雪谷大塚 割烹「しぶや」第2回
居酒屋探偵DAITENの生活 第294回 2009年12月20日(日) 【地域別】 【時間順】
※お知らせ 2013年2月の放火による火災の為、営業できなくなっていた「しぶや」さんが復旧工事を済ませ、2013年8月30日(金)開店しました。詳しくは、「しぶや」さんのブログをご覧下さい。(2013.9 新岳大典)
※2009年12月27日 400,000カウント通過 感謝!
雪谷大塚 割烹「しぶや」 第2回

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日曜日の夕暮れ時である。観劇帰りのsakuraと雪谷大塚駅で待ち合わせた。東京人にとっては厳寒といえる気温。急いで向かったのは、東急池上線雪谷大塚駅から徒歩1分の割烹「しぶや」である。
前回、こちらの店を紹介したのは2007年12月26日の第61回であるから2年前ということのなる。
実はその後も何度も来ていたのである。先月もsakuraとTさんという方と3人で来たばかりだ。その日は混んでいなかった。入ってすぐ右の炉端になっている席に3人で座り、焼酎を一本とって、じっくりと話をしながら飲むことが出来た。
今日はその時とは違い、店内はとても混んでいた。ほぼ満席である。入ってすぐ右手の炉端席には男性四人の「人生の先輩グループ」がいる。ずいぶんとお酒がすすんでしまった様子である。
炉端席の先、右手のL字カウンター席もいっぱい、L字の手前側は「人生の先輩グループ」の荷物置き場と化している。カウンターと炉端席との間が狭いので、この席はいつもそういうことになる。左手の小上がり座卓も3卓ともいっぱいだ。幅が狭いので、大柄な男性四人だとちょっとつらいかもしれない。結局、「人生の先輩グループ」の荷物を少し動かさせてもらって、L字カウンターの角あたりに二人座った。
まずは、キリンビール中瓶(580円)。一緒に、つけ出し(320円)が出てきた。つまみは、カブの梅肉サラダ(380円)をとる。これが美味しかった。私は自宅で糠漬けを自分でやっている。先日もかぶの糠漬を漬けて、とても美味しかった。カブと梅は合う。カブの違った食べ方を発見することが出来た。
今日、sakuraが見た芝居の話をする。俳優座劇場で上演された斎藤憐作「グレイクリスマス」。戯曲そのものは、とても、面白いそうで、著者サイン入りの戯曲集も買ってきたそうである。「斉藤憐さんは書ける作家だ」とsakuraが言う。是非戯曲を読んでみたいと思う。
「人生の先輩グループ」は面白い。誰かがトイレに行くと、その空いた席を使って横になって寝てしまう。他の人が帰ろうとして精算をする。すると、自分は帰りたくないと1人が言い出す。しかし、トイレに行き戻ってくると、今、帰りたくないと言っていた人が嬉しそうに俺やっぱり帰ると言って、先に帰ってしまった。何か良い知らせが携帯に入ったのだろうか。酔っぱらいというものは面白いものである。
2杯目はウーロンハイ(380円)。鰯刺身(600円)も頼む。sakuraはお酒が飲みたいそうで、日本酒金陵二合(760円)に切り替えた。鰯がやってくる。こちらのお店は、若鶏焼きなど鳥料理が主体の店であるが刺身類も豊富である。
さらに、ねぎま(120円)、なんこつ(120円)を各2本ずつ塩でいただく。
30年前のことを思い出した。金の無い役者たちと一緒に酒を飲んでいて、どういう訳か串焼きが来ると、全部串から抜いてしまい、肉の小片を少しづつ食べるのである。つまみをとらず、安い酒だけを延々と飲むためであると聞かされた。その頃は、そのやり方を「役者食い」などと呼んだものである。
この焼き鳥やもつ焼きを串から抜くということでは、人それぞれ色々と違う意見があるようだ。
店の側としては、昼間から時間を費やして肉片を串に刺した手間、一本一本の串を手で動かしながらじっくり時間をかけて焼いたのに、その串を目の前で抜かれるのは気分が悪いと思う。小さな焼き鳥店やもつ焼き店では、そのまま食べることをすすめる。大規模チェーン居酒屋の個室などでは、そばに料理人がいないのだからあまり気にする必要はない。自由にすれば良いと思う。
女性の場合、一串の最初の方は食べやすいけれど、最後の方は、歯で肉片を挟んで、横に引き抜きように串ごと食べる様子を見られるのが嫌であるとか、顔にタレがついて化粧が落ちるなど、男とは違う理由があって、肉片を串から抜いて食べる場合もある。
また、グループで来た場合、全員で異なる種類を均等に食べたいという理由があるけれど、結果的には肉と肉が混ざって、何を食べたか解らなくなってしまう。
私の場合は、2人なら2本、3人ならば3本ずつ取るようにしたいと思う。いずれにしても、その場の雰囲気と話し合いの結果で決めれば良い。
ただし、大量の串焼きを注文して、来た途端に相談もせず、いきなり串からどんどん抜いてゆくのだけは止めた方が良い。串を抜くことですぐに冷めてしまうからである。
レモンサワー(380円)を一杯飲んで出ることにした。今日も大将はやさしい笑顔である。この大将なら目の前で串から肉片を抜かれても不機嫌になったりはしないに違いない。きっと、悲しい顔をされるだけである。
平成21年の年末は30日まで、新年は5日から営業とのこと。午後6時から7時30分まで1時間半ほどの滞在。お勘定は2人で4,660円であった。
「人生の先輩グループ」の方たちは、まだ話しておられる。眠っている方の寝顔がかわいい。
※ ※ ※
追記
「しぶや」はBSのテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」で紹介された。2010年5月が最初の放送とのこと。喜ばしいことである。

雪谷大塚 割烹「しぶや」
住所 東京都大田区南雪谷2-11-24
電話 03-3727-4177
交通 池上線雪谷大塚駅下車徒歩2分
公式サイト http://www.eva.hi-ho.ne.jp/su-ta-/sibuya/
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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※お知らせ 2013年2月の放火による火災の為、営業できなくなっていた「しぶや」さんが復旧工事を済ませ、2013年8月30日(金)開店しました。詳しくは、「しぶや」さんのブログをご覧下さい。(2013.9 新岳大典)
※2009年12月27日 400,000カウント通過 感謝!
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日曜日の夕暮れ時である。観劇帰りのsakuraと雪谷大塚駅で待ち合わせた。東京人にとっては厳寒といえる気温。急いで向かったのは、東急池上線雪谷大塚駅から徒歩1分の割烹「しぶや」である。
前回、こちらの店を紹介したのは2007年12月26日の第61回であるから2年前ということのなる。
実はその後も何度も来ていたのである。先月もsakuraとTさんという方と3人で来たばかりだ。その日は混んでいなかった。入ってすぐ右の炉端になっている席に3人で座り、焼酎を一本とって、じっくりと話をしながら飲むことが出来た。
今日はその時とは違い、店内はとても混んでいた。ほぼ満席である。入ってすぐ右手の炉端席には男性四人の「人生の先輩グループ」がいる。ずいぶんとお酒がすすんでしまった様子である。
炉端席の先、右手のL字カウンター席もいっぱい、L字の手前側は「人生の先輩グループ」の荷物置き場と化している。カウンターと炉端席との間が狭いので、この席はいつもそういうことになる。左手の小上がり座卓も3卓ともいっぱいだ。幅が狭いので、大柄な男性四人だとちょっとつらいかもしれない。結局、「人生の先輩グループ」の荷物を少し動かさせてもらって、L字カウンターの角あたりに二人座った。
まずは、キリンビール中瓶(580円)。一緒に、つけ出し(320円)が出てきた。つまみは、カブの梅肉サラダ(380円)をとる。これが美味しかった。私は自宅で糠漬けを自分でやっている。先日もかぶの糠漬を漬けて、とても美味しかった。カブと梅は合う。カブの違った食べ方を発見することが出来た。
今日、sakuraが見た芝居の話をする。俳優座劇場で上演された斎藤憐作「グレイクリスマス」。戯曲そのものは、とても、面白いそうで、著者サイン入りの戯曲集も買ってきたそうである。「斉藤憐さんは書ける作家だ」とsakuraが言う。是非戯曲を読んでみたいと思う。
「人生の先輩グループ」は面白い。誰かがトイレに行くと、その空いた席を使って横になって寝てしまう。他の人が帰ろうとして精算をする。すると、自分は帰りたくないと1人が言い出す。しかし、トイレに行き戻ってくると、今、帰りたくないと言っていた人が嬉しそうに俺やっぱり帰ると言って、先に帰ってしまった。何か良い知らせが携帯に入ったのだろうか。酔っぱらいというものは面白いものである。
2杯目はウーロンハイ(380円)。鰯刺身(600円)も頼む。sakuraはお酒が飲みたいそうで、日本酒金陵二合(760円)に切り替えた。鰯がやってくる。こちらのお店は、若鶏焼きなど鳥料理が主体の店であるが刺身類も豊富である。
さらに、ねぎま(120円)、なんこつ(120円)を各2本ずつ塩でいただく。
30年前のことを思い出した。金の無い役者たちと一緒に酒を飲んでいて、どういう訳か串焼きが来ると、全部串から抜いてしまい、肉の小片を少しづつ食べるのである。つまみをとらず、安い酒だけを延々と飲むためであると聞かされた。その頃は、そのやり方を「役者食い」などと呼んだものである。
この焼き鳥やもつ焼きを串から抜くということでは、人それぞれ色々と違う意見があるようだ。
店の側としては、昼間から時間を費やして肉片を串に刺した手間、一本一本の串を手で動かしながらじっくり時間をかけて焼いたのに、その串を目の前で抜かれるのは気分が悪いと思う。小さな焼き鳥店やもつ焼き店では、そのまま食べることをすすめる。大規模チェーン居酒屋の個室などでは、そばに料理人がいないのだからあまり気にする必要はない。自由にすれば良いと思う。
女性の場合、一串の最初の方は食べやすいけれど、最後の方は、歯で肉片を挟んで、横に引き抜きように串ごと食べる様子を見られるのが嫌であるとか、顔にタレがついて化粧が落ちるなど、男とは違う理由があって、肉片を串から抜いて食べる場合もある。
また、グループで来た場合、全員で異なる種類を均等に食べたいという理由があるけれど、結果的には肉と肉が混ざって、何を食べたか解らなくなってしまう。
私の場合は、2人なら2本、3人ならば3本ずつ取るようにしたいと思う。いずれにしても、その場の雰囲気と話し合いの結果で決めれば良い。
ただし、大量の串焼きを注文して、来た途端に相談もせず、いきなり串からどんどん抜いてゆくのだけは止めた方が良い。串を抜くことですぐに冷めてしまうからである。
レモンサワー(380円)を一杯飲んで出ることにした。今日も大将はやさしい笑顔である。この大将なら目の前で串から肉片を抜かれても不機嫌になったりはしないに違いない。きっと、悲しい顔をされるだけである。
平成21年の年末は30日まで、新年は5日から営業とのこと。午後6時から7時30分まで1時間半ほどの滞在。お勘定は2人で4,660円であった。
「人生の先輩グループ」の方たちは、まだ話しておられる。眠っている方の寝顔がかわいい。
※ ※ ※
追記
「しぶや」はBSのテレビ番組「吉田類の酒場放浪記」で紹介された。2010年5月が最初の放送とのこと。喜ばしいことである。

雪谷大塚 割烹「しぶや」
住所 東京都大田区南雪谷2-11-24
電話 03-3727-4177
交通 池上線雪谷大塚駅下車徒歩2分
公式サイト http://www.eva.hi-ho.ne.jp/su-ta-/sibuya/
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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