蒲田 炭火焼やきとり「とり薪」蒲田東口店
居酒屋探偵DAITENの生活 第439回 2011年8月7日(日) 【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】
※2011年8月9日 790,000カウント通過。感謝!
蒲田 炭火焼やきとり「とり薪」蒲田東口店




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期待しないまま、偶然会いたかったものに会えた時はうれしいものである。
日曜日の午後3時過ぎにJR蒲田駅の東口側に行ってみると、駅前ロータリーの左手の大通りが通行止めされて「歩行者天国」になっていた。8月5日から7日まで開催される「大蒲田祭」というお祭りの為である。
ちょうど、大田区役所くすのき連が阿波踊りを踊っている真っ最中であった。そして、御輿もたくさん集まっていた。しばらく阿波踊りや御輿を見てから路地裏へと入る。
そこは、立ち飲み「かるちゃん」、立ち飲み「さしみや五坪」、立呑処「ちょっと酔ってこ きらら」などの立ち飲み店が集まっている四つ角であった。まだ午後4時を過ぎたばかり、しかも日曜は営業していないお店ばかりである。
どこかやってるお店は無いかと思いながら、立呑処「ちょっと酔ってこ きらら」の先の路地をのぞいてみた。
すると、そこに黄色い地に赤と黒の見慣れたテントを発見した。炭火焼やきとり「とり薪」である。これは、京急蒲田駅の西口アーケードの一画で長年営業して、最近閉店したという情報を得たばかりの「とり薪」さんが移転再開したお店に違いないと思った。
縄のれんをくぐって中に入る。右手すぐに焼台、その先の右手にカウンター席7席。カウンターの中は調理場である。左手には6人掛テーブル席が3つ、合計18人分の席が並んでいる。テーブルとカウンターの間が広くとってあるのは、京急蒲田駅近くにあったお店と似ている。
カウンターの中には、第390回で紹介した炭火焼やきとり「とり薪・京急蒲田店」でマスターをされていた方のお顔を発見した。
「やはり、そうであったか」と心の中でつぶやく。うれしい偶然である。
お通しは、なすの煮浸しである。うまい。二階で宴会も出来るらしく、総席数は60席あるらしい。
まず、一杯目はホッピーセット白(380円)の氷無しと煮込み(380円)を迷わずお願いする。
ホッピーセットの焼酎は、氷無しであるというのに、ジョッキの真ん中近くまで入っている。これは私には1杯としては濃すぎる量である。
お店の若い方にグラスを頼むと、サワーグラスをくれた。そこへ焼酎の半分を移して、白ホッピーの瓶を逆さまにして勢いよくホッピーを投入する。飲む。うまい。
煮込みがやってくる。この煮込みは肉が主で根菜が少しだけ入っているタイプ。無駄な脂分がきちんと取り除かれており、飽きが来ず、実に美味いのである。まさに「パクパクと」食べてしまった。
煮込みを食べ終え、白ホッピー外(瓶)(200円)を頼んだ。残り焼酎をジョッキに入れ、ホッピーを投入、2杯目を飲み始める。その後、マスターの手が空いた頃合いを見て声をかける。
「あの、焼き物いいですか?」
「どうぞ」
「若鶏、タン、かしら、なんこつをお願いします」
「塩ですか?、タレですか?」
「塩でお願いします」
いつもながら、この会話が好きである。こちらのお店は、焼き鳥ともつ焼きの両方があり、各1本から頼むことが出来るのが良い。若鶏は120円、その他は100円であった。
今の「京急蒲田駅」は、昔は「京浜蒲田駅」だったという話で、先客の皆さんが盛り上がっていた。
後で調べてみると、1987年(昭和62年)6月1日に今の「京急蒲田駅」に改称したそうである。
同じ時に、京浜川崎駅も京急川崎駅に、京浜鶴見駅も京急鶴見に、京浜田浦駅も京急田浦駅に、京浜長沢駅も京急長沢駅にそれぞれ改称したそうである。
たしかに、皆さんの話を聞いているうちに、小さかった頃、「京浜川崎」と呼んでいたことを思い出した。
焼き物がやってくる。どれも美味い。以前と同じように青のりがたっぷり皿の上にのっている。これを付けて食べるのである。
売り切れ御免と短冊に書いてあるカツオの刺身(550円)を3品目に頼む。煮込み、焼き物、刺身の3種を食べるのが居酒屋のゴールデンコースである。
刺身に会うのはやはり日本酒。北海道の男山(600円)を選んだ。
カツオが出てくる直前に、「にんにくとショウガ、どちらにしますか?」と聞かれる。今日は日曜日、ゆえにショウガである。土曜ならばニンニクにしたかもしれない。玉葱を薄く切ったものもついてきた。この組み合わせが好きだ。
北海道男山の一升瓶の封が目の前で切られた。口開けである。
一升瓶からマスターがマスに入ったグラスに酒をそそいでくれる時に、質問してみた。
「いつからこちらに移られたんですか?」
「5月です。」
これだけの会話に感動する。
以前、お顔を見たような気がする男性の一人客が二人、次々と入ってきた。皆さん無口で静かに飲んでいる。
お勘定をお願いすると2,780円であった。
お休みを聞いてみると、定休日は無いとのこと。営業時間は、日曜は朝10時から夜12時まで。平日は午後6時から同じ12時まで。日曜日の昼酒に最適である。
4時15分から5時半迄1時間15分ほどの滞在。外に出ると雷の音が聞こえた。
変わらず良いお店であった。場所は変わっても「人」さえ同じように頑張ってくれれば大丈夫なのである。これは「復興」も同じかもしれない。場所にこだわるよりも「人」を大切にするべきである。そんなことを考える。
蒲田駅のメインストリートに戻ってみた。まだ交通規制は解かれていない。阿波踊りの方々の姿もなく、御輿もない。祭りのスタッフの方々が道路の掃除をしている。空はまだ明るく、時折、遠雷が聞こえた。

蒲田 炭火焼やきとり「とり薪」蒲田東口店
住所 東京都大田区蒲田5-22-7
電話 03-5703-0380
定休日 年中無休
営業時間 月曜~土曜 18:00~24:00 日曜日 10:00~24:00
交通 JR蒲田駅下車徒歩4分/京浜急行京急蒲田駅下車徒歩6分/東急池上線・多摩川線蒲田駅下車徒歩5分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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