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下丸子 おでん立喰立飲「台八」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第523回 2013年7月18日(木) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】




下丸子 おでん立喰立飲「台八」


  ~ 祭囃子が聞こえる場所 ~


  

  
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 土曜や休日の昼間散歩をすることが多い。ずっと前、そんな散歩の時に見つけておいたお店に行ってみようと、東急多摩川線の下丸子駅に降り立った。多摩川方面の改札を出ると右手へ。
 左斜めに行くまっすぐの道、右へまっすぐに行く中央の道、そして、その道から直角に分岐して、右方向へ行く道と、駅前から三方向へ道がある。その左の道と真ん中の道の間に車の通れない細い路地がある。道沿いに小さな居酒屋さんが数軒ある。右手には「吉田類の酒場放浪記」で紹介された「月夜の梅」という粋な名前の居酒屋さんもあった。そのお店の前に広場がある。大木が数本と小さな鳥居が見えた。下の写真は多摩川線下丸子駅徒歩1分の場所で撮影したものであるけれど、とてもそうは思えない。田舎の風景のように思え、自分がどこにいるのか解らなくなるような感覚になった。
 


 広場の正式名称は「下丸子児童遊園」、地元の方は「タコ公園」と呼ぶらしい。小さな鳥居の先に拝殿もある。天祖神社の境内に児童遊園があるという言い方が正しいのかもしれない。少し移動をして拝殿を眺める。拝殿の裏には、こちら側より幅の広い道が通っていて、そこは商店街になっている。



 この広場は地元の盆踊りや祭りの会場として使われ、周辺は祭囃子の聞こえる場所となるのだ。
 
 次の道を渡り、そのまま目の前に見える細い路地に入ってゆき、まっすぐ進むと、次の右角に第280回で紹介した串かつ「末広」さんがあった。
 角を曲がると、まだ左手に居酒屋さんが数軒続く。その一番端の所にそのお店はあった。そこから先は住宅街である。

 

 おでん立喰立飲「台八」と、店の前のオレンジ色のテントに書いてある。
 「おでん」の文字の赤提灯が下がり、入口の前には縄のれん。

 縄のれんをくぐり、引き戸を開く。
 お店の左手に焼き台があり、その右側、店の中央辺りの入口に近い位置に、「おでん屋台」が置かれている。もちろん屋根の部分もちゃんとある。
 我が「探偵事務所」が洋風の大型屋台が建物の中に置かれているお店なので、私としては馴れているのだけれど、こちらは昔からあるごく普通の屋台なので、より面白い。

 すでに先客の皆さんが4名、手前に男性2人、真ん中辺りに女性1人、奥の方にも女性1人が座っていらっしゃる。おでん屋台の向こうに立っている方が女将さんのようである。女将さんと目があった。

 「どうぞ~」と女将さん。
 「すみません、混ぜてください・・・」と言って、頭を下げながら入っていった。

 少し動いていただき、皆さんの背後の壁際をすり抜け奥へ。女性2人の間、屋台の角辺りに座らせてもらった。

 さらに、お店奥には3人ほどが座れる小さなカウンターがあり、そこにはどなたも座ってはいなかった。表には、「立喰立飲」と書いてあったけれど、立ち飲みではなく座って飲む形式となっていた。
 
 全員が御常連の中にあって、一人座っていると、いわゆる「借りてきた猫」のような状態になる。
 
 ハイボール(400円)の文字が目に入った。女将さんの手が空いたタイミングを探す。

 「ハイボールお願いします」

 ハイボールが冷たく、のどにしみた。

 さらに、いわし丸干し(300円)を頼む。困った時の丸干しである。

 サラダ(マカロニ)(300円)が気になる。サラダに括弧付きでマカロニ、括弧付きでポテトの時もあるのかもしれない。

 「サラダ、かっこマカロニおねがいします」

 2杯目は、生茶割(330円)

 男性が一人帰られる。入れ替わりに女性の方が入ってこられた。
 お話の様子で、自分でお店をされていることが解った。

 3杯目は、レモンサワー(330円)にした。

 「あの、おでん、頼んでもいいですか?」
 「どうぞ、どうぞ」
 「チクワブお願いします」
 「チクワブですか・・・あっ、今、出てしまったところで」
 
 並びの後から来られた女性の方のお皿の中にチクワブがある。

 「半分、食べますか?」とその方。
 「いいえ、いいえ、いいんです、大丈夫です」と恐縮する私。
 「何しましょうね」と女将さん。
 「これは何ですか?」とさつま揚げのような物を指さした。
 「ネギ揚げです。大きいでしょ。」
 「それじゃ、ネギ揚げお願いします。」 

 ネギ揚げ(200円)をいただいた。

 残りの男性の方が帰られ、気がつけば、女将さんを含め女性ばかりの中に一人となった。
 蒲田の居酒屋の話などが出て、少しずつお話に入れていただいた。
 さきほどのお店をやってる方が、私の入ってみたいと思っていたお店の女将さんであることがわかった。
 偶然というものは面白い。

 真夏である。とても暑い。そんな中、おでんの屋台を囲んで飲みながら話す。実に面白い。
 前述した通り、毎週のように行く「探偵事務所」は屋台のあるバーである。
 他に、城南地区で屋台が店内にあるお店は、大井町線荏原町駅近くにあるおでん「松田」もある。そちらは、第233回で紹介した。

 お勘定をお願いする。1,860円であった。

 「3時からやってますんで、よろしくお願いします」と女将さん。
 「いつまでですか?」
 「9時半までです」

 昼間の3時から営業しているお店は貴重である。思いの外長居をしてしまった。
 女性の皆さんに送られ外に出る。

 下丸子の「おでん屋台」が店内にある、座り飲みなのに立ち飲みのお店を楽しむことができた。

 


 
下丸子 おでん立喰立飲「台八」
住所 東京都大田区下丸子3-15-4
電話 ?
定休日 ?
営業時間 15:00~21:30
交通 東急多摩川線下丸子駅下車徒歩5分。



ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

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下丸子

Comments 2

新岳大典

Re: No title

GAI殿

> 店の中の屋台は
> 切りとられた線路に乗っかって
> 広場に置かれた黒い機関車や
> 緑の電車みたいだ

絶対に外には出ないからね・・・。
繁華街から少し離れた裏町の塀沿いとかに置かれている、朝方の出動前の屋台の群れは不気味だったよ。
子供の頃の恐い思い出だよ。昔の屋台商売は恐い世界だったからね。

  • 2013-07-29 (Mon) 11:35
  • REPLY
GAI

No title

店の中の屋台は
切りとられた線路に乗っかって
広場に置かれた黒い機関車や
緑の電車みたいだ

  • 2013-07-28 (Sun) 04:46
  • REPLY