矢口渡 焼鳥「鳥勢」
居酒屋探偵DAITENの生活 第259回 2009年9月12日(土) 【地域別】 【時間順】
矢口渡 大衆酒場「鳥勢」
←クリックお願いします。
←クリックお願いします。
東急多摩川線は、東横線と目黒線との乗り換え駅である多摩川駅から蒲田駅に至る短い線であり、多摩川駅、沼部駅、鵜の木駅、下丸子駅、武蔵新田駅、矢口渡駅、蒲田駅と七つの駅がある。
土曜日の午後である。多摩川線に乗って、蒲田駅から一駅目の矢口渡駅近くの店に入ってみることにした。東急多摩川線のお店を紹介するのは始めてである。
矢口渡は「やぐちのわたし」と読む。演歌の名曲として有名な「矢切の渡し」と似ている。「矢切の渡し」は、千葉県松戸市の矢切(やきり)から寅さんで有名な柴又に至る、江戸川を渡る渡し船であり、今もお客さんを運んでいる。これに対して、「矢口渡」という駅名の由来となった多摩川の渡し船、「矢口の渡し」は、1949年に無くなっている。因みに、北総線に矢切駅という駅はあるが「矢切渡」という駅は存在しない。
矢口渡駅の多摩川方面の改札を出る。出て左に30メートルほど歩いた左手に今日の店、大衆酒場「鳥勢」がある。東急多摩川線沿線は中小の工場の多い地域であり、同時に川崎等の大手の工場で働く人々が住む住宅街でもあった。ゆえに、古い商店街があり、働く人々相手の大衆酒場も存在する。昭和55年創業の大衆酒場「鳥勢」はそんな店の一つである。こちらのお店については、「吉田類の酒場放浪記」でも紹介されていた。
写真で見る通り、間口の広い店である。正面から見ると、左手には持ち帰りの焼き鳥を売る焼き台がある。真ん中には青い暖簾の入口。右手には格子があり、その前に常連の皆さんの自転車をたくさん止めることが出来る。
暖簾をくぐって中に入ると、間口だけではなく奥行きもある。左手に大カウンターがあって、15人は座れるに違いない。右手側には七人位が座れる小上がり座卓が六つあって、その中の奥の2つは少し高くなっており、区切られている。「小上がり」という言葉を使うのが躊躇われるほど、この客席は立派であり、壮観である。
まずは、ハイサワー(350円)をもらう。お通しのマグロ煮付け(210円)が一緒に渡される。
壁に無数の品書きが貼ってある。ざっと数えて100種類ほどであろうか。焼き鳥だけではなく、刺身や魚介類も多く、食事メニューも豊富だ。
たん(100円)、はつ(100円)、かしら(100円)、なんこつ(100円) 、とりなんこつ(120円)をもらう。さらに、厚揚げ(350円)も頼んだ。
最初、15名の大カウンターには手前に7人ほど、奥の方に2人のお客さんが座っていた。奥の方々との間に2人分の席を空けて席に座った。
そこへやがて女性2人のお客さんがいらした。入口の方から詰めて座りたい様子であり、荷物も多いので、私が右に席をずれた。どうやら、カウンターの中の女将さんの前に座りたいようである。
2杯目はホッピー(420円)を頼む。「氷なしでお願いします」と、いつものように言葉を添える。お店側でちゃんと作ってくれる「3冷ホッピー」には、もちろん瓶はついてこない。他の方のホッピーセットは氷ありなので瓶がついてきていた。
さらに、中年のカップル客が入ってこられた。7人用の大きな卓は、たくさん空いている。お店の方がそちらの席をすすめるが、やはり、こちらの店ではカウンターに座りたい方が多いらしい。カウンターの中の女将さんやお店の方々とのやりとりが大切なのはとても解る。再び、席を右にずれて譲った。一番奥の残った席にも一人客の方が座って、カウンターは満席になった。お客さんたちは、楽しそうに満席のカウンターで飲んでいる。
最後に、酎ハイ(350円)を飲む。酎ハイを飲みながらお店の皆さんの様子を観察する。印象に残ったのは、女将さんがきちんと目配りをして全体を仕切っていること。
土曜日であり、平日とは異なるかもしれないが、全体に客筋も良い。席を譲れば挨拶をしてくれる。客同士がちゃんと譲り合い、きちんとした雰囲気が漂っている。ひとつ驚いたことは、長いカウンター席が満席なのに、誰一人として煙草を吸わないことである。偶然かも知れないが隣の人の顔の前で煙草の煙を吐くような人は一人もいないのであった。
約1時間ほどの滞在。お勘定は2,200円。女将さんの元気な声におくられ、「おいしかったですよ」と言って外に出る。

矢口渡 大衆酒場「鳥勢」
住所 東京都大田区多摩川1-20-12
電話 03-3750-2462
定休日 日曜
営業時間 11:30~13:30 17:00~23:30
交通 東急多摩川線矢口渡駅下車徒歩1分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
こちらクリックお願いします→ FC2 Blog Ranking
こちらクリックお願いします→ 人気blogランキングへ
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
矢口渡 大衆酒場「鳥勢」



東急多摩川線は、東横線と目黒線との乗り換え駅である多摩川駅から蒲田駅に至る短い線であり、多摩川駅、沼部駅、鵜の木駅、下丸子駅、武蔵新田駅、矢口渡駅、蒲田駅と七つの駅がある。
土曜日の午後である。多摩川線に乗って、蒲田駅から一駅目の矢口渡駅近くの店に入ってみることにした。東急多摩川線のお店を紹介するのは始めてである。
矢口渡は「やぐちのわたし」と読む。演歌の名曲として有名な「矢切の渡し」と似ている。「矢切の渡し」は、千葉県松戸市の矢切(やきり)から寅さんで有名な柴又に至る、江戸川を渡る渡し船であり、今もお客さんを運んでいる。これに対して、「矢口渡」という駅名の由来となった多摩川の渡し船、「矢口の渡し」は、1949年に無くなっている。因みに、北総線に矢切駅という駅はあるが「矢切渡」という駅は存在しない。
矢口渡駅の多摩川方面の改札を出る。出て左に30メートルほど歩いた左手に今日の店、大衆酒場「鳥勢」がある。東急多摩川線沿線は中小の工場の多い地域であり、同時に川崎等の大手の工場で働く人々が住む住宅街でもあった。ゆえに、古い商店街があり、働く人々相手の大衆酒場も存在する。昭和55年創業の大衆酒場「鳥勢」はそんな店の一つである。こちらのお店については、「吉田類の酒場放浪記」でも紹介されていた。
写真で見る通り、間口の広い店である。正面から見ると、左手には持ち帰りの焼き鳥を売る焼き台がある。真ん中には青い暖簾の入口。右手には格子があり、その前に常連の皆さんの自転車をたくさん止めることが出来る。
暖簾をくぐって中に入ると、間口だけではなく奥行きもある。左手に大カウンターがあって、15人は座れるに違いない。右手側には七人位が座れる小上がり座卓が六つあって、その中の奥の2つは少し高くなっており、区切られている。「小上がり」という言葉を使うのが躊躇われるほど、この客席は立派であり、壮観である。
まずは、ハイサワー(350円)をもらう。お通しのマグロ煮付け(210円)が一緒に渡される。
壁に無数の品書きが貼ってある。ざっと数えて100種類ほどであろうか。焼き鳥だけではなく、刺身や魚介類も多く、食事メニューも豊富だ。
たん(100円)、はつ(100円)、かしら(100円)、なんこつ(100円) 、とりなんこつ(120円)をもらう。さらに、厚揚げ(350円)も頼んだ。
最初、15名の大カウンターには手前に7人ほど、奥の方に2人のお客さんが座っていた。奥の方々との間に2人分の席を空けて席に座った。
そこへやがて女性2人のお客さんがいらした。入口の方から詰めて座りたい様子であり、荷物も多いので、私が右に席をずれた。どうやら、カウンターの中の女将さんの前に座りたいようである。
2杯目はホッピー(420円)を頼む。「氷なしでお願いします」と、いつものように言葉を添える。お店側でちゃんと作ってくれる「3冷ホッピー」には、もちろん瓶はついてこない。他の方のホッピーセットは氷ありなので瓶がついてきていた。
さらに、中年のカップル客が入ってこられた。7人用の大きな卓は、たくさん空いている。お店の方がそちらの席をすすめるが、やはり、こちらの店ではカウンターに座りたい方が多いらしい。カウンターの中の女将さんやお店の方々とのやりとりが大切なのはとても解る。再び、席を右にずれて譲った。一番奥の残った席にも一人客の方が座って、カウンターは満席になった。お客さんたちは、楽しそうに満席のカウンターで飲んでいる。
最後に、酎ハイ(350円)を飲む。酎ハイを飲みながらお店の皆さんの様子を観察する。印象に残ったのは、女将さんがきちんと目配りをして全体を仕切っていること。
土曜日であり、平日とは異なるかもしれないが、全体に客筋も良い。席を譲れば挨拶をしてくれる。客同士がちゃんと譲り合い、きちんとした雰囲気が漂っている。ひとつ驚いたことは、長いカウンター席が満席なのに、誰一人として煙草を吸わないことである。偶然かも知れないが隣の人の顔の前で煙草の煙を吐くような人は一人もいないのであった。
約1時間ほどの滞在。お勘定は2,200円。女将さんの元気な声におくられ、「おいしかったですよ」と言って外に出る。

矢口渡 大衆酒場「鳥勢」
住所 東京都大田区多摩川1-20-12
電話 03-3750-2462
定休日 日曜
営業時間 11:30~13:30 17:00~23:30
交通 東急多摩川線矢口渡駅下車徒歩1分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
こちらクリックお願いします→ FC2 Blog Ranking
こちらクリックお願いします→ 人気blogランキングへ
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
良い店は残りますね