差点に出る。その交差点周辺の変わり様に、3人とも驚き息を呑んだ。
交差点の上を都営の「新交通システム・日暮里舎人ライナー」が通っていて、交差点の少し北側の空中に、同線の「西日暮里駅」が浮かぶように存在する。交差点には、エスカレーター付の立派な歩道橋も出来ていた。
交差点を抜け、道灌山通りをまっすぐ進み、京成線のガード下をくぐって、そのまま北東方面に100メートルほど歩く。右手の小さなビルの一階に今日の最初の目的地、もつ焼き「菊一」がある。
私が初めてこの店を訪れたのは今から30年前である。当時は古い一軒家の店で、表には葦簀が掛けてあり、7、8人がやっと座れるほどの奥行きの狭いカウンターが一つ、小上がり席が3つ、調理場の奥に家族が夕食を食べる為の座敷があった。
その座敷には、常連のグループ客のみが特別に座らせてもらえた。その座敷でたくさんの先輩たちに混ざって、もつ焼きを食べ、毎日のように飲むことから先輩たちが「定食」と呼ぶ「少し酸味のある下町酎ハイ」を呑んだものである。先輩達は店そのものを「ペテン屋」と愛称で呼んでいた。最初、聞いた時は何の店なのか解らなかった。そして、とても不思議に思ったものである。実は、もつ焼きの「かしらにく」をこの店では「ペテン」と呼ぶため、この愛称で呼んでいたのであった。
その古い建物も今はない。10年ほど前にビルに建て替えられてしまったのである。しかし、カウンターが大きくなり、通路が広くなっただけで、規模的には変わってはいない。なかなか落ち着くこぢんまりとした店のままであった。
今回の「菊一」来訪では、当時の会社の人たちと会うかもしれないと予想をしていた。すると、やはり当時の同輩と後輩が二人で呑んでいた。ここから話が盛り上がってしまった。会社や様々な人の近況について話した。OZAKI先生も同じ会社の当時の同僚であったので、二人共、話に夢中になってしまい、あまり食べ物や飲み物に集中できなかった。
もつ焼きをおまかせで頼み、酎ハイ(370円)を繰り返し飲んだ。白キムチ(320円)、 軟骨つくね(130円)、ガッツのピリ辛(320円)などを食べた。どれもおいしかった。しかし、どこか上品な印象になっていた。酎ハイのグラスもおしゃれで小ぶりなものに変わっていた。当時の店の汚れた裸電球の明かりが目に浮かび、酎ハイを5杯以上飲もうとすると「あんた飲み過ぎだよ」と怒る、お店のお母さんの甲高い声が耳に残っている。
二十歳前後の私は、この店で、諸先輩たちに、酒の飲み方を教わったように思う。その時の先輩たちの多くがすでに鬼籍に入っていらっしゃる。30年という月日を感じるばかりである。
午後7時20分から午後9時までの滞在。お勘定は3人で 7,740円。
ついつい昔話に夢中になってしまい、ASIMO君には少し悪いことをしてしまった。次のお店で罪滅ぼしをするつもりである。昔の会社の建物を外から見て、近くでタクシーを拾い、道灌山通りを走り、交差点を左に曲がって尾久橋通りを走って、JR日暮里駅を目指した。
尾久橋通りの上には「新交通システム・日暮里舎人ライナー」の軌道が日暮里駅まで続いている。町並みもまた、自分が30年前に初めて降り立った町とは、ずいぶん変わってしまっていた。
(つづく)
西日暮里 もつやき「菊一」
住所 東京都荒川区西日暮里5丁目6−10大橋ビル
電話 03-3803-4405
定休日 土日祝日 営業時間 17:00~
交通 JR西日暮里駅より徒歩5分/地下鉄千代田線西日暮里駅3番出口より徒歩3分/日暮里・舎人ライナー西日暮里駅徒歩5分
公式サイト http://kikuichi.jp/index.html
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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西日暮里 もつ焼き「菊一」
懐かしき 「ペテン屋」で“定食”を飲む



午後7時にJR西日暮里駅改札前で待ち合わせた「居酒屋探偵事務所」のメンバーは、私、ASIMO君、OZAKI先生の3人である。本日は「居酒屋探偵事務所」の遠征日。以前から決めていた「日暮里界隈思い出ツアー」である。実は、3人とも十数年前に西日暮里駅周辺で呑んでいた思い出がある。西日暮里駅改札のすぐ前を道灌山通りが通っている。その道灌山通りを右方向に歩いてゆくと、尾久橋通りとの交差点に出る。その交差点周辺の変わり様に、3人とも驚き息を呑んだ。
交差点の上を都営の「新交通システム・日暮里舎人ライナー」が通っていて、交差点の少し北側の空中に、同線の「西日暮里駅」が浮かぶように存在する。交差点には、エスカレーター付の立派な歩道橋も出来ていた。
交差点を抜け、道灌山通りをまっすぐ進み、京成線のガード下をくぐって、そのまま北東方面に100メートルほど歩く。右手の小さなビルの一階に今日の最初の目的地、もつ焼き「菊一」がある。
私が初めてこの店を訪れたのは今から30年前である。当時は古い一軒家の店で、表には葦簀が掛けてあり、7、8人がやっと座れるほどの奥行きの狭いカウンターが一つ、小上がり席が3つ、調理場の奥に家族が夕食を食べる為の座敷があった。
その座敷には、常連のグループ客のみが特別に座らせてもらえた。その座敷でたくさんの先輩たちに混ざって、もつ焼きを食べ、毎日のように飲むことから先輩たちが「定食」と呼ぶ「少し酸味のある下町酎ハイ」を呑んだものである。先輩達は店そのものを「ペテン屋」と愛称で呼んでいた。最初、聞いた時は何の店なのか解らなかった。そして、とても不思議に思ったものである。実は、もつ焼きの「かしらにく」をこの店では「ペテン」と呼ぶため、この愛称で呼んでいたのであった。
その古い建物も今はない。10年ほど前にビルに建て替えられてしまったのである。しかし、カウンターが大きくなり、通路が広くなっただけで、規模的には変わってはいない。なかなか落ち着くこぢんまりとした店のままであった。
今回の「菊一」来訪では、当時の会社の人たちと会うかもしれないと予想をしていた。すると、やはり当時の同輩と後輩が二人で呑んでいた。ここから話が盛り上がってしまった。会社や様々な人の近況について話した。OZAKI先生も同じ会社の当時の同僚であったので、二人共、話に夢中になってしまい、あまり食べ物や飲み物に集中できなかった。
もつ焼きをおまかせで頼み、酎ハイ(370円)を繰り返し飲んだ。白キムチ(320円)、 軟骨つくね(130円)、ガッツのピリ辛(320円)などを食べた。どれもおいしかった。しかし、どこか上品な印象になっていた。酎ハイのグラスもおしゃれで小ぶりなものに変わっていた。当時の店の汚れた裸電球の明かりが目に浮かび、酎ハイを5杯以上飲もうとすると「あんた飲み過ぎだよ」と怒る、お店のお母さんの甲高い声が耳に残っている。
二十歳前後の私は、この店で、諸先輩たちに、酒の飲み方を教わったように思う。その時の先輩たちの多くがすでに鬼籍に入っていらっしゃる。30年という月日を感じるばかりである。
午後7時20分から午後9時までの滞在。お勘定は3人で 7,740円。
ついつい昔話に夢中になってしまい、ASIMO君には少し悪いことをしてしまった。次のお店で罪滅ぼしをするつもりである。昔の会社の建物を外から見て、近くでタクシーを拾い、道灌山通りを走り、交差点を左に曲がって尾久橋通りを走って、JR日暮里駅を目指した。
尾久橋通りの上には「新交通システム・日暮里舎人ライナー」の軌道が日暮里駅まで続いている。町並みもまた、自分が30年前に初めて降り立った町とは、ずいぶん変わってしまっていた。
(つづく)
西日暮里 もつやき「菊一」
住所 東京都荒川区西日暮里5丁目6−10大橋ビル
電話 03-3803-4405
定休日 土日祝日 営業時間 17:00~
交通 JR西日暮里駅より徒歩5分/地下鉄千代田線西日暮里駅3番出口より徒歩3分/日暮里・舎人ライナー西日暮里駅徒歩5分
公式サイト http://kikuichi.jp/index.html
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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