洗足池 居酒屋・季節料理「一藤」
洗足池 居酒屋・季節料理「一藤」


銭湯に行きたいと思い、夜道を歩き始めた。東急池上線の洗足池駅前から商店街を南東方向に歩き、ちょうど商店街の終わり辺りである。
そこに「小松湯」という銭湯がある。「小松湯」の周りには中華料理店、そば屋、寿司店、沖縄料理居酒屋など飲食店が集まっている。
その「小松湯」の斜め前に一軒の居酒屋があった。この店は何年も前から気になっていた店である。しかし、何度行ってみてもその度に営業していないのであった。営業していても急いで帰らなければならない日であったりして何故か縁の薄い店であった。実に三年がかりでついに中に入ることが出来たのである。このことは、第133回の西馬込 居酒屋「とんちゃん」の回でも書いている。
古い店構えである。アクリル製の白い看板には「季節料理 一藤」と書いてあった。赤い小さな提灯には「居酒屋 一藤」と書いてある。

ガラス戸を開けて中に入ると、左手には四人掛けのテーブルが一つ。右手には六人が座れるカウンターがある。奥には座敷があって、座卓に六人は座れるようである。しかし、座卓の上には植木が置いてあって、なにやら生活用品が置かれている。客が座ることはあまりないようである。
カウンターの一番奥に女性一人、その手前に男性一人、左手のテーブル席に男性二人が座っている。年齢層は高い。カウンターの中にマスターとママさんがいらっしゃる。お二人とも年輪を重ねたご様子。
まずは、レモンサワー(350円)をお願いした。ママさんがゆっくりとレモンサワーを作ってくださる。カウンターの上にはネタケースが乗っていて、魚介類がたくさん入っており、白地に赤文字の値札が添えてある。こちらの店は刺身類が主な食材のようであった。レモンサワーと一緒に出てきた突き出しは、ポテトサラダと佃煮であった。レモンサワーを受け取る時に、生まぐろぶつ切り(500円)を頼んだ。この日、夕食に「まぐろの串焼き」を食べているというのにまた頼んでしまう。「マグロ好きの日本人」の一人である自分をつくづく感じる。
ママさんは品が良い。カウンターの上から生まぐろが出される時、私の隣に立って「お父さん、こちらからお願いします」とおっしゃる。マスターから器を受け取ると、丁寧に私の前に置いてくださる。ゆったりとした微笑ましいやりとりである。
最近、東京城南居酒屋探偵団のメンバーであるcroquettepunchさんのブログでこちらの店が紹介されていた。その中でも書かれているように、生まぐろの刺身の上に、青唐辛子と貝割れ大根がのせてあった。青唐辛子と一緒にマグロをいただくと美味いことをここで発見したのである。
一人客の方が入ってきた。マスターがそばに行って声を掛ける。皆さん楽しく話していらっしゃる。ママもマスターもお客さんたちと話し込む。お客さんたちがママを誉める。ママが謙遜する。そして、ちょっとした合間にママがマスターをいたわる様子が微笑ましい。
話の間を推し量って、焼酎緑茶割り(350円)と美味うるめ(500円)をお願いした。 常連の一人客の方が「大根おろし、味噌入れて」とおっしゃる。細かいリクエストにちゃんと答えている。
うるめいわしは本当に美味であった。やはり、お酒を飲みたくなってしまった。しかし、これから銭湯に入るのである。我慢をすることにした。
緑茶割りもなくなった頃、男性二人客と女性客が帰られた。店内は、私の他に男性の一人客二人だけになった。ママとマスターがこれから遅いお食事をされる様子である。
「たしか、○○が残っていたでしょ、あれを食べようよ」といった日常のやりとりが微笑ましい。お食事を邪魔してはいけないと考え、お勘定をお願いした。支払いを済ませると、ママさんが丁寧に送り出してくれた。穏やかな一時を過ごすことが出来た。
午後9時25分から10時25分まで1時間の滞在。二杯二品を守ることが出来た。支払った金額は1,900円であった。
さて、銭湯である。すぐに斜め前の銭湯「小松湯」さんに入った。お客さんが少ないので、ゆったりした気分で風呂に入ることが出来た。実は私は「居酒屋巡り」を趣味とする前は「銭湯巡り」を趣味としていたのである。大田区、品川区、目黒区、世田谷区等城南地区の多くの銭湯を巡り歩いた。少なくとも「黒湯」の出る銭湯は全て入ったように思う。
そして、銭湯の近くには良い「大衆酒場」があることを経験的に知っているのである。
銭湯と居酒屋をセットで歩くシリーズを始めようとも思うのであった。
追伸 こちらの店内の様子を味わいある写真で御覧になりたい方は、croquettepunchさんのブログのこちらの記事を御覧いただきたい。

洗足池 居酒屋・季節料理「一藤」
住所 東京都大田区上池台3-37-17
電話 03-3728-5170
定休 ?
営業時間 ?
交通 東急池上線洗足池駅下車徒歩6分

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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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