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大井町 居酒屋「浅野屋」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第531回 2013年11月2日(土) 【地域別】  【時間順】  【がっかり集】





大井町 信州酒場「浅野屋」  第2回



 


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 生活の中に何かが足りないと感じる今日この頃であった。
 仕事を済ませ、用事を済ませ、一人きりになって考えた。
 
 「そうだ、居酒屋が足りないんだ」

 向かったは、品川区の大井町である。
 東急大井町線の大井町駅で降り、改札を出て右手へ。数段階段を降りた駅前の通りは、東京都品川区八潮橋交差点と板橋区仲宿交差点を結ぶ特例都道東京都道420号鮫洲大山線の一部である。
 その道の歩道を左へ歩いて、JR線の線路の上を渡り、すぐに左手に入ると居酒屋ファンの間で有名な飲食街「東小路」がある。

 「東小路」に入ってみた。しかし、時間はまだ午後4時前である。やっているお店は少なかった。最近できた有名立ち飲み店の支店がすでに営業をしており、店内は盛況であった。こちらのお店に入る選択肢もあったのだけれど、今日は座って呑みたかった。しばらく「東小路」を巡り、大井町東口の路地裏を一通り歩いてみた。
 それから再び東急大井町線の大井町駅の近くまで戻り、駅前に立つイトーヨーカドーの建物を左手に見あげ、大井町線のガード脇の歩道を歩く。東急大井町線の大井町駅の南側、線路下に連なるのは「大井サンピア商店街」である。
 その商店街をずっと東へ歩いて行く。その商店街には一部地下街もある。しかし、建物の裏側の一部が地上とつながっており、単なる地下街とは違う。
 
 歩道をしばらく歩くと、右手に今日の目的の店があった。「居酒屋探偵DAITENの生活」の初期も初期、2007年9月19日(水)第41回で紹介した信州酒場「浅野屋」さんである。

 まずは、入口の左手にぶらさがっている「にこみ 浅野屋」と書かれた細い赤提灯が目に入る。
 味わいある薄い藍色の地色に「信州酒場」という文字が白く抜かれた暖簾をくぐる。
 曇りガラスの引き戸を入ると、まず目に飛び込んでくるのが、手前から奥に向けて伸びる、左右二列のカウンター席である。左側が五人ほど座れる短いカウンター、右側が九人座れる奥まで続く長めのカウンターになっており、2つのカウンターは向かい合っている。店の左の壁に四人席があり、その先の壁際、柱の向こう側に二人分のテーブルがある。

 左右のカウンターの入口に近い辺りに客が着座してしまうと、奥の方の席まで行くのがたいへんなのである。その為に、このお店の二列のカウンターの間の通路は入口側が閉ざされておらず、コの字カウンター状態にはなっていないのである。つまり、お店の人が配膳する以外に、後から来たお客さんもトイレに行きたい入口辺りのお客さんも、皆さんこのカウンターとカウンターの間の狭い通路を通るのである。

 左手の四人席に男性二人、左側のカウンターの一番手前に男性客が一人座っていらっしゃる。右側にはどなたもいない。今回はその右手の長いカウンターの真ん中辺りに座った。私の前の左側のカウンターの一番奥の端にお皿と小皿などが置いてあり、どなたか予約していらっしゃるのが解る。

 女将さんらしき方がおしぼりを持ってきてくださる。

 「ホッピー氷なしでお願いします」と言ってから黒ホッピーか白ホッピーか聞かれる前に「白で・・・」と言うことが出来た。

 ホッピー氷なし(390円)がやってくる。

 そこへ男性の常連の登場。左手端の先客の方に何かおっしゃってから真ん中の通路を通り、先客の方の隣に座った。このやりとりが面白い。毎日のように会っている様子が解る。

 「煮込み、お願いします」
 「暖めますんので、少しお待ちくださいね」
 「はい、大丈夫です」

 真ん中の通路の一番奥の方、入口から見ての左手のカウンターの切れたあたりにある小さな火口で煮込みが暖められた。

 ホッピーを飲み、店内の味わいを感じているうちに、煮込み(400円)がやってきた。
 煮込みらしい煮込みである。モツ肉とネギのみ。ホッピーに合う。

 テレビではラクビー中継が放送されている。軽口を叩きながらも男性たちは比較的静かに飲んでおられる。
 そこへ、若い女性二人が入ってこられた。
 右手カウンターの端に並ぶ。
 一期に男性たちが盛り上がるのであった。

 ラグビー・日本代表とニュージーランド代表「オールブラックス」の対戦。
 男性客が「ぜんぜんわからないなあ」のご発言。
 「たしかに、私も解らないなあ」と思う。面白い。

 うるめ丸干(300円)を頼む。
 うるめいわしは五本出てきた。
 実際にうるめいわしが出てくると、レモンサワー(390円)を飲もうと思っていた気持ちは消えて、お酒高清水熱燗(320円)を頼んでしまう。

 「お酒、熱燗お願いします」
 「一合二合どっち?」と女将さんがやさしくおっしゃる。
 
 「あっ、ちゃんと一合か二合か言うべきであった」と思う。

 「一合で・・・」と私。
 すると、女将さんがおっしゃる。
 「一合ねえ・・・ごめんね、聞いたりして」と微笑んでくれる。 

 「いいなあ」と心の中でつぶやく私である。

 やがて、男性客がお二人入ってこられる。
 すると、私の左端の女性たちと私の間に座るように女将さんが言われる。
 「ずれましょうか?」と私。
 「いいですよ、入れますから、大丈夫」と女将さん。

 真ん中の通路を通って、私の目の前を過ぎると、奥側から私の左隣にお二人は座れた。

 真ん中を通れる作りがやはり素晴らしいのである。

 お酒を飲み終え、うるめいわしもなくなった。

 テレビの中で起こる出来事に反応する店内の人々。
 「なんか酔っぱらったみたいだ、ごめん」とおっしゃる方。
 「酒を飲んだら酔っ払うのはあたりまえだよ」とおっしゃる方。
 素晴らしい見識である。面白い。

 さらに、私の右側にも男性客お二人が座られた。気がつけば店内はかなりの盛況となっていた。

 人々は今日の夜に開催される日本シリーズ第6戦、楽天対巨人の試合の話で盛り上がっていた。
 「そうだ、テレビ中継を見なければ・・・」と思う。
 帰る理由が見つかった。でも、帰る気持ちはまだおきない。

 午後4時15分から5時まで45分の滞在。お勘定は1410円であった。

 お勘定を済ませると、女将さんにうながされ、私の右隣の方々の後ろを通り、入口から見て右側のカウンターの奥を回り込み、真ん中の通路を通って帰ることになった。
 しかし、実際には真ん中の通路を見落とし、間違えて入口から見て左側のカウンターのお客さんたちの背後を通ろうとしてしまった。女将さんに真ん中の通路を示され、「こちらからどうぞ」と言われる。

 「どっちで帰るか、ずっと考えてたんですけど、間違えました、ごめんなさい。」と女将さんへ。
 
 真ん中の通路を通り、女将さんに見送られて引き戸を開け、外に出た。

 楽しい時間であった。

 楽しくなってしまうと、もっと「居酒屋」が欲しくなるのである。

 居酒屋中毒の私は、禁断症状が治まらず次を目差したのであった。

 (つづく)



 

大井町 信州酒場「浅野屋」
住所 東京都品川区大井1-1-28
電話 03-3772-1629
定休 
営業時間 
東急大井町線大井町駅より徒歩3分/JR京浜東北線大井町駅北口より徒歩4分



ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。

「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら

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大井町

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