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マスターの実験の日々~探偵事務所にて~

居酒屋探偵DAITENの生活 番外編 第4回 2010年10月6日(水)  【地域別】  【時間順】




マスターの実験の日々

 ~探偵事務所にて~

 
  OVALドア
 
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 マスターの了解を得て、「探偵事務所」などと呼ばせてもらっている雪谷大塚のBAR「OVAL」に今日も顔を出した。
 基本的に、「居酒屋探偵DAITENの生活」に登場する業態は「居酒屋」なので、前回の登場は例外的。今回もまた、番外編としての登場である。
 夕暮れ時、雪谷大塚駅の改札を出て、中原街道側の階段を降りると、街道の向う側に「乾杯横丁」のネオンが見える。前にも書いた通り、「乾杯横丁」「乾」の字のネオン管が切れていて、「杯(さかずき)横丁」になっている。そのネオン看板の下に、BAR「OVAL」の手作りの看板が立っている。横丁は途中で右に直角に曲がっており、奥は行き止まりである。街道側からやきとり「京太」の赤提灯が誘っている。その前で角を曲がり、右手にBAR「OVAL」がある。こちらのお店を通常記事で紹介したのは、第340回であった。

 ふと見ると、お店の前で道端にしゃがむ人の背中があった。BAR「OVAL」のマスターの背中である。ドアを開け放った前の道で、七輪を置き、何かを炙っている様子であった。
 いつもは手作りの燻製を作る為の火であったのだけれど、今日は実験的に「さんま」を焼いているのだそうである。バーでサンマというのは面白い。
 中に入って席に座って待つ。早い時間なので、他にお客さんはいない。
 やがて、マスターが実験作を目の前に置いてくれた。

 「さんま、というと、お酒飲みたくなりますね」と言うと、
 「日本酒飲みます?」と聞かれる。
 「えっ、あるんですか?」
 「あるんですよ」と、微笑む。

 マスターが八海山の吟醸酒の一升瓶の栓を抜いた。ポンという音がする。
 一升瓶から空気を抜いて保存をしているのである。
 さんまをつまみに八海山(500円)を飲む。
 うまい。でも待てよ、ここは居酒屋さんではない、バーである。

 また、違うものを皿の上に乗せてくれる。
 「これも食べてみてください。」
 「何ですか? これは・・・」
 「鳥皮です。ちょっと焼いてみたので」
 「鳥好きの人は、鳥皮が一番好きらしいですね」
 鳥皮をつまみに、八海山(500円)をもう一杯飲む。
 うまい。でも待てよ、ここは焼き鳥屋さんではない、バーである。

 あくまでもいつもやっている訳ではないのだ、今日はたまたまであり、全てはマスターの「実験」である。「さんまと鳥皮、下さい」などとは言ってはいけない。 ※その後、状況に変化。2010.10.18追記あり、文末参照。
 
 「お腹すいてますか?」
 「すいてます」
 「それじゃ、ちょっとお餅を焼きますね」
 今度は炭火でお餅を焼いてくれるのである。実験である。
 いつものレーベンブロイ生ビール(500円)をいただく。
 焼き餅が出てきた。焼き餅を食べて、グビリと生ビールを飲む。
 うまい。でも待てよ、ここは小料理屋さんではない、バーである。


 埼玉県秩父市のベンチャーウイスキー社のイチローズモルトが入ったというので、ボトルを見せてもらった。(写真の真ん中のボトル)。

   イチローズモルト

 イチローズモルトのイチローとは、同社社長の肥土伊知郎氏のこと。
 インターネットで調べてみると、イチローズモルト「キング オブ ダイヤモンズ」(KING OF DAIAMONDS) は、イギリスの『ウイスキーマガジン』のジャパニーズモルト特集で最高得点の「ゴールドアワード」に選ばれたそうである。ベンチャーウイスキー社は2004年の創業。創業数年でこのような賞をとるというのは凄いことだと思う。 
 私が飲んだのは「ダブルディスティラリーズ」である。

  イチローズモルト

 イチローズモルト・ダブルディスティラリーズ(1000円)。香りを楽しむ為にストレートで、チェイサーの水をつけてもらう。最後の1本ということで実験的に仕入れてみたのだそうである。
 一発目の香りにノックダウンされてしまった。度数は46度。
 うまい。やはり、ここは居酒屋ではない、バーである。
 

 やがて、スーツを着た紳士の方が入ってこられた。タンカレのソーダ割りを頼む。黙ってテレビを見ていらっしゃる。そして、すぐに帰ってゆかれた。以前いらっしゃった時もまったく同じものを注文され、まったく同じように1杯で帰られた。かっこいい。
 
 先日、早い時間にマスターが店の外にいると、女性の方が現れ、「お店の中だけでも見せてもらっていいですか?」と言われたそうである。
 その方は、雪谷大塚の中原街道沿いにあるカフェ、THE GREEN ROOMで歌うそうである。THE GREEN ROOMの公式ブログを見ると、下記のような記述があった。

 「10月8日(金)13:30~THE GREEN ROOM にて“A Song Bird”こと Kikiさんに初ライブしていただきました!!」

 つまり、前述の女性はこのKIKIさんという方のようである。


 マスターはお茶のブレンドも仕事の一つとしてしているそうである。詳細は企業秘密だと思うのでここでは書かないけれど、びっくりするような実験的ブレンドのお茶もある。

 ゆず、ほうじ茶、そば茶をブレンドしたお茶を飲ませていただく。そして、実験的に焼酎を入れてもらう。しかも、入れてくれたのはキンミヤ。なかなかに美味い。焼酎に負けないお茶割り用のお茶といえる。

 レーベンブロイ生ビール(500円)を最後にもう一杯。
 今日もお酒の物語があった。そして、最後のバックミュージックはジョン・コルトレーンの演奏で「my favorite things」

 「OVAL」(楕円)には、やはり my favorite things(私のお気に入り)が存在する。そして、楽しい実験が待っていてくれるのだ。

 (了)


   ※  ※  ※

 追記 2010.10.17

 こちらのお店では、斜め前の「京太」さんから出前を取ることが出来る。先日、たまたま京太さんにいる時も、「OVAL」さんからの出前の為、マスターが忙しそうであった。つまり、焼き鳥をつまみに、うまいウイスキーをいただくことが出来るのである。

   ※  ※  ※

 追記 2010.10.18

 公私ともに忙しかった為、上の記事の日付10月6日からしばらく「BAR OVAL」に顔を出せずにいた。そのうちに、実験の結果が出ていた。下の写真は「BAR OVAL」の表の看板。

 OVAL看板(表) ← 表看板 「BAR OVAL」
 
 そして、下写真は裏の顔である「japanese BBQ & sanding BAR DA宴」の看板。実際に「BAR OVAL」の看板の裏面である。

 DAEN看板 ← 裏看板 「japanese BBQ & sanding BAR DA宴」

 そして、次の写真は、新しく書かれた外メニュー。

 OVALメニュー(外) ← 「焼きそば300円 さんま一夜干200円、小あじ干物100円・・・」 「NO charge」の一言がうれしい。

 実験実践になったのである。面白い。

 
 
雪谷大塚 BAR「OVAL」
住所 東京都大田区雪谷大塚町7-13
電話 ?
定休日 日曜日
営業時間 18:00~01:00
交通 東急池上線雪谷大塚駅下車徒歩2分。


ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら

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雪谷大塚

Comments 3

居酒屋探偵DAITEN

一度お試しを

ベニヤ板様

いつもコメントありがとうございます。

是非、一度お試しください。
昨日も寄りました。
居酒屋探偵なのに、居酒屋ではなくバーを事務所的にさせてもらってます。
私にとっては帰ってくる場所になりつつあります。

ベニヤ板 いやいや taka

上池台だって 都会の一部なんだもんね

そうは仰らずに 教えてくださいな Bar
都会にいることにちょっと その しみじみしたり冴え冴えしたりする場所
状況を売るんじゃなくって それは「一藤」だけでもうよくって

自尊の空間 
思わせぶりの空虚で騙してくる白々しい意図が仄見えるとこじゃなくって
空間の質に触れさせてくれて 自分のなかの質の良さを気づける場所

乃木坂のCapucchoを思い出している
酷い仕事を終えたあとのジントニックの透明に夕陽が輝いてるのは極上だったもの
あれはラウンジかな あんな場所はもうないだろう 
今はBarなんだろうな Bar

  • 2010-10-19 (Tue) 02:39
  • REPLY
ベニヤ板

ストラクチャーが気になるのは職業柄で…

行きつ戻りつの楔が打ち込まれた構造が文を、意味内容を、
このバーを揺り動かしてちょっとなんだか堪らないものにさせるのだ。

わだかまりの官庁が至近であるのは拘りの難点なのだが、
世間の憂さをこれ以上背負い込みたくないのは山々なのだが、
行くぞー、おれも致し方なく絶対行くぞーー。意見は無用だぞーーー。

  • 2010-10-19 (Tue) 00:26
  • REPLY