蒲田 居酒屋「大関」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第267回 2009年10月12日(月) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】




蒲田 居酒屋「大関」

   蒲田居酒屋大関

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 子供の頃、川崎駅が現在のようになる遙か前、駅の外から走り抜ける列車を容易に見ることが出来た。蒸気機関車が時折通ってゆく。汽笛の鋭い音。石炭の匂いを覚えている。祖父に連れられ、あちらこちらに電車で出かけた。特に車窓から見る操車場の眺めが好きだった。電車から窓の外を見ていると、今でも物悲しい気持ちになる。幼少期の日々に明るい思い出は少ない。その後、大人になった私は鉄道ファンにはならなかった。

 第265回の記事の一番最後の部分に、蒲田電車区の操車場を見に行きたいと書いた。その操車場に行ってみることにした。

 まずは、蒲田駅の西側に広がる商店街を散策、南に下がって環八通りを渡り、さらに南に下がると左手に大田区民センターがあった。大田区民センターの南側に蒲田電車区があり、操車場に並ぶ電車の姿が見えた。右に曲がり、操車場の西の端に行く。線路の終点部分の写真を撮った。

   蒲田電車区その1 ←蒲田電車区 西側から撮影

 線路の終点部分の「×印」を見ると、なんとなく悲しい気分になる。もう、これから先には行けないのだと思うと、心が重くなるのである。
 電車の頭の部分を眺めながら南に下り、南の端からもう一枚写真を撮影した。

  蒲田電車区その2 ←蒲田電車区 南側から撮影

 並んでいるのは京浜東北線の新しく美しい車体である。昔見た茶色い国鉄時代の車両とはずいぶん違う。社内の照明が消された、あの茶色の車体がたくさん並ぶ様子を見ていると、なにやら恐ろしささえ感じたものである。
 さらに、東側に回り、夕暮れ間近の操車場全体を撮した。第201回で書いた映画「砂の器」「現場」であることを改めて確認する。
 この場所を小説「砂の器」の殺人現場として書く為に、松本清張が周辺を歩いたのではないかと思う。そして、映画「砂の器」の野村芳太郎監督がカメラマンと共に、この辺りをロケハンしたのではないかと想像する。


  蒲田電車区その3 ←蒲田電車区 東側から撮影

 少しすすむと踏切がある。操車場に入る電車の為の踏切だ。その踏切を渡り、右方向へ行き、蒲田駅の方へ線路沿いを歩いた。

 ********************************

 ずいぶんと歩いたので、喉が渇いてしまった。蒲田駅西口側の裏通りにあまり目立たないけれど、良い店が一軒ある。本当に普通の居酒屋だ。名前も居酒屋「大関」という普通な名前である。
 西口のロータリーを渡り、右手に歩いて駅前から斜め右に向かう大通りを進み、二本目の道を左に曲がると、最初の十字路の右手前角に、その店の入っている雑居ビルが建っている。
 雑居ビルの角の入口に「居酒屋大関」と書かれた、赤い面と黄色い面のある四角いプラスチックの看板が立っている(写真)。外階段を上がって二階に上がると左手に店の入口がある。派手な看板などは無い。中を覗くと手前から奥にかけてカウンターが見える。カウンターの中は調理場。カウンターの奥にテーブル席が二個。左手は掘り炬燵式の小上がり席が広がっている。多少人数が多くても対応してくれるに違いない。席数は38席とのこと。雰囲気はサラリーマンのグループや中高年向きの「大衆割烹」であろう。「おしゃれなお店がいいわ」などという言葉を口にするような女性には向かないかもしれない。

 開店時間の5分前である。店内には誰もいない。カウンター席に座り、女性がホワイトボードに何か書き込んでいる。
 「もう、いいですか?」と言いながら店の中に入っていった。
 「どうぞ」と言われ、カウンターの一番奥、焼き台の前の席に座った。
 まずは、中生ビール(350円)を頼む。少しして、カウンターの中の男性が「お通しです」と言って、小鉢を渡してくれる。ワカサギの天ぷらのようである。

 生ビールを飲みながらメニューに目を通す。女性がカウンターの中の人とやりとりをしながらホワイトボードを埋めてゆく。
 私は、こちらの店の一番のおすすめ料理が刺身であることを知っている。しばらくして、女性がやってきたところで、「得々刺身」の小(800円)を頼んだ。
 得々刺身は三種類あり、小が800円、中が1200円、大が1600円である。他に単品の刺身が各480円。

 刺身が出てくる。いか、たこ、サーモン、ヒラマサなど七種類が21切れ。一人で食べるには多すぎる。他のつまみを頼むのを躊躇してしまった。飲物の2杯目は角ハイボール(330円)にした。
 メニューを見ると価格200円代から600円代まで、サラリーマンが数人で来て、刺身の大を頼んで飲めば安く上がるに違いない。雑居ビルの二階の目立たない店である。常連が集う、日常の居酒屋に違いない。
 刺身でハイボールをゆっくり飲む。私にとって、良い店の条件は「こちらが何か言うまで、放っておいてくれること」である。それが何よりである。やがて、賄い食ができあがり、男性二人、女性一人のお店の方達が食事を始めた。
 後ろを向いたり、しゃがんだりして、静かに賄い食を食べている。私は、こういうことは全然気にならない。気を使って静かに食べてくれることを申し訳なく思うほどである。私は、そんな人の気配が好きである。

 やがて、常連の方が登場された。「お会式」の話が始まる。マスターが楽しそうに話している。今日は池上本門寺で行われる「お会式」である。
 そういえば、今日の蒲田は街全体の気配がなんとなくざわついており、笑顔で話す人が多かった。

 4時55分から5時40分まで45分の滞在。お勘定は1,880円。また来ようと思う。マスターが丁寧におくってくださる。マニュアルなどない普通な笑顔と言葉であった。

 (つづく)

 
蒲田 居酒屋「大関」
住所 東京都大田区西蒲田7-6-8 マルニシビル2F
電話 03-3735-1789
定休日 日曜日
営業時間 17:00~26:00
交通 東急池上線・多摩川線蒲田駅下車徒歩3分。JR京浜東北線蒲田駅下車徒歩3分。


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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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テーマ : 居酒屋
ジャンル : グルメ

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Re: ご無沙汰してます

dejavuewords様

居酒屋探偵DAITENです。

> 一見さんだろうと常連さんであろうと分け隔てなくサービスしてくれる、気さくな感じのお店でした。

一見でも常連でも分け隔てなくというのは良いですね。居酒屋とはこうあるべきですね。
常連がお店を育ててくれます。しかし、常連がお店の発展を止めてしまう場合もある。
「贔屓の引き倒し」とでもいうか・・・。常連さんだって、最初は一見さんだったのです。
良いお店です。

ご無沙汰してます

大関さんは親父さんも従業員の方もいい人たちですよね。
時にはサービスで小鉢を出してくれたりしました。
私、ここの馴染みではありませんのに・・・
一見さんだろうと常連さんであろうと分け隔てなくサービスしてくれる、気さくな感じのお店でした。
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プロフィール

新岳大典

Author:新岳大典
新岳大典(ARATAKE DAITEN)
作家・コーディネーター。

居酒屋探偵daiten(izakaya detective DAITEN)として活動。劇集団咲良舎制作。多目的スペース「かたびら・スペース・しばた。」クリエイティブ・ディレクター。
演出家守輪咲良のブログ「さくらの便り」ブログ「人間日和」を運用中。
2011.7よりfacebook参加。2011.8より「ブクログのパブー」にて居酒屋短編小説を中心に発表開始。
 2014年9月6日より独自ドメイン取得によりURLがhttp://daitenkan.jp/に変更。

 なお、ブログのプロフィール写真は仙台四郎(せんだいしろう)の人形を撮影したもので新岳本人ではない。
 その時代、仙台四郎が訪れる店は繁盛するとして各地でもてなされたそうである。没後は商売繁盛の「福の神」としてその写真が店に飾られるようになったとのこと。

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