蒲田 鳥から揚げ「うえ山」
居酒屋探偵DAITENの生活 第388回 2010年12月26日(日) 【地域別】 【時間順】
蒲田 鳥から揚げ「うえ山」

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探偵事務所のマスターから2ヶ月近く前にもらった情報によれば、蒲田と蓮沼の間の踏切のところに、鳥の素揚げを食べさせる店が出来たとのことであった。その後、マスターも2回ほど行ったとのこと。探偵事務所で話を聞く度に、行ってみたい気持ちが高まっていたのである。
年末最後の日曜日の4時半頃、蒲田で買い物を済ませてからそのお店を探した。池上線の蒲田と蓮沼の間には踏切が四つあり、場所をきちんと把握していなかった為、探し歩いてしまった。
東急蒲田駅のガード脇の通称バーボン通り(蒲田東急駅前通り会)を駅前から歩いてゆく。この通り沿いには、駅前の方から順番に第249回で紹介した「立ち飲み・炙り安」、第220回の「立ち飲み処・うなぎ家」、第261回の立呑処「みつるちゃん」(串カツ)、第262回の立ち飲み・やきとん「豚番長」の4軒があり、さらに紹介をしていない某店もあり、立ち飲み酒場の宝庫である。
蒲田駅から数えて1つ目の踏切辺りで池上線が右、多摩川線が左へと分かれる。2つ目の踏切では、さらに離れた2本の線を挟んだ位置に真新しいビルが建っていて、必ずどちらかの線の踏切を渡らないとそのビルにたどり着くことが出来ない。池上線はこの踏切のところから右に急カーブする。その線路脇にも小さな中華料理店や居酒屋などが並んでいることを思い出した。右に曲がりながら歩いてゆくと、3つ目の踏切がすぐにあった。
蒲田駅西口の蒲田西口商店街の二つあるアーケード街、サンライズとサンロードのうち、長くて道幅の広いサンライズの方をまっすぐに歩いて行くとぶつかる踏切である。
その場所は15分程前に通ったばかりの場所であった。ふと右手の角を見ると、先程は閉まっていたシャッターが半分ほど上がっていたのである。そこから灯りが漏れている。店の上のテントには何も書いてない。看板もない。シャッターの下から中をのぞくとカウンターがあった。午後5時10分前である。ここに違いないと思い、少し駅の方まで戻って時間をつぶし、30分後に店の前に立った。すると、真っ白な暖簾が外に掛かり(上写真)、紙のメニューを貼っただけの簡単な看板が出してあった。(下写真)

池上線脇の狭い道と商店街の道に挟まれた台形のお店である。
暖簾をくぐり、サッシの引き戸を開ける。私の顔を見てすぐ、メガネをかけたマスターが
「胸しか無いんですけどいいですか?」とおっしゃった。
少し戸惑いながら、こう答えた。
「あっ、はい、胸好きですから・・・いや、胸肉好きですから・・・胸お願いします」。
一人で恥ずかしくなり笑ってしまう。
後ろ手で引き戸を閉め、中に入る。右手にL字カウンターがある。席数は七つ。カウンターの中は調理場である。左手にウェイティング席が8席ほどあった。その背後の壁に、パリの地図や美術展のポスターが貼ってあるのが面白い。右端の窓際の席に座った。大きな角を丸くした窓が3つ並んでいるのがまた面白い。(下写真)
←大きな角を丸くした窓が3つ。まるで電車の様である。
まずは、ビール中瓶(450円)をお願いする。ビールはキリンとアサヒの二種類。
事前に知った情報により、鳥のから揚げと少しづつ出てくるお通ししかメニューに無いことは知っていたので、すぐに出してくれたキリンビールを飲みながら黙って待った。
お通し(三品)(500円)のうち、煮込みが出てきた。食べる。うまい。根菜類の入った煮込みである。
店内にはカウンター席の一番奥に、常連に違いない人生の先輩の方が一人座っておられる。
その方とマスターの会話を聞きながらビールを飲む。
さらに、奴豆腐が出てきた。かつお節とネギがたっぷり掛けてある。
調理場の奥の揚げ鍋の前に立ち、じっくりと揚げるマスターの背中を見る。
三品目は、さば味噌煮。とても美味しい。以上三品で500円は安い。
2杯目はお酒にした。日本酒〈宮の雪〉(400円)を燗酒にしてもらう。
他に、飲み物は、焼酎水割り、ウーロン割り、レモンサワー、お湯割り等がいずれも350円である。
鳥素揚げのムネとモモは各600円、両方のセットは1200円である。他に食べ物のメニューはない。実に潔い。(下写真)
←実に潔いメニュー。
半身の鳥ムネ肉の素揚げがやってくる。生玉ねぎに乗っていた。熱いうちに集中して食べる。量も十分。一期に食べ終わった。美味い。他に何も言う必要がない。探偵事務所のマスターの情報は正しかったのである。
食べ終わり、少しだけ残った骨を見て、マスターがおっしゃる。
「よかったら、骨でスープとりますけど・・・」
「お願いします。」
マスターが小さな骨を持ってゆく。
しばらくして、マスターがスープを持ってきてくださる。
「薄い塩だけの味ですからお好みで胡椒をどうぞ」
本当に薄い塩味である。胡椒を少しいれていただく。上品な味である。
常連の方の奥様もやってこられた。楽しそうに会話されている。
焼酎水割り(350円)をもらった。
マスターが揚げた鳥皮を私のお皿の上に載せてくれる。おいしい。
マスターお一人だけなので、ずっと揚げ油の前のマスターの手元を見ながら何かお願いすることにしていた。
から揚げが仕上がり、常連の方の奥様の前に出された、そのタイミングを見て、お勘定をお願いした。
御勘定は1,900円。午後5時15分から6時5分まで50分ほどの滞在であった。
マスターにお休みを聞いてみると、まだ決めていないそうである。
長居は無用。三品のお通しで酒を飲み、唐揚げを堪能して帰る。それが良い。
鳥のから揚げ好きにとっての究極の店かもしれない。私としては、実に満足できるお店であった。
※ ※ ※
2012.7.8 追記
テレビ東京の番組、日曜ビッグバラエティ「味と人情てんこ盛り!激セマ繁盛店」の中で、こちらの鳥から揚げ「うえ山」さんが紹介されていた。
2012年7月8日(日)夜7時54分~夜9時48分放送
日曜ビッグバラエティ「味と人情てんこ盛り!激セマ繁盛店」
出演者【MC】大橋未歩(テレビ東京アナウンサー)/【ゲスト】あき竹城、石塚英彦、内山信二、芹那、はるな愛/【レポーター】内山信二、木下隆行(TKO)、迫文代、竹内都子、松村邦洋、渡辺直美
1年半が過ぎた。レポーターの迫文代さんに何か聞かれても恥ずかしそうに答えられずにいるマスターがよい味を出している。マスター頑張っているなと思い、素直にうれしい気持ちになった。

蒲田 鳥から揚げ「うえ山」
住所 東京都大田区西蒲田7-52-10
電話 ?
定休日 無休(定休日未定)
営業時間 17:00~23:00
交通 東急池上線・多摩川線蒲田駅下車徒歩5分。東急池上線蓮沼駅下車徒歩5分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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蒲田 鳥から揚げ「うえ山」




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探偵事務所のマスターから2ヶ月近く前にもらった情報によれば、蒲田と蓮沼の間の踏切のところに、鳥の素揚げを食べさせる店が出来たとのことであった。その後、マスターも2回ほど行ったとのこと。探偵事務所で話を聞く度に、行ってみたい気持ちが高まっていたのである。
年末最後の日曜日の4時半頃、蒲田で買い物を済ませてからそのお店を探した。池上線の蒲田と蓮沼の間には踏切が四つあり、場所をきちんと把握していなかった為、探し歩いてしまった。
東急蒲田駅のガード脇の通称バーボン通り(蒲田東急駅前通り会)を駅前から歩いてゆく。この通り沿いには、駅前の方から順番に第249回で紹介した「立ち飲み・炙り安」、第220回の「立ち飲み処・うなぎ家」、第261回の立呑処「みつるちゃん」(串カツ)、第262回の立ち飲み・やきとん「豚番長」の4軒があり、さらに紹介をしていない某店もあり、立ち飲み酒場の宝庫である。
蒲田駅から数えて1つ目の踏切辺りで池上線が右、多摩川線が左へと分かれる。2つ目の踏切では、さらに離れた2本の線を挟んだ位置に真新しいビルが建っていて、必ずどちらかの線の踏切を渡らないとそのビルにたどり着くことが出来ない。池上線はこの踏切のところから右に急カーブする。その線路脇にも小さな中華料理店や居酒屋などが並んでいることを思い出した。右に曲がりながら歩いてゆくと、3つ目の踏切がすぐにあった。
蒲田駅西口の蒲田西口商店街の二つあるアーケード街、サンライズとサンロードのうち、長くて道幅の広いサンライズの方をまっすぐに歩いて行くとぶつかる踏切である。
その場所は15分程前に通ったばかりの場所であった。ふと右手の角を見ると、先程は閉まっていたシャッターが半分ほど上がっていたのである。そこから灯りが漏れている。店の上のテントには何も書いてない。看板もない。シャッターの下から中をのぞくとカウンターがあった。午後5時10分前である。ここに違いないと思い、少し駅の方まで戻って時間をつぶし、30分後に店の前に立った。すると、真っ白な暖簾が外に掛かり(上写真)、紙のメニューを貼っただけの簡単な看板が出してあった。(下写真)

池上線脇の狭い道と商店街の道に挟まれた台形のお店である。
暖簾をくぐり、サッシの引き戸を開ける。私の顔を見てすぐ、メガネをかけたマスターが
「胸しか無いんですけどいいですか?」とおっしゃった。
少し戸惑いながら、こう答えた。
「あっ、はい、胸好きですから・・・いや、胸肉好きですから・・・胸お願いします」。
一人で恥ずかしくなり笑ってしまう。
後ろ手で引き戸を閉め、中に入る。右手にL字カウンターがある。席数は七つ。カウンターの中は調理場である。左手にウェイティング席が8席ほどあった。その背後の壁に、パリの地図や美術展のポスターが貼ってあるのが面白い。右端の窓際の席に座った。大きな角を丸くした窓が3つ並んでいるのがまた面白い。(下写真)

まずは、ビール中瓶(450円)をお願いする。ビールはキリンとアサヒの二種類。
事前に知った情報により、鳥のから揚げと少しづつ出てくるお通ししかメニューに無いことは知っていたので、すぐに出してくれたキリンビールを飲みながら黙って待った。
お通し(三品)(500円)のうち、煮込みが出てきた。食べる。うまい。根菜類の入った煮込みである。
店内にはカウンター席の一番奥に、常連に違いない人生の先輩の方が一人座っておられる。
その方とマスターの会話を聞きながらビールを飲む。
さらに、奴豆腐が出てきた。かつお節とネギがたっぷり掛けてある。
調理場の奥の揚げ鍋の前に立ち、じっくりと揚げるマスターの背中を見る。
三品目は、さば味噌煮。とても美味しい。以上三品で500円は安い。
2杯目はお酒にした。日本酒〈宮の雪〉(400円)を燗酒にしてもらう。
他に、飲み物は、焼酎水割り、ウーロン割り、レモンサワー、お湯割り等がいずれも350円である。
鳥素揚げのムネとモモは各600円、両方のセットは1200円である。他に食べ物のメニューはない。実に潔い。(下写真)

半身の鳥ムネ肉の素揚げがやってくる。生玉ねぎに乗っていた。熱いうちに集中して食べる。量も十分。一期に食べ終わった。美味い。他に何も言う必要がない。探偵事務所のマスターの情報は正しかったのである。
食べ終わり、少しだけ残った骨を見て、マスターがおっしゃる。
「よかったら、骨でスープとりますけど・・・」
「お願いします。」
マスターが小さな骨を持ってゆく。
しばらくして、マスターがスープを持ってきてくださる。
「薄い塩だけの味ですからお好みで胡椒をどうぞ」
本当に薄い塩味である。胡椒を少しいれていただく。上品な味である。
常連の方の奥様もやってこられた。楽しそうに会話されている。
焼酎水割り(350円)をもらった。
マスターが揚げた鳥皮を私のお皿の上に載せてくれる。おいしい。
マスターお一人だけなので、ずっと揚げ油の前のマスターの手元を見ながら何かお願いすることにしていた。
から揚げが仕上がり、常連の方の奥様の前に出された、そのタイミングを見て、お勘定をお願いした。
御勘定は1,900円。午後5時15分から6時5分まで50分ほどの滞在であった。
マスターにお休みを聞いてみると、まだ決めていないそうである。
長居は無用。三品のお通しで酒を飲み、唐揚げを堪能して帰る。それが良い。
鳥のから揚げ好きにとっての究極の店かもしれない。私としては、実に満足できるお店であった。
※ ※ ※
2012.7.8 追記
テレビ東京の番組、日曜ビッグバラエティ「味と人情てんこ盛り!激セマ繁盛店」の中で、こちらの鳥から揚げ「うえ山」さんが紹介されていた。
2012年7月8日(日)夜7時54分~夜9時48分放送
日曜ビッグバラエティ「味と人情てんこ盛り!激セマ繁盛店」
出演者【MC】大橋未歩(テレビ東京アナウンサー)/【ゲスト】あき竹城、石塚英彦、内山信二、芹那、はるな愛/【レポーター】内山信二、木下隆行(TKO)、迫文代、竹内都子、松村邦洋、渡辺直美
1年半が過ぎた。レポーターの迫文代さんに何か聞かれても恥ずかしそうに答えられずにいるマスターがよい味を出している。マスター頑張っているなと思い、素直にうれしい気持ちになった。

蒲田 鳥から揚げ「うえ山」
住所 東京都大田区西蒲田7-52-10
電話 ?
定休日 無休(定休日未定)
営業時間 17:00~23:00
交通 東急池上線・多摩川線蒲田駅下車徒歩5分。東急池上線蓮沼駅下車徒歩5分。
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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Re: 明けましておめでとうございます