浜松町 「名酒センター」
居酒屋探偵DAITENの生活 第483回 2012年5月25日(金) 【地域別】 【時間順】
※2012年5月22日 970,000カウント通過。感謝!
浜松町 「名酒センター」

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東京駅に行く用事があり、その後、「新橋」を歩くことになった。
1時間ほど新橋駅の南西側の地区を歩いてみる。そこは、かつて大衆酒場の宝庫であった。
しかし、今はマスコミが作ったイメージのみが先行して、古い店は次々に新しい店にとってかわられている。
そんな中、古い角打ち可能な酒屋さんを発見する。「高木酒店」さんである。
とにかく、その姿が素晴らしい。
今から40年以上前の子供の頃、祖父に連れられて酒屋へよく行った。祖父は私の子守を理由に散歩の帰りに酒屋に寄った。まさに、「角打ち」の為である。
味噌樽の周りを囲むように男たちが立ち、コップに入った酒を飲むその中で、ジュースを一緒に飲んだ記憶がある。私は小学校に入る前から「角打ち」をしていたことになる。
まだ、早い時間なので遠慮をして、外から眺めるだけにした。
← 高木酒店
西新橋周辺は、「環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業」と呼ばれる工事の真っ最中である。第一京浜まで地下に環状二号線という道路が作られ、地上部分にも道路が出来るそうである。西新橋の雰囲気が変わってしまうのも当然といえば当然である。
← 環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業
新橋を離れたくなった。裏通りから第一京浜国道に出て、浜松町一丁目の交差点に立ち、右手を見ると、商店街の入口を示すアーケードが見えた。「芝神明商店街」である。まだ早い時間なので、閉まっているお店も多い。どんどん歩いて、大門方面を目指した。
← 芝神明商店街
大門の交差点を渡り、浜松町駅方面へと歩く。有名な「秋田屋」さんの前には、店内に入りたい人の列が出来ている。そこから浜松町駅方面へは行かず、「秋田屋」の角を曲がって、第一京浜国道の一本東側の道を歩く。すると、左手に「ホット横丁東京」という、最近流行の仮設の飲食店街が出来ていた。しかし、この手のものに入りたいという気にはならない。因みに背後に移っているのは浜松町貿易センタービルである。
← ホット横丁東京
さらに、歩いて行く。すると、そこに、オレンジ色の看板を見つけた。
「名酒センター」である。ずっと、前から気になっていたお店だ。
表のガラスに「飲み比べ 三種三杯 500円から」と書いてある。
思ったよりもきれいな造りのお店になっていた。さっそく入ってみることにした。

店内に入ると左手前に冷蔵ケースがあり、その先には、左手から始まり、店の中央で折れ、奥に向かって続くL字カウンターがある。立ちのみのカウンターではあるが一人が立つのに丁度いい位置に、グラスを三つ並べて置けるように二つの仕切りがある木製のトレーが等間隔に置かれている。
例えば、一杯200円の酒を三杯頼むと600円から100円値引きしてくれるので、三杯500円となる。ゆえに、この3杯のグラスを並べられるトレーが活躍するのである。
店内のカウンターには男性2人の先客がいらっしゃった。冷蔵ケースは店を入って右側にもその奥の方にもある。
まず、冷蔵ケースの中に並ぶ一升瓶の酒を3本選び、自分の立つカウンターの上に並べる。
すると、お店の方が私の前のトレーに、冷えたグラスをきれいに並べ、一升瓶から一杯ずつ酒を注いでくれるのである。その3本の一升瓶は、すぐには持って行かない。グラスの前に並べてしばらく置いたままにしてくれるのだ。〈写真〉
まずは、岩手県盛岡市の株式会社あさ開の〈あさ開 純米大辛口「水神-suizin-」〉を選ぶ。
これは、第397回で紹介したJR大崎駅近くの地酒飲み比べ処「のぶちゃん」でも飲んだお酒である。実は地酒飲み比べ処「のぶちゃん」は、こちらの「名酒センター」さんから別れたお店なのだ。
2杯目は、大好きなにごり酒を選んだ。茨城県那珂市の木内酒造の〈うすにごり酒 菊盛 純米吟醸「春一輪」〉である。
さらに、3杯目は長野県塩尻市の美寿々酒造株式会社の〈みすず 特別純米 無濾過生原酒〉である。
辛口、にごり、無濾過生原酒とまったく異なる3杯を選んだグループ第1弾は、実に面白い選択となった。
3種とも1杯200円であり、3種試飲すれば100円値引きしてくれるので、3杯500円である。
店内を撮影しないのは私のポリシーである。しかし、今回は、一升瓶とグラスの接写であり、お客さんも少ない時間なので、他の方の迷惑にならないのではないかと考え、静かに撮影させてもらった。

ジャズが流れている。白木を基調としたインテリアの店内。照明は暗めに抑えられている。
少しして、ちょっとオフィスから抜け出してきたような軽装の女性が一人入って来て、一通り説明を受けた後、1杯だけ飲んですぐに帰られた。実にかっこよい。
さらに、送別会で贈る品を買いにやってきた男性客もいた。高いお酒を選んでいらっしゃる。
店内の冷蔵ケースの中に「つまみ3点セット」を発見、自分の席まで運んだ。
お店の方につまみの内容を説明してもらう。「へしこ」、「燻製みそ」、「金頭の燻製」の3点、セットで500円である。
塩分の強い、旨いつまみのおかげでグループ第1弾の3杯を飲んでしまった。
さて、グループ第2弾の3杯は、第477回の大崎広小路・関西即席一品料理「多幸安」で御一緒した寿島宅弥氏からすすめられた和歌山県の酒を選ぶことにした。
和歌山県海南市の株式会社名手酒造店の〈黒牛 純米酒〉と〈黒牛 純米生酒中取〉の2種を選ぶ。
さらに、3杯目は和歌山県和歌山市の株式会社世界一統の〈南方 純米吟醸〉であった。

塩辛い、今日のつまみに負けない旨口の酒であった。
日本の酒を呑む上で必要なことは、コントラストだと思う。
ある地方の酒が全く違う土地のつまみに出会う。それを都会の自分が味わう。
それは、出会いである。
名酒センターの試飲のシステムと初めて出会い、少し戸惑い、理解して・・・そして、呑む。
そこに満足があった。
やがて、利発そうで美しい女性が入ってこられた。
私の並びに立つと、私の前に並んでいる3本の一升瓶を指さした。
「この三種で・・・」
お店の方がそのまま運んでいった。ちょっと小さな驚きである。
寿島宅弥氏に伝えたい。
「和歌山のお酒が選ばれましたよ」と。
さて、帰ることにしよう。
薫製味噌を半分残してしまったことが申しわけない。
「残してごめんなさい」と言って、お勘定をお願いする。
午後5時45分から6時45分まで1時間の滞在。お勘定は1500円であった。
外に出る。まだ、暮れゆく陽のなごりが少し残っていた。
浜松町 「名酒センター」
住所 東京都港区浜松町2-3-29 磯山第2ビル1F
電話 03-5405-4441
営業時間 月曜日~金曜日 午前11時~午後9時半(9時ラストオーダー)
土曜日(第1・第3・第5)午後3時~午後8時
定休日 日祭日 第2土曜日、第4土曜日(イベント随時開催)
交通 都営地下鉄浅草線・大江戸線大門駅より徒歩2分 JR京浜東北線・山手線浜松町駅より徒歩2分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい方はこちらを是非ごらんください→ 守輪咲良のSAKURA ACTING PLACE
※2012年5月22日 970,000カウント通過。感謝!
浜松町 「名酒センター」




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東京駅に行く用事があり、その後、「新橋」を歩くことになった。
1時間ほど新橋駅の南西側の地区を歩いてみる。そこは、かつて大衆酒場の宝庫であった。
しかし、今はマスコミが作ったイメージのみが先行して、古い店は次々に新しい店にとってかわられている。
そんな中、古い角打ち可能な酒屋さんを発見する。「高木酒店」さんである。
とにかく、その姿が素晴らしい。
今から40年以上前の子供の頃、祖父に連れられて酒屋へよく行った。祖父は私の子守を理由に散歩の帰りに酒屋に寄った。まさに、「角打ち」の為である。
味噌樽の周りを囲むように男たちが立ち、コップに入った酒を飲むその中で、ジュースを一緒に飲んだ記憶がある。私は小学校に入る前から「角打ち」をしていたことになる。
まだ、早い時間なので遠慮をして、外から眺めるだけにした。

西新橋周辺は、「環状第二号線新橋・虎ノ門地区市街地再開発事業」と呼ばれる工事の真っ最中である。第一京浜まで地下に環状二号線という道路が作られ、地上部分にも道路が出来るそうである。西新橋の雰囲気が変わってしまうのも当然といえば当然である。

新橋を離れたくなった。裏通りから第一京浜国道に出て、浜松町一丁目の交差点に立ち、右手を見ると、商店街の入口を示すアーケードが見えた。「芝神明商店街」である。まだ早い時間なので、閉まっているお店も多い。どんどん歩いて、大門方面を目指した。

大門の交差点を渡り、浜松町駅方面へと歩く。有名な「秋田屋」さんの前には、店内に入りたい人の列が出来ている。そこから浜松町駅方面へは行かず、「秋田屋」の角を曲がって、第一京浜国道の一本東側の道を歩く。すると、左手に「ホット横丁東京」という、最近流行の仮設の飲食店街が出来ていた。しかし、この手のものに入りたいという気にはならない。因みに背後に移っているのは浜松町貿易センタービルである。

さらに、歩いて行く。すると、そこに、オレンジ色の看板を見つけた。
「名酒センター」である。ずっと、前から気になっていたお店だ。
表のガラスに「飲み比べ 三種三杯 500円から」と書いてある。
思ったよりもきれいな造りのお店になっていた。さっそく入ってみることにした。

店内に入ると左手前に冷蔵ケースがあり、その先には、左手から始まり、店の中央で折れ、奥に向かって続くL字カウンターがある。立ちのみのカウンターではあるが一人が立つのに丁度いい位置に、グラスを三つ並べて置けるように二つの仕切りがある木製のトレーが等間隔に置かれている。
例えば、一杯200円の酒を三杯頼むと600円から100円値引きしてくれるので、三杯500円となる。ゆえに、この3杯のグラスを並べられるトレーが活躍するのである。
店内のカウンターには男性2人の先客がいらっしゃった。冷蔵ケースは店を入って右側にもその奥の方にもある。
まず、冷蔵ケースの中に並ぶ一升瓶の酒を3本選び、自分の立つカウンターの上に並べる。
すると、お店の方が私の前のトレーに、冷えたグラスをきれいに並べ、一升瓶から一杯ずつ酒を注いでくれるのである。その3本の一升瓶は、すぐには持って行かない。グラスの前に並べてしばらく置いたままにしてくれるのだ。〈写真〉
まずは、岩手県盛岡市の株式会社あさ開の〈あさ開 純米大辛口「水神-suizin-」〉を選ぶ。
これは、第397回で紹介したJR大崎駅近くの地酒飲み比べ処「のぶちゃん」でも飲んだお酒である。実は地酒飲み比べ処「のぶちゃん」は、こちらの「名酒センター」さんから別れたお店なのだ。
2杯目は、大好きなにごり酒を選んだ。茨城県那珂市の木内酒造の〈うすにごり酒 菊盛 純米吟醸「春一輪」〉である。
さらに、3杯目は長野県塩尻市の美寿々酒造株式会社の〈みすず 特別純米 無濾過生原酒〉である。
辛口、にごり、無濾過生原酒とまったく異なる3杯を選んだグループ第1弾は、実に面白い選択となった。
3種とも1杯200円であり、3種試飲すれば100円値引きしてくれるので、3杯500円である。
店内を撮影しないのは私のポリシーである。しかし、今回は、一升瓶とグラスの接写であり、お客さんも少ない時間なので、他の方の迷惑にならないのではないかと考え、静かに撮影させてもらった。

ジャズが流れている。白木を基調としたインテリアの店内。照明は暗めに抑えられている。
少しして、ちょっとオフィスから抜け出してきたような軽装の女性が一人入って来て、一通り説明を受けた後、1杯だけ飲んですぐに帰られた。実にかっこよい。
さらに、送別会で贈る品を買いにやってきた男性客もいた。高いお酒を選んでいらっしゃる。
店内の冷蔵ケースの中に「つまみ3点セット」を発見、自分の席まで運んだ。
お店の方につまみの内容を説明してもらう。「へしこ」、「燻製みそ」、「金頭の燻製」の3点、セットで500円である。
塩分の強い、旨いつまみのおかげでグループ第1弾の3杯を飲んでしまった。
さて、グループ第2弾の3杯は、第477回の大崎広小路・関西即席一品料理「多幸安」で御一緒した寿島宅弥氏からすすめられた和歌山県の酒を選ぶことにした。
和歌山県海南市の株式会社名手酒造店の〈黒牛 純米酒〉と〈黒牛 純米生酒中取〉の2種を選ぶ。
さらに、3杯目は和歌山県和歌山市の株式会社世界一統の〈南方 純米吟醸〉であった。

塩辛い、今日のつまみに負けない旨口の酒であった。
日本の酒を呑む上で必要なことは、コントラストだと思う。
ある地方の酒が全く違う土地のつまみに出会う。それを都会の自分が味わう。
それは、出会いである。
名酒センターの試飲のシステムと初めて出会い、少し戸惑い、理解して・・・そして、呑む。
そこに満足があった。
やがて、利発そうで美しい女性が入ってこられた。
私の並びに立つと、私の前に並んでいる3本の一升瓶を指さした。
「この三種で・・・」
お店の方がそのまま運んでいった。ちょっと小さな驚きである。
寿島宅弥氏に伝えたい。
「和歌山のお酒が選ばれましたよ」と。
さて、帰ることにしよう。
薫製味噌を半分残してしまったことが申しわけない。
「残してごめんなさい」と言って、お勘定をお願いする。
午後5時45分から6時45分まで1時間の滞在。お勘定は1500円であった。
外に出る。まだ、暮れゆく陽のなごりが少し残っていた。
浜松町 「名酒センター」
住所 東京都港区浜松町2-3-29 磯山第2ビル1F
電話 03-5405-4441
営業時間 月曜日~金曜日 午前11時~午後9時半(9時ラストオーダー)
土曜日(第1・第3・第5)午後3時~午後8時
定休日 日祭日 第2土曜日、第4土曜日(イベント随時開催)
交通 都営地下鉄浅草線・大江戸線大門駅より徒歩2分 JR京浜東北線・山手線浜松町駅より徒歩2分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
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