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目黒 居酒屋「一升瓶」

居酒屋探偵DAITENの生活 第372回 2010年10月2日(土)  【地域別】  【時間順】



※2010年10月2日 580,000カウント通過 感謝!


目黒 居酒屋「一升瓶」

  ~彫刻家熊坂兌子氏の展覧会の後で~

 
  目黒居酒屋一升瓶外観

 
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 目黒区中目黒の長泉院附属現代彫刻美術館で10月2日から11月23日まで開催される彫刻家熊坂兌子氏の展覧会のオープニング・パーティに行った。会場である長泉院附属現代彫刻美術館は浄土宗・高峯山長泉院というお寺の所有する美術館である。中目黒といってもどちらかといえば目黒駅に近い地域なのでバスを利用、東急バスの田道小学校というバス停で降りてから徒歩5分であった。

 この美術館での「サール・シュワルツ展」のオープニングの時のことは、第44回の記事で書いている。
 今回の展覧会はサール・シュワルツ氏の奥様で彫刻家の熊坂兌子氏の展覧会であった。熊坂兌子氏とサール・シュワルツ氏はsakuraのニューヨーク時代、同じロフトの別の階に住んでいた友人である。
 以前、第160回の記事に書いている通り、2008年12月6日には、新小岩で開催された熊坂兌子氏の個展を見せていただいた。
 その作品の豊かなフォルムと実寸を超えたイメージの巨大さには驚かされた。オープニング・パーティなので、ワインとおつまみを少しいただき、熊坂兌子氏の作品集もおみあげにいただいた。
 午後5時30分頃に会場を出る。美術館の本館から少し離れた道路から少し入った場所に屋外展示場があり、いくつかの作品が展示されている。そこは見晴台のようになっていて、眼下に住宅街が広がっている。山手通りの向こう側のビルとビルの間の隙間に、そのビルよりも低く東京タワーが見え、なにやら不思議な感じを受けた。道に戻り、坂を下って山手通りを大鳥神社方面に歩いた。

   ※  ※  ※

 山手通りと目黒通りが交叉する角に大鳥神社がある。そこから少し目黒駅方面に向かった目黒通り沿いに下目黒大鳥前商栄会という屋根付きの歩道に面した昔ながらの商店街がある。大鳥神社を背に右手の歩道を歩いていた。広い目黒通りの反対側には肉屋さんや魚屋さん等の生鮮食料品店もあって、地元の皆さんの生活に密着した商店街に違いない。その中程あたりの道路脇に路地へ降りる階段がある。その階段を降りた左手、目黒通りに面したビルの裏側の地下1階に「一升瓶」という居酒屋さんがあるのだ。本当に目立たない店である。道から少し階段を降りたところに提灯がいくつかぶら下がっている。
 稽古帰りに近くを通った時、前々から気になっていた店である。SAKURAは15年程前に当時の劇団員たちと入ってような気がするそうだ。

 入口を開けて中に入った。入ってすぐ目の前に10席ほどのL字カウンターがある。カウンターの中は調理場、右手には座敷があって、2卓ほど座卓がある。10人程度の宴会が出来る様子。他に二人掛けのテーブル1つ。
 壁のメニューを見ると、昼は定食をやっている様子である。また、何やら若い女性向けのスイーツ・メニューもあった。たしか「タピオカ・ミルク」と書いてあったような気がする。
 カウンターの中には、マスターが一人。カウンターには先客の方が一人。静かである。入って右手にあるテレビの音だけが店内に響いている。

 SAKURA生ビール(500円)、私は一升瓶特製酎ハイ(400円)にした。突き出しは谷中しょうがにみそ。
 「特製酎ハイの特製とは、何が特製なんですか?」とマスターに聞く。
 「生のレモンが絞ってあるんです」とのこと。
 「それって生レモンサワーですよね・・・」等と言ってはいけないのである。こちらのお店で特製酎ハイを出すようになったのは、生レモンサワーという言葉が一般に定着する以前からに違いないのである。

 メニューを眺め、きつね焼(350円)、いか刺身(550円)をお願いする。

 きつね焼が出てくる。醤油をかけようとすると、マスターが「味ついてますんで」と言う。
 油揚げを丁寧に炙ったもので、中には玉葱の千切りが入っていた。

 特製酎ハイの次には日本酒(600円)にした。いかの刺身で熱燗をやりたいと思ったのである。

 並びでずっとサッポロ赤星の中瓶を飲んでいる方はご常連さんとのこと。お話をする。お互い、歳を重ねると話題は「健康」ということになる。

 マスターとも少しお話をした。こちらのお店が開店したのは昭和55年とのこと。西暦にすれば1980年、開店して30年の年月がたっていることになる。やがて、女将さんらしき女性の方が入ってこられた。

 御勘定をお願いする。御勘定は2人で3,100円であった。午後5時30分から6時30分まで1時間ほどの滞在。

 マスターと女将さん、それからご常連の方に挨拶をして店を出た。ゆるやかな空気の流れる店、客の側もその空気を変えてしまわないように気をつけるべきお店である。そういう店は多い。

 山手通りを五反田方面に歩くことにした。歩けば右手の方に目黒線の不動前駅がある。さらに歩くと、このところ御無沙汰の「私のお気に入りの店」があるのだ。自然と足が速くなる。


 (つづく)



 目黒居酒屋一升瓶看板
 
目黒 居酒屋「一升瓶」
住 所 東京都目黒区下目黒2-20-26
電 話 03-3490-8509
定休日 ?
営業時間 ?
交通 JR目黒駅下車徒歩8分・東急目黒線目黒駅下車徒歩9分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら

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目黒駅

Comments 2

新岳大典

Re: 行ってきました

happy_thursday様

居酒屋探偵DAITENです。

> あと、いま中目黒は変わってしまったのでしょうか?

 ずいぶん変わってしまうと思います。まだ完成していないのでは。

> ガード下といえば、五反田「一平」を今年の真夏の
> 猛暑の中を探して探して聞いて聞いてやっと見つけ、
> 行ってまいりました。
> なかなかに渋い店で気に入ってしまいました。
> が、それだけに、ガード下時代に発見していたら
> どんなに幸せだったか

 ガード下の「一平」は、来る者を拒むような渋い雰囲気がありました。
 今は女将さんも明るくなっていて、なにやら別人のような感じですね。

> 先日、ぞれぞれ別の日に「かるちゃん」と「ちょっと酔ってこ きらら」に
> 行ってきました。

 蒲田も酒場遺産の街だと思います。

> >山手通りを五反田方面に歩くことにした。
> >歩けば右手の方に目黒線の不動前駅がある。
> >さらに歩くと、このところ御無沙汰の「私のお気に入りの店」があるのだ。
> >自然と足が速くなる。
>
> この感覚はとてもとてもよく分かります!!
> 今回の記事で一番の文章でした。

 ありがとうございます。解っていただきうれしくおもいます。


> 「飲みでは確かに酒場も重要だが、2軒目への移動時と
> いうものは、なぜか知らないが最も楽しい時間でもあるよな」

 はしご酒は楽しいものです。路地裏を次の店を探しながら歩く感じは何よりです。
三軒茶屋などは、その感覚を味わえる街ですね。

 今後ともよろしくお願いします。

happy_thursday

行ってきました

こんにちは。

目黒周辺はしばらく行ってないので新鮮な
感じがしました。
あと、いま中目黒は変わってしまったのでしょうか?
東横線の地下化工事が始まった頃から行かなくなって
しまいました。
あのガード下も好きだったのですが・・・。
ガード下といえば、五反田「一平」を今年の真夏の
猛暑の中を探して探して聞いて聞いてやっと見つけ、
行ってまいりました。
なかなかに渋い店で気に入ってしまいました。
が、それだけに、ガード下時代に発見していたら
どんなに幸せだったか、という、罰当たりなことも、
失礼ながら正直感じてしまいました。

先日、ぞれぞれ別の日に「かるちゃん」と「ちょっと酔ってこ きらら」に
行ってきました。
両方とも味のある店でした。
あの距離じゃはしごをしてしまう、いや、そういう定番コースを
作ってしまう・・・・・などと、いろいろ考えながら、そして、
それぞれの酒場の雰囲気を味わいながら一杯一品で
切り上げてきました。

>山手通りを五反田方面に歩くことにした。
>歩けば右手の方に目黒線の不動前駅がある。
>さらに歩くと、このところ御無沙汰の「私のお気に入りの店」があるのだ。
>自然と足が速くなる。

この感覚はとてもとてもよく分かります!!
今回の記事で一番の文章でした。
思わずニヤッとしてしまいました。
かつて私の先輩が言ってましたが、
「飲みでは確かに酒場も重要だが、2軒目への移動時と
いうものは、なぜか知らないが最も楽しい時間でもあるよな」
だそうです。
私も分かるだけに、肯いてしまいました。

長々と失礼しました。