高田馬場 炭火焼き「鳥やす支店」
居酒屋探偵DAITENの生活 第419回 2011年4月30日(土) 【地域別】 【時間順】
高田馬場 炭火焼き「鳥やす支店」

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修復工事の為、親友のGAIと父の墓を訪れるのも3回目となった。前回の植木の撤去工事に続いて、今回はセメントを使った工事であった。
親友と二人、田園風景の広がる地域にある小さな霊園の一画、どこまでも続く「高圧線」の下で、セメントをこね、コテを使い、「墓」を修復している。この行為そのものが「葬儀」の一部のように思え、ドラマの1シーンのようであった。GAIは丁寧に仕事をしてくれた。静かに作業を続けていると、様々な思い出が甦ってくる。そして、「この時代、我々はどこへ行くのだろうか?」。そんなことばかり考えてしまう。墓に手を合わせ、40年前に別れたその人に「またくるね」と声をかけて、その場を離れた。
※ ※ ※
予定の作業を終え、西武新宿線に乗り、高田馬場をめざした。
高田馬場駅で降り、東口側のロータリーを渡る。若い日々、この街をGAIと共に時々訪れた。私にとっては一時期毎日通った街でもある。
早稲田通りを渡り、東に向かって少し歩く。当時と同じように目的の店、炭火焼き「鳥安支店」の前まで行ってみた。開店の時間まで1時間近くある。そこで、例によって、コンビニで缶ビール(低カロリー発泡酒)を買い、すぐ裏の方を流れる神田川までゆく。川沿いの車止めに座り、二人並んで飲んだ。また、今日も供養の酒である。両岸から張られたロープに鯉のぼりがたくさんさげられ、風にそよいでいる。こういう風景を眺めるのは久しぶりであった。(写真)
← 神田川の鯉のぼり
再び、「鳥やす支店」の前まで戻った。5時の開店まで10分ほどあった。店内は暗い。男女の若者グループが遠巻きにして、心配そうに中をのぞいたりしている。そこで、店の中に入って「外でたくさん待ってますよ」と声をかけてみた。「ちょっとお待ちください」の声。すると、「ありがとうございます」と育ちの良さそうな女学生らしき女性が笑顔で言ってくれる。
ほんの少しだけ早めに開けてもらい、我々は奥へすすむ。
「おいおい、あの子たちより先に入っちゃうのかよ」とGAIが背後で心配している。そう言われてみればそうである。でもどんどん進んでしまうのであった。
第141回と第244回で紹介した炭火焼き「鳥やす本店」は有名店である。どちらの回もやはり父の墓参りの帰りであった。第141回で紹介した時点では、こちらのお店が「鳥やす」さんの支店であることをすっかり失念してしまっていた。やはり、30年の月日が流れたのである。
その後、思い出して、一度是非あのころのようにGAIと二人で来店したいと思っていたのである。
因みに、本店は吉田類さんも紹介されている。
大根おろし小(60円)がお通しとして二つ出てくる。飲み物は生ビール中(380円)を2つ頼む。
焼き物はぼんちり(70円)を4本、なん骨(80円)を2本、ホーデン(90円)を2本頼む。
こちらのお店の特徴は煮込みが二種あること。その二種類を両方頼む。もつ煮込(300円)と手羽先と根野菜の煮込み(300円)である。
焼き物がやってくる。GAIがホーデンを懐かしむ。
「もっと丸かったような気がするなあ」と言う。
ちょっと平べったいホーデンであった。
また、「このぼんちりはうまいなあ」と絶賛である。
2種類の煮込みがやってくる。両方ともそれぞれに違った旨みがある。
酒富翁常温(320円)を2杯頼んだ。利き酒一合ぐい呑みが2つ置かれ、そこに一升瓶で酒が注がれる。真っ白な器の底に藍色の同心円が2つ描かれている。いわゆる「蛇の目」である。このぐいのみを使って酒を飲むのは久しぶりだ。是非、家に置いて使いたいと思う。
右端に「目に言う」と書かれた手書きメニューを眺める。様々なものがある。メニューが楽しい店はよい。
午後5時から6時まで1時間ほどの滞在。御勘定は2人で2,880円(税込)であった。
若者グループは入口を入って右手の大きなテーブル席に座ったようだ。さきほどの若い女性と目が会うと、笑顔で会釈をしてくれた。周りの若者たちもつられて頭を下げてくれる。さきほどより人数が増えている。この街の隣町にある有名大学の皆さんだろうか。こんな小さなことがうれしいのである。
さて、ホーデンを食べ、般若湯が入ってすっかり御機嫌がよくなってしまった願人坊主二人は、次の「お寺」へと向かうのであった。
(つづく)

高田馬場 炭火焼き「鳥やす支店」
住所 東京都新宿区高田馬場2-14-4
電話 03-3209-9987
営業時間 月~土・祝前11:30~15:00/月~日・祝・祝前17:00~23:30
定休日 日曜日(第3日曜は営業)
交通 JR高田馬場駅徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
高田馬場 炭火焼き「鳥やす支店」




修復工事の為、親友のGAIと父の墓を訪れるのも3回目となった。前回の植木の撤去工事に続いて、今回はセメントを使った工事であった。
親友と二人、田園風景の広がる地域にある小さな霊園の一画、どこまでも続く「高圧線」の下で、セメントをこね、コテを使い、「墓」を修復している。この行為そのものが「葬儀」の一部のように思え、ドラマの1シーンのようであった。GAIは丁寧に仕事をしてくれた。静かに作業を続けていると、様々な思い出が甦ってくる。そして、「この時代、我々はどこへ行くのだろうか?」。そんなことばかり考えてしまう。墓に手を合わせ、40年前に別れたその人に「またくるね」と声をかけて、その場を離れた。
※ ※ ※
予定の作業を終え、西武新宿線に乗り、高田馬場をめざした。
高田馬場駅で降り、東口側のロータリーを渡る。若い日々、この街をGAIと共に時々訪れた。私にとっては一時期毎日通った街でもある。
早稲田通りを渡り、東に向かって少し歩く。当時と同じように目的の店、炭火焼き「鳥安支店」の前まで行ってみた。開店の時間まで1時間近くある。そこで、例によって、コンビニで缶ビール(低カロリー発泡酒)を買い、すぐ裏の方を流れる神田川までゆく。川沿いの車止めに座り、二人並んで飲んだ。また、今日も供養の酒である。両岸から張られたロープに鯉のぼりがたくさんさげられ、風にそよいでいる。こういう風景を眺めるのは久しぶりであった。(写真)

再び、「鳥やす支店」の前まで戻った。5時の開店まで10分ほどあった。店内は暗い。男女の若者グループが遠巻きにして、心配そうに中をのぞいたりしている。そこで、店の中に入って「外でたくさん待ってますよ」と声をかけてみた。「ちょっとお待ちください」の声。すると、「ありがとうございます」と育ちの良さそうな女学生らしき女性が笑顔で言ってくれる。
ほんの少しだけ早めに開けてもらい、我々は奥へすすむ。
「おいおい、あの子たちより先に入っちゃうのかよ」とGAIが背後で心配している。そう言われてみればそうである。でもどんどん進んでしまうのであった。
第141回と第244回で紹介した炭火焼き「鳥やす本店」は有名店である。どちらの回もやはり父の墓参りの帰りであった。第141回で紹介した時点では、こちらのお店が「鳥やす」さんの支店であることをすっかり失念してしまっていた。やはり、30年の月日が流れたのである。
その後、思い出して、一度是非あのころのようにGAIと二人で来店したいと思っていたのである。
因みに、本店は吉田類さんも紹介されている。
大根おろし小(60円)がお通しとして二つ出てくる。飲み物は生ビール中(380円)を2つ頼む。
焼き物はぼんちり(70円)を4本、なん骨(80円)を2本、ホーデン(90円)を2本頼む。
こちらのお店の特徴は煮込みが二種あること。その二種類を両方頼む。もつ煮込(300円)と手羽先と根野菜の煮込み(300円)である。
焼き物がやってくる。GAIがホーデンを懐かしむ。
「もっと丸かったような気がするなあ」と言う。
ちょっと平べったいホーデンであった。
また、「このぼんちりはうまいなあ」と絶賛である。
2種類の煮込みがやってくる。両方ともそれぞれに違った旨みがある。
酒富翁常温(320円)を2杯頼んだ。利き酒一合ぐい呑みが2つ置かれ、そこに一升瓶で酒が注がれる。真っ白な器の底に藍色の同心円が2つ描かれている。いわゆる「蛇の目」である。このぐいのみを使って酒を飲むのは久しぶりだ。是非、家に置いて使いたいと思う。
右端に「目に言う」と書かれた手書きメニューを眺める。様々なものがある。メニューが楽しい店はよい。
午後5時から6時まで1時間ほどの滞在。御勘定は2人で2,880円(税込)であった。
若者グループは入口を入って右手の大きなテーブル席に座ったようだ。さきほどの若い女性と目が会うと、笑顔で会釈をしてくれた。周りの若者たちもつられて頭を下げてくれる。さきほどより人数が増えている。この街の隣町にある有名大学の皆さんだろうか。こんな小さなことがうれしいのである。
さて、ホーデンを食べ、般若湯が入ってすっかり御機嫌がよくなってしまった願人坊主二人は、次の「お寺」へと向かうのであった。
(つづく)

高田馬場 炭火焼き「鳥やす支店」
住所 東京都新宿区高田馬場2-14-4
電話 03-3209-9987
営業時間 月~土・祝前11:30~15:00/月~日・祝・祝前17:00~23:30
定休日 日曜日(第3日曜は営業)
交通 JR高田馬場駅徒歩3分
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ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
Re: レディホーデン