蓮沼 居酒屋「パライソ」
居酒屋探偵DAITENの生活 第386回 2010年12月2日(木) 【地域別】 【時間順】 【がっかり集】
※2010年12月2日 620,000カウント通過 感謝!
蓮沼 居酒屋「パライソ」




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東急池上線の蓮沼駅の脇には踏み切りがある。その踏切を田園調布駅から蒲田駅まで運行されている東急バスが通っている。そのバス通りを蒲田の駅前方面に歩いてゆき、三つ目の「大田都税前」という交差点を左に曲がる。比較的広い道である。その道は二つ目の角から急に狭くなっている。そして、その角にある木造の建物の中に数軒のお店が入っているのだ。
その建物の角地に、以前地味な名前のお店が入っていた。そのお店が無くなって、数年前、なにやら楽しい名前の居酒屋さんが出来たのである。その楽しい名前とは「居酒屋パライソ」。
古典酒場的外観に似合わぬカタカナの「パライソ」とい名前が気になり、前を通る度に、是非入ってみたい思っていた。しかし、私が通る時は何故かいつもカウンター席が満席であった。それが今日は、曇りガラスを通して、カウンター席が空いているのが解ったのである。思い切って入ってみた。
メガネのマスターが「いらっしゃいませ」と元気に言ってくれる。おしぼりで手を拭きながら飲物を考える。
ピルスナー生ビール(440円)というのを頼んでみた。グラスで提供される生ビールである。カウンター席は5席。右手の奥に個室になっている小さな小上がり座敷があるようだ。カウンターの左端には常連らしきカップルの方々が座っていらっしゃった。
つまみは、かつお土佐造り(360円)を頼んでみた。さらに、合鴨つくね串2本(160円)を追加する。
2杯目はホッピーセット。メニューにはホッピー1瓶(300円)、中身(150円)と表記されている。いつものように氷り無しでお願いしてしまう。
「氷無しで、と言われるのはうちでは初めてです」とマスター。
こちらのお店では焼酎のボトルキープをされているお客さんが多いので、あくまでホッピーは割物という分類のようである。ゆえに、氷を入れるのが当然なのである。それをふまえた上で、「3冷ホッピー」についての説明を一通りさせてもらった。
「私が3冷で飲みたいだけで、人に押しつけるつもりもなければ、通ぶるつもりもありません」とお話した。
かつおをいただき、合鴨のつくねを食べる。どちらもリーズナブルな価格設定である。
「こちらはどのくらい経つんですか?」と聞いてみる。
「ええ、開店して3年4ヶ月ですね、よく続きましたあ」と笑顔。
「たしか、パライソって楽園とか・・・そういう意味ですよね」
「スペイン語で「天国」って意味でして、居酒屋じゃないんですけど、前に働いていた店からもらったんですよ」
カップルの方々が帰られ、入れ替わるように若い男性の方が入ってこられた。キープしてある焼酎を出してもらい、ホッピー瓶を注文された。ホッピー仲間である。
手造りギョウザ(270円)がこちらの人気商品であることは、蒲田の女王から情報をいただいて知っており、是非食べたいと思っていたのである。しかし、今日は平日、ニンニクのことで躊躇っていたのだ。
「手造りギョウザ・・・いいですね・・・でも、まだ木曜日なんで・・・」
「・・・うちのギョウザ、ニンニク使ってませんよ」
「そうですかあ、それなら話は違った、一人前お願いします・・・明日、仕事なんで躊躇っていたんですよ」
「大丈夫ですよ、うちのは本場の作りだから・・・」
3杯目はトマトサワー(350円)をお願いした。
「はい、トマトサワーです。お好みでタバスコをどうぞ、特に夏の暑い時なんかタバスコ入れると美味しいですよ。」とマスター。実際に入れてみると本当に美味しかった。
「奥に座敷があるんですね。何人くらい座れるんですか?」と聞く。
「だいたい、6人くらいは座れると思いますけど、最高9人入ったことがあります」とのこと。驚きである。 詳しく聞いてみると、その方々は第303回で紹介したあのお店の帰りに寄られた皆さんであったとのこと。まさに納得である。
餃子が出てきた。通常の餃子とは違う形の餃子が4つ。たしかにニンニクが入っておらず、とても美味しかった。
ここで、並びの常連の方のおすすめの一品に目がゆく。一種の裏メニュー的なもの。値段は350円であった。これが量も多く、とても美味しかった。
何を飲もうか、メニューを見ながら考える。すると、マスターがこう切り出した。
「そろそろ、日本酒ですか?」
当たりである。
「よく、解りますね・・・」
「いえいえ・・・いろいろと飲まれるんですねえ・・・」と笑顔のマスター。
「つまみによっていろいろと変えてみるんです」と答える。
まさか、「一種類を何杯も飲み続けたのでは、ブログの読者の方に、そのお店の飲み物や価格が伝わらないからなんです」などと、裏事情を話すわけにもゆかないのである。
福徳長というお酒を燗酒(310円)にしてもらった。
やがて、若い男性2人の方々が入ってこられた。お二人とも別々に来られて、そばで会ったのだそうである。外の雨足が強くなってきたようである。
最後に、美人まっこり(380円)をいただく。ここで、お店の常連の方々と乾杯などする。
思えば、5種類のお酒を飲んだことになる。これもまた珍しい。
御勘定をお願いする。つまみ4品、お酒5種5杯で3070円であった。楽しさについつい飲み過ぎてしまった。
マスターや常連の皆さんに声をかけお店を後にする。お酒やツマミの種類も豊富で単価も安い。まさに庶民の味方である。また一軒良い店をみつけてしまった。
傘を差し、冷たい雨の中に出てゆく。しかし、心は温かい。

蓮沼 居酒屋「パライソ」
住所 東京都大田区西蒲田6-18-18(1F南側)
電話 03-3734-1171
定休日 月曜休
営業時間 午後6時~
交通 東急池上線蓮沼駅下車徒歩3分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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Re: こんばんは