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蒲田 立ち飲み「とっちゃん」第2回

居酒屋探偵DAITENの生活 第201回 2009年4月18日(土)  【地域別】  【時間順】


蒲田 立ち飲み「とっちゃん」  第2回
  
 

   蒲田立ち飲み「とっちゃん」

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 前回第200回に続き、ブログ「橋本健二の居酒屋考現学」の橋本健二先生と歩く蒲田探索である。
 一軒目の店を出た私たちは、裏通りの抜け道を通って、通称「あすと」と呼ばれる「京浜蒲田商店街」に出た。そのまま東へ進む。こちらの商店街は屋根があるので雨でも買い物がしやすい。商店街を抜けた場所に京浜急行蒲田の西口改札がある。現在、京浜急行蒲田駅は大規模な改修工事の最中である。2015年の完成時には、京急本線及び空港線が高架となり、駅前広場のまったくない西口側に「京急蒲田駅西口駅前広場」が出来るらしい。

 「京浜蒲田商店街」を歩いて来たら、京急蒲田駅西口の改札前に出てすぐ左に曲がる。西口改札側から見れば右手に歩く。すると、左手に東西3本と南北3本の路地が変則的に組合わさって出来た「飲屋街」の入口があらわれる。この飲屋街は、先ほどの「京急蒲田商店街」の北側に隣接しており、さらに北側を呑川の流れに閉じられ、東側を京浜急行本線で閉じられた三角地帯となっている。居酒屋、小料理屋、スナック、小規模なラブホテルなどが建ち並び、まさに「闇市的雰囲気を残す歓楽街」といえる。
 東西3本ある路地の真ん中の一本、「柳通り」という看板の下をくぐって入って行く。すると、道は左に曲がっている。この路地を行くと十字路があり、さらに三叉路があって、もう一度十字路に出る。この十字路の向こう側右手角に、今日の二軒目の店、立ち飲み「とっちゃん」がある。「とっちゃん」の裏手には、呑川沿いの道が通っており、そこに小さな橋が掛かっているのが見える。

 私も橋本先生も迷わずホッピー(395円)を氷無しでお願いした。
 「白にしますか、黒にしますか」の定番の質問に「白でお願いします」と答える。つまみは、さきほどの店では肉を食べたので、こちらでは、ほうれん草と春菊のゴマ和え(250円)とモロキュウ(250円)を選ぶ。

 前回の店にいる時から1974年の映画「砂の器」(監督/野村芳太郎・脚本/橋本忍・山田洋次)の話になった。同作品は橋本先生にとっても私にとっても一番好きな日本映画である。橋本先生のブログでも映画「砂の器」は紹介されているので是非ご覧いただきたい。
 映画「砂の器」の中での死体発見現場は蒲田の操車場である。そして、主演の丹波哲朗と森田健作の二人の刑事が聞き込みで歩くのも蒲田の飲み屋街である。
 二人が酒を飲みながら事件の話をする場所は渋谷の井の頭線の東側の地域にある焼き鳥店である。DVDを何度か見るうちに、その店の屋号が「鳥竹」であることを発見して、橋本先生にお伝えした。当時の渋谷「鳥竹」で実際にロケをしたのか、「鳥竹」をモデルにセットを組んだのか、橋本先生とのやり取りで話題になった。今回、橋本先生がビデオから起こしたスチル写真の紙焼きをお持ちになって、本来壁であるはずの方向からのショットがあること示して検証された。流石である。一致した結論はセットで撮影したということであった。

 「フローズンホッピーもあるんですね」と橋本先生。一升瓶ごと凍らされた「焼酎キンミヤ」を取り出し、大きくふりだすようにして氷った焼酎をジョッキに入れる。そこに、冷えたホッピーが投入され、完成されたホッピーの状態で出てくる。
 前回の記事でも同じことを書いたが、395円という価格に、ホッピー値上げに伴う苦労がにじみ出ている。400円にしてしまわないところがよい。

 ずっと気になっていたスパムステーキ(250円)を頼んだ。
 2杯目で店を出るつもりであったが、ホッピーセット(395円)を1杯もらい、仲良く二人で分けて飲んでしまった。これはスパムの塩味の為かもしれない。

 午後7時10分から午後8時20分頃まで、1時間10分ほどの滞在。お勘定は2,855円であった。

 この後、「とっちゃん」の裏手に出て、呑川沿いをJR蒲田駅方面に向かって歩いた。そして、JR京浜東北線・東海道線と呑川が交差する辺りまで行ったのである。そこは、映画「砂の器」の中で、丹波哲朗と森田健作の二人の刑事が事件にとって重要な場所となるスナックの前まで行くというシーンを撮影した場所である。もちろん、そのスナックの店名は、当時も今も映画の中とは異なる。このスナックは、犯人と被害者が犯行直前に寄った店であり、最大の手がかりとなった被害者の「言葉」が発せられた場所であった。橋本先生と二人、写真を撮影して、ロケの際のカメラの位置などについて話し合った。

 小さな飲屋街を抜け、蒲田駅の北側にある連絡通路をくぐって蒲田駅の西側に渡った。私がもっとも蒲田らしいと思う今日の三軒目の店に向かう為である。

(つづく)

 ブログ「橋本健二の居酒屋考現学」での「とっちゃん」の記事はこちら

  蒲田立ち飲み「とっちゃん」看板

蒲田 立ち飲み「とっちゃん」
住所 東京都大田区蒲田4-3-4
電話 03-3734-0709
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~23:00
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩3分

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ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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蒲田

Comments 4

居酒屋探偵DAITEN

常温外はいけませんね

バッカス様

居酒屋探偵DAITENです。
解っていただきうれしく思います。

この5円の努力を居酒屋ファンは解ってくれるはずですね。
たった5円ですが、その何倍も心をつかみます。
客の気持ちになって考えるお店が成功します。
有名になって急に値段を上げてくる店。
一時は良いでしょうが長い目で見ればうまくゆかなくなると思います。

最近時々見る「常温ソト」、いけませんね。
ホッピーが本当に好きで売っていない証拠です。

原理主義に帰らなければ、ホッピーはやがて、
より強烈に酔える「焼酎の発泡酒割り」とかに負けるでしょうね。
何しろ、ホッピーよりも安上がりで酔えますし、発泡酒とかはそれだけで独立して売れますし。

コメントありがとうございました。

バッカス

300円台に拍手

>395円という価格に、ホッピー値上げに伴う苦労がにじみ出ている。400円にしてしまわないところがよい。

うーん、しんみりときますね。
別に5円が惜しいわけじゃありませんが、300円台で収めるサービス精神に一票(いや、一杯)入れたいです。
話は反れますが、最近゛冷えていない常温のソト″に出会う機会が多くて、誠に遺憾であります。

  • 2009-04-30 (Thu) 23:43
  • REPLY
居酒屋探偵DAITEN

街はおもちゃ箱

croquettepunch様

居酒屋探偵DAITENです。

街はおもちゃ箱・・・いい表現ですね。
ありがとうございます。いただきます。
ただ酒を呑むだけではいられないのですねえ。
はしご酒になる・・・そして、長距離を歩いてしまう。
楽しい一夜でございました。
たとえば、座ったまま三時間も四時間も同じ店の同じ席にいる・・・。
実は私には、そういう飲み方は向かないようであります。


croquettepunch

いやあさすが!目の付けどころが..

“蒲田”で「砂の器」とくるのが,さすが団長.
しかも“渋谷 鳥竹”がロケかセットか!?
呑川沿いでカメラの位置がどうのこうの...スゴいなあ!
お二人にとっては,街はおもちゃ箱,って感じですね.
本当に楽しい呑み方をされておられますねえ.

  • 2009-04-26 (Sun) 21:30
  • REPLY