蒲田 居酒屋「升本」
Life of the izakaya detective DAITEN
居酒屋探偵DAITENの生活 第64回 2008年1月3日(木) 【地域別】 【時間順】
蒲田 居酒屋「升本」

新年を迎えて1月3日、久しぶりに地元を離れて散歩をした。川崎駅周辺を歩き、居酒屋を探して歩く。さらに、買い物をしてから蒲田に移動した。ここで横浜での用事を済ませたSAKURAと待ち合わせである。二人で向かったのはリニューアルオープンしたとの噂を聞いた蒲田「升本」である。
新しくなる前の「升本」には何度も来たことがある。
それは、ある土曜の午後4時であった。口開けの最初の客が私であった。高い位置にテレビがあり、テレビに一番近い席についてテレビを見上げ、巨大な升の真ん中に乗せて出てくるコップ酒を飲み始めました。やがて、15分ほどしてから、何気なく背後をふりかえって驚かされた。そこには10名近いお客さんが座っていたのである。全員が独り客で、バラバラに座っている。常連ばかりの為か大声を出す人など一人もいない。私の気づかぬうちに、本当に静かに10名ものお客さんが入ってきていたのである。なんだか、不思議な気持ちになったことを覚えている。
新しい「升本」は、まず外観に驚かされる。大きな透明のガラス窓から中がよく見える。そこに大きく「全品300円」と書いてあるのだ。「300」という数字は赤文字である。赤い幟にも「全品300円」と書いてある。
店内に入る。以前より客層は随分若くなっている。大声で話す人も多い。
店で働く人々もまったく以前とは違う皆さんである。もちろん、いつもニコニコ顔で有名な旦那さんの顔もない。やはり、あの方の顔を見ないと寂しい。当時使われていた「酒燗器」も使われいない。そして、店内には「ロック・ミュージック」が流れている。さらに、一番驚いたのは店員の方が注文を受ける時、ファミリーレストランや大手居酒屋にあるハンディ・ターミナルを手にしていることであった。使われている皿は名入りの古いものがそのまま使われている。「全品300円」の文字以外は店内もあまり変わってはいない。しかし、ここはまったく別の店であった。
最初にホッピーセット(300円)を二杯を頼んだ。もちろん、私は氷無しである。焼酎の量は300円という値段に見合う量である。この量は私にとってはちょうど良い量である。ちゃんとホッピー瓶もついてきて、おいしく飲むことが出来た。
お通しはマグロ甘露煮(300円)。注文は、長芋千切り、かれいの煮付け、にら玉、ハンペン焼きの4品をお願いした。すべて300円である。
つまみは、どれもちゃんとしている。カレイの煮付けなどは、特に驚かされた。あの頃の「升本」ではない、しかし、この店は300円で良い物を出してくれる、安く飲める良い店である。何も無くなってしまうよりはずっと良い結果であった。
ホッピーセットを追加した。さらに、北の誉(300円)を1杯頼み、二人で分け合った。
それは、ちゃんと懐かしい巨大升の真ん中にコップがあり、そのコップからなみなみとつがれた酒が升の中にこぼしてあった。なにやらうれしかった。両手で巨大升の縁をさすってみる。人は去った。しかし、その人たちが手にしていた「道具」は残ったのである。
滞在は午後7時から7時45分までの約45分間。お勘定は二人で3,000円ちょうど。
また、来てみようと思う。あの「升」に会うために。
蒲田 居酒屋「升本」
住所 東京都大田区西蒲田7-6-1
電話 03-5710-2318
定休日 日曜日
営業時間 16:00~24:00
交通 JR京浜東北線蒲田駅・東急池上線蒲田駅、東急多摩川線蒲田駅徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
居酒屋探偵DAITENの生活 第64回 2008年1月3日(木) 【地域別】 【時間順】
蒲田 居酒屋「升本」

新年を迎えて1月3日、久しぶりに地元を離れて散歩をした。川崎駅周辺を歩き、居酒屋を探して歩く。さらに、買い物をしてから蒲田に移動した。ここで横浜での用事を済ませたSAKURAと待ち合わせである。二人で向かったのはリニューアルオープンしたとの噂を聞いた蒲田「升本」である。
新しくなる前の「升本」には何度も来たことがある。
それは、ある土曜の午後4時であった。口開けの最初の客が私であった。高い位置にテレビがあり、テレビに一番近い席についてテレビを見上げ、巨大な升の真ん中に乗せて出てくるコップ酒を飲み始めました。やがて、15分ほどしてから、何気なく背後をふりかえって驚かされた。そこには10名近いお客さんが座っていたのである。全員が独り客で、バラバラに座っている。常連ばかりの為か大声を出す人など一人もいない。私の気づかぬうちに、本当に静かに10名ものお客さんが入ってきていたのである。なんだか、不思議な気持ちになったことを覚えている。
新しい「升本」は、まず外観に驚かされる。大きな透明のガラス窓から中がよく見える。そこに大きく「全品300円」と書いてあるのだ。「300」という数字は赤文字である。赤い幟にも「全品300円」と書いてある。
店内に入る。以前より客層は随分若くなっている。大声で話す人も多い。
店で働く人々もまったく以前とは違う皆さんである。もちろん、いつもニコニコ顔で有名な旦那さんの顔もない。やはり、あの方の顔を見ないと寂しい。当時使われていた「酒燗器」も使われいない。そして、店内には「ロック・ミュージック」が流れている。さらに、一番驚いたのは店員の方が注文を受ける時、ファミリーレストランや大手居酒屋にあるハンディ・ターミナルを手にしていることであった。使われている皿は名入りの古いものがそのまま使われている。「全品300円」の文字以外は店内もあまり変わってはいない。しかし、ここはまったく別の店であった。
最初にホッピーセット(300円)を二杯を頼んだ。もちろん、私は氷無しである。焼酎の量は300円という値段に見合う量である。この量は私にとってはちょうど良い量である。ちゃんとホッピー瓶もついてきて、おいしく飲むことが出来た。
お通しはマグロ甘露煮(300円)。注文は、長芋千切り、かれいの煮付け、にら玉、ハンペン焼きの4品をお願いした。すべて300円である。
つまみは、どれもちゃんとしている。カレイの煮付けなどは、特に驚かされた。あの頃の「升本」ではない、しかし、この店は300円で良い物を出してくれる、安く飲める良い店である。何も無くなってしまうよりはずっと良い結果であった。
ホッピーセットを追加した。さらに、北の誉(300円)を1杯頼み、二人で分け合った。
それは、ちゃんと懐かしい巨大升の真ん中にコップがあり、そのコップからなみなみとつがれた酒が升の中にこぼしてあった。なにやらうれしかった。両手で巨大升の縁をさすってみる。人は去った。しかし、その人たちが手にしていた「道具」は残ったのである。
滞在は午後7時から7時45分までの約45分間。お勘定は二人で3,000円ちょうど。
また、来てみようと思う。あの「升」に会うために。
蒲田 居酒屋「升本」
住所 東京都大田区西蒲田7-6-1
電話 03-5710-2318
定休日 日曜日
営業時間 16:00~24:00
交通 JR京浜東北線蒲田駅・東急池上線蒲田駅、東急多摩川線蒲田駅徒歩3分
ホッピー原理主義者とは?
ホッピービバレッジが推奨する飲み方【3冷】を【原理】として、どこの酒場でもできるだけ原理通りの飲み方をしようと努力する酒飲みのこと。特に、大量の氷と多すぎる焼酎を入れたホッピーは、焼酎のオンザロックのホッピー味であって、本当の「ホッピー」ではないと考える。ホッピービバレッジの「飲み方いろいろ」を参照。
「ホッピーを原理主義的に飲む方法」はこちら。
実力派俳優になりたい人は→ 演出家守輪咲良のページ「さくらの便り」
蒲田はキーポイント