蒲田 立ち飲み「とっちゃん」 第4回
居酒屋探偵DAITENの生活 第391回 2011年1月15日(土) 【地域別】 【時間順】
※2011年1月16日 650,000カウント通過 感謝!
蒲田 立ち飲み「とっちゃん」 第4回

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最近、お酒を飲む機会を少し減らそうと思っている。
味わいある酒場での「酒」ではなく、「家飲み(晩酌)」や「歩き飲み(散歩飲み)」を減らそうと思っているのである。「酒」は「友」である。しかし、どんなに「良き友」であっても「友」は毎日を共にする相手とは違う。お互いの分野でそれぞれが生き、時には問題を抱え、あるいは喜びを得た時に、それについて語り合いたい相手が「友」である。「良き友」とは長く付き合ってゆきたいものである。「酒」もまた同じである。あまり飲み過ぎて、「友」と別れなければならないような状態にはなりたくない。ゆえに、我が「良き友」=「酒」との淡交を心がけたいと思う。出来るかどうかは、ちょっと自信がないけれど・・・。
などと書いておいて、やはり、今日もまた1軒では済まなかった。
前回のお店を出ると、京急蒲田商店街「あすと」のメインのアーケード街に出て左に曲がる。右へ入る路地、左に入る路地があり、次の右に入る路地を入ってゆく。その路地の二つ目の十字路の左向こう角にあるのが今や有名店になりつつある立ち飲み「とっちゃん」である。過去3回紹介している。
店内をのぞくと、L字カウンターの奥の方が空いている様子。カウンター前に立つ皆さんに声をかけながら奥へ行く。カウンターの奥にも四人くらいが立てる立ちのみテーブルがあり、そこにはお二人が立っておられた。カウンターの中は若きマスターと女性の方一人。
カウンター前に立ってすぐに、こちらのお店の定番のフローズンホッピー(395円)を頼んだ。冷えたホッピージョッキとホッピー瓶を女性が用意する。マスターが隣で冷凍庫からキンミヤ焼酎の一升瓶を出して蓋を開け、逆さにして、ステンレス製の計量カップにシャリシャリに氷った焼酎を出す。女性がホッピージョッキにホッピーを1本全量注いだ後、すかさずマスターが計量カップの中身を入れる。ガラス製のマドラーを入れ、フローズンホッピーの完成である。この手順を見ているのが楽しい。
フローズンホッピー、これもまたホッピーを飲む為の1つのスタイルである。しかし、管理と手間がかかるので、なかなかお目に掛かることは少ない。
久しぶりのフローズンホッピーはとても美味しかった。
定番料理のマカロニサラダ(200円)とネギマ(80円)2本を頼む。ネギマは塩である。
女性の方がマカロニサラダを見せて、
「マカロニサラダには胡椒は?」とおっしゃる。
「是非、たっぷりお願いします」と答える。
固めに茹でられたマカロニサラダが今日もまた美味しかった。やはり胡椒がきいている。ネギマも美味しい。
やがて、お二人の方が入ってこられ、私の左隣に立たれた。席を譲り合うのは繁盛店であるこちらの店では当たり前の光景である。
どうやら、赤羽、十条の辺りで5軒ほど廻ってこられたようである。その他、西武池袋線の秋津辺りの話もされている。秋津も紹介してみたい場所である。秋津で最後に飲んだのは20年近く前かもしれない。
2杯目は、黒ホッピーのフローズンホッピー(395円)をお願いした。白と同じように二人の共同作業で作ってくれた黒ホッピーも美味い。
今日も機敏な動きできちんとホッピーが作られていた。その様子が気持ち良い。ふと、周囲を見れば、カウンターでホッピーを飲んでおられない方はいなかった。
少しだけ並びの方とお話をする。
「赤羽から十条にいかれたのですね?」
「はい」
「あの辺りは良い酒場が多いですね」
「まずは集まったのは、王子なんですけど」
「そうですか、王子だと・・・あのお店ですね」
午後7時20分から50分まで30分の滞在。お勘定は1370円であった。
JR蒲田方面へ歩く。午後8時過ぎであったので、途中、新年会のちょうど解散場面に何度も出くわした。
「今年もよろしくおねがいします」
「こちらこそよろしくお願いします」
この日の蒲田の街には活気があった。以前ならば3軒目、4軒目と行ってしまうのだが、今日のところはささやかなお土産を買って家路につくことにする。
女性がJR蒲田西口駅前でキーボードを弾きながら歌っていた。20人程の方が周りを囲んでいる。美しい声と優しい歌詞が心に響く。人々は優しい言葉に飢えているのかもしれない。元気な励ましの言葉より、小さな気遣いが欲しいのかもしれない。
(了)
第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第248回 2009年8月15日(土)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第201回 2009年4月18日(土)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第129回 2008年8月13日(土)

蒲田 立ち飲み「とっちゃん」
住所 東京都大田区蒲田4-3-4
電話 03-3734-0709
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~23:30
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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最近、お酒を飲む機会を少し減らそうと思っている。
味わいある酒場での「酒」ではなく、「家飲み(晩酌)」や「歩き飲み(散歩飲み)」を減らそうと思っているのである。「酒」は「友」である。しかし、どんなに「良き友」であっても「友」は毎日を共にする相手とは違う。お互いの分野でそれぞれが生き、時には問題を抱え、あるいは喜びを得た時に、それについて語り合いたい相手が「友」である。「良き友」とは長く付き合ってゆきたいものである。「酒」もまた同じである。あまり飲み過ぎて、「友」と別れなければならないような状態にはなりたくない。ゆえに、我が「良き友」=「酒」との淡交を心がけたいと思う。出来るかどうかは、ちょっと自信がないけれど・・・。
などと書いておいて、やはり、今日もまた1軒では済まなかった。
前回のお店を出ると、京急蒲田商店街「あすと」のメインのアーケード街に出て左に曲がる。右へ入る路地、左に入る路地があり、次の右に入る路地を入ってゆく。その路地の二つ目の十字路の左向こう角にあるのが今や有名店になりつつある立ち飲み「とっちゃん」である。過去3回紹介している。
店内をのぞくと、L字カウンターの奥の方が空いている様子。カウンター前に立つ皆さんに声をかけながら奥へ行く。カウンターの奥にも四人くらいが立てる立ちのみテーブルがあり、そこにはお二人が立っておられた。カウンターの中は若きマスターと女性の方一人。
カウンター前に立ってすぐに、こちらのお店の定番のフローズンホッピー(395円)を頼んだ。冷えたホッピージョッキとホッピー瓶を女性が用意する。マスターが隣で冷凍庫からキンミヤ焼酎の一升瓶を出して蓋を開け、逆さにして、ステンレス製の計量カップにシャリシャリに氷った焼酎を出す。女性がホッピージョッキにホッピーを1本全量注いだ後、すかさずマスターが計量カップの中身を入れる。ガラス製のマドラーを入れ、フローズンホッピーの完成である。この手順を見ているのが楽しい。
フローズンホッピー、これもまたホッピーを飲む為の1つのスタイルである。しかし、管理と手間がかかるので、なかなかお目に掛かることは少ない。
久しぶりのフローズンホッピーはとても美味しかった。
定番料理のマカロニサラダ(200円)とネギマ(80円)2本を頼む。ネギマは塩である。
女性の方がマカロニサラダを見せて、
「マカロニサラダには胡椒は?」とおっしゃる。
「是非、たっぷりお願いします」と答える。
固めに茹でられたマカロニサラダが今日もまた美味しかった。やはり胡椒がきいている。ネギマも美味しい。
やがて、お二人の方が入ってこられ、私の左隣に立たれた。席を譲り合うのは繁盛店であるこちらの店では当たり前の光景である。
どうやら、赤羽、十条の辺りで5軒ほど廻ってこられたようである。その他、西武池袋線の秋津辺りの話もされている。秋津も紹介してみたい場所である。秋津で最後に飲んだのは20年近く前かもしれない。
2杯目は、黒ホッピーのフローズンホッピー(395円)をお願いした。白と同じように二人の共同作業で作ってくれた黒ホッピーも美味い。
今日も機敏な動きできちんとホッピーが作られていた。その様子が気持ち良い。ふと、周囲を見れば、カウンターでホッピーを飲んでおられない方はいなかった。
少しだけ並びの方とお話をする。
「赤羽から十条にいかれたのですね?」
「はい」
「あの辺りは良い酒場が多いですね」
「まずは集まったのは、王子なんですけど」
「そうですか、王子だと・・・あのお店ですね」
午後7時20分から50分まで30分の滞在。お勘定は1370円であった。
JR蒲田方面へ歩く。午後8時過ぎであったので、途中、新年会のちょうど解散場面に何度も出くわした。
「今年もよろしくおねがいします」
「こちらこそよろしくお願いします」
この日の蒲田の街には活気があった。以前ならば3軒目、4軒目と行ってしまうのだが、今日のところはささやかなお土産を買って家路につくことにする。
女性がJR蒲田西口駅前でキーボードを弾きながら歌っていた。20人程の方が周りを囲んでいる。美しい声と優しい歌詞が心に響く。人々は優しい言葉に飢えているのかもしれない。元気な励ましの言葉より、小さな気遣いが欲しいのかもしれない。
(了)
第3回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第248回 2009年8月15日(土)
第2回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第201回 2009年4月18日(土)
第1回紹介 居酒屋探偵DAITENの生活 第129回 2008年8月13日(土)

蒲田 立ち飲み「とっちゃん」
住所 東京都大田区蒲田4-3-4
電話 03-3734-0709
定休日 日曜・祝日
営業時間 16:00~23:30
交通 京浜急行京急蒲田駅下車徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
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Re: 友