二子新地 焼とり「山吹」
居酒屋探偵DAITENの生活 第460回 2011年11月20日(日) 【地域別】 【時間順】
二子新地 焼とり「山吹」

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溝の口散策
前回訪問した登戸駅からJR南武線に乗って、探偵事務所のMマスターと私は武蔵溝ノ口駅で降りた。
JR南武線と小田急線の二つの駅を結ぶコンコースを行きとは逆に歩いて、小田急線の溝の口駅の改札口まで行く。しかし、改札には入らず溝の口駅西口に出た。そこには、ほぼ半円を描くように大きく曲がった道があり、この道が「溝の口西口商店街」(下写真)となっている。
←「溝の口西口商店街入口」
溝の口西口商店街のJR南武線の北側の部分は居酒屋ファンの間では有名な場所であり、その中心の店が焼きとり「かとりや」さんである。「居酒屋探偵DAITENの生活」では、初期の第72回で紹介している。日曜日は残念ながら休みであり、ひっそりとしている。(下写真)。
←焼きとり「かとりや」
さらに、かとりやの先の分岐を左へ行くと、もう一軒の有名店、串焼き「いろは」さんが右手にある。こちらも2008年5月17日の第101回で紹介した。やはり残念ながら休みである。(下写真)
←串焼き「いろは」
「いろは」さんの先に南武線の踏切があり、そこを西側に渡った。踏切脇から「溝の口西口商店街」
の建物群が見えた。この位置から撮影したのは、まったく初めてである。暮れゆく陽の光に照らされたその姿は、なにやら、なにかの遺跡のように見えて、不思議な感覚をおぼえた。
←「溝の口西口商店街」の建物群
少し先の街道沿いに第18回で紹介した大衆酒場「ひさもと」さんがあるはずであるが、提灯の灯りが見えず、前まで行ってみることもしないまま、左手に曲がった。そして、東急田園都市線のガード手前の左手の路地に入る。左右にホルモン料理店がある路地で、その先にある歩道橋を渡って、再び、「溝の口西口商店街」へ降り立った。
←「溝の口西口商店街」の線路に面した看板
この後、少し周辺を散策してからMマスターの記憶に頼って、次の店を探すため、東急田園都市線に乗った。そして、降り立った街は二つ隣の二子新地駅であった。
二子新地の深い味わいの店
「新地」という言葉には、ある味わいがある。
調べてみると、「新地」とは居住地や商業地として新しく拓かれた土地のことを指すそうで、そこに人の流れを呼び込む為に、遊郭などが作られたことも多かったそうで、今時の言葉を使えば、風俗営業店の多い歓楽街を「新地」と呼ぶイメージがある。
かつて、江戸幕府が江戸を守るため、多摩川に橋をかけることを制限していたため、ここに「二子の渡し」があったそうである。その後、橋が架けられ、「芸者置屋」「料理屋」「待合」からなる、いわゆる「三業地」が作られたようである。
私が小さかった頃はこの「三業地」の名残があり、「二子新地」の前なので、「二子新地前」という駅名であった。当時、子供達は「二子新地前」を「ふたごしんじまえ」と、ふざけて言ったものである。そのこともあってか、1977年に駅名は「二子新地」に改名された。
二子新地駅で降り立つと、改札前を商店街が通っている。あまり店舗数も多くない、静かな商店街である。駅の西側に、「養老乃瀧」があったり、他にも気になるお店もあった。しかし、再び駅前へ戻り、東側に歩いてみることにした。
商店街を歩いてゆくと、左手の路地に入る角地に、Mマスターの記憶通り、焼とり「山吹」という、素晴らしい「物件」があった。
外のアクリル看板が消えている。茶色の暖簾には「やきとり」と書かれ、店の上には、「うなぎ、天ぷら、やきとり 山吹」と大きく書いてある。正面から見ると、店の左手は、えびフライ、焼き魚、焼き鳥などのかなり汚れた商品見本が並ぶガラスケースになっている。以前は、居酒屋さんというよりも割烹に近い業態であったのかもしれない。
店内に入る。照明は暗めに抑えられている。右手に一直線のカウンターがあり、中で女将さんが忙しそうに働いておられる。左手には広めの小上がり席があり、卓数は五つほど。カウンターに一人、一番奥の卓に一人の方が座っいる。カウンター席の真ん中辺りに座ることにした。
カウンター席に座ると、Mマスターと二人、ホッピーセット(350円)を注文する。
ホッピーは完成品で出てくるタイプ、レモンが入っている川崎スタイル。お通しの浅漬けがうまかった。
かしら、たん、はつ、しろ、なんこつの五種類を塩で二本づつお願いする。肉片は小ぶりなれど、値段は各70円でと安い。
テレビでは、大相撲11月場所の中継が流れていた。これまで何度も書いているけれど、日曜日の夕暮れ時、居酒屋で相撲中継を見るのが好きである。
時間はゆっくりと流れ、軍配があがると加速、そして、ふたたびゆっくりとした流れに戻る。あの感覚が好きだ。
午後六時近くなって次々にお客さんが登場され、カウンター席は八割方埋まってしまった。常連だけが入る地元のお店である。女将さんが忙しいと、女性のお客さんが他のお客さんの面倒を見てくれる。助け合い酒場である。
ホッピーの次は、瓶ビール大・サッポロ黒ラベル(560円)をもらい、グラスを二つもらって二人で飲んだ。
途中、携帯にメールが入り、Mマスターは二子玉川で待ち合わせがあるそうで、二子橋を渡って近くの二子玉川方面へ歩いてゆかれた。お勘定を二人で2660円。
駅まで来て、Mマスターと別れた。私は「二子新地駅」から再び田園都市線に乗り、帰路に就いた。
Mマスターに後で聞いてみれば、私とこの日に歩いた三軒の後、また三軒をはしごしたそうである。Mマスター恐るべしである。
(了)

二子新地 焼とり「山吹」
住所 神奈川県川崎市高津区諏訪1-11-7
電話 044-811-9881
定休日 ?
営業時間 ?
交通 東急田園都市線二子新地駅下車徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい方はこちらを是非ごらんください→ 守輪咲良のSAKURA ACTING PLACE
二子新地 焼とり「山吹」




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溝の口散策
前回訪問した登戸駅からJR南武線に乗って、探偵事務所のMマスターと私は武蔵溝ノ口駅で降りた。
JR南武線と小田急線の二つの駅を結ぶコンコースを行きとは逆に歩いて、小田急線の溝の口駅の改札口まで行く。しかし、改札には入らず溝の口駅西口に出た。そこには、ほぼ半円を描くように大きく曲がった道があり、この道が「溝の口西口商店街」(下写真)となっている。

溝の口西口商店街のJR南武線の北側の部分は居酒屋ファンの間では有名な場所であり、その中心の店が焼きとり「かとりや」さんである。「居酒屋探偵DAITENの生活」では、初期の第72回で紹介している。日曜日は残念ながら休みであり、ひっそりとしている。(下写真)。

さらに、かとりやの先の分岐を左へ行くと、もう一軒の有名店、串焼き「いろは」さんが右手にある。こちらも2008年5月17日の第101回で紹介した。やはり残念ながら休みである。(下写真)

「いろは」さんの先に南武線の踏切があり、そこを西側に渡った。踏切脇から「溝の口西口商店街」
の建物群が見えた。この位置から撮影したのは、まったく初めてである。暮れゆく陽の光に照らされたその姿は、なにやら、なにかの遺跡のように見えて、不思議な感覚をおぼえた。

少し先の街道沿いに第18回で紹介した大衆酒場「ひさもと」さんがあるはずであるが、提灯の灯りが見えず、前まで行ってみることもしないまま、左手に曲がった。そして、東急田園都市線のガード手前の左手の路地に入る。左右にホルモン料理店がある路地で、その先にある歩道橋を渡って、再び、「溝の口西口商店街」へ降り立った。

この後、少し周辺を散策してからMマスターの記憶に頼って、次の店を探すため、東急田園都市線に乗った。そして、降り立った街は二つ隣の二子新地駅であった。
二子新地の深い味わいの店
「新地」という言葉には、ある味わいがある。
調べてみると、「新地」とは居住地や商業地として新しく拓かれた土地のことを指すそうで、そこに人の流れを呼び込む為に、遊郭などが作られたことも多かったそうで、今時の言葉を使えば、風俗営業店の多い歓楽街を「新地」と呼ぶイメージがある。
かつて、江戸幕府が江戸を守るため、多摩川に橋をかけることを制限していたため、ここに「二子の渡し」があったそうである。その後、橋が架けられ、「芸者置屋」「料理屋」「待合」からなる、いわゆる「三業地」が作られたようである。
私が小さかった頃はこの「三業地」の名残があり、「二子新地」の前なので、「二子新地前」という駅名であった。当時、子供達は「二子新地前」を「ふたごしんじまえ」と、ふざけて言ったものである。そのこともあってか、1977年に駅名は「二子新地」に改名された。
二子新地駅で降り立つと、改札前を商店街が通っている。あまり店舗数も多くない、静かな商店街である。駅の西側に、「養老乃瀧」があったり、他にも気になるお店もあった。しかし、再び駅前へ戻り、東側に歩いてみることにした。
商店街を歩いてゆくと、左手の路地に入る角地に、Mマスターの記憶通り、焼とり「山吹」という、素晴らしい「物件」があった。
外のアクリル看板が消えている。茶色の暖簾には「やきとり」と書かれ、店の上には、「うなぎ、天ぷら、やきとり 山吹」と大きく書いてある。正面から見ると、店の左手は、えびフライ、焼き魚、焼き鳥などのかなり汚れた商品見本が並ぶガラスケースになっている。以前は、居酒屋さんというよりも割烹に近い業態であったのかもしれない。
店内に入る。照明は暗めに抑えられている。右手に一直線のカウンターがあり、中で女将さんが忙しそうに働いておられる。左手には広めの小上がり席があり、卓数は五つほど。カウンターに一人、一番奥の卓に一人の方が座っいる。カウンター席の真ん中辺りに座ることにした。
カウンター席に座ると、Mマスターと二人、ホッピーセット(350円)を注文する。
ホッピーは完成品で出てくるタイプ、レモンが入っている川崎スタイル。お通しの浅漬けがうまかった。
かしら、たん、はつ、しろ、なんこつの五種類を塩で二本づつお願いする。肉片は小ぶりなれど、値段は各70円でと安い。
テレビでは、大相撲11月場所の中継が流れていた。これまで何度も書いているけれど、日曜日の夕暮れ時、居酒屋で相撲中継を見るのが好きである。
時間はゆっくりと流れ、軍配があがると加速、そして、ふたたびゆっくりとした流れに戻る。あの感覚が好きだ。
午後六時近くなって次々にお客さんが登場され、カウンター席は八割方埋まってしまった。常連だけが入る地元のお店である。女将さんが忙しいと、女性のお客さんが他のお客さんの面倒を見てくれる。助け合い酒場である。
ホッピーの次は、瓶ビール大・サッポロ黒ラベル(560円)をもらい、グラスを二つもらって二人で飲んだ。
途中、携帯にメールが入り、Mマスターは二子玉川で待ち合わせがあるそうで、二子橋を渡って近くの二子玉川方面へ歩いてゆかれた。お勘定を二人で2660円。
駅まで来て、Mマスターと別れた。私は「二子新地駅」から再び田園都市線に乗り、帰路に就いた。
Mマスターに後で聞いてみれば、私とこの日に歩いた三軒の後、また三軒をはしごしたそうである。Mマスター恐るべしである。
(了)

二子新地 焼とり「山吹」
住所 神奈川県川崎市高津区諏訪1-11-7
電話 044-811-9881
定休日 ?
営業時間 ?
交通 東急田園都市線二子新地駅下車徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい方はこちらを是非ごらんください→ 守輪咲良のSAKURA ACTING PLACE
Re: こんちは