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緑が丘 居酒屋「ちょっと」

Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第569回 2014年9月19日(金)  【地域別】 【池上線】 【時間順】 【がっかり集】


緑が丘 居酒屋「ちょっと」
 
  ~  ちょっとの散歩で偶然発見  ~


  

 あてもなく歩いている時、良いお店を偶然に発見するのが一番楽しい。
 その日、奥沢駅周辺を歩いていた。ちょっとした散歩である。
 東急目黒線奥沢駅の日吉方面の改札口を出ると、目の前は小さな公園のような広場になっている。時折、イベントがあったり、住民の憩いの場所でもあるのだ。その広場の左手に建物の前面が木造の木組みのように見える建物がある。サンケイプラザビルといって、地下はコープみらいの店舗、ミニコープ奥沢店が入っている。一階は生鮮食品や書店、化粧品店、総菜店などが入った商店街。二階は世田谷区立奥沢区民センター、三階は世田谷区立奥沢図書館である。
 昔、このビルの地下に大手居酒屋チェーンの支店があり、古民家風の店内には、巨大な水車があったことを記憶している。
 
 駅前から左手へ、サンケイプラザビルの前を通り、そのまま商店街を歩いてゆく。奥沢諏訪山商店会という商店街である。ケーキのお店やパンのお店があったり、レストランがある以外、生鮮食品のお店などはまったくない。しばらく住宅街が続き、その先は奥沢東通り商交会となる。
 400メートルほど歩いた左手に居酒屋と書かれた看板を見つけた。入口は開け放ってある。まだ早い時間なので、どなたもお客さんはいないようである。お店の前を過ぎ、先へ進む。少し先に昔からやっている焼き鳥店があることは知っていた。まだ、開店前で真っ暗であった。後で、また来てみようと思い、向こう角にバーのある信号に出た。信号を過ぎ、次の広めの通りで左に折れて歩いて行く。
 目黒線の踏切に出た。踏切から右手を見ると、目黒線の上を渡る大井町線の陸橋が見える。目黒線の踏切を渡り、斜め左にカーブした道を進むと右手に大井町線緑が丘駅が見えた。
 実は、ここまで歩いてきたのは、2013年にリニューアルされた緑が丘駅を外から見てみたいからだった。実際に行ってみると本当に変わっていた。エスカレーターやエレベーターも整備され完全なバリアフリー。照明も全面的にLED化されている。(下写真)

  大井町線緑が丘駅

 大井町線の緑が丘駅前を通って、目黒線の奥沢駅方面へと向かうバス通りを歩き始めた。このバス路線(多摩01系統)は、都内を走っていながら、昼間は一時間に一本ほどしかない。都立大学駅の北にある東京医療センターから都立大学、緑が丘、奥沢、雪谷大塚を通って、多摩川駅に至る路線である。東横線、大井町線、目黒線、池上線、多摩川線の五路線を結ぶ、珍しいバス路線なのである。ぜひ、最近流行の「路線バス」系バラエティ番組で取り上げていただきたいと思う。

 歩き初めて、すぐに左に曲がり、目黒線の踏切を渡る。
 そのまましばらく歩くと、信号機があった。前述のバーが正面左手にある。ぐるりと一周したことになる。
 信号を右に曲がり、最初に歩いた道を奥沢駅方面へ向かう。その右手に、閉まっていた焼き鳥店があり、お店の大将らしき方が暖簾を出したりしていた。
 「あの、何時から営業ですか」
 「八時くらいから開けますんで、すみません」とのこと。
 「いいえ、また、来てみます」と答えた。

 やはり、最初に発見したお店に入ってみることにした。
 お店の前のアクリル看板の電気が点いていた。居酒屋「ちょっと」と書いてある。

  居酒屋「ちょっと」 外観

 お店の左手にショーケースがあり、その上の窓から調理場の中が見える。右手の入り口には手書き文字で「ちょっと」と書かれた暖簾が下がっている。
 開け放たれた入口から中に入ると、左手には五人座れるカウンター。店の一番奥には小上がり席が見える。
 カウンターの中に背の高いマスター。

 レモンサワー(四〇〇円)ときびなご南蛮(四〇〇円)を頼む。
 前回の豆鰺に続いて、南蛮漬けである。しかし、きびなごというのは珍しい。

 「先ほど・・・前を通られましたよね」とマスター。
 「ええ・・・」
 「知り合いの方かと思いまして・・・」
 「緑が丘の駅が新しくなったので、見に行って戻ってきたんですよ、奥沢と緑が丘だと、どちらに近いんですか?」
 「少しだけ、緑が丘に近いです」

 開店したのは二年半前とのこと。
 ポテトサラダ(四〇〇円)をお願いする。注文を受けてから作るマヨネーズ少なめのポテトサラダである。

 二杯目はホッピーセット(四〇〇円)にする。もちろん氷なしでお願いした。因みに中焼酎は二五〇円。
 店内には、オリジナル選曲のBGMが流れていた。パソコン画面に曲名がのっているので、次に何がかかるか解るのが面白い。パンクロックから森田童子ラジオ体操第一までユニークな選曲である。

 女性二人が入ってこられた。楽しそうに話している。
 振り返り、店内右手の壁に画かれた巨大な絵に気がついた。入ってきて時、まったく気づかなかったのが不思議である。
 某ウイスキー会社のテレビCMをモチーフにした作品である。

 「この絵、すごいですね、御客様に絵描きの方とかいらっしゃるんですか?」と聞く。
 「いや、僕が画いたんです」とマスター。
 「えっ、すごいなあ、それはすごい」
 
 一ヶ月に一度描き変えるとのことである。前は歴代のCMキャラクターの女優さんたちの顔だったのだけれど、今日が奥様の誕生日なので、奥様のお顔にしたのだそうだ。

 マスターがおっしゃるには、ふだんは男性客がほとんどとのこと。
 奥様が帰ってこられた。先に来た女性の方々とマスターで乾杯をされた。
 「全然関係ないんですけど・・・おめでとうございます」 と言って、後から乾杯に加えていただいた。

 ポテトサラダが美味しかった。出来たてで暖かい。
 添えられたキュウリと一緒に食べると、またうまい。キュウリを買って、家の糠床に入れることを思い出した。
 火曜日が定休。土曜から月曜までは魚が充実しているとのこと。

 最後に、本地酒純米澤乃井(七〇〇円)をお願いした。
 青梅市沢井にある澤乃井(小澤酒造株式会社)の蔵まで行って選んだお酒とのこと。
 皿の上に、小鉢、その上にグラスという三段で提供された。
 皿の上に枡、その中にグラスというお店もある。
 グラスの酒を飲み、空間を作ってから、皿にこぼれた酒をそのグラスに戻して飲む。
 これは考えてみれば面倒である。しかし、これは日本独特の酒文化の一つである。

 最後に、「渾身のこがし肉味噌」(三〇〇円)を追加した。野菜につけて食べるのである。
 塩分が強いけれど、酒が進み癖になる。
 他にもいろいろとあるけれど、詳しくは、面白い言葉が踊る手作りメニューを見ていただきたい。

 お勘定をお願いする。午後六時から七時半まで一時間半ほどの滞在。お勘定は二六〇〇円であった。

 「是非、また寄ってください」とマスターが外まで送って下さった。名刺もいただいた。
 常連の方々はマスターを「オミちゃん」と呼んでくださるそうである。

 「ちょっと」さんは、ちょっとの散歩で偶然に発見した、ちょっと不思議な魅力のお店であった。


緑が丘 居酒屋「ちょっと」
住所 東京都世田谷区奥沢1-50-4
電話 ?
定休日 火曜休
営業時間 17:30~24:00
交通 東急大井町線緑が丘駅下車徒歩5分/東急目黒線奥沢駅下車徒歩6分。


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緑が丘

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